RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

07 2017
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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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Syd「Fin」
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The Internetのシンガー、Syd Tha Kydの記念すべきソロデビューアルバム『Fin』を御紹介。個性派揃いのOFWGKTAから男女デュオとしてデビューし、瞬く間にR&B愛好家にその魅力が伝染したのがThe Internet。これまでに発表した『Purple Naled Ladies』『Feel Good』『Ego Death』と軒並み高評価を得ていたThe Internetですが、ここにきてフロントマン(ウーマン)であるSyd Tha Kydが待望のソロデビューを果たしました。Syd Tha Kydが正式だと思うのですが、このソロ作ではSydとのみ名乗っている様です。
それでは簡素で質素な感想にはなりますが書きましょう・・・・・・まずはHitboyが制作を担当したメタリックな板金シンセが続々と折り重なりツヤツヤと輝く「Shake Em Off」でスタート、この板金加工な硬度高めのトラックにあって、Sydのコケティッシュな絹糸ばりに細くしなやかなヴォーカルが刺繍を施すのが歪で美しい。Nick Greenが制作の「Know」は昔のAaliyahを思い出さずにいられない(つまりTimblanadサウンドを思い出さずにいられない)刺刺とした通電チキチキビートが最高にクールで、Sydのシフォンみたく透けてひらひら揺らめくヴォーカルも幻想的でいて艶かしい。「No Complaints」はSydが制作を担当したアジアンな音色がはらはらと捲れるトラックに、Sydの曇ったエフェクトの施されたヴォーカルが陰気にも美しく溶けていきます。同じくSydが制作を担当した「Nothin To Somethin」は、乾いたキメ細かな白砂のようなSydのヴォーカルが、液体チックな潤い音色と潤いビートをゴクゴクと飲み干すようなポーションミッドで刺激的で美しい。夜霧のように冷たくしっとりと辺りを薄暗く支配する、ちょっぴりトラップっぽいトラックの「All About Me」はSteve Lacyが制作を担当しており、Sydの夜の帳みたいなヴォーカルがひっそりと忍び寄るのもミステリアスでクール。チタチタと叩くドラムスがまるで汗ばんだグラスの水滴みたいに滴る、Syd制作の「Smile More」も速度を落としてドロリとさせつつも、Sydの透明感のあるヴォーカルで深い水中へと沈む密閉感とシンクロしていてグッド。HazebangaとIsiah Salazarが共同制作した「Got Her Own」も、月も星も光っていない真っ暗な夜を踏みしめるようなトラックに、ふわふわと霧散して鼓膜を支配するミスト状のSydのヴォーカルが妖艶でいて不思議でツボ(中毒性)。「Drown In It」はAnthony KilhofferとJGrammが共同制作、ここでのSydのヴォーカルは、夏の真夜中に水を溜めた洗面台にそっと顔を沈めるような、そんな暗闇と清冽が混じり合うウェットチューン。本作中でも最も素晴らしいと感じたのが、Melo-Xが制作を担当した銀河系エロスロウジャム「Body」(極上)。いかにもMelo-Xらしい宵の明星を点々と繋ぐような芸術的静寂と、そこにあの華奢なSydのヴォーカルが柔らかな肉感としなやかさを生み出し、微熱を漏らしながら絡まる官能的な緩やかな曲線抑揚がたまらない(痙攣)。弾力もあり静かなる狂気も密かに感じるOdd Future印な「Dollar Bills」はFlipとSteve Lacyが共同制作(客演にはSteve Lacy参加)、こういう肉食なトラックでもSydのヴォーカルが響けば途端に生ハムサラダのようにあっさりと美味くなる。再びHazebangaが制作を担当した「Over」では新進気鋭の6lackが客演参加、黒瑪瑙ソリッドなビートが硬質な輝きをちらつかせ、客演の6lackと共にしとしと降る雨のようにビートを濡らし黒く染めてゆくのがウェットで美しい。最後を飾るのはRahkiが制作したアンティーク調でおしゃれなミッド「Insecurities」で、コーラスを重ねた光のミルフィーユチューンで中盤のギラギラした転調もグッドですし、こういう淡い明度のSydのヴォーカルは稀な気がするけれどさらりと木綿の白シャツみたくとても素敵。

The InternetでやっていたR&Bサウンドとは違う、Syd Tha Kydソロとしての世界観がきっちり提示されていて凄い。これまでのSydといえば朧げで幻影のようなヴォーカルだったのが、本作では輪郭も綺麗に生身となり、実態を伴い触れてきたような感触がしてより艶かしく美しい(個人的見解)。失礼を承知で毎度と触れてしまいますが、このヴォーカルとルックスの乖離さえなければもっと好きになれるのに、と。買うだけ買ってあまり聴いていなかったんですが、結構気に入ってしまってこれも夜にリピートが続いております。







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M.I.A.「AIM [Deluxe Edition]」
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自身のルーツ音楽をアップデート昇華し続ける才媛、M.I.A.の通算五作目となる『AIM』を御紹介。前作『Matangi』よりおよそ三年ぶりとなる本作、いまだに父親は見つかっていないのでしょうか(ちなみに“Matangi”とは彼女の本名であるMathangi Arulpragasamから)。M.I.A.といえば政治的、宗教的な内容から、最近では環境問題にも関心を示し活動するなど多岐に渡る才媛といった印象。噂によるとM.I.A.は本作を以って引退(音楽アルバムという形式では最後と宣ったそう)としているらしいですが、これほど強烈なアーティストが本当にそうならばなんとも残念で仕方ありません。
それでは前置きは終わらせて本題に行きましょう・・・・・・まずはトラックの制作に関しては、ほぼ全曲をM.I.A.自身が制作しているようですね。まずはM.I.A.のヨレヨレと立ち昇る抹香の煙のようなヴォーカルが妖しい「Borders」でスタート、まるで蛇でも呼び寄せ踊らせそうなスパイシーな音色も抜群の中毒性。ギコギコと砕くように鳴る弦音に、ボスボスと投下する爆弾ビートが聴き手にも風穴を開けて、その穴を通過させM.I.A.のエキゾチックなラップが共鳴する「Go Off」も面白い(制作にSkrillexとBlaqstarrが関与)。「Bird Song (Blaqstarr Remix)」はブピーブピーと草笛のような扁平なエフェクトが面白いウェスタンっぽくもある一曲で、熱っぽく乾いて静かに舞うM.I.A.の継ぎ接ぎラップがコラージュで面白い。これまたM.I.A.のラップとヴォーカルを切り貼りしてカラフル且つ大胆にばら撒いた「Jump In」も、機械的ながらもどこか民族的で原始的なエネルギーも沸々と感じる一曲。家族がパキスタン出身であるZayn Malikが客演参加した「Freedom」(Polow Da Donが制作に関与)はインディゴブルーのような染料シンセがなんとも鮮やかで美しく、M.I.A.の奔放に風をに絡み舞い上がるようなヴォーカルに、Zayn Malikの陽光のように眩くて清涼な歌フックも重なりまさにフリーダムなミッド。ジャマイカ出身シンガーのDexta Dapsが焦げ付くほどに熱いシャウトで聴かせるフックが印象的な「Foreign Friend」は、そんな熱っぽさとは裏腹に木陰のように揺れるサウンドとM.I.A.のヴォーカルが冷感部分を作っていてクール。なんともスパイシーな音色を焙煎しながらも、電子的な音色に変換させることで発色こそ派手なれど辛味の抑えたエキゾチックチューンに仕立てられている「Finally」も、ラフにゆるふわと踊るM.I.A.のヴォーカルが蜃気楼のように聴き手を幻惑します。「A.M.P. (All My People)」ではNicki Minajにも匹敵するベチンベチンと鞭打つような力強くしなやかなラップで、インド音楽をザクザクに裂いたようなエッヂーな感触で特攻します。続いてもインド音楽のような音色が充満するターメリックアッパー「Ali R U OK?」(BlaqstarrとRichard Xも制作関与)も、そういう民族音楽的なトラックをぶった切ってチョップして妙なコラージュ感を出し、M.I.A.の念仏のように唱えるヴォーカルが踊り薫るという異国情緒とエキセントリックさがグッド。垂直に振り下ろすようなM.I.A.のラップが鼓膜をゴンゴンと打つ「Visa」もエキゾチック、香辛料をドバドバと入れたようなスパイシーなアッパーで、ピリピリ来そうなビートの中でくねくねとラップして魅せるマハラジャ感。サイレン音と泡のように弾け飛ぶビートが四方八方に降り注ぎ、その中でリフレインを多用しもう言葉の氾濫で聴き手を飲み込む「Fly Pirate」も奇天烈でいて愛しやすい。M.I.A.なりのトロピカル風味という味わいで癖のあるスウィートさがたまらない「Survivor」(Justusが制作関与)は、まるで陽の光を照らし返す海原のような粒々の煌めきが美しく、そこにM.I.A.のまったりとリラックスして溶け出す甘美なヴォーカルが飴色で美しい。とここまでが本編の内容で、ここからは豪華盤のみの追加曲となります。まずは盟友であるDiploが新たに手を施した「Bird Song (Diplo Remix)」、いかにもDiploらしい雑多ながらもその中で鋭角を見出し独特な輝きを乱反射させるゴツゴツアッパー。Rihannaのお株を奪いそうな「The New International Sound (Pt. 2)」はSurkinが制作を担当、ダークでサイケなメロディをマーブルさせた黒光り先鋭的トラックに、濃厚スパイシーなM.I.A.のヴォーカルがねっとりと絡み回すのが中毒性抜群。剣と剣がキンキンとぶつかる音をメロディに取り入れた「Swords」、んぱんぱと呼吸を発してリズムに練り上げたような軟体アッパー「Talk」、海底に眠る金銀財宝のような濡れた煌めきを漂わせる「Platforms」と、どれもがM.I.A.にしか出来ないスパイス調合で美味。

相変わらずの香辛料たっぷりな刺激的エキゾチックポップの連発、聴き手の鼓膜にビリビリと振動する感覚がやはり病みつき。そろそろ暑くなってきて夏本番になりますし、これからサマーアンセムにしてしまってもいいかなと(昨年発売のアルバムなんですが)。冒頭でも書きましたがかなり個性的なキャラクターだしカッコイイので、是非ともどういう形であれ音楽も続けて欲しいです(願)。






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JoJo「Mad Love.」
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12歳でレーベル契約し13歳でメジャーデビューを果たした歌姫、JoJoの通算三作目となる『Mad Love』を御紹介。当時から13歳とは思えぬ抜群の歌唱力で僕らの度肝を抜いたJoJo、生まれが1990年ということでまだ26歳だという事に驚きです(笑)。デビュー作『JoJo』も2nd『The High Load』もKwameやB!nk、The Underdogs、Soulshock & Karlin、Mike City、Swizz Beatz、Sean Garrett、Scott Storch、Jonathan "J.R." Rotem、Ryan Leslieと名立たるR&Bの名手が揃い踏みで楽曲提供していたので、それこそR&B好きに優遇されていた印象のあるのがJoJoです。しかし2006年リリースの2ndから音沙汰無し、あったといえばKeri Hilsonの「The Way You Love Me」のMVにBoots役でちょっと出演したいたぐらい(映画やTVドラマで女優業はやっていたみたい)。あれから10年もの時を経て遂にJoJoが復活、大人のセクシーな女性になって復活ということでやはり三十過ぎのおじさんは買いました(笑)。
という訳で涙をこらえながらの感想をちょこっと・・・・・・まずは粉雪のようなピアノ鍵盤がはらはらと切なく優しく降り積もるJussifer制作の「Music.」でスタート、この曲は普通ならばエンディングだろうに(突飛)。しかし、もうMariah Careyにも負けないドラマチックで繊細で可憐なJoJoのヴォーカルがなんとも切なくて、雪原のように澄んで真白なトラックに舞って輝くのがたまりません。同じくJussiferが制作を担当した「I Can Only」ではAlessia Caraが客演参加、光ファイバーを屈折させて組み上げその隙間から閃光が漏れるようなサイケなトラックがクールで、JoJoとAlessia Caraのバチバチと火花を散らすような鮮やかなヴォーカルの反射もばっちりキマッていてグッド。Oscar HolterとMatt Friedmanが共同制作した「Fuck Apologies.」ではWiz Khalifaが客演参加、汗をかいたグラスを思わせるじっとりと濡れた熱が漂うレゲエチックなトラックがカッコイイ。Wiz Khalifaの熱い日に見る蜃気楼のようなゆらゆらした陽炎ラップも最高だし、そこにJoJoの水飛沫にも似た冷たい潤いが弾けるヴォーカルが気持ち良い。Jussiferがまたもや制作した「FAB.」ではRemy Maが客演参加、これも甘酸っぱいサワードリンクのグラスの中で氷がカラカラと音を鳴らすような水性のトラックでJoJoのヴォーカルが涼しげ。そこにRemy Maがグラマラスで逞しいラップをブッ刺すのが最高にカッコイイ(痺)。「Mad Love.」はJoshua "Igloo" Monroyが制作を担当しており、音色もビートも燃やして白煙のように霞ませる加工も、軸は昔ながらのサザンソウルっぽいモノで聴きやすく、より艶っぽくふくよかになったJoJoのヴォーカルが肉厚に弾むのも気持ち良い。ビリビリと痺れるほどの振動ビートが飛んでくるアグレッシヴな熱帯アッパー「Vibe.」はRock Mafiaが制作を担当、これも昔より肉厚でダイナマイトなJoJoのヴォーカルが汗ばんで踊り跳ねるのが最高にクールで好き。水面を滑ってゆくようなモイストエレクトロな「Honest.」はJack & Cokeが制作を担当、JoJoのヴォーカルも鱗をもってスイスイと水の中を切って泳ぐマーメイドの様で鮮麗。ビートの埋もれる感じや鍵盤音のパラパラと砕けて散る感じがドライな「Like This.」はJoshua "Igloo" Monroyが制作、砂塵のような音色の中でオアシスばりに潤いを含んだJoJoのヴォーカルが跳ねるのがエッヂーでカッコイイ。またまたJussiferが制作を担当した「Edibles.」も水玉模様のチャプチャプとした液体シンセが揺らめくアクアチューンで、JoJoの透明な海洋深層水ばりのミネラルたっぷりヴォーカルを鼓膜がゴクゴク飲み干します。TJ Routonが制作した「High Heels.」はメタリックに鋭く輝くトラックがソリッドで、JoJoの宝石のように硬く輝くヴォーカルがカチカチとぶつかり火花を散らすのが絢爛で美しい。最後を飾るのは清廉なピアノバラード「I Am.」でLeona Lewisが歌いそうな感触、JoJoの凜として響く雪鳴りのようなヴォーカルが深々とハートに届くのが素敵。

これまでの二作に比べ黒いProducerが不在でその点はガッカリ、これも時代の流れで彼女のデビュー時はポップシンガーがR&B曲を歌うのが流行っていた訳で、今はまるでその逆ですし。しかしWiz KhalifaとRemy Maを迎えた点からも分かるように、やはりJoJoはR&Bの流儀を分かっていて、それを微かに体現してくれていてホッとしました(安堵)。歌唱力も抜群ですし安定していて、R&B好きもPop好きも安心して聴き入る事が出来ます。もうちょっと痩せたら格好良い気もしますが、少女からダイナマイトバディになったJoJoを拝むのもいいもんです(下心)。






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Solange「A Seat At The Table」
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Beyonceの妹でありJay Zの義妹でもある(意味深)、Solangeの通算四作目となる『A Seat At The Table』を御紹介。『Solo Star』で華々しくデビューしたSolamgeですが、ここまで長続きするとも、はたまた高評価を得るとも思っていなかったのが僕(浅)。前作『True [EP]』もなかなか音楽通からは評判で、それからおよそ3年ぶりとなるのが本作。今年は姉上であるBeyonceも傑作の呼び声高い『Lemonade』をリリースしているわけで、そこにぶつけてくる辺りはSolangeもかなりの自信があったのではないでしょうか。最近ではJay Zをエレベーター内でボコボコにしたあの印象が強烈過ぎて、とても逞しく思えてなりません。
それではざっくりとな感想を恥ずかしながら書きますと・・・・・・本作においてまず声を大にして言いたいのはそう、あのRaphael SaadiqがExecutive ProducerとしてSolangeと共にクレジットされている点、これはSaadiq信者の僕としては気絶しそうになりました。まずはSolangeとQuestlove、Ray Angry、Magical Cloudz、Raphael Saadiqが共同制作した「Rise」でスタート。朝陽に温められた空気が潤いを綻ばせるように、しっとりとした音色に変化して薄い光と混ざり合うのが心地よく、光に透けたようなSolangeのヴォーカルも良い。そんな光の霞の中でぼんやりと輪郭を表すように、結露してしとしとと滴るように響くSolangeのヴォーカルがなんとも麗しい「Weary」はRaphael SaadiqとSolange、Sir Dylanが共同制作。湿気がひんやりと冷たいSolangeのヴォーカルに触れて雫となって連なるような、そんな音色が凛と輝いていて素敵。Raphael SaadiqとSolangeが共同制作した「Cranes In The Sky」は、可憐な音色が小鳥が羽ばたき空の壮大さを描くように広がるトラックが美しく、透明なSolangeのヴォーカルを青く澄んだ空に投影させるように響くのもなんとも心地良い。シャラシャラと鳴る小粒なビートがまるでカラメル絡めたザラメ糖のようやほろ苦い甘さを滲ませ、カリカリとした食感も生む「Mad」はRaphael SaadiqとSir Dylanが共同制作。そんなビートとは裏腹にSolangeのヴォーカルはフェザータッチで軽く、客演のLil Wayneが粘着質なラップを重ねることで少しブルージーさも滲むのがグッド。「Don't You Wait」はSolangeにOlubenga、Dave Longstreth、Sampha、Troy Johnson、Adam Bainbridgeが共同制作。冷たく青い夜空に星座が巡って展開されてゆくようにベース弦が震えて鳴り、Solangeの流れ星のように滑らかに奏でるヴォーカルが幻想的なプラネタリウムミッド。萎んでは膨らんでを繰り返す柔らかな音色が、まるで陽が昇って影が移ろいながら醒めてゆくような、植物が光を浴びてその青さを輝かせるような、そんな静けさの中にエナジーが漲る感触を与える凛として気高いスロウジャム「Don't Touch My Hair」。SamphaにSolange、Dave Andrew Sitek(TV On The Radio)、Patrick Wimberly、Bryndon Cookが共同制作したトラックも秀逸ながら、かじかんだ朝陽のような温度感のSolangeのヴォーカルと、それに温められてむくむくと茂る若芽のような客演のSamphaの軟らかなヴォーカルも素晴らしい。「Where Do We Go」はSolangeにRaphael Saadiq、Sean Nicholas Savage、Patrick Wimberly、Kwes、Sir Dylanが共同制作。雨が上がったあとに露がはらはらと連なり、陽光に揺れてキラキラ輝くようなドラムビートとメロディが甘美で幻想的なスロウジャムで、Solnageの朝露に濡れた樹々葉々が光合成するようにゆっくりと酸素を吐き出すようなヴォーカルがヒーリング効果抜群。ベタベタと吹くホーンが黄金ハニーのような甘いメルティ感を生む「F.U.B.U.」は、SolangeとDave Longstrethが共同制作。天然アルガンオイル配合というようなねっとりとした保湿力にSolnageの石鹸の香りのするナチュラルなヴォーカル、終盤にはホイップクリームのようなThe-Dreamのヴォーカルと、シナモンのような癖のある甘みのあるBJ The Chicago Kidのヴォーカルまでが加味されて極上贅沢な甘美を展開します。「Borderline (An Ode To Self Care)」はQ-TipとSolangeが共同制作で、Q-Tipは客演(KeyboardsとDrumsも)でも参加。これはもうJanet JacksonとQ-Tipが組んだ名曲「Got 'Til It's Gone」なんかを僕は思い出してしまう懐かしい感触。白い小さな野花で編んだ花飾りのように可憐で淡いSolangeのヴォーカルがなんともキュートですし、Q-Tipの時にヴォーカルを重ねてふわふわと漂う春風のような鼻声ラップも素晴らしい。Solangeのキャラメルマキアートのような甘いヴォーカルが美味な「Junie」はRaphael SaadiqとSolange、John Kirbyが共同制作で、Motownサウンド印にも感じるビヨビヨと鳴る電子音やファルセットのコーラスなんかがなんともレトロで心地良い一曲。「Don't Wish Me Well」はSolangeとSampha、Dave Longstrethが共同制作した鮮麗なドリーミーミッドで、青く澄んだ冬の星座を眺めるようなキメ細かな瞬きのシンセと音色と、Solangeの星の光を凝結させたようなキラキラとした儚いヴォーカルが優しい。SolangeとDave longstrethが共同制作の「Scales」ではKelelaが客演参加、これもやはり月の光の中で踊るような夜の帳ミッドでクールで艶やか、SolangeとKelelaのじっとりと絡み合うも手触りは絹を織るようにすべすべとして心地良いんです(昏倒)。本作ではあと各InterludeでMaster P御大が語りを挿入しているのもトピック、これはやはり対訳がないと僕には厳しくて(後悔)。

もう言うまでもなく各音楽批評サイトも軒並み高評価を付けている本作、もちろん僕もかなりの高評価でSolnage作品はすべて持っているけれど一番のお気に入り。しかしSolangeの歌声はそんな好きという訳でもなく、やはり僕が崇拝するRaphael Saadiqがサウンド制作に関与している点がかなり大きいです(正直)。Raphael SaadiqはDawn RobinsonやTeedra Mosesとか、こういうSolangeみたく淡色系の女性ヴォーカルが好みなんですかね、あ、Joss Stoneは濃いか。とにかくSolangeがガンガン進化を遂げているのを肌で痛いほど感じる意欲作、姉貴に負けず素直にカッコイイです。






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JONES「New Skin」
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英国はLondonを拠点に活動しているという美しきSSW、JONESの記念すべきデビューアルバム『New Skin』を御紹介。モデルかと思うほどの美貌を持ち、その御洒落でソウルフルな歌声からSadeを引き合いに出され評されるJONES。本国イギリスでもデビュー前から各方面で取り沙汰され、あのSam Smithが絶賛したことで一気に知名度も爆発したのだとか(伝聞)。このジャケットの感じもどこかSadeっぽいというか、モードな感じでJONESの美しさが際立っています。
それでは早速どんな内容なのかを拙い文章にしてしまうと・・・・・・まずはAlexander James Davisが制作を担当した「Rainbow」で幕開け、雨上がりの晴れ間のように濡れた光がキラキラと拡散するような、そんなトラックとJONESのヴォーカルの揺れがなんとも可憐で綺麗。JONESの艶やかに濡れたヴォーカルがじんわりと妖しく溢れるようなスロウ「Indulge」はRaffertieが制作を担当、寄せて満ちては引くようなさらさらしたシンセはまるで真夜中の海辺でただ波音を聴くような感触で、JONESのヴォーカルもきりりと冷たく鼓膜に流れ込みます。湿って反響するようなヴォーカルエフェクトがミステリアスな「Hoops」はJosh RecordとXOが共同制作しており、反射と屈折によって織られるような乱反射トラックがJONESの淡いヴォーカルをわずかに光速にさせて鮮やかに変化させます。HONNEが制作を担当した「Melt」は、光線シンセを星座のように点々と繋いだ明滅ミッドで彼ららしい壮麗チューン、こういうトラックにはひっそりと囁き瞬く星空のようなJONESのヴォーカルが綺麗に映えます。光り輝く銀河の中をスイスイと駆け抜けるようなギャラクティカミッド「Out Of This World」はOllie Greenが制作を担当、JONESの澄んだヴォーカルも流星群のように煌々と瞬いて過ぎ行くのが美しい。「Waterloo」は水面の波紋と優しく絡め取って編んだようなトラックが心に広がるのが心地良く、澄んだ水の上をゆっくりと漕ぐようにJONESのヴォーカルが水平に滑る静かな湖畔メロウ。Digital Farm Animalsが制作を担当した「Wild」は風をはらんで流れるような爽風ブローなメロウで、そこにJONESの夏草のように鮮やかでフレッシュなヴォーカルが乗るのでミント風味の清涼感が生まれます。またもやHONNEが制作を担当した「Walk My Way」は、無数の電気クラゲが発光する光の海で泳ぐよう水溶性のエレクトロチューンで、JONESのヴォーカルもそんなトラックを悠々と飛び越え泳ぐトビウオのようでとても眩く幻想的。Josh Crockerが制作した「Tomorrow Is New」も夜空が明けていく時のあの静けさと眩しさが溶け合うような、空気がすこし緩んで淡く変化するようなトラックが美しくて、JONESの柔らかく光に満ちたヴォーカルが聴き手を金色に包み込むのも温かくて素敵。「Bring Me Down」はTwo Inch Punchが制作した夜空を真鍮で固めたような壮美なエレクトロミッドで、トラックもだけれどここでの滑らかで艶っぽいJONESの透けたヴォーカルはSadeを彷彿とさせる一曲かなと。美しく艶やかな光と影の溶け合いがまるで影絵のようサウンドになって響く「Lonely Cry」はRodaidh McDonaldが制作を担当、少しエコーのかかったJONESのヴォーカルが真夜中の一室のような空間を作って深々とサウンドが染みる一曲。最後を飾るのはOceaanが制作した雫が連なる加湿モイストメロウ「New Skin」で、JONESの滴るように音色を奏でるウォータリーなヴォーカルがなんとも華々しくて、聴いているだけで鼓膜に浸水が起きるという水中花スロウジャムで素晴らしい(悶絶)。

前評判で聞いたSadeっぽさは微塵も感じませんでしたが、とても優しくて澄んだヴォーカルが天然水のようで聴きやすいです(潤)。ルックスの通りにとても綺麗なヴォーカルで凛としていて、シンセで煌めく御洒落なトラック群との相性も抜群で、静かなプラネタリウムを見つめているような感覚に近い。モデルなんかもこなせそうなほど美人ですし、歌もヴィジュアルもこれから頑張ってほしいです(下心)。








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