RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

06 2018
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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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French Montana「Jungle Rules」
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Puff DaddyとRick Rossの二大ボスのバックアップを受けてデビューした逸材、French Montanaの通算二作目となる『Jungle Rules』を御紹介。デビュー作となる前作『Excuse My French』では超豪華な客演陣を迎え、まさに鉄壁なアルバムを聴かせてくれたFrench Montana。それからすぐに2ndとなる『Mac & Cheese 4』、改め『MC4』のリリースをアナウンスするも延期が続き、結局はミックステープの形での配信となりボツに(涙)。この『Jungle Rules』もなんだかんだ、アナウンスから結構な時間がかかってリリースされた気がしますが、無事に発売されて喜んだのを覚えております。モロッコ系の血を引く辺りも業界では特異な点であるFrench Montana、Puff DaddyのInstagramでは#DiddyCropされて消えてたけれど、このまま長く活躍してほしいものです。
それでは気になる内容をここで触れさせてもらうなら・・・・・・まずは、今は亡き盟友Chinxを客演に迎えた「Whiskey Eyes」、制作はBen Billionsが担当。鉱物のように硬く光るシンセとビートとが幻想的にヒンヤリと響き渡る鉱山採掘チューンで、柔らかにしなりながらも雄々しく力強いFrench Montanaと、煙るトラックを叩くように繰り出す硬度のあるChinxの豪気なラップがナイスシンクロ。ここ数年よく聴くレゲエ(リディム?ダンスホール?)風味な妖しいトロピカルなチューン「Unforgettable」、制作はMike Will Made Itで、客演にはSwae Leeが参加。ある意味では流行りのテイストなのでベタなスウィートさなんですが、Swae Leeの甘酸っぱくて澄んだアルコールのような歌フック(彼が素晴らしい)に、なかなか渋くて男前な声でラップ響かせ歌うFrench Montanaのラップが沈澱する様が美しくてやはりポテンシャル高し(酔)。「Trippin」は再びBen Billionsが制作を担当しており、ゆらゆらとレロレロと滴って融けてゆく電子音はまるで、オーロラのようにひだを創りながら鼓膜を侵食する。そんな妖しく発光するトラックに、French Montanaのラップが乱反射して輝きを歪めるのも面白い。中近東テイストなピーヒャラ吹くようなシンセに、ドムドムと落下する太いビートがシンプルにパワフルな「A Lie」、制作はHarry Fraudが担当。この荒涼とし乾いた砂漠を彷徨うようなトラックにFrench Montanaと、客演のMax Bの鋭利でタフなラップはお似合いに決まってるし、もう一人の客演のThe Weekndの潤んだ歌フックは砂漠に咲くオアシス。客演にTravis Scottを迎えた「Jump」はNovaが制作で、サンプリングにはImogen Heap「Headlock」を使用。これはもう完璧に客演のTravis Scottのスタイルだし主役を喰ってしまっている(無謀)。太陽が沈み漆黒の闇の中をバサバサと低空飛行で羽ばたく烏のような、Travis Scottの不穏でボタボタとしたラップがたまらなく毒々しくも美しい。「Hotel Bathroom」はA1とIsm、Frank Dukesが共同制作。どこか異国の蒸し暑いホテルの一室で聴くような感覚を鼓膜に与えるトラックと、熱っぽく汗ばんだFrench Montanaの男前なラップがなんだかスパイシーな。Pharrellが客演した「Bring Dem」はHarry Fraud制作で、サンプリングにThe Paul Butterfield「Last Hope's Gone」とBob James「Mingus Fingus No. 2」を使用。グルグルと渦を巻きながら色彩を濁してゆくようなマーブルなトラックが催眠効果を発揮し、ふらついた鼓膜を起動させるべくバチバチと叩くビートのコントラストが面白い。これはPharrell制作でないけれど良い意味でチープさが彼らしく、Pharrellのプラスチックみたいな歌ラップがクールに映える。寺院で香を焚くように漂う音色が妖しくヒリヒリと響き渡る「Bag」はSherwin Charles制作、ここでも結局は客演のZiico Niicoの焦げ臭いフックに助けられている気が。London On Da Track制作でド直球なタイトルの「Migo Montana」は、MigosのQuavoを迎えてMigos直伝のズブズブな三連符ラップをマイクロ波に変換して脳内にゆっくり撃ち込みます。しかしここまでMigosの御家芸に乗っかるとFrench Montanaが霞むのは当然で、もうQuavoがただただ呪術ばりにラップを繰り出し縛るのを楽しむのみ。DetailとA1が共同制作した「No Pressure」もやはり客演のFutureが十八番とする毒ガス噴霧系の霧散シンセチューンで、朧と浮かんでは消えゆくFutureのラップが存在感抜群過ぎてつらい。Murda Beatzが制作した「Push Up」は砕けたガラス片のようなトラックの上で、シリアスに冷たくメロディを揺らすFrench Montanaがなかなかナイス。久々のScott Storchが制作を担当した「Stop It」ではT.I.が客演参加しており、この砂利の様な音色とビートを無理矢理に丸めたようなラフなトラック上では、どう考えてもシャープに滑走して抜き去る伊達男のT.I.のラップには勝ち目が無いのは明らか(鳥肌)。Beat Billionaireが制作した「Black Out」はYoung Thugが客演参加、するも今まで聴いたYoung Thug客演の中でも一二を争うつまらなさかも。Drakeの二番煎じ感は否めずともなかなか心地良いじっとりしたダンスホールメロウ「She Workin」は、Nic NacとCount Bassyが共同制作。しかしこれもFrench Montanaの功績というより、波打ち際で踊るように瑞々しくセクシーなトラックと、客演参加で夕暮れのような涼しげで鮮やかな歌フックを聴かせるMarc E. Bassyの歌フックのおかげかなと(辛口)。Alkalineが制作&客演した「Formula」なんかもやはりそうで、スパイシーホットで美味なのはトラックと客演の御陰様なのが悲しい。Rico LoveとDtownthagreatが共同制作した「Famous」もやはりレゲエ風味な流行トラックで、使い回しのように感じられて薄味になってしまう。「Too Much」はAlex L.が制作を担当していて、蜃気楼のようにゆらゆらと揺らめき三重線になるFrench Montanaのヴォーカルはクール。最後は2epikが制作した「White Dress」は、Fran Soto「Aeorien」をサンプリングしたトラックはなかなか壮麗で重厚ながら、French Montanaのラップがそれを消化し切っているかは謎。

いろいろと書いたけれどFrench Montanaの声はカッコイイので好きなんです、前作も結局はジワジワと好きになっていた感があります。それこそ前作同様に豪華な客演陣と制作陣によるもので、好く言えばどんなトラックやゲストにも柔軟にフィットする、悪く言えば彼ら無しでは成立しない気もしてしまう程にFrench Montana味が未だ不明。とは言っても声を聴けば一発で彼と分かるのですが、なんだか流行の後追い感は否めない印象の一枚。






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Meek Mill「Wins & Losses」
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Rick Ross率いるMMGの若頭、Meek Millの通算三作目となる『Wins & Lesses』を御紹介。これまで1st『Dreams And Nightmares』2nd『Dreams Worth More Than Money』とリリースし、ヒットさせてきた有望株のMCであるMeek Mill。しかしなにかと問題も多いラッパーで、本作が出る2017年にも結局はセントルイス・ランバート国際空港で起こした乱闘騒ぎ、ニューヨーク郊外での危険運転容疑の2つの事件への関与により収監されてしまう事態に陥りました。しかしこの裁判は不当だとし、これに反対する運動”Free Meek Mill”が起こるなどMCとしての人気は浮き彫りになりましたね。Nicki Minajを巡って(?)DrakeとBeefになるも結果惨敗(?)したMeek Millでしたが、業界内での支持はやはり厚いみたいでなにより。そんなゴタゴタの中でリリースされた本作、毎度とプロモ不足でツイテいないですね(笑)。
それではざっくりと適当な感想で恐縮ですが・・・・・・まずはPapamitrouが制作した表題曲「Wins & Losses」で幕開け、冷たくギザギザと尖ったトラックは凍てつく印象を与え、その中で乾いた爆竹が弾けるように甲高いMeek Millのラップが青白い火花を散らして発破するのが強烈で刺激抜群。続く「Heavy Heart」はStreetrunnerとTarik Azzouzが共同制作しており、雲上のように滑らかでしとやかなトラックが悠々と流れるのが幻想的で、こうなるとMeek Millの甲高く弾けるラップがまるで星屑のように煌いてしまう魔法発動。Ra RaとMP808が共同制作した「Fuck That Check Up」ではまさかのLil Uzi Vertが客演参加、トラック的にはボムボムと上下運動を繰り返すのみのシンプル縦なトラックながら、若手ながらもなかなか渋く嗄れた声質でワッショイワッショイと張り切るLil Uzi Vertの助勢もありイマドキな仕上がりに。DJ Mustardが制作(Co制作Larrance Dopson)した超強力レイドバックチューン「Whatever You Need」では、Chris BrownとTy Dolla $ignが揃って客演参加という鉄壁布陣で甘ったるく正面突破を完遂。Tony! Toni! Toné!「Whatever You Want」をばっちりサンプリングしたトラックは甘美でいて、その甘みが滴るようでなんともセクシー(垂涎)。そこにフルーティなChris Brown、ボタニカルで瑞々しいTy Dolla $ignを添えたら美味確実で、こうなると酸味のあるMeek Millの強炭酸ラップも見事な味わいとなってパチパチ鼓膜に浸透するのがグッド。Dougieが制作を担当した「1942 Flows」はヅタッヅタッと力強く叩くビートとその上を流れる氷水のようなメロディがシンプルに鋭利で、Meek Millのラップが弾けるのとビートが呼応して共振するのがクールで心地良い。Cardiak「Sad Nights」を下敷きに使用した「Issues」はDougieが再び制作で、やはり甲高く発破する爆竹のようなMeek Millのラップが映える黒い背景のナイトメア仕様な一曲。Wheezyが制作(Co制作にはなんとFutureが!)の「We Ball」、客演にはYoung Thugが参加。仄暗い沼の底に鬱々と沈んでゆくようなトラックの中で、きっとFuture直伝であろうMeek Millの怪しく歪曲して落ちてゆくフロウも面白いし、なんとも自由になよなよと纏わりつくYoung Thugの細身のラップもやはり癖あり。Papamitrou制作の「These Scars」はAlan Hawkshaw「Strangelands」をサンプリングし、客演にはGuordan BanksとFutureを招いた深夜の空気に似た冷ややかなメロウ。こういう甘美でしとやかなトラックをここまでMeek Millがお洒落に纏うことが出来るとは少し意外で、夜の雨の様に降って濡らすFutureの雨煙るラップと、月光のように静かに照らすGuordan Banksの歌フック、そしてMeek Millは濡れたアスファルトが粒々とした輝きを放つようなラップを滑らせていてカッコイイ(痺)。いかにもMMGらしい黒光りするメタリックな鉄鋼チューン「Connect The Dots」はPapamitrouが制作を担当、客演にはYo GottiとRick Rossというなんとも肉厚なMCを揃えて完全なる肉弾戦で聴き手をねじ伏せます。IbeatzとG Koopが共同制作をした「Fall Thru」なんかも肩の力を抜いた柔らかな甘いメロウでエモーショナル、どこかスローモーションの映像を見るようなMeek Millのラップが春の陽光のように煌めき、風に翻るように軽やかでエアリー。Lihtz Kamrazを客演に招いた「Never Lose」はInfamous Rellが制作を担当した哀愁の漂う木枯らしのような乾いたメロウで、Meek Millの甲高いラップが鼓膜を刺すように凍てつきます。Da Honorable C.N.O.T.E.が制作を担当した「Glow Up」はシンプルにピアノ鍵盤を瓦礫積みした殺伐とした一曲で、やはり旋風のように巻上るMeek Millの鋭いラップがクール。本作でも孤児天気に要注意だと思うのが、Jay-Z「Blueprint (Momma Loves Me)」をばっちりサンプリングした「Young Black America」、制作はStreet SymphonyとD.O. Speaksが担当。ネタ元にも通ずる漆黒のツヤを輝かせる瑪瑙石のような高貴さの中、Meek Millの淡々と語るようなラップが渋く味わいがあって素晴らしいし、終盤登場の客演のThe-Dreamのスウィートなヴォーカルが溶けることで程よくクリーミーになるのも非常に美味。まるでポタポタと滴るように冷たい空間内に凛と響き渡るVerse Simmondsの雫ヴォーカルがたまらない「Open」、Street Symphonyと8x8、D.O. Speaksが制作でCorbin「Worn」をネタ使いしただだっ広くて底の無さそうな深遠トラックがまた神秘的で巧い。Maaly Rawが制作した「Ball Players」では売れっ子のQuavoが客演参加、捩じれて切れそうで切れない繊維質の電子音が糸引くトラックもそうだけれど、パチパチと乾いた音を立てて弾けるMeek Millもいいけれど、やはり三連符を散弾しては的確に落とすQuavoがいい味を出しています。StreetrunnerとTalik Azzouzが共同制作した「Made It From Nothing」は、MMGが得意とする絹目調で耳触りの滑らかなドレッシーミッドで、きついアルコールのように灼けるMeek Millと調度品のように贅沢なRick Rossのラップも良いけれど、やっぱり色っぽくてしなやかに闊歩するTeyana Taylorのエロい歌声がたまりません(刺激的)。最後もStreetrunnerとTalik Azzouzが共同制作した「Price」はSubmotion Orchestra「All Yours」をサンプリングした圧倒的な壮美曲でたまらない(溜息)、まるで鐘の音の鳴るように遠く響くようなMeek Millのハイトーン音域のラップがまたトラックに共振して胸を震わすのです(鳥肌)。

あれ?俺はこんなにMeek Millが好きだったろうか(困惑)。昨年はあまり音楽を聴く時間が無くて(今年はもっとそうですが)、そんな中だからこそ聴くアルバムも自然と限定していた気がしていて、そういう意味でMeek Millは後回しにしていたんです(失礼)。でもこうして聴いているとこのアルバムはカッコイイ、これまで味わったことのないMeek Millという感じ。Nicki Minajと別れたこともあり、ちょっと同情加点もあるやもしれませんが(笑)、これだけの人気があることを自分なりに確認できた一枚でした。






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Daye Jack「No Data」
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ナイジェリア生まれでAtlanta育ちの期待の若手、Daye Jackの記念すべきデビューアルバム『No Data』を御紹介。ニューヨーク大学在学中にネット上にアップしたミックステープが話題となり、あのMax Martinと出版契約を結び、Warner Bros Recordsとの契約を果たした逸材。などと書いたものの僕は全く知らなかったんです、ただジャケットを見て気に入って購入した程度。一時期はJustin Timberlake『Justified』やOutKastの傑作『Speakerboxxx / The Love Below』なんかにも影響を受けたのだとか。
それではザックリと気になる内容を字で書き起こしますと・・・・・・まず本作の制作に関しては、あのMike Elizondoが全曲の制作に携わっておりまして。Mike ElizondoといえばかのDr. Dreと共にクレジットされ様々な楽曲を生み出した玄人であります(期待)。まずはMike Elizondo制作の「No Data」でスタートするのですが、これがもうHip Hop創世記のガチガチに王道なビートに、甘酸っぱい果汁をぶっかけたようなトラックがフレッシュでカッコイイ(痺)。Daye Jackのラップもどことなくオールドスクールなノリで、良い意味で単純明快に横スウィングするフロウで正直に心地良い。MAG制作でJayvonがRemixした「Deep End (Jayvon Remix)」なんかは90年代黄金期のThe Neptunesを彷彿とさせる、あの金属反響させたようなメタリックなサウンドとビートが鋭角にぶつかるアッパーで、時に突き刺すようにラップしフックでは飄々と歌うDaye Jackが良い塩梅。Klas Ahlundが制作を担当した「Supernatural」はDonmoniqueが客演参加しており、これがまたサイケでいて極彩色の宇宙空間が広がるスペイシーチューンでなんとも不可思議な魅力たっぷり。冒頭のDonmoniqueのじっとり絡み付くような艶っぽいラップも最高ですし、ファルセットでさらさらと流れるDaye Jackのヴォーカルも柔らかくてトリップ感覚抜群。Mike ElizondoとDernst "D'Mile" Emile IIが共同制作した「Finish Line」は電気を帯びたファンクテイストなトラックでやはりレトロな瞬き、バチバチと感電させるように火花を散らすDaye Jackのラップもそのライトな感触がグッド。「Data Love Interlude」はMike Elizondoが制作を担当、Interludeと銘打ちながらも2分程の尺でゆっくりじっくりとエレクトリカルな花園へと誘う幻想的な一曲で聴き逃し厳禁。続く「Lady Villan」もMike Elizondoが制作を担当、これはまた水溶性の高い瑞々しいシンセが露となって鼓膜に伝わるのがなんともフレッシュで、Daye Jackのここでのヴォーカルスタイルなんかは、どこかN*E*R*D的なクラッシュ感があってスッキリ爽やかに気持ち良い(酸味)。Mike EliondoとLars Stalforsが共同制作した「Bully Bully」の持つスパイシーでエスニカルなアッパー感も、なんというか乾いた空気を震わすDaye Jackのブリキの玩具みたいなヴォーカルが転がって面白い。やはりMike Elizondoが制作した「Raw (Remix)」では、客演にDenzel CurryとGrim Daveが参加。オールドテイストな埃っぽいロックを基調にした無骨なトラックで、バチバチと言葉を丸めて弾くDenzel CurryとGrim Daveとマイクを回すも、こうなるとDaye Jackは薄味に感じてしまう欠点も表出。80'sポップをコラージュしたようなべったりとしたカラフルさが可愛い「Casino」は、Mike ElizondoとDarnst "D'Mile" Emile IIが共同制作。こういう少し抜けてゆくようなDaye Jackのヴォーカルにはお似合いながらも、彼以外だったらもっと面白く出来るかもと思わせる惜しさも(辛口)。同じくMike ElizondoとDarnst "D'Mile" Emile IIが共同制作の「Kick - Door」では歌声をデジタルノイズ加工して、海岸線を走るような塩辛いポップで走行してゆきます。最後を飾る「No Data Outro」もMike ElizondoとDarnst "D'Mile" Emile IIが共同制作、昔のR&B曲に果実を加えてぎゅっと絞ったようなジューシーなトラックがなんとも甘酸っぱくて美味。

うーーーん、Mike Elizondoが軸を成したトラック群は凄く好みだったんですが、主役のDaye Jackのヴォーカルがあまりにも頼りなく薄味で、これなら他のシンガーにやらせた方が良かったかもと(失礼)。これが全てDaye Jackの自作自演ならば凄いと思うんだけれど、僕には猫に小判な感じにしか聴こえなかったというのが本音。次回作なんかを聴くと、また違うのかなー(困惑)。






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Wyclef Jean「Carnival III : The Fall And Rise Of A Refugee」
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伝説的なグループThe Fugeesのリーダーであり優れたProducer、Wyclef Jeanの通算七作目となる『Carnival III : The Fall And Rise Of A Refugee』を御紹介。Wyclef Jeanの本作は実は昨年リリースされているのですが、昨年はEPでこそありますが『J'ouvert』もリリースしていたので、本当にパワフルな一年だったかと思います。そもそもから『J'ouvert』は前哨戦的な作品だと公言していた訳ですが、すっごく出来も良かったのでそんな添え物だとはつゆとも思わず。そんな訳でなんだかんだで買ってしまうのがWyclef Jean、本当にがっつりとアルバム一枚を届けてくれてました。
それではザクザクとした粗忽な感想で申し訳ないのですが・・・・・・まずはBranden "Wavie Boi" Washingtonが制作(Wyclef JeanがCo制作)した「Slums」で幕開け、客演にはJazzy ArmaにH1DaHook、Marx Solvilaが参加。Wyclef Jeanのなんとも煙たくてブルージーなヴォーカルが充満し、鼓膜をヒリヒリと燻してくるのがド渋くて重厚でグッド。Chris "Flict" Aparriが制作を担当したカリビアン嗜好なトロピカルミッド「Turn Me God」、音少なくもギターを爪弾き木工ビートを鳴らすトラックがどこか長閑で心和みます。Wyclef Jean制作(Co制作をAlberto Vaccarino)の「Borrowed Time」は淀みなく晴れた雨上がりのように、純粋に煌めきすべてを温める陽光のような眩さがとても綺麗で、晴れ間に虹が架かるように鮮やかで優美なWyclef Jeanの歌声にホッコリ癒されます。「Fela Kuti」はSupah Marioなる人物が制作を担当しており、バリバリと裂けて弾けて鳴る塩気たっぷりなホーンがアクセントのソカっぽい曲で、そんな情熱的なトラック上で茹だるように熱気ムンムンなヴォーカルを炸裂させるWyclef Jeanが憎い(笑)。Sidney Swift制作(Co制作をMotiv)の「Warrior」ではT-Babyが客演参加、溜めてステップを蹴り出すようなカルメン調のトラックに、鮮烈なWyclef Jeanのシャウトが弾けて悶絶させられるスパイシーな一曲。Wyclef Jean制作の「Shotta Boys」ではStixが客演参加しており、現行のトラップチューンをWyclef Jeanらしくキッチリ焙煎して苦味を足した作りで最高に面白いし、こうなると他のトラップ曲とは全く違ってドクドクと鼓膜にドリップされてギンギン冴えます(興奮)。Wyclef Jean制作の「Double Dutch」なんかもやはりWyclef Jean節炸裂な妖しげなネオンアッパーで、電極繋ぎまくりで通電し明滅するトラックがギザギザで、その閃光の中でマッタリと歌って微睡むWiclef Jeanの佇まいに痺れる。Lunch Money LewisとThe Knocksが揃って客演参加した「What Happend To Love」はThe Knocksが制作を担当、これがまた風に乗せて潮の香りを楽しむようなクリアブルーに輝く爽快な一曲。聴いているだけで踊り出したくなること必至ですし、水飛沫を上げてクラッシュするようなWyclef Jeanの泳ぐヴォーカルも最高に心地良いんです。Wyclef Jean制作でなんとあのEmeli Sandeが客演参加した「Carry On」はもう天国へと召された気持ちになる壮麗スロウジャムで、Emeli Sandeの神々しい歌声とWyclef Jeanの芳醇で優しい歌声とが、キラキラと乱反射してははらりと涙を誘う美曲(溜息)。Wyclef JeanとBranden "Wavie Boi" Washingtonが共同制作した「Concrete Rose」では、IzolanとHannah Eggenが客演参加し、バフーンと噴き出すホーンの音色と砂利ビートを敷き詰めたトラックは土着的でありつつフューチャリスティックで、その中でエスニックな味わいのマイクリレーが熱波のように押し寄せるのがカッコイイ。同じくWyclef JeanとBranden "Wavie Boi" Washingtonが共同制作した、Celia Cruz「Por Si Acaso No Regreso」をサンプリングしたラテン調の「Trapcabana」も面白くて、Wyclef Jeanが優れたラッパーである事を痛感できる地中海ソルトなフロウでバッチリと美味。最後はWyclef Jean制作の眩くキュートなゴスペルライクなピアノバラード「Thank God For The Culture」、最後まで指揮者としての才能を遺憾なく発揮するWyclef Jeanの、Kanye Westも真っ青な神様っぷりに拍手喝采。

ごくたまーに聴きたくなるあのWyclef Jeanの歌声、僕的には『J'ouvert』の方がお気に入りではあるのですが、それでも粒揃いで色々と発見のある一枚なのは流石の一言。Producerとしてももっと評価されていい気がするし、これだけの人物なのにThe Fugeesを再結成できないのが本当に残念。絶対に買わなきゃ、とまでは言えなくても聴かないのは損な気もする不思議な一枚で御座います。




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Krayzie Bone「Eternal Legend」
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90年代を席巻したBone Thugs-N-Harmonyの長身痩躯、Krazyzie Boneのソロ通算五作目となる『Eternal Legend』を御紹介。メロディアスに早口でラップを紡ぐ集団Bone Thugs-N-Harmony、いまだかつてこの様なグループは無いですし、だからこそ今でも彼らは愛され続けている訳で。そのメンバーの中でも群を抜いて客演依頼が多いのは、このKrayzie Boneで御座います(他のメンバーが収監されたりするのも要因かも)。ここ最近でもBone Thugs-N-Harmonyの動きも活発になりつつあるし、昨年はBizzy Boneとのユニット作もリリースするなど精力的なKrayzie Boneでございます。そんなユニット活動と並行してリリースされたのが(他にもYoung Nobleとのユニット作も出した!)、このアルバムで御座います。
さてさて、それではどんなアルバムになっているか僕の言葉で・・・・・・まず制作に関して先に述べると、全曲の制作にはReal Talk Ent.とレーベル名のみ記載されていて詳細は不明、ネタ元なんかも全く分かりません。まずはそれこそ熟成した甘味ソウル曲をサンプリングしていそうな「Make You Wanna Get High」で幕開け、紫煙のようにまったりと空間内を漂い充満するような白んだトラックに、Krayzie Boneのきめ細かにメロディを紡ぐラップも良いし、尻上がりに上がってゆくフックもまるで虚空に消えゆく紫煙のようで美しい。90年代のラップミュージックみたいなスッキリと酸味のある燻し銀なソウルアッパー「On My Kray Shit」は、三十路のリスナーにはもうたまらない仕上がりで、ダダダダダダダダと散弾しながらも鼓膜の痛点を完璧に撃ち抜く、Krayzie Boneの速射式のラップが乾いて響くのも効果的。冷たい金属のようにキーンと鋭く響くトラックがなんとも鋭利な「Stuck In My Ways」では、やんわりと抜けたKrayzie Boneのラップがまるで氷雨のようにぽつぽつと降りしきるのが良いし、客演参加のYoung Nobleのゴリッと剛力なラップは雷鳴のようでまた渋い。約30秒のアカペラ「Thug Mode」でも、もうKrayzie Boneのラップが秒速でいてメロディを奏でているのが痛感できてイイ。ここ最近のトラックに噛み合う暗澹ダウナーでいて、ビートを無機質にボトボトとドリップした「This Is Real Life」も超イルで、Krayzie Boneの緩急自在にして撃ち込む意識の奥底へと言葉の弾丸を埋没させるラップに浸食必至。どちらかというとNellyが得意にしそうな爽やかなメロディポップ「Let Me Learn」も最高にツボで、まるで朝焼けみたいにキラキラと眩くて澄んだメロディに、白い息を吐いて朝陽に溶かすようなKrayzie Boneの滲んで鮮やかなラップが心に沁みます(感涙)。ゆっくりと沈んでゆくように漆黒ドープでスリリングな「Apparently」も、Krayzie Boneのさらりと翻し羽ばたくラップが軽やかさを足して聴き易く調合しています。Krayzie Boneのビターなフロウが弧を描いて地平線に消えゆく「Those Kind Of Words」もドラマチックで、まるで漆黒の夜空にギラギラと銀色の星を瞬かせるように、Krayzie Boneのラップが煌めき転回するのが幻想的。再びYoung Nobleが客演参加した「Eternal Fight」はヒリヒリと痛ましいコーラスが響くコロッセオチューンで、刺々しくも逞しいKrayzie Bone(技)とYoung Noble(力)の衝突がまたまた劇的。最後を飾るのは涙無しでは聴く事の出来ない淡いメロウチューン「If U Could See Me Now」、まるで雨上がりのような湿り気を漂わせて鼓膜を揺らすトラックもさることながら、やはりその湿度を保ちつつ温もりをじんわりと伝えるKrayzie Boneの雨上がりの空に似た鮮やかさがたまりません(胸打)。

Bone Thugs-N-Harmonyと名乗るのだから、当然とメンバーでのあの早口流麗なハーモニーラップが一番の魅力でもあり、その点では各自ソロを聴くと寂しくあるのも否めない。しかし、Krayzie Bone一人でもやはりそのメロディアスさはくっきりと顕在で、この低音で男前な鋭利フロウは誰にも真似出来ない伝家の宝刀で御座います。もっとゴリゴリに攻めたKrayzie Boneも聴きたいなとは思うけれど、このアルバムも程よくメロウも混じっていて単純に好きです。




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