RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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Nicki Minaj「The Pinkprint」
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Rap界のバービー人形こと、Nicki Minajの通算三作目となる『The Pinkprint』を御紹介。その奇抜なキャラクターと、久々の女性MCの台頭で世間を湧かせたNicki Minajももう三作目ですか。Lil Wayne率いるYoung Moneyに所属しているんですが、このLil Wayneが親元のBirdmanと揉めたりして、Young Money一派の活動も鈍るかと心配しましたが、その余波は活動には無い様ですね。さてさて、本作はNicki Minajがデビュー作から続けている、アルバムタイトルに“Pink”を冠するしきたりに従って『The Pinkprint』。しかし、こうなるとそのPink縛りというよりは、Jay-Zの名作『The Blueprint』を彷彿とするリスナーも少なからずではないでしょうか。つまりRapミュージックにおいての金字塔を打ち立てたい、そんなNicki Minajの本気をこの題名から勝手に僕は汲み取ったり(笑)。
それでは気になる内容はどうなっているのか・・・・・・まずは、鉱山でキラキラ光る鉱石を採掘するような神秘的な煌めきを帯びたミッド「All Things Go」で幕開け、制作はBoi 1daとVinylzが共同で制作。すーっと冷たく硬い輝きを放つトラックに、Nicki Minajのキュートで壮麗な歌フックも上手く機能した一曲。朝靄のように白く霞んで潤んだメロディがしっとりと鼓膜を包み込む「I Lied」、制作はMike Will Made-It(Co制作にSkooly)が担当。Mike Will Made-Itらしからぬ透明感のある静寂ミッドに、じんわりとウェットに結露するようNicki Minajのラップもナイスザラザラと掻き鳴らすエレキ弦の音色が、ダウナーなメロディに程よい波打ちで微細な色味を持たせる「The Crying Game」。制作は@popwanselと@oakwudが共同制作し、Jessie Wareが歌フックを担当したダークなR&B寄りの一曲。「Get On Your Knees」はDr. LukeとCirkutが共同制作した、ポタポタと暗澹とした水面に雫を落とすようなピチョンピチョンビートが印象的なミッド。その中を潜るようなNicki Minajの沈殿気味のラップと、妖艶なミストのように辺りを漂うAriana Grandeのナイスコンビ。上下し彷徨うピューイ音と、ボムボム重たく弾むゴム製ビートのシンプルなコンビネーションが面白い「Feeling Myself」はHit-Boy制作。Nicki Minajのドールチックな無機質ラップと、客演参加の女王Beyonceの舐め上げるような挑発的なフックも聴き手をゾクゾクさせてたまらない(鳥肌)。再びDr. LukeとCirkutが共同制作した「Only」は間の抜けた単調なエアートラックながら、Lil WayneとChris Brown、Drakeがマイクリレーする事でなんとか間を繋ぐことに成功。売れたFutureのサウンドスタイルを模したような「Want Some More」は、ZaytovenにHitmaka、Metro Boominが共同制作という事でしょうがない結果か。The NeptunesというよりPharrellの単独仕事を思わせる「Four Door Aventador」、制作はParkerなる人物が担当。シンセ一音の瞬きとスナップ音のみで、ボヤけた彩光をヘロヘロと放ち、そこにダラダラと垂れ流すNicki Minajのラップが堪能出来て面白い(中毒)。モヤモヤと輪郭のない電子音が滲んで広がる、甘美で官能的なネットリスロウジャム「Favorite」は素晴らしい(絶賛)。制作はDarhyl "Hey DJ" Camperが制作したトラックも最高ながら、浴室を艶っぽく染める湯気のような、しっとりと濡れた客演のJeremihのエコーのかかった歌フックが素晴らしい(失神)。Arch Tha BossとHitmakaが共同制作した「Buy A Heart」では、(元?)恋人のMeek Millが客演参加。奔放で開放的な電子音とパーカッションの交錯に、Meek Millのラップも入る事でカッチリ引き締まった印象を受けるメロウアッパーで、相性はなかなか良いんですよね。竹で編んだような乾いたビートが炸裂する「Trini Dem Girls」はまたもやDr. LukeとCirkutが共同制作、客演にはLunchmoney Lewisが参加。亜熱帯トラックがジワジワと鼓膜を熱して焦がすスパイシーチューンで、こういう灼熱系のホットなビートも上手く乗りこなすNicki Minajはナイス。先行シングルとしてヒットした「Anaconda」はPolow Da DonとAnonymousが共同制作(Co制作にDa Internz)で、サンプリングにSir Mix-A-Lot「Baby Got Back」を使用。Nicki Minajのムチムチなアマゾネスラップがしなりを効かせて鼓膜をぶち、この奇天烈が爆発したこのトラックは全盛期のLudacrisのような馬鹿馬鹿しさ寸前で上手い。得意のEDM調ながらも瑞々しいボタニカル調なトラックで聴いていて清々しい「The Night Is Still Young」、制作はDr. LukeとCirkutが共同制作。夜露のように潤んだ光を放つ電子チューンもアッパレながら、ネオン電光のように鮮やかでしっとりと眩いNicki Minajのラップとヴォーカルがやはり冴えています。エスニカルな打楽器ビートに雄壮なメロディが広がる「Pills And Potion」もDr. LukeとCirkutが共同制作、ソングライトにEster Deanが関与している事も特筆しておきたい歌モノ。Kane BeatzとJmikeが共同制作した「Bed Of Lies」ではSkylar Greyが客演参加、白く透き通ったトラックながらSkylar Greyが色を蹴って付け過ぎかも。最後はピアノ弾き語りでNicki Minajが最後までしっとりと歌い切ってしまう「Grand Piano」、制作はまさかのwill.i.amとKeith Harris、Kane Beatzが共同で制作。大真面目なこのバラードを暴挙ととるかどうかで、このアルバムの評価は二分されるでしょうね。

彼女の出自を思わせる歌モノ「Grand Piano」、お下劣でふざけた「Anaconda」、これまでの得意技を活かしたEDMな「The Night Is Still Young」、トリッキーで現行サウンドをきっちり捉えた楽曲群。最初こそ歌モノの多さに辟易しそうになったけれど、これがNicki Minajがこれまでに試した魅力の数々を全て繰り出したような一枚。なかなか総まとめで、意外にもこれまでで一番まとまった一枚かもしれません。三十路の僕からしてあと一欠片ピースが足りないとしたら、やはりハードコアな路線のトラックが見つからない。これでDJ Premierなんかを連れてくることが出来たら、ああいうシンプルに黒く太いトラックとも可愛く戯れられたなら、完璧に近かったかもしれません。そういう意味では水と油状態だった前作では、Cam'ronやNasやJeezyを迎えた分だけハードコアの部分も補えていたし。






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Iggy Azalea「The New Classic」
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オーストラリアはNew South Wales出身の24歳の新星、Iggy Azaleaの記念すべきデビューアルバム『The New Classic』を御紹介。16歳頃に両親に“旅行に出掛ける”と嘘を吐き家を出て、そのまま単身アメリカへと渡りそのまま移住したというファンキーな経緯のIggy Azalea。アメリカで磨いたラップで徐々に頭角を顕し、ネットを中心に話題を集め、2011年のミックステープ『Ignorant Art』で知名度を得たのだとか。その高評価を受け、2012年にはあのXXLの名物企画(にして新人の登竜門)“10 Freshman Class”に、女性として初(にして唯一)選出されました(衝撃)。追い風そのままに、その年にはT.I.のGrand Hustleと契約しEP『Glory』をリリース。そしてようやくメジャーデビューアルバムである本作、『The New Classic』をリリースした訳です。そうです、デビュー盤にして“New Classic”と銘打つあたり、やはりかなりの勝ち気娘で御座います(笑)。
それでは内容はどんなもんなのかというと・・・・・・まずはThe Invisible MenとThe Arcadeが共同制作した「Walk The Line」、荒涼として乾いたザラザラトラックの上を猛々しく突き進むIggy Azaleaのトルネードさながらなラップのつんのめりがクール。同じくThe Invisible MenとThe Arcadeが共同制作した「Don't Need Y'all」はボワンボワンと偏頭痛を起こした時のような、脈動に近いドクンドクンと波打つ静寂トラックの上を、氷水みたく冷たく滑らかに流れるIggy Azaleaのラップが麗しく尖っています。Watch The Duckが制作と客演で参加した、なんとも南部らしい泥臭さとザクザクしたファンクネスが炸裂する「100」もカッコ良い。ジャカジャカと掻き鳴らすスパイシーなギターカッティングがスクラッチよろしく敷かれているのも良いし、水を得た魚状態で泳ぎ跳ねるIggy Azaleaがホット。The Messengersなる人物が制作した「Change Your Life」は、親玉T.I.が援護射撃に回った相当クールでメタリックな鋼鉄チューン(興奮)。これだけ二枚目なT.I.を相手にしながらも“格好良さ”で負けていない男前なIggy Azaleaに乾杯、ただ変則自在で僕の鼓膜を細やかに切り刻むT.I.の器用なラップ運びがやはり素晴らしい(貫禄)。本作からの特大ヒットとなったのが、Charli XCXを客演に迎えた「Fancy」で御座います。The Invisible MenとThe Arcadeが共同制作した、このミニマムでスカスカな電子音だけビヨビヨうねるビートが、白人女子なIggy AzaleaとCharli XCXのキュートだけど小生意気な空気感と相俟って、病的ポップを創出していてやはり中毒性は高いと思います。この曲の底辺にはCrunk的なノリがあると僕は感じています、つまり南部産なすれすれポップな訳です。またもやThe Invisible MenとThe Arcadeが共同制作した「New Bitch」なんかは80年代のポップを彷彿とさせる、なんともメルティでミルキーなポップ曲なんだけれど、ガムを噛むようにねちっこく唸るIggy Azaleaのラップで跳ね過ぎずに羽衣トランスを表現していてグッド(軽微)。よく見ればThe Invisible MenとThe Arcadeが大半を制作していて、続く辺り構わず跳ね飛ぶ印度風味ポップなカラフル飛沫アッパー「Work」や、鉱石洞門系のしんみりクリスタルな流麗ミッド「Impossible Is Nothing」、Kanye West的な荘厳かつダートで悪結社な鋭利ビートが烈しく交錯する「Goddess」、あのMavadoを客演に招いて鮮やかで小粋な熱放射を浴びせるサンシャインアッパー「Lady Patra」、最後を飾るUKグライムとM.I.A.的混沌を掛け合わせた鮮烈アグレッシヴな喧騒狂想曲「Fuck Love」と、どれも一定の高水準をキープしハズレ無しと好相性で御座います。あと本作で注目すべきは、同郷UKよりRita Oraが客演参加した「Black Widow」でしょうね。北欧よりStarGateが制作を担当し、パチパチと閃光瞬く先鋭チューンに仕上がっていてカッコ良いですね。

ポップなんだけど厭味もなく、Iggy Azaleaの持つ鋭利な格好良さ(タフさ)はバッチリと活きていて良い塩梅。あまりにポップに走り過ぎたNicki Minajの失敗(?)を巧く処理した、現代的なHip Hopアルバムでなかなか聴き応えあります。ハマって何度も聴くかというと現段階ではそうとまで言いませんが、年間を通すとひょっとすると化けるかもしれませんね。これからも頑張って欲しいな、なんかカッコ良いしね。


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Eve「Lip Lock」
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全盛期のSwizz Beatz率いる“Ruff Ryders' First Lady”として華々しく登場し、女性MCとして確固たる地位を築いたEveの通算四作目となる『Lip Lock』を御紹介。いやーーーーーーー長かった、っていうぐらいの待望の復帰作で御座います(疲労)。Eve自身は立て続けに映画出演を果たし、女優業を順調にこなしていたのでそんな不在感ってのは無かったのですが、やはりファンとしてはEveの斬れ味抜群なラップでザックザク斬られたくてウズウズしておりました(ドM)。完全に離れていれば諦めもしたでしょうが、Swizz Beatz制作の「Tambourine」やLudacris「My Chick Bad (Remix)」で全く衰えない格好良いラップを繰り出していて、絶対に音楽シーンにカムバックするだろうと信じておりました(涙目)。アイメイク濃くはみ出ているこのジャケットは、Eveの鋭い美しさが損なわれていて残念ですね、モノクロ調にしたのは大成功なのにな(悔)。
まあジャケットに対する不満は中身には無関係ですからね・・・・・・まずは残念なお知らせを、本作にはSwizz Beatzが関与しておりません(絶叫)。さてまずまずはMiss Kittyを客演に招いた「Eve」で勢い良く飛び出して幕開け、制作はR8D!Oなる人物が担当。グオングオンと大きく捩れながらグラインドする大蛇シンセに、Eveのザクザクとした食感のラップが粗い盛りつけでサーヴされる一曲。本作からの先行シングルとなった「She Bad Bad」はJukeboxが制作を担当、レゲエっぽいダルい節回しのテロテロな“おーしばっばっ♪”歌フックがなんだか耳に残ってしまう。基本はビタビタと叩くクラップビートに、バフバフと空気を含んだシンセが浸食し、Eveがお構い無しにサクサクと真空ラップで鼓膜を切り裂く感触。Jon Jonが制作し、Cobra StarshipのGabe Saportaが客演参加した「Make It Out This Town」。これは最近のトレンドスタイルな清涼ポップロック風味のアッパーで、颯爽と駆け抜ける柔らかなメロディにミントみたくツーンとするEveのラップと、Gabe Saportaの甘酸っぱい歌声が香り立つナイスコラボ。「All Night」も制作はJon Jonが担当しており、客演には人気ソングライターのClaude Kelly(Co制作にも関与)とPropainが揃って参加。ブオーンと唸る荒いホーンとバスンバスンと蹴り込む重厚ビートのループはシンプル、なだけにラップ巧者なEveの鮮烈なラップが飛沫を上げるアグレッシヴな一曲。ここで聴かせるエフェクト万全のClaude Kellyのケロケロ歌フックもさることながら、Propainの斜に構えた骨太トリッキーなラップ(どことなくT.I.っぽい)が最高にクールで要注意。Sander Van Der WallとDJ Surgeが共同制作した「Keep Me From You」は、四つ打ちでだんだんとボルテージを溜めて一気に発光するエレクトロ風。Dawn Richardが参加しているんですがソウルっぽい艶が皆無で残念、肝心のEveがラップする場面もビートの飛び散り具合が中途半端で物足らない(辛口)。Missy ElliottとNachoを客演に招いた「Wanna Be」は、あのBlac Elvisが久々の制作で登場。んートラック的には展開もそう派手でないし、Missy Elliottはヘンテコ声に加工されてて悲しいし、少々肩透かしだったと言わざるを得ない点数かも(惜)。そういう意味ではSnoop Doggが客演し、きちんとゲストが持ち味を爆発させてナイススパイス機能を果たしているのは「Mama In The Kitchen」か。Jukebox制作の直角ホーンと硬質ドラムスをネジで止めた様な、バキバキキュービックな造りはEveのシャープで冷たく刺さるラップにお似合い、Snoop Doggのゆるーくも充満して暴発するフックも最高。Felix Snowなる人物が制作した「Grind Or Die」はEveの十八番っぽいボコバキ打撃系のアッパー、とにかく散弾銃のように散らかるビートの雨霰の中でEveがすべてを辻斬る快感。Sander Van Der WallとDJ Surgeが共同制作した「Zero Below」はんーーーー微妙、もっと奇天烈にピコポコやってしまえば面白かったのに。「Forgive Me」はSalaam RemiとRico Loveが共同制作したトロピカルスウィートなアッパーで、カラフルなパステルメロディもEveにはとってもお似合いでなんだか懐かしい。Shoddyなる人物が制作したは、ピアノ鍵盤の切なく脆いメロディに、ポコスカと乾いたパーカッションが湿り気を飛ばす調節具合が素晴らしい鮮麗なミッド。しかもここに柔らかくて棘のあるふくよかな歌声を挿すのは、Chrisette Micheleという事で文句無しの仕上がりになっております。最後はオマケ的な感じかと思いきや、まさかのjuicy JとPusha Tという勢いたっぷりなMC二人が援護射撃した「She Bad Bad (Remix)」。トラックはなにも弄られていないのですが、やはりこの個性ある二人が脇を固めて曲の魅力が13倍に膨れ上がっています(笑)。

いいね、衰えてないね、尖ってるね。ただ制作陣が今一歩、Eveの旨味(つまり魅力)を発揮させる事が出来ていない気のする一枚。Eve自体の鮮度が落ちたって印象は無いんだけど、違うのかな、Eveの腕が落ちたのか?やっぱりSwizz Beatzと共にバキバキと暴れた印象が強いから、Swizz Beatzの不参加は痛かったかなー(邪推)。ただやっぱりEveのカムバックはすっごく嬉しいですね、このシャキシャキ感はEveにしか出せない、啖呵の切り方が最高で御座います。クールビューティとは正にEveのことですね、なのにジャケットがなー(執拗)。


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Ebony Eyez「7 day Cycle」
7 Day Cycle (Explicit)

St. Louis出身の美人系MC、Ebony Eyezの記念すべきデビューアルバム『7 Day Cycle』を御紹介。St. LouisといえばNellyが全米規模で特大ヒットを放った事で一気に注目度が急上昇した中西部の都市、その頃に登場したのがEbony Eyezですね。St. Louis出身は他にもChingyやJ-Kwonが居る訳ですが、そんなSt. LouisのMCに多くの楽曲を提供しているTrackboyzが主宰するレーベル、“Trackboyz Entertainment”からの配給になっているみたいですね。
それではザックリした感想を書かせて頂きますね・・・・・・まず本作ではほぼ全ての楽曲をMark "Tar Boy" WilliamsとJoe "Capo" Kentで構成されたThe Trackboyzが担当しておりまして、そちらから触れてゆきます。ズルズルと引き摺る様なシンセのざらついたメロディと、凍えそうなブリーズ音がクールで尖った印象を助長させる「In Ya Face」、Ebony Eyezの貫禄あるどっしりしたラップが脂乗っています。ブピブピとヘンテコなガス漏れビープ音が連打され、その中で上下に振れるチープな電子音がキチガイじみている「Drop It」も、なんだかアジアンな声ネタループなども相俟って毒性の強いスカスカ曲になっています。はーはー吐息とピュンピュンとどこか彼方へ飛んでゆくシューティングシンセが面白い「Stand Up」は、スカスカ隙間の空いた宇宙空間トラックながら、なんだか聞き覚えのあるメロディが混じっている気がして気になります(判別不能)。Trackboyzの片割れであるCapoが参加している「Broken Wings」は哀愁漂うメランコリックなギター爪弾きに、重たくシリアスでドラマチックなメロディが絡み付き、Ebony Eyezの無表情なラップとCapoの線の細いナヨっとした歌フック(これが中々イケるではないか)がジワジワと効いて来るボディブロー曲。ヘイヘイと煽る掛け声とキンコンカンとトボけて鳴らされる金属音の無機質な構築ビートが耳に残る「Act Like A Bitch」も、Ebony Eyezのヘヴィーでドスの効いたラップでけして浮かずに鼓膜にズシンと重たく響くからイイ。サクサクと爪弾くスパイシーで刺激的なアコースティックギターの弦音が悩ましい、笛音もヒュルリと吹き抜ける爽やかメロウ「Hot Chick」では、なんとあのTrey Songzが客演参加。Trey Songzの官能的なんだけれど甘酸っぱく青いヴォーカルが香り立つミントチューンで、Ebony Eyezとの相性も抜群でバランスがとても良いですね。しかも続く「Take Me Back」では、あの112よりSlimとQの二人が揃って客演しているという嬉しい驚き。ここでもギター弦を基調にしたちょっぴり哀愁漂うアコースティックなミッドを展開、SlimとQのクリアで紺碧のハーモニーが胸にすーっと沁み込む透明度の高い一曲。やわらかで華やかな流線形のデジタルメロウ「Good Vibrations」、ゴリゴリな野太い電子バウンスで砲撃みたいなリズムを繰り出すアッパー「Lame Ass」、哀愁たっぷりなバラード調の一曲「Dear Father」と、どれもなかなかバラエティに富んでいて聴き応えアリ。最後を締め括る「In Ya Face (Remix)」では新たにMiamiの女王Trinaを援護射撃に招集、どちらも負けず劣らずな斬れ味鋭いラップが交錯していて圧巻ですね(危険)。ここまでがTrackboyzの制作曲で、どれも非常に彼ららしい仕上がりとなっています。あとはあのJonathan "J.R." Rotemが制作を担当し、Trey Songzが客演で参加している「Heart Of A Soldier」なんかも注目に値しますよね。ピリピリと緊張の走る冷ややかな電子曲に、Trey Songzの妖艶なファルセットフックが不穏に漂うダークな一曲でグッド。あとは今や売れっ子のDr. LukeとThe Beatstazが共同で制作した「Real Life」も、同郷のJ-KwonとTarboy(Trackboyzの片割れ)が参加し、ジャラジャラとした寂寞感溢れるメロディを展開。「Right Back」はXP Muzikが制作しているのですが、どうも音の鳴り方(音程のとり方)がThe Neptunesっぽさを感じる一曲に。

Trackboyzの創るサウンドって僕は好きだったので、今またこうやって聴き返してもカッコイイ光るものがありますね。Ebony Eyezも充分にカッコイイ、とても真っ直ぐ勝負でエロさもなければクレヴァーな感じでもなく、良い意味でも悪い意味でもスッキリしているというか、でもそれが聴き易さに直結していますね。


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Nicki Minaj「Pink Friday: Roman Reloaded」
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怪物と化してHip Hop界を食い荒らしているキュートな悪魔こと(褒言葉)、Nicki Minajの通算二作目となる『Pink Friday: Roman Reloaded』を御紹介。多くの客演で名を馳せて、満を持して放ったデビュー作『Pink Friday』も上々の出来で、次回作への期待を繋げたNicki Minaj。そんな中でなんだかサラリと発売をアナウンスされ、ちょっと前作の続編なミニアルバム程度のものかと思われた本作『Pink Friday: Roman Reloaded』、蓋を開ければ大容量の歴としたフルアルバムでした(陳謝)。本作はそのタイトル通り、NickiのオルターエゴであるRoman Zolanski(Nicki Minajとは双子らしい)に焦点を当てたらしいのですが、こういう話は難しくて僕には分かりません(素人)。
それでは簡単にいきます、膨大な曲数ですし・・・・・・まずはカトリックからバッシングされたパフォーマンスも話題となったBlackout制作の「Roman Holiday」で幕開け、もうスタートからドカッドカッと規則的に鳴るビートにジャングルチックなアグレッシヴなビートの応酬、その上を転げ回るようにラップし歌い上げるNicki Minajのクレイジーっぷり。続くHitboy制作の「Come On A Come」はうわずったゾワゾワ系のゴーストチックな電子音に乗せて、まるで聴き手を馬鹿にしたようなNicki Minajの歌フックが気持ち悪くも面白くなってしまう一曲。鍵盤一音をコツコツ叩き回してから上げて落とすというメロディラインを、延々と繰り返す事で余計に狂騒感覚を煽って病的な気持ちにさせる「I Am Your Leader」もHitboy制作で面白い。Nicki Minajだけでも手に負えないのに、そのうえクマ髭ボスことRick Rossはボムを落とすし、ヤクザな二枚目Cam'ronまで出て来てクールにやさぐれるんだから鉄壁です(卒倒)。洞窟内でポップする様な電子音の水滴っぽい響きがじわじわ浸透する「Beez In The Trap」はKenoe制作、売れっ子の2 Chainzも揃ってズルズルな悪どいラップで聴き手の感覚を引きずり降ろして次第に麻痺させるトラップチューン(霞)。Ryan & Smittyが共同制作した「HOV Lane」はとにかくウルサイぐらいにドカドカベタベタと電子音が四方に飛び散るバウンスチューン(揺)、Nicki Minajの人形チックに表情を硬くして無機質に進めるラップもオモロい。後ろで鳴り止まない警報みたいなビープ音と、その上からどっさり被さる硬質でハードな打ビートがヘヴィー過ぎる「Roman Reloaded」。引き金を引いて飛び出す凶弾みたいなNicki Minajのバンバンなフロウは尖っていて刺さりまくり、それを絶妙な塩梅で舐め回しまろやかさを演出するLil Wayneの奇怪な爬虫類フロウも抜群のスパイス。NasにDrakeにYoung Jeezyという種々雑多ながら正統派なMCで固めた「Champion」、T-Minusが制作したちょっぴりアジアンな滑らかさと鮮やかさが滲む麗しいオリエンタルメロディもかなり秀逸ですね(流石)。その色彩の緩やかな変調にあわせて巧者な男ども三人のフロウが流れる情景は圧巻の一言だし、それらを繋ぎ止めるNicki Minajのエモーショナルでしとやかなヴォーカルが艶やかでたまりません(夢想)。Andrew "Pop" Wanselが制作(Oakも関与)したぼんやりとカラフルなライティングシンセが眩く彩るドリーミーメロウ「Right By My Side」、ここではありそうでなかったChris Brownが客演参加。ここで驚くのがNicki Minajのポップヴォーカルの才能で、Chris Bownと並行して歌っていても遜色無し、フックでのマッタリとグラインドしながら曲線を描くロボットぽいカクカクしたヴォーカルも可愛い。M.E. Productionsが制作した「Sex In The Lounge」ではLil Wayneと共に、なんとあのBobby Vが参加するという飛び道具(嬉)。キラキラと眩く煌びやかな電子鍵盤音の跳ねるようなメロディに、Bobby Vの甘酸っぱくてフレッシュな歌声が響いて胸をキュンとさせる流麗ミッド、Nicki ManajもLil WayneもちょっとBobby Vに喰われ気味なほどに良い味出しています。RedOneにRami、Carl Falkが制作したシングル曲「Starships」は、波しぶきをあげるようにスプラッシュする電子音のウェーブに乗っかり、Nicki Minajのオバケみたいな奇怪キュートなフロウがサーフするホットなアッパー。最初この曲を聴いた時はそこまでピンと来なかったけれど、それも数回聴くとこのザッパーンと押し寄せて来るキラキラポップ感が心地良くなっちゃって。同じくRedOneにRami、Carl Falkが制作した「Pound The Alarm」も、ビカビカと派手に輝くシンセサイザーがジグザグに折れて交錯するテクノポップチューンで跳ね回ります。RedOneとAlex Pが共同制作した「Whip It」も電子音オンリーながらも、どことなくカリビアンな陽光温度なメロディラインが情感を生んでいる一曲で、それこそしなって打つ鞭みたいなNicki Minajの柔軟なフロウが冴えています。RedOneとJimmy Jorkerが共同制作したロボットサイバーな電光石火チューン「Automatic」も、その眩しいぐらいの明滅ライティングの中でNicki Minajのポリゴンチックなヴォーカルが機械的に旋律を奏でるキレキレのアッパーに。ドロドロと歪な曲線を描きながら垂れ落ちるシンセのメロディが毒々しい「Beautiful Sinner」はAlex Da Kid制作、ちょっぴりダークでソリッドなメロディにもNicki Minajのピンキーな歌声は違和感無くハマっています。久々のJ.R. Rotemが制作を担当した「Marilyn Monroe」は、繊細で綺麗なピアノ鍵盤のスルスルと解けるメロディに激しく弾ける様な打ち込みビートが絡んで、Nicki Minajの悲哀に満ちたドラマチックでエモーショナルな歌声が胸にジーンと響き渡る美しいバラード(感動)。Dr. LukeとCirkutが共同制作した「Young Forever」は、どこか和風な琴の音みたいな弦律がゆるやかに艶っぽく流れる華やかなミッドで、Nicki Minajの毒気の少し抜けたフローラルな歌声が素敵。再びAndrew "Pop" Wanselが制作を担当した「Fire Burns」も、すーっと消える様なミストラルな電子音がミステリアスでヒンヤリした感触を増幅させているスロウ。本作で最も異色なコンボとなったのが、あのBeenie Manを召還したKane Beats制作の「Gun Shot」。伸びやかで穏やかな温かいメロディはどこかJessie J「Price Tag」を思わせるライン、そのライン上をNicki Minajのふわふわと舞い落ちるようなタッチの花弁ヴォーカルが触れ、Beenie Manのトロピカルなヴォーカルが楽園感を加味させるナイスな合体技。本作からの先行カットとなったのがDJ Diamond Kuts制作の「Stupid Hoe」、四方八方にビートを散乱させて目まぐるしく暴れたビート重視のトラックは正にNicki Minajの独壇場(笑)。そこら中をビートでビシャビシャに汚しながら、眼をクルクルキョロキョロさせてモンスターチックにはしゃぐNicki Minajはハイテンションなのに冷徹。とここまでが本作の内容で、ここからはボーナス曲扱い。まずは既出曲ながらかなりエアプレイされた人気ぶりから必ず収録されると思った、David Guetta制作の「Turn Me On」。ゾクゾクする程にクールでスマートな四つ打ちのダンスビートに乗せて、Nicki Minajの急加速して突っ切るハイウェイにも似たヴォーカルがキレキレでやはりグッド。Dr. LukeとKoOol Kojak、Cirkutが共同制作した「Va Va Voom」もそのブンブンビートとどこか懐かしい70'sポップみたいなメロディがチープでキュート。Dr. LukeにBenny Blanco(要注目)とCirkutが制作の「Masquerade」もやはり懐かしい感触のエレクトロポップで、まったりと伸びやかスムージーなNick Minajの歌声がじんわり残ります。 

はいヤラレました、結局はNicki Minajが歌ってしまってもノらされてしまいました(撃墜)。何度かTwitter上では呟いたけれど、そもそもNicki Minajを普通のMCとして捉えていた僕が間違いでした(いや、元より狂人扱いしてはいましたが)。彼女は生粋のポップアイコンなんですね、下手すればRihannaに対抗できるぐらいのポテンシャルを秘めている気がする。Rihannaの尖っていてクールで研ぎ澄ました感性とはまた違って、まるで聴き手を無邪気に嘲りながら愛想を振り撒く暴れ回るという、およそ対極な立ち位置。なんだか喰われてしまうんだよなー、でなんだか心地良いという不思議さ。全体的に勿論やりすぎなんで、そこを好きになれるかどうか。もうNicki Minajにはこの路線を突っ切って欲しい(可愛)、と思っていたら次回作でいきなり方向転換してハードコア路線に立ち戻ったりして、そういう戦略的な一面もありそうで怖い(震)。リリースされた時期もちょうど良かった、これを冬に聴いていたらまたちょっと感想違ったかも。これから青空と海を見にドライブに出掛ける季節、きっとお供にしちゃいます(必須)。