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RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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112「Q Mike Slim Daron」
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Bad Boy Records黄金期を支えた男性ハーモニーグループ、112の通算六作目となる『Q Mike Slim Daron』を御紹介。もう僕みたいな三十路はBad Boy Recordsにはお世話になりっぱなしだった訳で、だからこそ112が金銭問題で揉めて解散した時には悲しくて仕方ありませんでした(号泣)。それ以降はそれぞれがソロ活動を行い、このRocbox 2でもSlimの『Love's Crazy』『Refueled』Q Parker『The MANual』などを御紹介しております。そんな紆余曲折を経ながら、Bad Boy Records20周年の式典でリユニオンしたのをきっかけに、なんとまさかの12年ぶりの新作を聴ける運びとなりました(興奮)。
それでははたまた懲りずに感想を打ってみますと・・・・・・まず本作では大半の楽曲の制作を、Elvis "Blac Elvis" Williamsが担当しており、これはこれで期待してしまいますね(胸躍)。そのElvis "Blac Elvis" Williamsが制作した楽曲から触れると、「Without You」がそう。澄み切った水面が波紋を揺らして広げるような、静けさと瑞々しさが112の透明感のあるハーモニーにばっちりシンクロして、きりりと冷えたミネラルウォーターのようなトラックを鼓膜がゴクゴクと飲み干してしまいます(潤)。本作からの先行シングルとなった「Dangerous Games」は、ヴェルヴェットのような重量感のある光沢がなんとも美しいクラシカルミッドで、夜の街や乾杯するグラスの輝きに煌めいて、御洒落で気品漂うドレッシーな112のアダルトハーモニーでウットリ恍惚すること必至です(骨抜)。ズブズブと深水のようなビートの中で泳ぐ「Still Got It」は不思議な感触で、この深層水のようなトラックの中を泳ぐ112のハーモニーは性別違えどマーメイドのような滑らかさ。112のハーモニーは相変わらず繊細でキメ細やかながら、TimbalandやThe Neptunes的な金属的に尖ったファンクトラックがスリリングさを生み出す「Lucky」も最高で、フラッシュのように鮮烈な閃光を放って駆け抜けるのが痛快過ぎます。波を打つ様に煌びやかなシンセが輝く雲海メロウ「1's For Ya」は、ちょっぴりラップっぽい歌唱で抜ける炭酸みたいな112のハーモニーが清涼でグッド。ダークで濃厚ビターなストリングスで始まる「Simple & Plain」はゴスペルライクなバラードで、これはもうただただ眩く鮮烈な112の光芒ハーモニーに鼓膜を照射して除菌してもらうのみ。とここまでがElvis "Black Elvis" Williamsが制作した楽曲群で、残りは違うProducerが制作しております。「Come Over」はMelloTheProducerとThe Exclusivesが共同制作しており、まるで凝縮してドリップするように滴るトラックがとてもディープで、その中でゆらゆらと熱気のように立ち上る112の艶やかなハーモニーがなんとも美しく刺激的。112とJagged Edgeという名グループ二組八名で挑んだ総力戦の「Both Of Us」は、制作をBrianとBrandonのCasey双子とBrian Michael. Coxという鉄壁な布陣。濃厚ビターなJagged Edgeと柔らかミルキーな112のコーラスが溶け合う事で絶妙なほろ苦さが美味なハーモニーを演出。どこで切り替わっても両者が認識できるのは持ち味が全く違うからで、境目を味わうのがこのバラードの妙味(途中でBabyface「Soon As I Get Home」ラインの拝借もグッド)。「True Colors」はKen "K-Fam" Fambroが制作を担当、乾いた弦音に触れて波紋を広げるようなトラックに、トークボックスを使って熱波のように揺れる112のハーモニーも官能的に骨を溶かします。盟友Faith Evansが優しい雨音のような歌声を重ねる「Wanna Be Intelude」を経て流れ込む、Marcus "Daheatmizer" Devineが制作の「Wanna Be」はアコースティックギターを切なげに爪弾く色褪せミッドで、112の澄み切って清冽なハーモニーが(特にSlim)乾いた心にスーッと沁み込んで離さない美しさ(溜息)。The ExclusivesとEdimahが共同制作した「My Love」もギターの音色がひらひらと枯葉のように落ちて響くしんみりミッドで、こういう淡く切ない寒空のような透明感のトラックに、112の澄んで冷たいハーモニーがなんともシンクロしていて沁みます(胸締)。最後を飾る「Residue」は、Marcus "Daheatmizer" Devineが制作のシンプルなピアノバラードで、涙の乾いた跡のようにうっすらと残るメロディラインが秀逸で、112の悲しくも優しく深いハーモニーが胸に響きます(感動)。

やはりの抜群な安定感で昨年度、僕が選ぶ2017年アルバムTop10[R&B部門]でも第十位にランクインさせていた本作。単純に112がリユニオンしてくれたってだけでだいぶ加点もありますが、この純正なR&Bを、抜群にクリアなハーモニーで聴かせる112は最高です。ひとつだけわがままを言うならば、やはりBad Boy Recprdsお抱えだった制作チーム、The Hitmenが関与している曲があれば最高だったんだけどなー。




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TLC「TLC」
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もはや伝説のガールズグループと言える存在、TLCの通算五作目となる『TLC』を御紹介。T-Boz、Left Eye、Chilliの三人で構成されその頭文字を取ってTLCという、なんとも単純明快な理由(Michael Jacksonの名曲「P.Y.T.」の一説“Tender lovin' care”も関係しているのかな)のTLC。もう90年代を語るには欠かせないグループだったTLC、飛ぶ鳥落とす勢いで大活躍していた矢先、Left Eyeが交通事故で亡くなるという悲劇が起き、やはり残ったT-BozとChilliもTLC活動をセーブせざるを得なくなりました(T-Bozの病気も関係しているだろうけれど)。その後も新規メンバーを募集したりして復活への準備を進めていたTLCですが、結局は残るオリジナルの二人で復活してくれました(感涙)。Left Eyeの死後にリリースされた『3D』以来、なんと15年ぶりとなる新作はその名もズバリ『TLC』、Left Eyeこそ居ませんがやはりファンとしては素直に嬉しいですね。
という訳でそろそろ感想を書いてしまいたいと思います・・・・・・まずは、クネクネと妖艶に動く蜃気楼のようなトラックが中近東テイストでスパイシーな「No Introduction」で幕開け、制作はCharles Dunlap、Joshua "Tipz" Richardson、Cory "Knotch" Marksが担当。熱気で咽せ返りそうなトラックの中にいて、そこにTLCのステンレス製の錆びつかないクールなハーモニーが光るのがトラックをクールダウンさせて汗ばみ濡らし、美しく研ぎ澄ましていているのがナイス。シャボン玉のようにポワポワと浮かんでは消えるシンセの音色がなんともドリーミーな「Way Back」、制作はDernst "D-Mile" Emile IIが担当。こういうファンタジーなトラックもTLCの金属的なヴォーカルが重なることでちょっぴりSF的に格好良くなるのが面白く、そこにSnoop Doggの柔らかく煙るラップが絡まることで、マシュマロ的な弾力も伴うメロウ感も生まれ心地良い。EWF的にホーンが炸裂する感じが燦々と射す陽光のように眩しい「It's Sunny」は久々の登場Ron Fairが制作を担当しており、それもそのはずEarth, Wind & Fire「September」をべったりサンプリング使用(反則技)。案外ここまでベタなファンクっぽいトラックに乗っかるTLCは意外で、金色ホーンに二人の銀色ヴォーカルが重なる眩い板金ファンク。信号的に電子音を連ねて明滅させる抜けミッド「Haters」はMichael BusbeeとCasper & Bが制作を担当、この曲に関してはそこまで好きでもないのが残念。本作でも最もお気に入りなのはやはり、TLCのステンレス製のヴォーカルが切なげな冷たさを帯びて、琴線に触れてプツンと断ってはまた結ぶ「Perfect Girls」はCarnoy "Ayo Kto" WatkinsにDavid "Davey Remix" Reed、Desmond "Motown" Washingtonが制作を担当。TLCのメタリックヴォーカルがアコースティックなトラックを映して反射し、それが切なさを倍増させる反射光的バラードでやはりTLCでないと創出できない質感。同じくアコースティックギター使い「Start A Fire」はCarnoy "Ayo Kato" Watkinsが制作を担当。トラックの持つ煌々とした輝きはまるで遠く彼方で燃える太陽のような神々しさがあり、それこそTLCの歌声に銀色の銀河を感じてしまう僕としては広大深淵なミッド。後半でスロウダウンする辺りなんかも秀逸で、ゆっくりと明光トーンを移ろう夜空のような壮大さがたまりません。荒涼とした金鉱ビードの上を吹き渡る壮麗な風のようなメロディがなんとも雄大なミッド「American Gold」、制作はCarnoy "Ayo Kato" Watkinsが担当。TLCの白銀のようなヴォーカルはまるで、風にたなびく白雲のように悠々と流れてなんとも雄大。妖しく蠢くビートと発光メロディがTLCの金属的なステンレス製ヴォーカルを暗闇に鋭利にフラッシュして写し出すのがクールな「Scandalous」はCory Moが制作を担当、どことなく最近のCiara風味にも感じたダークでソリッドな一曲で、そのヴォーカルですべてのサウンドを研磨し輝かせるTLCの技が光ります。これまでのTLC路線をバッチリ踏襲しているように思うソウルとエッヂーを融合させたミッド「Joy Ryde」はCory "Knotch" MarksとJoshua "Tipz" Richardsonが制作を担当、溜めを効かせて鳴るホーンやクラップの中でTLCのメタリックなヴォーカルが乱反射してキラキラと変幻して輝く鮮麗なミッドで、音の先まで美しく尖ってグルーヴィー。

やはり三十路の僕としては素直にTLCの新作を聴けたことは嬉しい、Lefteyeが亡くなった時から、もうTLCの新作は聴けないだろうと諦めていたから。確かにLefteyeのラップが入っていないからそこに隙間が空いてはいるけれど、T-BozとChilliの歌声は昔と全く変わらずで、僕が思うステンレス製のヴォーカルがキラキラと鋭く輝いています。あとは資金集めてでもいいから、Dallas Austinとがっつり組んでアルバムを作ってほしいところ(切望)。






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M.T.B.「It's Meant To Be」
Its Meant To Be

2015年に結成された若手男性R&Bグループ、M.T.B.の記念すべきデビューアルバム『It's Meant To Be』を御紹介。彼らのことはネット上のR&B新譜情報で知った程度なので(つくづく便利な世の中になったものだ)、彼らについては何も知らず、届いたCDもブックレットなども何も無い簡素なものだったので情報は皆無。という訳でM.T.B.のTwitterなどを覗いてみると、どうやらPhiladelphiaで活動している十代のグループみたいで、グループ名はそれこそ“Meant To Be”が由来なのだとか。メンバーはDevonttae、Rizzy、Mire、Dashの四人構成のようです。もうこんな風なR&Bグループは流行らない時代なので、こうして新生グループが誕生してくれるだけで僕みたいな三十路は目頭が熱くなるのです(感動)。
それでは涙を拭いながら感想を頑張って書きますと・・・・・・まずブックレットなども無いし、ネットであちこち探し回ってみたんですが、クレジットを一切見つけることが出来ずその辺は割愛となります(涙)。まずはちょっぴりトロピカルな電子音がまるでタピオカのようなプルプル食感でキュートな「Do Your Thing」でスタート、こういう爽やかクリアで甘酸っぱいようなメロウには、ティーンで組まれたM.T.B.のような青臭いヴォーカルがバッチリ合体して聴き易さ抜群。夜霧に溶ける星空のような甘ったるい瞬きが煌めくミッドナイトチューン「All Night」は、M.T.B.の流星群のように輝きの尾を引くハーモニーがとても美しく、夜空の青とシンクロして聴き手の胸をスマートに包み込む一曲。鍵盤音とストリングスがひらひらと舞う「Off My Mind」も、M.T.B.の甘いヴォーカルが木枯らしのように吹き抜け、ちょっぴり薄荷のようなクールさを醸し出す寂寞メロウでとてもしんみり沁みるのです(胸打)。思わず仰け反りたくなるド直球タイトルが気持ち良い「R&B Song」はR. Kellyマナーを思わせる好ミッドで、ふわふわと浮き上がっては消えてゆくメロディとビートはまるでシャンパンの気泡のようで、そこにシャンパンゴールドのように甘美な輝きを滑らせるM.T.B.のヴォーカルが揺れるのがまた心地良い(快感)。どことなくオリエンタルな香りの漂う「Keep Her」はしっとりとウェットで甘いフルーツジャムのようなミッドで、ちょっぴり糸を引くようにグラインドするM.T.B.の大人顔負けのセクシーなヴォーカルで脱帽。昔のRodney JerkinsやJermiane Dupriを彷彿とさせる、メタリックシンセと鋭利ビートが交錯したクールなパワーボム「F.W.B. (Friends With Benefits)」が最高、M.T.B.の良い意味で軽妙で素早いヴォーカルがサクサクっと突き抜けるのも痛快で、結局はこういう板金製のアッパーにいまだに弱いのだと実感。「Go Go Girl」は柑橘系のシンセがビカビカと明滅フラッシュするのが眩くて、そんな光もばっちり反射してしまうピカピカなM.T.B.のヴォーカルもまた素晴らしく、R&Bに光を練りこんで作ったような清涼な発光チューンでグッド。秋の風が淡い色味を寂しくトーンダウンさせるようなメロディが切ない「Waiting」、M.T.B.の澄み切ったクリーンなヴォーカルがこのメロディを波紋にしてより聴き手のハートに広げてしまうのでもう涙腺崩壊です。雲海のように棚引いて光を漏らすシンセと雷鳴のようなビートが轟く「I Love It」も90年代から00年代R&Bの遺産サウンドで、カラカラと爪弾く乾いたギター弦とM.T.B.の淡色系のクリアなヴォーカルの相性が抜群。指スナップに水面に映る波紋のような音色がじんわりとぼやけて消える「Music」も儚げミッドで素敵、M.T.B.のエヴァーグリーンのように眩いヴォーカルは夏の日の思い出のように聴き手のハートをきゅっとさせて切なく、まるでピンぼけ写真のような甘酸っぱさ。最後を飾るのは、氷いっぱいのグラスソーダを思わせる冷涼な微炭酸ミッド「Crush」で、そこに柑橘果汁を滴らせるようにM.T.B.のヴォーカルが混ざってスッキリ美味になり完成します。

いや、本当にChris Stokesが一枚噛んでいるのではと疑いたくなるほど、あの頃のB2Kを思わせるサウンドとヴォーカルワーク。どれが誰の声なのかまでまだ判別できないのですが、Chris Brownっぽいヴォーカルの子も居てとにかく皆が青臭くも上手い。MVを軽く踊ったりも出来るみたいですし、なんとか頑張ってアルバム三枚はリリースして欲しい(懇願)。単純に個々が歌唱力も抜群ですしハーモニーもバッチリ、トラック提供も誰かは分かりませんがどれもバッチリ及第点ですし、今後も僕はM.T.B.を応援したいと思います。






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Bell Biv Devoe「Three Stripes」
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90年代に活躍した人気ボーカルグループのひとつ、Bell Biv Devoeの通算四作目となる『Three Stripes』を御紹介。言わずと知れたRicky Bell、Michael Bivins、Ronnie DeVoeの三人グループで、グループ名は分かりやすく三人の名前から来ています。この三人はそれぞれあのNew Editionのメンバーでもありますね、他のメンバーがソロで活躍していたので彼らはグループを結成したんでしょうか。Bell Biv Devoeといえばやはり特大ヒット曲の「Poison」、この曲はもうNew Jack Swing楽曲の中でも一、二を争う名曲なのではないでしょうか。Bell Biv Devoeのアルバムは全て所持しているんですが、NJS全開な1st、その反動かららミッドとスロウを中心に聴かせる2nd、エッヂーなサウンドで若手を圧倒した3rdと、どれも違った趣向でなかなか面白いグループであります。そんなベテランのBell Biv Devoeの本作は、前作からおよそ16年ぶりとなりまして、ベテランのこういう頑張りは嬉しい限りです(感涙)。
という訳でかなり肩入れしてしまいそうですが感想を・・・・・・まずはDoug E Fresh御大の年季の入った、泣く子も黙るヒューマンビートボックスが炸裂しスタートを切る「Ready」からもうアゲアゲ(死語)。やっぱりDoug E Freshのビートボックスは骨太シンプルで分かりやすいし、骨董品であり芸術品で御座います(伝家宝刀)。G1が制作を担当した「Find A Way」なんかはNew Jack SwingをよりR&Bライクに溶かした感じで、Bell Biv Devoe(以降はBBDと表記)の軽妙なノリでバチバチに跳ね回すのがもう痛快。完璧にNJS味を伝承した「I'm Betta」はなんとあのKayGeeが制作を担当しており、オールドスクールを熟知するKayGeeの裏で翻る弦音と発破ビートがナイスだし、BBDのクールミントなハーモニー&ラップが颯爽と駆け抜けるのもたまらなくカッコイイ(痙攣)。昔のTimbalandが好みそうな汗ばむような熱帯雨林アッパー「Hot Damn」はNova & Oceanが制作を担当、部族が踊り狂うように四方八方で騒がしく跳ねる土臭いビートに、BBDの切れ味抜群なシャープなハーモニーがサクサクと飛び交うのも面白い。The Notorios B.I.G.「Hypnotize」をネタ使いした「Run」、素材を活かす抜群の調理方法だなと思ったら制作はEric Sermonなんだから納得(笑)。Biggieが醸し出していたスリリングでヒリヒリとした空気を纏いつつ、ストリート感溢れる荒涼としたトラックは鉄板で、重厚さと渋みのあるBBDのどっしりしたハーモニーが鞣したレザーのような感触でグッド。現行のトラップとアンビエントを調合したような芳しい濃密パルファムミッド「All Dat There」はZachary Darnell Brunson(Co制作に Cyrus DeShield)が制作を担当で、それこそBBDの三者三様の香味エッセンスを凝縮し抜群に効かせた、気品溢れる香水のようなハーモニーで色っぽいのです(媚薬)。爪弾くギターがちょっぴりスパイシーな「Don't Go」は、これまた大御所のDJ BattleCatが制作を担当(鳥肌)。オリエンタルなメロディに乗せてBBDのヴォーカルがまるで、ひらひらと舞い踊るドレスのようにエレガントに揺らめくのもセクシー。Jermaine Dupro周辺で活躍したJames E Phillips "LRoc" Basajambaが制作を担当した「Finally」では、なんとSWVが客演参加という垂涎の共演が実現。キラキラと降り注ぐ音色がまるで春の陽光のように眩くも温かく、そこにBBDとSWVの春風のように柔らかなヴォーカルがふんわりとフローラルに香るのがたまらなくグッド。「One More」はこれまた往年の鉄人Calvin HagginsとIvan Barias、そしてRico AndersonとMichael Bivinsが共同制作。ここではなんとBoyz II Menを客演に招いて、ラグジュアリーなホーンが開花するように鳴るトラックに、上質シルキーな滑らかタッチな両者のヴォーカルがふわふわと花吹雪のように舞い上がる絢爛なアップ。最後を締め括るMarvin GayeかCurtis Mayfield調なソウルミッド「Incredible」、制作はこれまた良曲の名手であるLil Ronnieが制作を担当。十分に熟成されたBBDの芳醇なハーモニーでゆるやかに酔いが鼓膜中に回る、古き良きを体現したアンティークソウルチューンでとにかくお洒落。

Bell Biv Devoeが久しぶりに帰還しただけでも狂喜なのに、制作陣も90年代を彩った名Producer達が名を連ねていてビックリ。Bell Biv Devoeの面々のヴォーカルも全く衰えていなくて、寸分の狂いもなく重ねられ並走するハーモニーは長年の賜物。アルバムタイトル『Three Stripes』に掛けてか、三人構成のSWVとBoyz II Men(本来は4人だけど)が客演しているのも洒落ていて高得点。本作はBillboard R&B/Hip Hopチャートでも堂々の第二位を獲得したみたいです、三十路の僕は次回作にも期待しております。






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After 7「Timeless」
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90年代を彩ったベテランヴォーカルグループ、After 7の通算四作目となる『Timeless』を御紹介。After 7は御存知、かのBabyfaceの実の弟であるKevon EdmondsにMelvin Edmonds、Keith Mitchell(LA Reidの従兄弟だった気が......)の三人でもともと組まれたグループ。その後、グループを離れていたMelvin Edmondsの代わりに、息子のJason Edmondsが加わり活動していたようで、実に21年ぶりとなる本作では四人での録音となっているようです。僕のような三十路以上の90年代R&Bに触れたリスナーならば、絶対に聴いているであろうAfter 7がまさかの復活ですよ(驚)。とは言ってもこの直前にはBabyfaceが息を吹き返し(と言うと大袈裟かもしれないけど)、Toni Braxtonとのデュエット作『Love, Marriage & Divorce』、そして自身の新作『Return Of The Tender Lover』と立て続けに傑作を発表し、伏線はきちんと張られていた訳です。にしても、やはり本当にAfter 7も新作が聴けるなんて思ってもいなかったので、嬉しい限りでした。
それではどんな内容になっているのかを書き書き・・・・・・まずは本作Executive ProducerにKenny "Babyface" EdmondsとKevon Edmonds、それからDaryl Simmonsが名を連ねるという垂涎の布陣でございます。まずはそのBabyfaceとDaryl Simmonsが共同制作した「Runnin' Out」でスタート、これがもう透明な清水を一身に浴びるような水浴びメロウで早速ウェット。そんな瑞々しさがもう音色からAfter 7のハーモニーから溢れ出していて、気づいたらもうあちこちから滴っているという塩梅。BabyfaceとDaryl Simmons、Antonio Dixsonが共同制作した「Let Me Know」は、キラキラと眩いばかりのピアノ鍵盤音を基調としたゴスペルチックなバラード。After 7の面々は誰もが淀みのない爽やかなヴォーカルなので、こういう酸素たっぷりなエアリーメロウにバッチリ合う。「More Than Friends」もBabyfaceとDaryl Simmons、Antonio Dixsonが共同制作で、Babyface味よりももう少し水彩にして明度を上げたNe-Yoチックな一曲。澄み切った青空をスイーッと切って飛ぶようなこの鋭い爽やかさ、After 7のグングンと天空へ上昇するように奔放で綺麗なハーモニーも素晴らしい。BabyfaceとDaryl Simmonsが共同制作した「I Want You」なんかはベタにBabyfaceチューンでグッド、これでもかというほどに陽光を浴びたように燦々と照り返すメロディとヴォーカルが眩しい(眩暈)。「Too Late」はDavid Andrew EdmondsとDaryl Simmonsが共同制作しており、冬の日の朝霧のようにすーっと白んで冷たい音色が美しい霧氷メロウで、After 7の儚げで脆く柔らかなハーモニーがまたイイ。BabyfaceとDaryl Simmonsが共同制作の「Lovin' You All My Life」も清涼感抜群の美味ミッドで、まるで乳酸菌飲料のような甘酸っぱさと優しさが響く一曲です(喩)。続く「If I」もBabyfaceとDaryl Simmonsが共同制作しており、やはり揺れて射し込む朝陽のように清らかで眩いメロディがBabyfaceらしい純度100%の美曲で、After 7のそれこそ純水のような透明感のあるソウルフルなハーモニーが心に凛と響きます(沁)。朝靄のようにしっとりと淡いひんやり感が壮麗な「Everything」はあのDemonte Poseyが制作を担当、ファルセットも交えて終盤ではちょっぴりエキゾチックなメロディへと溶け出してゆくのも刺激的でグッド。続く「Betcha By Golly Wow」もDemonte Poseyが制作を担当した静寂のバラードで、星降る夜に夜風を浴びながら散歩するようなしとやかさが美しい(溜息)。最後はAaron PettigrewとKarl Antonieが共同制作した「Home」で、これまた満天の星空を眺めているようなロマンチックなスロウジャムで、After 7のハーモニーはさながら星座のように連なり美しく描かれます。

本作も昨年度の発売アルバムで、だからこそ往年のファン達がこぞって傑作と讃え、あちこちの年間ベストでも本作をピックアップしている方も多かった気がします。僕もこれは昨年中には購入し聴いていた訳ですが、僕はそこまでAfter 7を聴きまくった方ではないので、Babyfaceの復活作ほどはヘヴィーローテーションにならなかったというのが本音。ただ、やっぱりR&Bの良心が詰まった快作であることは明らか。最近のアンビエント路線とやらに飽きたらば、こういう清涼感のあるR&Bを聴くのが鼓膜のリセットになります。




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