RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

09 2005
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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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The Neptunes「The Neptunes Present... Clones」
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数多くの特大ヒット曲を手掛けるSuper Producer TeamであるThe Neptunesのフルプロデュースアルバム『The Neptunes Present... Clones』を御紹介。もう御存知、Pharrell WilliamsとChad Hugoによるコンビで、彼らが手掛けたヒット曲なんか数えていたらキリが無いので省きます(笑)。僕はこのThe Neptunesが創る宇宙銀河系のトラックが大好き、そのうえ目立ちたがり屋のPharrellのあの絶妙な(微妙な)裏声使いが大好き、という事で本作も速攻で購入しました。
それでは内容はどうなっているかと言いますと……まずはThe Neptunesのアルバムみたくなっていますが、彼らが歌ったりラップしたりするのが主でなく、やはり彼らが作り演奏するトラックに豪華なアーティストを絡めたPresents的な物となっています。まずは元気爆発なキャラがぶっ飛んでて僕も大好きなBusta Rhymes召還の「Light Your Ass On Fire」が最高に熱い、べコベコと鳴るシンセの奇怪なビートとスカスカな空間、そこに絡むBusta Rhymesの喋る様なフロウ、そしてPharrellのクールなフックが絶妙で独特のグルーヴを生んでてたまらない(興奮)。鳴り響くホーンにスクラッチとハンドクラップが絡み行進する「Blaze Of Glory」は、The Neptunesが見出した兄弟デュオClipseにPharrellとAb-Livaが参加。Clipseはともかく好きだしThe Neptunesとの相性も抜群で文句無し、ここでのAb-Livaの活躍も個人的にはツボでした。「It Wasn't Us」ではLudacrisと彼の右腕ともいえるI-20が召還、ドカンドカンと暴れるトラックながらもどこか愉快な要素を含んだ電子トラックは完全なるLudacris仕様。I-20の相も変わらずな筋肉質な番人フロウもすっごい好き、I-20は個人的にオススメのMCです。そして僕の本作購入を即決定させた一曲がヒットシングル「Frontin'」、Pharrellの実質デビュー曲がコレです。初めてMTVで流れたの聴いた時に体中を電流が駆け抜けたのを今でも鮮明に覚えています、Pharrellの終始漂うファルセットにリラックスしたメロウなサウンド、The Neptunesのこういったメロウ側面が殊更好きだった僕には完璧なデビューでした(絶賛)。しかも客演にはKing Of N.Y.ことJay-Zを起用、もはや鉄板曲の仕上がりですよ(涙)。人によってはPharrellの歌は聴いてられないなんて言うかもですが、僕はPharrellのこのよれた軽いファルセットでの歌唱法がツボで、ラップしているよりも歌って欲しいんです(望)。だからこの曲はThe Neptunes製作曲の中でもかなりベスト、今でも繰り返し聴くお気に入りの一曲です。「If」ではThe Neptunesトラック常連のNellyを召還、これは普通のトラックなんですがやはりNellyのあのフロウで輝いてしまうから凄い。「Hot」はRosco P. Coldchainを主役に、Clipseの片割れPusha TとBoo-Bonicが参加。これまたThe Neptunesらしい限りなく音数を抜いたスッカスカなトラックで、ヒンヤリしたカッコ良さが光ります。「It Blows My Mind」はSnoop Doggが例のユルユルでダルダルなフロウが切り裂く宇宙曲、Snoop DoggもまたThe Neptunesとの合体は度々だから相性の良さは証明済み。「Loser」はPharrell WilliamsとChad Hugo、そして旧友のShae Haleyを加えたN*E*R*Dのロックテイスト溢れる一曲。奇怪な声が響き渡るガチャガチャと喧騒している「Put 'Em Up」はN.O.R.E.が参加、僕はどうもこのN.O.R.E.がそんなに好きにはなれません(笑)。パトカーのサイレン音が絶え間なく鳴り続く「Pop Shit」ではWu-Tang ClanのOl' Dirty BasterdことDirt McGirtが参戦、この曲なんかもガチャガチャしててふざけているんですが、それがDirt McGirtらしくて逆にしっくり来るから不思議です。最後を飾る「Popular Thug」はKelisとNasの恋人共演、これはこのカップルの持つクールな格好良さが一番の醍醐味、トラックもそこそこ素敵ですがね。途中の何曲かは触れません、誠に勝手ながらどれも僕の好みではありませんので(笑)。あ、しかしVanessa Marquezの「Good Girl」なんかは好きでしたよ(誉)。

The Neptunes大好きな僕でも途中でちょっとダレる感は否めません、後半(特に中盤辺りが退屈)飽きてくる可能性大かと思われます(辛口)。Pharrellを軸に豪華なゲスト陣を配するという形の方が僕個人は良かった(悔)、しかしPharrell「Frontin'」狙いで購入しても損はしませんよ。

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Young Gunz「Tough Luv」
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Roc-A-Fellaが送り出したYoung ChrisとYoung Neefから成るラップデュオ、Young Gunzのデビューアルバム『Tough Luv』を御紹介。Jay-Z作品だったりRoc-A-Fella楽曲だったりでマイクリレーに参加しており、その存在感を発揮していたこの二人。Roc-A-Fella所属という事で僕は当然と購入、内容もなかなか力強い一枚となっているんです。
それではどういった内容になっているかと言いますと……まず特筆すべきは製作陣、本作ではRoc-A-Fella専属ともいっていいProducerのJust Blaze氏がバリバリと働いている訳ではなく、Chad Hailtonなる人物が最多の9曲を手掛けており、そのどれもが驚くほどのハイクオリティなんです(墨付)。そんなChad Hamilton製作の楽曲群から触れますと、まずは軍団の先輩であるBeanie Sigelを招いた「Roc U」の緊迫感ある格好良さ、痺れます。「No Better Love」ではLuther Vandrossのヒット曲「Better Love」をスッキリと下敷きにしてスムージーに仕上げ、フックに男性シンガーRellを絡めた、歌モノ好きの僕にはたまらない一曲に仕上げています。Hall & Oates「Rich Girl」を下敷きにしたキャッチーで可愛さ溢れる「$$$ Girlz」ではJuelz Santanaが援護射撃、この曲調自体がどことなくDipset流儀な感じでJuelz Santanaが嵌りまくり(興奮)。というか僕がJuelz Santanaのラップが好きなんですよねぇ、あの低めの声が二枚目過ぎて痺れます。「Grown Man」ではL.T.D.「Don't Stop Loving Me Now」を嫌味なくサラリと使用、Chad Hamiltonは僕的にJust BlazeやKanye Westに負けないぐらいネタ使いが巧い、こういうサンプリング物に滅法弱い僕。そのセンスはFirst Choice「All I Need Is Time」を早回しした渋メロウ「Time」でも輝いているし、Isaac Hayes「They Long To Be Close To You」使いのトラックもさることながら、女性シンガーDenimを歌フックに甘酸っぱくもキュートに舞い上がる「Life We Chose」でも存分に輝きを放っています。しかし、僕個人として推したいのはやはりあのFreewayを援護射撃に突き進む行進曲「Parade」、The Temptations「I Need You」使いのシンプルなドラムパターンが武骨で荒っぽいビートで、そこでしゃがれた声で唾吐くFreewayに興奮せざるを得ません(汗)。とここまでがChad Hamilton製作曲、その他にも侮れない楽曲が盛り沢山。まずは幕開けを飾っている「Future Of The Roc」は僕の大好きなB!nkによる製作、ジワリジワリと熱を帯びていくこのトラックの元ネタはThom Bell「(Do It Do It)No One Does It Better」、巧いです。スクラッチ擦り上げてガンガンと盛り上げる「Friday Night」はJust Blaze製作曲、定番ネタであるRun D.M.C.「Peter Piper」を使った鬼鉄板なこのトラックは正にJust Blaze仕様、コレ聴いて盛り上がらない人は居ない。Just Blazeはもう一曲「Tough Luv」も製作、女性シンガーDenimを招いて哀愁たっぷりにドラマチックにキメてくれます。あとはScott Storch製作で社長Jay-Zがマイクを握る「Never Take Me Alive」、Ruggedness製作の不穏ビートにCam'ronの小憎らしいフロウが冴える「Look In Your Eyes」とバックアップもしっかり。しかし特筆すべきは最後を締め括るヒットシングル「Can't Stop Won't Stop」でしょうね、Darrell "Digga" Branch製作のスカスカピコポコな電子トラックだけでもインパクト大なんですが、そこにChingyのユル~く鼻に掛かったフロウが走る事でより強力になっています(化学反応)。

デビューアルバムとしては及第点以上を獲得していると思います、Young Gunzの二人ともなかなかカッコ良いラップを聴かせていると思いますし。最近はYoung Chrisが単独で客演している事もありますね、そのうちソロ出したりするのかな。

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Freeway「Philadelphia Freeway」
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Roc-A-Fellaが誇る顎鬚男ことFreewayの記念すべきデビューアルバム『Philadelphia Freeway』を御紹介。このFreeway、僕個人としましてはJay-Z率いるRoc-A-Fella軍団の中で、Jay-Zの次に好きなMCで御座います(寵愛)。それぐらいに僕は激プッシュしているFreeway、皆様もうお聴きになったでしょうか。このジャケットもカッコイイではありませんか、参加しているゲスト陣も半端じゃない豪華さなんで、そこも魅力の一つではあるんですが。
しかしその一番の魅力はというと……やはりFreewayのあの押し潰した様なしゃがれたフロウですよ(惚)、あれはもう唯一無二、あの全てを灼き尽くす様な焦げたフロウがたまらないです。まずはJust Blazeが製作したVicki Sue Robinson「Freeway Song」使いの「Free」で静かに幕開け、これがまたあの早回しした“ふりぃ~~♪”のフックが耳に残るトラックで、そこに語る様にラップを乗せるFreewayがジワリジワリ攻めてくる感じで丁度良い。そんな折に一気に爆発して猛進してくるのが「What We Do」で一気にテンションは最大限、Freewayも待ってましたと言わんばかりに一気にスロットル全開で驀進。Just Blaze製作のCreative Source 「I Just Can’t See Myself Without You」使いのちょっぴりキラめいたバンギンチューンももう鉄板の格好良さで跳ねるしかない、そこに帝王Jay-ZとBeanie Sigelの援護射撃が背後から飛んできてもう撃ち抜かれる以外に逃げ道はありません(即倒)。僕がこの作品を好きな理由はFreewayの魅力が第一ですが、次に大好きなJust Blazeが最多の10曲も手掛けているのも理由なんです、てな訳でまずはJust Blaze製作曲から触れておきましょう。シングルとしてヒットした超攻撃型武装トラック「Flipside」はもはや脅威、Freewayの荒く潰して激しく灼き尽くすフロウが火を噴き捲る(熱)、このドカドカなトラックも最高に熱くてJust Blazeの腕の良さを証明しています。そしてこの曲にはPeedi Crakk(現Peedi Peedi)が参加してまして、このPeedi Crakkのちょっと抜けたラップがまた良いエッセンスになっててグッド。「On My Own」ではNellyがフックで参加、常夏なブルートラックにNellyのあの歌うフロウが痛快に嵌っててグッド、Freewayもこういうトラックを軽々と乗りこなす巧者ぶり。バチバチとポッピンして跳ね回す「We Get Around」はSnoop Doggが客演参加、やはりFreewayとは全く違った味わいで、同じトラックでも全然アプローチが変わってきて面白い化学変化。しっかしNellyやSnoop Doggといった曲者と対峙しても全く喰われないFreewayの存在感って凄まじい、主役はあくまでFreewayなんですよ(感心)。Ultimate Music「To Get Love You Must Give Love」を早回しサンプリングした「Don’t Cross The Line」はFaith Evansが参加、Mary J. BligeでなくFaith Evansって辺りがまた心憎い演出に感じたりも。こういうループで聴かせるFreewayのリズミカルなフロウも聴いてて安心するし、Faith Evansもやっぱり歌が上手くてトラックも魅力を約30%増量させています。「Full Effect」ではRoc-A-FellaよりYoung Gunzが参戦、これはROCファンには聴き慣れた組み合わせでしっくり。Ronnie Foster「Mystic Brew」を下敷きにした爽快メロウ「Alright」では男性シンガーAllen Anthonyを起用、これがまたAllen Anthonyが程よく甘い紳士声でナイス、こうやって聴くとFreewayのフロウもライトでメロディに乗っても映えますねぇ(感心)。Just Blaze十八番の45回転早回し声が炸裂する可愛くユルーい「You Got Me」はMariah CareyとJay-Zも参加、というより元々はMariah Careyの曲をここに収録。こうやって聴くとMariah Careyの微細いブリッコ声も嵌る、Jay-Zは貫禄たっぷり余裕綽綽でゆったり乗ってカッコイイ(流石)、でもFreewayも全く引けを取りませんね。とここまでがJust Blaze製作曲でどれもが満足ゆく仕上がりでグッド、しかし残りの曲も手堅い作りなんですよ(贅沢)。「Turn Out The Lights(Freewest)」はKanye West製作、そこまで印象的でないながらもやはりKanye Westの風味が効いた彼らしいトラックに納得、フックではKanye Westもちゃっかり参加。そのKanye Westは「Hear The Song」も製作、これは何かをサンプリングしてそうな味わいなんですがしてないんですね(驚)。このトラックは完全にKanye Westが後の自身のアルバム『The College Dropout』で聴かせたアプローチと似てる、ノスタルジックでさらりと流れながらもインパクトのあるメロディ展開は素晴らしい。あとNate Doggを招いた「All My Life」は僕の大好きなB!nkが製作を担当、The Impressions「I Want To Go Back(aka "Man Oh Man")」を下敷きにしたトラック。下から沸々と沸いてくる様な感覚がネットリ、そこに絡むNate Doggの下手ウマな歌フックが絶妙にマッチング。B!nkはThe Spinners「We Belong Together」を下敷きに「Victim Of The Ghetto」も製作、ソウルフルで泥臭いトラックにRellの歌声を絡めた哀愁曲。

この作品は素晴らしいです、皆様是非とFreewayを宜しくお願い致します(宣伝)。Freewayってめちゃカッコイイですよねぇ、僕だけ?そんな事は無い筈、彼のあのクラッシュしたフロウに衝突って惚れずにいられる訳がないです(断言)。この一枚を聴けばFreewayの魅力がギッシリ詰まってます、激薦盤で御座います(墨付)。

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Memphis Bleek「534」
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Jay-Zが可愛がっている弟分的な存在、Roc-A-Fellaの二番手ことMemphis Bleekの通算四作目となる『534』を御紹介。世間様はあまり評価していないみたいですが、僕個人としては嫌いじゃない永遠の二番手Memphis Bleek。このアルバムはまずジャケットがカッコイイじゃありませんか、このセンスはずば抜けて良いと思いますね、ジャケ買いした方も結構多いんじゃないでしょうか。
しかしその内容はと言いますと……これが外見に全然負けない強力な一枚になっているんです、Memphis Bleekの最高傑作といっても過言ではないです(断言)。まずは幕開けの「534」からしてJust Blaze製作のバンギンチューンでテンション上がる、スクラッチも鋭くカットインしてこれ以上ないスタートダッシュ。そして「Interlude」を挟んでそのまま流れ込む「Dear Summer」では帝王Jay-Zが客演で参加、と思いきやこれがJay-Zのソロ曲でMemphis Bleekは一切登場しないんだから驚き。引退したにも関わらずこういう方法で新曲をドロップするJay-Zも相変わらず強引ですが、それを許したMemphis Bleekもいかがなものかと(苦笑)。でもこれがまた素晴らしい一曲で最高のグルーヴを持っているんです、Just Blaze製作でLenny White「Morning Sunrise」をバッチリ45回転早回ししたトラックはどこかキュートでソウルフル、フックっぽいフックの無いトラックで淡々とライムするJay-Zに失神してしまいます。「Like That」は本作からの先行シングルでSwizz Beatzが製作を担当、これはもうSwizz Beatzらしいガンガンと突き進むアッパーチューンで間違いない作り、Memphis Bleekの勢いよく唾飛ばすラップも力強くて良いし、Swizz Beatzの煽りも流石の存在感。Boxieなる男性シンガーの甘い歌声を存分に堪能できる「Infatuated」はDemi-DocとIrv Gottiが共同制作、爽やかな風が吹き抜ける心地良いミッドにこのBoxieの歌フックが素晴らしい仕事していて、かなり僕好みの歌モノに仕上がっています。「The One」はB!nkがNatalie Cole「Just Can't Stay Away」を下敷きにした、ハンドクラップ散りばめた晴れやかで清涼な一曲を提供。ここではRihannaが超キュートな小悪魔ボイスで歌フックを担当、これがまた良い塩梅に胸をキュンとさせてくれてグッド。LeQwan Bell製作の「First, Last And Only」ではM.O.P.が怒涛の攻撃を展開、やかましいの一歩手前でそのカッコ良さを最大限に発揮するM.O.P.は本当に素晴らしいタッグ、早くRoc-A-Fellaから曲を出して欲しい。「Smoke the Pain Away」は話題の9th Wonder製作曲、Billy Paul「I Think I'lll Stay Home Today」をサンプリングした煙立ち込めるアンニュイなトラックは9th Wonderならではの味付け、歌声聴かせる女性シンガーDenimも良い仕事してます。9th Wonderは「Alright」も製作を担当、これがまたJoe Simon「Trace Of Your Love」を下敷きにした良い意味で古臭いレトロなトラックで最高に渋いんです(痺)。やはりJay-Zが起用しただけあって素晴らしい感覚の持ち主で申し分無し、Memphis Bleekもなかなか男っぽい荒げた声で威勢が良くてカッコイイんですよ(推薦)。「Hater Free」はR&B曲ではよく見るけれどHip Hop曲では珍しいShea Taylor製作曲、しかしこれがツボを押さえてる、シンプルな電子音の浮き沈みで上げては落とすバウンス物、ここでのMemphis Bleekのフックの使い方も絶妙で完全技有り。最後を締め括るのはJust BlazeがAl Green「Something」をサンプリングした泣きの一曲「Straight Path」、美しくもどこか儚くて脆いトラックが感情を揺さぶるメロウ曲、これはJust Blazeのトラックメイクがあまりに素晴らしいですよね(絶賛)。こういう空気感のサンプリング曲が大好き、Jay-Zの名作『Blueprint』を彷彿とさせる仕上がりにウットリ。

全体的にトラックの仕上がりが最高水準でこれ以上ない鉄壁、トラックでHip Hopを楽しむ僕みたいな方(邪道なんでしょうけど)には凄くお奨めです、これは素晴らしいHip Hopアルバムでバランスも抜群です。Memphis Bleek作品の中でもこれは最高傑作でしょう、これと全く同じ布陣でJay-Zがやっていたら、もっと凄まじい結果になっていたかもしれません、それぐらいナイスな楽曲&ゲスト陣で拍手を贈るばかりです。

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Beanie Sigel「The B. Coming」
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Jay-Z率いるRoc-A-Fella Recordsが誇る本格派MCで実質の二番手、Beanie Sigelの通算三作目となる『The B. Coming』を御紹介。あのNasもJay-ZとBeefを繰り広げていた頃、Beanie Sigelの事だけは実力を認めている旨の発言をしていた気がします。Jay-Zとの付き合いでいけばMemphis Bleekの方が長いですし、きっと二番手は彼なんですが、人気実力でいくとBeanie Sigelの方が勝っているのかもしれません。
そんなこんなで評価の高そうな本作の内容なんですが……やはりなかなか燻し銀の通な一枚に仕上がっていますよ。まずは悩ましいホーンが鳴り響く雰囲気抜群の「Feel It In The Air」でしっとり落ち着いた幕開け、Raphael Ravenscroft「Whole Lotta Something Goln On」使いの濡れたトラックはあのHeavy Dが製作という事で、黒い魂感じる納得の格好良さ(紳士)。Melissaある女性シンガーの艶っぽい歌声も色っぽくて素敵、気になりますねぇ。Aquaなる人物がGloria Scott「Love Me, Love Me Or Leave Me, Leave Me」を早回しして製作した「I Can't Go On This Way」ソウルフル度120%増量で最高にカッコイイ、しかも援護射撃にRoc-A-FellaよりFreewayとYoung Chrisが参加。僕個人としてはFreewayがかなりお気に入りのMCなので彼に要注目、出番少ないですが圧倒的なインパクトでぶちかまします。銃声響く「One Shot Deal」は僕の好きなB!nkが製作を担当、ジワリジワリと熱を帯びて加速するアッパーチューンに一緒になって絡むのはRedman、あの低いところから伸し上げるRedmanのごついラップがたまらない。「Gotta Have It」はChad HamiltonがThe Rose Royce「That's What's Wrong With Me」をサンプリングしたシンプルな打楽器ビートで跳ねて刺す一曲、ここでは同じくRoc-A-Fella出身のPeedi Peedi(以前はPeedi Crackだった)とTwistaが参加。トラックがシンプルだけにMC陣のラップが際立つんですが、そんな中でもBeanie Sigelの太い声とTwistaの高速ラップは光ってます、しかしそんな二人に負けじとPeedi Peediがちょっとナメた様なフロウで舞ってて、それが結構癖になります。続いてはThe Neptunes製作でSnoop Doggが客演参加の「Don't Stop」、The Neptunesのファンタジーハイな電子音に絡むSnoop Doggのメロウなフックが最高の相性、Beanie Sigel的にも珍しい試みで好きな一曲。DJ ScratchがKeith Sweat「In The Rain」を下敷きにしたポワワンと音が篭るしっとり濡れるスロー「Purple Rain」はUGKのBun Bが参加、Beanie SigelもBun Bも野太い声なんですがしなやかに情感たっぷりのラップを披露、Scarfaceなんかが出てきたらもっと最高だったかも。男性シンガーRellと女性シンガーMelissa Jayと二人を従えて煌びやかなメロディ物に身を委ねる「Change」はTy Fyffe製作、トラック自体が儚く美しくて聴き惚れてしまう、しっかしRellは歌が上手いのにデビュー出来ない(悔涙)。Just Blaze製作のシリアスさと危険さが入り混じる「Bread & Butter」では、あのBrand NubianよりGrand PubaとSadat Xが参加(驚)。Boola製作のMarvin Gaye「Poor Abbey Walsh」使いのダークネス曲「Flatline」では再びPeedi Peediが参加、このPeedi Peediは本当に癖のあるラップしますよねぇ(不思議)。「Look At Me Now」は通好みするBuckwild製作のソウルフルトラック、Greg Perry「Come On Down(Get Your Head Out Of The Clouds)」を使った雰囲気ばっちりの煙たいトラックに余裕のフロウを乗せるBeanie Sigelが凄まじくカッコイイ。そして個人的な注目曲はやはりJay-Zがマイクを握る「It's On」、製作はD.Dot(多分Deric "D-Dot" Angelettie)でサンプリングにCarrie「Questions」を使用した美しくもドラマチックなメロウ曲。ここでの曲展開の美しさは最高水準なんですが、何よりもやはりJay-ZとBeanie Sigelの相性抜群の掛け合いが素晴らしい、Jay-Zのフロウもどこか昔っぽいスタイル(より語り口調というか)で聴いてて痺れ上がります。最後を締め括るのはDa Neckbones製作でCam'ronが援護射撃の「Wanted(On The Run)」、Bon Jovi「Wanted Dead Or Alive」使いって事でどこかロキッシュなエッセンスがあってまた違った魅力がたっぷり、Cam'ronもなかなか渋い味出してます、悔しいですが。

全体的にトーンは暗めでシリアス且つ不穏な空気漂ってます、しかしそれがBeanie Sigelの囚人声にピタっと嵌っててとても聴き易いし、カッコイイんです。この落ち着き具合がやはりMemphis Bleekとは一味違うのかなとも思ったり、まぁ僕はMemphis Bleek好きですけどね。Jay-Z嫌いの方もこのBeanie Sigelは要注目だと思います、カッコイイですよ。

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Monica「The Boy Is Mine」
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移り変わりの激しいR&B界において今なおその美声を聴かせ続けてくれるベテラン女性シンガーMonicaの通算二作目となる『The Boy Is Mine』を御紹介。Monicaといえば90年代R&Bシーンの中心人物、ShaniceやBrandyやTLCやLauryn Hillなど、この頃は女性シンガーが大活躍していましたね。Monicaは本当に綺麗な声で好きです、今も全く魅力は衰えません。以前にLauryn Hill『The Miseducation Of Lauryn Hill』が初めて購入した洋楽の一枚だと書きましたが、このMonica『The Boy Is Mine』は二枚目のアルバム(もっと詳細に書くとTLC『Fanmail』を同時に購入)で御座います、だから思い出深い一枚でもあったり。
そんなこんなで思い出に浸りながら内容に触れます……まずはタイトル通りにそれこそ交響曲調に厳かに幕を開ける「Street Symphony」はDallas Austinが製作を担当、こういう荘厳なトラックにもピタっと嵌るMonicaの表現力は脱帽モノです。そして早くも超特大ヒットシングルとなった「The Boy Is Mine」が登場、製作はRodney "Darkchild"JerkinsとDallas AustinとBrandyの三つ巴、そうですBrandyがデュエットで参加しています(興奮)。このMonica×Brandyの構図で、しかも二人が一人の男を取り合う喧嘩曲ってのが凄まじい迫力(冷汗)、少しヒンヤリとした空気の流れる脆い音がまた絶妙で、これは今聴き返しても存分に楽しめる名曲です(賛辞)。Dallas Austin製作のベル音がリンと鳴る「Ring Da Bell」もその隙間具合が素敵、カッコイイ。Diana Ross「Love Hangover」を下敷きにしたHip Hopテイストな切れ味の「The First Night」はJermaine Dupriが製作を担当、JDも本当にこういうちょっと暗めのHip Hop味が相当に巧い、こういう曲を聴くとJDってツボ押さえているなぁと痛感させられます。どこか懐かしい古ぼけたソウル曲「Misty Blue」は完全にレコード、こういうトラックもそつなく作る温故知新なDallas Austinに拍手。またこのトラックに乗せて忘れられない失恋を伸びやかに歌い上げるMonicaの懐の深さといったら、泣けてきます(涙)。運命の相手に出逢えた奇跡を美しくキラキラと歌い上げる「Angel Of Mine」はRodney Jerkinsが製作、ギター爪弾く青風を受けて駆け上がる爽快な一曲で、本作で僕の最もお気に入りの一曲(惚)。「Gonna Be Fine」はDallas AustinがRun-DMC「Run's House」を下敷きに使用、そこに最後に絡んでくるのがOutKastの二人だからテンション上がる。そんなガツガツ突き進まないあくまでクールなトラックが、またまたAndre 3000とBig Boiのぶっ飛んだラップをより鋭くしてグッド。Monicaの透き通った歌声がどこまでも壮大に広がってゆく美スロー「Inside」はDavid Fosterが製作を担当(ソングライティングにDiane Warrenが参加)で納得の仕上がり、“あなたは私を友達に出来ても、私の本心は忘れられないのよ”と、昔の恋人との思い出に溺れたままの未練を切々と歌い上げるMonicaにただただ胸を打たれるばかり(染)。もう定番中の定番ネタであるSting「Shape Of My Heart」をベッタリとサンプリングしたDallas AustinとLeslie Brathwaiteによる共同制作曲「Take Him Back」、これはもう想像通りの哀愁曲に仕上がっています(鉄板)。「Right Here Waiting」は再びDavid Foster製作の柔らかく繊細な美曲、それだけでも十分なのにここではあの112と爽やかハーモニーを聴かせてくれます(失神)。112はそんなに前に出ずあくまでMonicaの歌声を優しくサポート(包み込む)、それがまた絶妙なバランスで素晴らしい(絶賛)、こういう真っ直ぐなバラードは聴いてて本当に気持ちが癒される、David Fosterの妙技で御座います。The Fatback Band「I Like Girls」を下敷きにしたこれまたHip Hopテイスト光る乾いたアップナンバー「'Cross the Room」はDallas Austin製作曲、本当にこの頃のDallas Austinは最強のProducerだった、今でも絶対にそのセンスは残っている筈なんです、早く復活してほしい(熱望)。恋に堕ちる瞬間を優しく囁いて歌いかけるMonicaに癒される「I Keep It to Myself」はDaryl Simmons製作曲、彼十八番のギター音を散りばめたしっとりと透き通る好バラードで相変わらずグッド。最後を飾る「For You I Will」はDavid Foster製作(Diane Warrenがソングライティングを担当)、これもMonicaの澄んだ可憐な歌声がスーーッと静かに心の中に広がる美曲で、じんわりしんみりと胸に染み入ってちょっとした傷口なら完全治癒します(特効薬)。国内盤にはこれらに加えて、「The First Night(So So Def Mix)」「The First Night(Razor N. Mix)」の2曲がボーナストラックとして収録されています。

うん、これがMonicaの最高傑作だと言ってもけして過言ではないでしょう(決定)。あの頃のR&Bを存分に堪能できる歴史的な一枚、今こうやって聴き返しても懐かしさで涙溢れてきますからねぇ(感傷)。とにかくドライブに、夜ベッドで横になっている時に、小説を読んでいる時に、どんなシーンにも対応できるグッドミュージックの宝庫な一枚で御座います、御馳走様で御座います。

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Brandy「Afrodisiac」
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僅か15歳でデビューした才能あるベテランシンガーBrandyの通算四作目となる『Afrodisiac』を御紹介。もうちょっと顔が可愛ければもっと人気が出たかもしれないBrandy(失礼)、しかし女優業にも忙しくなかなか順調な仕事っぷりを見ると、やはりその実力人気は衰えていないみたいで何よりですね(拍手)。ですからこの『Afrodisiac』は久々のアルバムで、否応なしに期待は高まりましたよ。
それでは内容に触れてみましょうか……まずここで述べておきたいのが主軸Producer、これまでのBrandyといえばRodney "Darkchild" Jerkinsとのタッグが主だったんですが、本作ではRodney Jerkinsはノータッチ、彼に代わって奇才Timbalandが最多の9曲を製作しています。これはTimbaland的にもAaliyah以来の久しい仕事っぷりで、その点にも期待してしまいますよね。それではそんなTimbaland製作曲から御紹介していきましょう、まずは“はっはっはは♪”なるリフレインに跳ねたビートと子供の泣き声が配された、いかにもTimbalandらしい趣向の「Afrodisiac」。幾分か加工されたBrandyの歌声も美しさをより強調されていて、いつもと違った魅力が発揮されています。冒頭にちょっぴりTimbalandの声が入る「Who Is She 2 U」も、ピアノ音に重きを置いたトラックながらもどこか影のあるドラマチックな展開が素晴らしく光っています。Timbalandらしいドロッと重たいビートが渦巻く「I Tried」もカッコイイ、何重にも重ねられたBrandyの歌声が聴き手の感覚を麻痺させる中毒曲。パーカッション聴こえるトラックにひんやりと涼しい世界が拡がる「Focus」も、ベコボコベコボコと叩くビートに口音が絡み回る完全なるTimbaland製の変態トラック「Sadiddy」も、硬質なドラムパターンがちょっぴりオールドスクール回帰なアッパーカット「Turn It Up」も、民族楽器っぽい笛音がピーヒャラと鳴るアジアンテイストな「Come As You Are」(ソングライティングにSean Garrett参加)も、「Rock House Jail」なる曲をサンプリングした「Finally」も、そのどれもがTimbalandらしいクールで実験的なR&B曲ばかりで先鋭的、Timbalandにはやはりこういう女性R&B曲を沢山作って欲しいなと感じました。しかしそんなTimbalandの実験的試みが最も成功しているのが最後を飾る「Should I Go」、ここではColdplay「Clocks」を下敷きにした美しく神秘的な静寂トラックを提供。これがもう素晴らしい仕上がりで(Coldplayの原曲の持つ魅力)、Brandyの囁きかける様な歌声でより儚く優しい一曲に仕上がっています(癒)。とここまでがTimbaland製作曲、あとはまた腕のあるProducerが参加していまして。まずはTimbalandの次に多い2曲を手掛けたのがKanye West、Kanye WestもKanye Westらしい素晴らしい仕事っぷりで聴かせてくれるんですよ。「Talk About Our Love」ではそのKanye West自身がラップでも参加(ViolinでMiri Ben-Ariも参加)、Mandrill「Gilly Hines」下敷きのレトロでノスタルジックなトラックは流石の出来栄えで心の琴線に触れ捲くり(懐)。Kanye Westのラップもキマッてる、Kanye Westのラップもこれぐらいの援護射撃的な長さだと聴いてて飽きない(笑)。Kanye Westはもう一曲「Where You Wanna Be」も製作(ViolinでMiri Ben-Ariも参加)、Roberta Flack「Jessie」をサンプリングしたピアノ旋律の美しいメロウ曲、そこにT.I.の二枚目で紳士なラップがカッコ良くキマるナイスな組み合わせ。あとは幕開けを飾る伸びやかキラキラな「Who I Am」はWarryn "Baby Dubb" Campbellが製作、うん幕開けに相応しいです。ちょっぴり変わった音使いの「Necessary」は成程Organized Noiseによる製作曲、不思議な楽器使いでオリエンタルな雰囲気も混じっていたり。甘くも繊細で美しいバラード「Say You Will」はRon "Neff-U" Feemsterによる製作、思わず溜息吐きそうになる心地良さでなんとも素晴らしいスローに仕上がっています。

流石はBrandy、聴かせてくれます、Tmbalandとの相性もなかなか良かったのではないかと思います(太鼓判)。そして途中で挟まるTimbaland以外の鉄人によるトラックも良い意味で流れを変えていて素敵、やはりシンガーが良いとProducerも活き活きしますよね。Hip HopテイストのR&Bをここまでメジャーにしたのは、Brandyなどをはじめとする90年代シンガー達の賜物、その底力を如何なく発揮したナイスな一枚で御座います。

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The Black Eyed Peas「Elephunk」
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同じ高校に通っていたwill.i.amとapl.de.apで当初結成されたHip Hopグループ、The Black Eyed Peasの通算三作目となる『Elephunk』を御紹介。最初は二人でAtban Klannとして活動、その後Tabooが加入して今のThe Black Eyed Peas(昔はBlack Eyed Peasで“The”は付いてなかった)が誕生しました。本作からは女性シンガーのFergieが参加、The Black Eyed Peasにとっても出世作となりました。
もう皆様所持しているであろう本作ですが……内容はといいますと良い意味でポップさを兼ね備えたHip Hopが展開されていて、初心者でも聴き易い一枚に仕上がっています。最初に書いておきますと、全曲をThe Black Eyed Peas(以降はBEPと表記)の頭脳であるwill.i.amが製作を担当しています、彼は本当にProducerとしても優れた才能の持ち主ですよね(感心)。まずは幕開けを飾る「Hands Up」、Yma Sumac「Do Mama」を下敷きにしたファンキーなホーンが鳴るトラックにメンバーの早口フロウが乗っかるナイススタート。「Labor Day(It's a Holiday)」ではThe Jbs「The Grunt」を下敷きにしたこれまたファンキーなトラックメイクで聴き手を乗せてくれます、ここにきてFergieの歌声がきちんと聴けて、彼女もなかなか歌が上手くて良い味出しているではありませんか。そんなFergieの力強く張り上げる歌声で幕を開ける「Let's Get Retarded」は最高に盛り上がる、力強いビートにこれまた分かりやすいフックが思わず一緒に口ずさみたくなるアッパー曲。しかし本作で最も強力な爆弾となったのはやはり「Hey Mama」、ちょっぴり民俗音楽(アジア~インド)っぽいエッセンスを加えたハンドクラップ鳴り続けるトラックが最高に熱いダンストラック。全メンバーの持ち味が充分に活かされて各パートを楽しめる、こういうメロディセンス(様々な要素を飲み込み消化した感覚)はwill.i.amの感性でしか成し得ない世界で、心も体も踊らずにはいられません(動跳)。「Shut Up」ではFergieを最も前面に押し出しそのボーカル魅力を伝える事に成功、ちょっぴり西部劇っぽい哀愁メロディも素敵。単純なループで上下してバウンスさせる「Smells Like Funk」も、爪弾くギターがスパイシーでスパニッシュな「Latin Girls」も、どこか遠くへと飛んでゆく伸びやかで広大なほぼFergieソロ曲の「Fly Away」も、電子的なバウンスでクールに疾走する先鋭的なファンク「The Boogie That Be」も、本作唯一のapl.de.apとwill.i.amによる共同制作曲であるThe Fugeesっぽいざらついた感触の哀愁曲「The Apl Song」も、あのPapa Roachをゲストに迎えガッチガチのロックトラックで縦横無尽に激しく暴れる「Anxiety」もカッコイイ、どれもがキャッチーで聴き易く、全ての聴き手に間口を広げた作り。そして世界中の人が聞いたであろう特大ヒット曲が「Where Is the Love?」、will.i.amとRon Fairが製作したこの世界平和ソングは多くの人々の胸を打ちました(涙)。メロディの綺麗なトラックはさることながら、ここはやはりフックを担当したJustin Timberlakeの歌声(ファルセット)があまりに優しく美しい、Fergieという歌い手がいながら敢えてJustin Timberlakeを起用したwill.i.amの慧眼さに感服です(天晴)。Justin Timberlakeのフィールドを大きく拡げたという意味でも非常に大きな意味を持つ一曲、勿論BEPにしても彼らをだ評する様な名曲誕生となりました。

何度も繰り返し言う様ではありますが、あまりHip Hopに慣れ親しんでいない方でもすんなり聴いて楽しめる一枚だと思います。世間様では“何故Fergieなんか入れたんだ”なんて声もあるみたいですが、僕は全然アリだと思います。

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R.Kelly「Chocolate Factory」
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独自の世界観でR&B界を牽引する大物シンガーR.Kellyのソロ通算五作目となる『Chocolate Factory』を御紹介。プライベートでは色々とスキャンダル塗れで話題のR.Kellyですが、その音楽性は他を寄せつけない完璧に創り上げられた世界で、聴く者を魅了し続けています(溺愛)。彼が登場するだけでそこには“R.Kellyマナー(流儀)”が漂い、たちまち彼が主役となってしまうんだから凄い。そんな彼の甘い世界を、思う存分に堪能できるのがこの一枚で御座います。
それでは内容をちょっぴり御紹介しましょう……まずは形式的な事として一応最初に述べておきますと、全曲をR.Kelly自身が製作しています、一曲残らず全てをというのは流石のR.Kellyでもそんな無い筈。まずは表題曲である「Chocolate Factory」で幕開け、愛しい恋人の甘さを“君は僕のチョコレート工場さ♪”と謳うR.Kellyのエロさ控えめの詞が素敵、ライトで明るく弾んだ音で入り込むには丁度良い滑り出し。そこから早速と「Step In The Name Of Love」が流れ出す、僕はR.Kelly曲の中でもこの曲は格別に大好きなんです。ハッピーはいっぱい詰め込まれたキラキラ輝くメロウトラックに、思わず微笑みながらステップ踏みたくなりますよねぇ(踊回)。大好きな女性と二人で小さな部屋でお酒片手にホロ酔い気分でこの曲聞きながら、じゃれ合いながら踊ったりなんかしたら、もう最高に幸せで心地良い気分に浸れる事間違い無し(妄想)。またこの曲の持つ魅力が昔のソウルミュージックを聴いているかの様な気分にさせてくれて、温かくて愛に満ち溢れていて、これはもう絶対にR.Kellyでないと創り出せない音楽ですよね(絶賛)。女性の力強さや素晴らしさを讃えた「Heart Of A Woman」も素敵、どこか哀愁漂うトラックの上でひざまづく様にしてこの世界に生きている全女性に感謝を述べる男代表R.Kelly、ドラマチックで感動します。ピアノ旋律に寄り添いながら“僕はどこへも行かない♪”と熱く謳う「I'll Never Leave」なんか、そのまま結婚式で流しても良いキャンドルソングかと僕は思います。「Been Around The World」ではJa Ruleを客演に招きミッドナンバーを披露、こういう歌い回しってのもやはりR.Kellyの専売特許なんじゃないかなぁと思います、半ば語りかける様な歌い方とでも言いましょうか。ここで絡むJa Ruleも丁度良いくらいの温度で熱くて素敵です、僕は個人的にはJa Ruleの歌うような低音濁声フロウが好きです、R&B曲には恐ろしい程の相性の良さを発揮していると思います(誉)。冒頭に飛び出すR.Kelly御得意の“おーーーおおおおおーおー♪”で一気に痺れ上がる「You Made Me Love You」の荒涼とした感触、まるでレコードから飛び出したかの様な和やかなグッドソウルミュージックを聴かせてくれる永遠の愛が題材の「Forever」、本作でも最も光り輝いている小さなダイアモンドを散りばめたキュートなバラード「Dream Girl」も胸をキュ~ンと締め付けられる甘美曲。爪弾くギターとポワンッと弾ける音が合わさったトラックが、“今あるR&B曲の根底を作ったのがR.Kellyなんだ”と感じさせる「Forever More」も素敵だなぁ、ここでのフックのスーッと染みてゆくR.Kellyの歌声が美しすぎて骨抜きにされます(溺)。と思っていたらいきなり曲調を変えて刺激的に攻める「You Knock Me Out」なんかも上手いよなぁ、引き出し多いですね。R&B曲には欠かせない水滴ピチョン音で神秘的で深遠な世界に惹き込まれる「Imagine That」も艶かしくて溶かされる、これぞ想像(妄想)エッチ、これぞエロ帝王(セックスシンボル)R.Kellyの真骨頂ですね(拍手)。まるで西部劇が始まりそうなイントロで荒んだ風がピューッと吹き抜ける物語曲「Showdown」では、R.Kellyが敬愛してやまないRonald Isleyがゲスト参加、一人の女性を賭けてR.KellyとMr.Biggs(Ronald Isleyの別称)が一対一で対峙するそれこそ西部劇な作り、R.Kellyらしい手法で面白いですよね。「Snake」ではBig Tiggerがラップ参加、これもR.Kellyらしいオリエンタルなトラックながらも別に必要は無かったかなと。最後を締め括る「Who's That」もスパニッシュでスパイシーなトラックにFat Joeが援護射撃をかますアッパー曲、これも別に収録の必要はなかったかなと、B2Kに提供してもよかったトラック。しかし本作で最も重要な曲といえばやはり「Ignition」「Ignition(Remix)」、もっ厳密にえば後者のRemixが大ヒットしましたね。恋人とのSexをカードライブに見立てたR.Kelly十八番のエロ~い妄想トラックが最高に痺れる、静かに聴かせるのが前者で、軽くバウンスして茶目っ気たっぷりなのが後者、どちらも違った魅力を持っていてそれぞれが違って良いんですよ(罠)。その手法を踏襲したのが「Step In The Name Of Love(Remix) 」で僕はこのRemixが大好き、生粋のChicagoっ子であるR.Kellyが蘇らせた“Steppers”トラックが僕には物凄く心地良く、一時期はずっとこの曲を部屋で掛けていました(踏)。古き良きソウルマナーをきちんと理解しているR.Kellyだからこそ紡ぎ出せる音楽、その事にも意味があります、この曲だけを繰り返し聴いたとしても全然飽きません(溺愛)。

総合的に考えると僕が持っているR.Kelly作品(『R.Kelly』だけ未購入)では、ダントツで最も聴いているアルバムで御座います(断言)。という事で僕が最も好きなR.Kelly作品だと思います、最後辺りで続くアジアンアッパーがちょっと余計だったかなぁと(厳)。でも本当に素敵な一枚で彼女と部屋でくつろいでいる時に流してたいラヴアルバムで御座います(正真正銘)。

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Twista「Kamikaze」
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Chicagoが生んだ超高速フロウを操るTwistaの通算三作目となる『Kamikaze』を御紹介。デビュー以降は様々なアーティストの客演を数多くこなし、その存在感を発揮していたTwista。そんな彼がやっとこさ一人のアーティストとして開花してのがこの本作、実力がありながらもどこかイロモノ扱いされていた感のあるTwista、やっとこさ時代がTwistaに追いついたという感じではないでしょうか。
それではTwista渾身の内容をざっと御紹介します……本作には芸歴の長いTwistaならではの豪華ゲスト陣が参加しておりまして、そちらも合わせて楽しめる内容になております。まずは幕開け飾る「Get Me」はToxicなる人物の製作、The Three Degrees「Here I Am」を45回転早回しした最近のトレンド意識のトラックは正にオープニングに相応しい。このToxicが本作で最多の8曲を手掛けていまして、Twistaとの相性の良さを証明しております。そんなToxicの製作曲からまずは触れておきましょう、まずはLil' Jon辺りがやりそうな危険電子音炸裂の「Kill Us All」、Twistaが気持ち良さそ~うに早口Tang Twistingを打ち込みます。乾いたベース音にゆったりどろりと絡む「Pimp On」では8 BallとToo Shortというかなり濃いゲストが参加、全員が見事にキャラ立っていてカラフルで素晴らしい(三者三様)。「Still Feels So Good」ではJazze Phaがけして上手くはないけれど熱~く情感ある歌声で味付け、ここでのリラックスしたメロ~ウな感じのトラックで聴かせるTwistaのフロウも素敵。西海岸っぽいノリのトラックに乗せて女性をアルコールに喩える「Drinks」も、Danny Boyなる男性シンガーが甘く切ない歌声を添える哀愁たっぷりの「Snoopin'」も素敵。しかし最も秀逸なのはやはり「Hope」、ギター音主軸のフォーキーなトラックに乗せて“悲しい出来事ばかりだけど希望を持って生きよう”と謳うTwistaにも心打たれるし、そこにいつもの怪鳥声を抑えめにしゃがれた歌声を添えるCee-Loが素晴らしい仕事っぷり(感動)、Cee-Loの歌声も唯一無二で僕は感情揺さぶられるんで好き(独特)。これらがToxicによる製作曲、ここからは彼以外の製作曲に触れます。まずはなんといっても特大ヒット曲「Slow Jamz」ですね、製作は御存知Kanye West、Twstaと同郷のChicago出身ですもんね。Luther Vandross「House Is Not A Home」を下敷きにしたあまりにエモーショナルで流麗な美曲に心奪われた聴き手続出でした、これから先Kanye West製作曲はどんどん増えるでしょうが、それでもこの曲はKanye WestのBest Works Top 5に入るんではないでしょうか(傑作)。ここで歌声を聴かせるJamie Foxxも素晴らしい、とっても上手くて甘い声してます、でも主役は絶対的にTwsitaってのが凄い(圧倒)。そのKanye Westは続く「Overnight Celebrity」も製作、Lenny Williams「Cause I Love You」を45回転早回ししたKanye West特権の一曲で、相変わらず相性は抜群で御座います。あとKanye Westは「One Last Time」も製作提供、ここではサンプリングを一切使わずダークでシリアスなトラックを提供。ちょっぴりスクリュー気味の“どんがどん♪”フックが胃に重たい「Badunkadunk」はJazze Pha製作、これはあまり好きになれない感じかな。「So Sexy」はこれまた同郷ChicagoのR.Kellyが製作&ゲストで参加、華やかで煌びやかなメロウトラックにR.Kellyの色っぽい歌声が乗って最高に美しい、Twistaのラップもただ素早いんでなくスムーズで紳士的。Wildstyleなる人物が製作した「Higher」ではLudacrisが援護射撃、ズシンズシンと鳴り響く骨太なビートにLudacrisの地鳴りフロウとTwistaの竜巻フロウが激突する災害規模のトラック(興奮)。「Like A 24」はThe Legendary Traxsterなる人物が製作したサウスっぽいノリの一曲、ゲストにLiffy Stokesとサウスの要注目MCであるT.I.が参加。青空に陽光降り注ぐカーステレオ曲「Sunshine」はRed SpydaがBill Withers「Lovely Day」をサンプリング、爽やか過ぎるトラックだけでも心洗われるのに、そこにAnthony Hamiltonのあったかくて渋みのある歌声が重なってより気持ちよくなります(爽快)。「Art & Life(Chi-Roc)」ではなにかと繋がりのあるRoc-A-FellaよりMemphis BleekとYoung ChrisとFreewayが参加、制作はD-BoyとMr.Bという事で出来ればJust Blaze製作が良かった(我侭)。しっかしFreewayの存在感が凄まじい、Roc-A-Fella贔屓ではありますがここはTwista×Freewayで充分だったと思います。国内盤にはこれらに加えて、Timbalandっぽい趣向のジャングルトラック「Y'all Know Who」、Legit Ballazなる人物を客演に招いた妖しい「Tatoo」(両方ともToxic製作)がボーナストラックとして収録されています。

多彩なゲスト陣に全く喰われず、自身の旨味を存分に出し切ったTwistaは流石の貫禄で天晴れでした(拍手)。ただただ早口で駆け抜けるんではなく、きちんとトラックに合わせたフロウを披露していて、そこがやはり他の追随を許さない一流な証拠なのかなと痛感しました。

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Usher「Confessions」
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“Next Michael Jackson”と称されていたUsherが、Usherとしての地位を確立した通算四作目となる『Confessions』を御紹介。もう今更こうやって取り上げるのが野暮な程、あちらこちらでずっと流れ続けていた本作、その年のGrammy賞も総なめにしていました(圧巻)。僕が最初に聴いたUsherのアルバムは『8701』、これがもう最高でずっと聴き続けていました、それ以来Usherのファンになっていました(虜)。
そんなこんなの本作を御紹介しますと……もう殆どの楽曲を皆様御存知でしょうし、というより所持していらっしゃるかと思いますが(笑)。まず幕開けを飾るのは爆発的メガヒットを記録した先行シングル「Yeah!」、製作はお祭り男ことJonathan "Lil' Jon" Smithが担当。Lil' Jonの創り上げる妖しい閃光が飛び交う電子Crunkトラックに絡むUsherのあくまでクールな吼え、正に当時のAtlanta熱を吸い込み吐き出した時代を動かす一曲でした(賛辞)。そこに援護射撃を放ったLudacrisの豪力ラップも男臭くてなんとも痺れた、ここではLil' Jonが我慢してLudacrisに全てを任せたのも功を奏していましたね(褒)。続く「Throwback」は大好きなJust Blazeが製作を担当したミッドチューン、まさかJust BlazeがR&B曲を作るなんて(有りそうでなかなか無いから)驚きでした(珍)。しかし流石はJust Blazeでどこか懐かしい感じのする伸びやかなトラックは最高にカッコイイ、これからもどんどんR&B曲を提供して欲しいです(熱望)。Usher Raymond自身が製作した「Confessions」から流れ込む「Confessions Part II」はJermaine Dupri製作(Co製作をBryan-Michael Coxが担当)のシンプルにビートをループさせた曲、ここではUsher Raymond自身がソングライティングしていてその内容がかなり濃い告白(懺悔)曲。続いてもJermaine Dupri製作(Bryan-Michael CoxがCo製作)でこれまた大ヒットを記録したバラード「Burn」、これ以上ないって程に美しくて繊細なメロディはどこまでも切なくて、胸を打たれて涙が出そうになります(感動)。ここでもUsher Raymondがソングライティングに参加、燃えるように熱い想いを伝える詞も情熱的でそのまま「Burn」ってタイトルもすんあり胸に焼きつく最高のバラード。ダンスチューンに乗っかるUsherも素敵ですが、やはりUsherの真骨頂はスローバラードにあると思います(断言)。と思った矢先にアッパーなトラックにやられる疾走曲「Caught Up」はAndre HarrisとVidal Davisの製作、急かされる様に追い詰められる生音っぽいトラックは流石の仕上がり。そのAndre HarrisとVidal Davisが製作した「Superstar」はUsherの事を謳っているのではなく、愛する彼女に“君は僕のスーパースターさ、僕が君の一番のファン”と愛を捧げるバラードなのがまたグッド。Willie Hutch「Mack's Stroll/The Getaway(Chase Scene)」をサンプリングした懐古的なトラックも雰囲気抜群で素敵だし、フックでのUsherのファルセット駆使したハーモニーが極上でとろけます(気絶)。「Truth Hurts」はJimmy JamとTerry Lewisの黄金タッグが製作を担当、完全なるスローではなくやんわりとグルーヴを残したトラックがスムージー。Jimmy JamとTerry Lewisは続けてあと3曲製作していて、“ほんの些細な事が一番大切なんだ”と謳う爽やかな「Simple Things」、端々で飛び出すファルセットが色っぽい危険な香りたっぷりのエレキギターエッセンスの効いた「Bad Girl」、成り行き任せの情事に落ちてゆく内容を謳った「That's What It's Made For」を提供しています。「Can U Handle It?」はRobin ThickeとPro Jが製作を担当した静寂スロー、柔肌を優しく撫でるような悩ましい濃厚で女性は昇天する事間違い無し(絶頂)。どこか可愛らしく跳ねた音で、フックも弾んで可愛い「Do It To Me」はJermaine Dupri製作(Co製作はBryan-Michael Cox)。「Take Your Hand」は生バンドっぽい音ネタ使いが上手いRich Harrisonが製作、ここではHarold Melvin & The Blue Notes「Is There A Place For Me?」を使ったソウルフルなトラックでやはり醸し出す雰囲気が違います。最後を飾る「Follow Me」はAndre HarrisとVidal Davisによる製作、どこか御伽噺っぽいメロウでポップなトラックにUsherの早口フックが心地良いミッドナンバー。

流石の出来栄えなのはUsherなんだから当然ですが、本作はやはりシングル「Yeah!」「Burn」の破壊力(魅力)が凄まじかったですねぇ(圧巻)。Usher自身もTLCのChiliとの別れなんかを経験いて、詞の内容もいっそうパーソナルなものになり、その点もまた高評価の一因だったようですね。僕個人としてはやはり『8701』の方が思い入れ強いし、好きかもしれませんが、世間一般ではきっとこの『Confessions』がUsherの最高傑作と称されるでしょう。

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Nelly「Nellyville」
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Hip Hop不毛の地と思われていたSt.Louisが生んだニュースターNellyの通算二作目となる『Nellyville』を御紹介。Nellyの登場は当時のHip Hopシーンを震撼させましたよねぇ、あの訛りは(僕らには分かりませんが)かなり独特で癖があるらしいです。そんなNellyが勢いそのままにドロップしたのが本作、勿論皆様もうお持ちだとは思いますが。
請謁ながらちょぴり御紹介をしたいなと……まず最初に触れるべきはNelly専属といってもけして過言ではないProducer、Jason "Jay E" Eppersonが最多の12曲を手掛けているという点(当然)。まずはそんなJason "Jay E" Eppersonが手掛けた楽曲から御紹介しましょうね、口火を切るのは「Dem Boyz」でゆったりなビートに呪文のような掛け声がNellyのユル~く歌うフロウに嵌る一曲。跳ねたビートに起用に飛び回って乗っかる「Oh Nelly」はNellyでしか出せない味わい、完全にメロディラインの付いたフロウで疾走する様は圧巻。Staple Singers「Tellin' Lies」をサンプリングした影のあるトラックに、Nellyの絞り出す様な歌声が魅力のカントリー臭い「Pimp Juice」はもう完全に歌モノと捉えていいでしょう。King Jacobと共に突き進むハンドクラップ鳴り響く「On The Grind」もカッコイイ、後ろで浮き沈みする細かい電子音も鋭くてクールにキマッています。ホーンの鳴りで始まる「Splurge」もゆらゆらリラックスしたトラックながらも、Nellyの甲高い歌声フロウがメリハリを効かせていてグッド。そして本作の最重要曲が「Work It」、あのJustin Timberlakeがゲスト参加した強力ダンスチューン。Jason "Jay E" Epperson手製のうねりながら高揚する電子トラックに絡まるNellyの高音フロウとJutin Timberlakeのファルセット、もうこの組み合わせが最強の相性で聴く者を一気に惹き込みます(失神)。Justin Timberlakeのクールでファンキーな歌声がとにかく絶品な隠し味(隠れてないけれど)、これぞハイセンスな進化曲(絶賛)。南国を感じさせるような熱いトラック「CG 2」は、Nellyの良い意味で軽~いフロウが心地良く絡まる常夏曲。過酷なストリートから離別を歌った「Say Now」は、ドラマチックなピアノ旋律を主軸にNellyも哀愁漂うフロウを披露。とここまでがJason "Jay E" Eppersonによる製作曲、僕はNellyも勿論好きですが、彼のトラックを手掛けるこのJason "Jay E" Eppersonが実はかなりのお気に入り。もう少し外部仕事があっても良さそうなんですが、Nelly周辺でしか見かけない、もっと彼のトラックを聴きたいと思うのは僕だけでしょうか(疑問)。あとはそれ以外のProducer作品で、本作の幕開けを飾る「Nellyville」はWaiel "Wally" Yaghnamが製作。Waiel "Wally" Yaghnamは他にも哀愁ロックな「The Gank」、“俺はナンバーワン♪”と自信満々にキメる余裕たっぷりな「#1」も製作。あとはThe Trackboyzが製作を担当したメタリックな宇宙船曲「Air Force Ones」もクールでイカシてる、NIKEの定番スニーカーを題材にした詞も面白くて人気の高い一曲。あとはJust Blazeが製作を担当し、Roc-A-FellaよりBeanie SigelとFreewayを迎えた「Roc The Mic(Remix)」が秀逸、てかこの曲は逆にNellyとMurphy Leeが招かれて作られたRemixか。Just Blaze十八番の電子音暴れるバンギンチューンで暴れまわる四人は滅茶苦茶カッコイイ、僕はFreeway好きですし、Murphy Leeのユルさ加減も好き。しかしこの曲のトピックはやはりNellyのKRS-Oneへのディスソングだという点、ここでのNellyの反撃がとても巧くてナイス。残すは爆発的メガヒットとなったシングル曲2曲を残すのみ、そのうち1曲は皆様もう御存知の「Hot In Herre」。ピコピコタッグのThe Neptunes製作のクールなのに熱い彼ららしい細かい電子ビート構築の一曲(鉄板)、跳ねるリズム感が抜群のNellyの手にかかればこんな奇天烈ビートもここまで昇華されるんですね。Nellyの代表曲でもあるし、The Neptunesの代表曲の一つに数えても差し支えないでしょう(最高)。そして残すもう1曲は激メロウ曲「Dilemma」、デュエットの御相手はDestiny's ChildよりKelly Rowlandが登場。Bam & Ryan Bowserによるあまりにスウィート過ぎるロマンチックなメロディはもはや反則技な美しさ(鳥肌)。彼も息子も居る彼女に惹かれる男の女の駆け引きを謳った詞も切なさ込み上げますね、半分歌うようなフロウが武器のNellyには正にもってこいな甘美トラックだし、ここでのKelly Rowlandの美しい歌声にはウットリ(惚)。Kelly Rowlandだってこんなにも歌えるんです、敢えてKelly Rowlandを抜擢したところが憎い、これで大正解です(英断)。

KRS-Oneと往年のHip HopファンがどれだけNellyは軟弱だと揶揄しても、僕はNellyの器用に流すライトなメロディアスフロウが大好きです(宣言)。兎にも角にも「Hot In Herre」「Dilemma」「Work It」の3曲の為だけに購入しても絶対に損はしませんから(断言)、R&B好きにも大ウケなのは確実ですね。というよりもう皆が確実に持っているか(笑)、まだ所持していない方は大急ぎで購入して下さい。

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Christina Aguilera「Stripped」
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脱“女の子アイドル”を図り見事に大成功を収めたChristina Aguileraの通算二作目『Stripped』を御紹介。Britney SpearsやJustin Timberlakeなども所属したMickey Mouse Clubのステージに立っていた彼女、という訳で彼女も例に漏れず清純アイドルだったんですが、そんなイメージを払拭する本作は賛否両論で御座いました。
それで内容はと言いますと……これがChristina Aguileraのパワフルで破壊的な歌声を存分に活かした、かなりの力作に仕上がっていて特大ヒットとなりました。まず本作を語る上で欠かせないのが、Hip Hop/R&B作品には欠かせない売れっ子ProducerのScott Storchが最多の8曲を手掛けているという点。まずはそのScott Storch製作曲から御紹介しますと、まずは幕開けを飾る「Can't Hold Us Down」。完全なるギラギラしたHip Hopサウンドに、男達を黙らせる力強すぎるメッセージ、そしてそこに援護射撃をかますのが“Queen Of Bitch”ことLil' Kimなんだから史上最強の組み合わせ(恐)。この曲はもう文句無しでカッコイイ、二人の相性の良さは御存知「Lady Marmalade」で証明済み、双方共に迫力あります。悲劇的なイントロから一変してロキッシュに叩きつけるトラックになる「Fighter」、力強く強靭なChristina Aguileraの歌声が鼓膜とボディにビシバシ打ち付けられて、快感さえ感じます。奏でるギターにChristina Aguileraの歌声が華麗に舞う「Infatuation」、ラテンのエッセンスたっぷりで艶やかで華やか。「Loving Me 4 Me」ではDrumsにAhmir "?uestlove" Thompson、StringsにLarry Goldが参加(豪華)。Scott Storchが時折魅せる静寂メロウトラックで、ここでの囁き撫でる様なChristina Aguileraの歌声が本当に美しくて、彼女の実力をしかと証明していますよねぇ(感動)。最後を飾る「Keep On Singin' My Song 」もゴスペルライクなトラック&歌詞が輝いていて素敵、希望の光が一筋差し込む一曲。次に多くの曲を手掛けているのはLinda Perry、彼女もPop畑では御馴染みのProducerで御座います。彼女が手掛けているのは、叩き続けるドラムスにカルメン節とロックの融合が冴える「Make Over」、新たな出発を謳った爽やかな流麗美曲「Cruz」、ギターを爪弾き歌うフォーキーな「I'm Ok」とどれも素晴らしい仕上がり。でも中でも素晴らしかったのはやはり「Beautiful」、ピアノ鍵盤とオーケストラのようなトラックも息を呑む美しさだし、Christina Aguileraの凛として響く真っ直ぐな歌声もスーッと心に染み入ります(涙)。そんな「Beautiful」に負けず劣らず美しいのが、Glen Ballard製作の「The Voice Within」ですねぇ(溜息)。単にChristina Aguileraの歌唱力が高いというのではなく、彼女の持つすべてを包み込む力強さが滲んでいて、素敵なんです。あとは意外だったのがあのAlicia Keysが製作&ピアノで参加した「Impossible」(GuiterにはDwayne Wigginsが参加)、しかしこれも完全なるAlicia Keys節ながらきちんとChristina Aguileraが自身の物にしていて聴いていてしっくり来ます。しかし、なんだかんだで本作の最重要曲はやっぱりコレ、あのRockwilderが製作を担当した「Dirrty」でしょう(断言)。鋭くエッヂの効いた鋼鉄トラックもさることながら、ここでのChristina Aguileraの暴れっぷり(エロ過激っぷり)は凄まじかったですから(鳥肌)。これぞChristina Aguileraの貫禄で聴き手を薙ぎ倒す、彼女の歌声でなければここまでの破壊力は生まれなかった筈。そして一緒になって暴れるのがRedmanってのもナイス、男臭いながらもどこかふざけているRedmanのラップで尚一層この曲は魅力的になっています。

Christina Aguilera恐るべし、彼女の全てを飲み込む強靭な歌声もまた唯一無二ですねぇ。Black Music好きも、Rock好きも、はたまたPop好きも楽しめる万能アルバムではないでしょうか。ちなみに予断ですがこのアルバム、僕が聞いていたら僕の母親が気に入り、今もChristina Aguileraは母親のお気に入りの女性シンガーの一人となっています。

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Michael Jackson「Invincible」
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“King Of Pop”の称号を欲しいままにする神の様なアーティストMichael Jacksonの通算五作目となる『Invincible』を御紹介。これだけ長きに渡って王座に座し続けるMichael Jacksonは素晴らしい、昔の作品楽曲どれを聴いてもいまだに斬新で洗練された格好良さが輝いています。そんなMichael Jacksonが発表したこの一枚、まだ21歳の僕にとってMichael Jacksonの作品をリアルタイムに手に取る事が出来た事は、本当に価値ある喜びでした。
期待せずにはいられないそんな本作ですが……さすがはMichael Jackson(以降MJと表記)、僕の期待を遥かに上回る最高の一枚を届けてくれました(鳥肌)。まず触れておくべきが製作に関してで、当然ですが全楽曲にMichael Jacksonが関与しており、そこがこのアルバムに“The Michael Jackson”な統一感を与えています。まずは鋭く研ぎ澄まされた電子音が交錯し突き抜ける「Unbreakable」、もうこの時点でテンションはMAXで興奮最高潮なのは間違い無し(断言)。製作はRodney Jerkins、MJとの相性は抜群で、彼のシャープで斬れ味抜群のボーカルを最大限にまで惹き出しています(拍手喝采)。そしてこの曲のもう一つのトピックは亡きThe Notorious B.I.G.のラップをfeat.している点、Biggieのあの曇ったラップが凄まじくカッコイイんで痺れて下さい(あとBack VocalにBrandyが参加)。続く「Heartbreaker」もRodney Jerkinsが製作を担当、ここでも彼はMJの斬れ味を抜群に活かす細かく刻む電子音ビートで暴れさせます。途中でラップを披露するFatsもなかなか良い味出しています、しかしこのビートは最高に冴えているなぁ、流石はDarkchildです(溜息)。そのRodney Jerkinsが製作でFatsも引き続き参加している「Invincible」も、もう背筋がゾッとする程に格好良くて目が眩むほど。少しタメの聴いたバウンス感のあるシンセトラックはリズム感抜群のMJを乗せるし、やはりFatsが良い味出しててグッド。伸びやかで透明感のあるトラックながらも先鋭的でもある「Break Of Dawn」はDr.Freeze製作(Digital EditingにThe Underdogsの片割れHarvey Mason, Jr.が参加)、壮大なラヴソングもMJに歌わせると様になるから素敵。MJの柔らかで繊細な歌声を浮遊感たっぷりに紡いだ「Heaven Can Wait」は盟友Teddy Rileyが製作を担当、こういうキラキラ煌くスローを書かせてもTeddy Rileyは本当に巧い、流石はR&Bの歴史に黄金時代を築いたProducerの仕事っぷりです(賛辞)。そして誰もが一瞬にしてヤラれたであろうシングル曲「You Rock My World」、製作は御存知Rodney Jerkins(Digital EditingにHarvey Mason, Jr.参加)で御座います。Introでの俳優Chris Tucker使いは必要だったかどうか分かりませんが、この曲の完成度の高さは突き抜けていますよね(感心)。電子鍵盤とベースが鳴る涼やかながらもキッチリとビートを刻むセンス良過ぎるトラック、MJハイトーンボーカルを幾重にも重ねたフック、途中で聴こえるMJの吼え気味の“ゆーろっくまーいわーっ♪”のフレーズ、もう最高傑作ですね(勲章)。どこまでも美しく甘い「Butterflies」はあのAndre Harrisが製作を担当(ソングライティングとBack VocalにはMarsha Ambrosiusが参加)、この曲もMJの甘美なメロウ側面を存分に惹き出したミッド曲で、生音っぽい温かさ感じる優しいトラックはAndre Harrisならではで素晴らしい化学反応を起こしています。この一曲を聴いていつも頭をよぎるのがJustin Timberlake、彼が時折魅せる世界観(表現方法)はMichael Jacksonの影響をモロに受け、それを自分なりに消化したものなんだなと。「Speechless」はMichael Jacksonによる製作、彼らしいどこか白い聴き入り易い弦楽器美メロでこれぞMJ風味、最後に入るコーラスも清廉で素敵。「2000 Watts」はTeddy Rileyが製作、ここではMJのボーカルが低くちょっと違った印象さえ受けます、デジタル音爆発のアップはTeddy Rileyらしくてやはりカッコイイ。「You Are My Life」はBabyfaceが製作を担当(GuiterとBack Vocalでも参加)、Babyfaceらしいスーっと心に染み入るバラードはどこまでも真っ直ぐでクリアに透き通っていて、美しいの一言に尽きる仕上がり、みるみるうちに汚れた気持ちもも浄化されます。「Privacy」はRodney Jerkins製作(Digital EditingにHarvey Mason, Jr.参加)、カメラシャッター音を配したトラックに、スターならではの苦悩を怒り露わにぶつけて歌う一曲は異色。「Don't Walk Away」はTeddy Riley製作の再びスローバラード、僕は個人的にはMJの歌うバラードも好きなのでこういう曲は大歓迎です。がしかし往年のファンはやはりTeddy Rileyとのアッパーなコラボを望んでいたのかな、僕はこのある意味で王道な美曲を作り上げたTeddy Rileyに拍手を贈りたいです。「Cry」はR.Kellyが製作を担当、R.Kellyもまた彼らしい天国に昇る程に美しいキラキラ曲を提供、やはり相性抜群で素晴らしい仕上がり。「Whatever Happens」はTeddy Riley本作最後の製作曲、どこか異国情緒感じる荒涼感あるトラックは最後の一捻りって感じで素晴らしい。またこの曲でGuiterを奏でているのがCarlos Santanaなんだから、この曲の持つ切ない程の哀愁は当然の結果。最後を飾る「Threatened」はRodney Jerkinsに託されていてこれが大正解、どこかダーティーで黒い電子トラックはクールでタイト、MJもこれでもかというほどに鋭く冷たく歌い上げます。

これぞMichael Jacksonの世界、どこまでも完璧に構築された一枚となっています(天才)。なんといえばいいんでしょうか、とにかく彼の持つあの歌声とフィーリング、天性のリズム感(ダンスも含め)、そのすべてがもはや“Michael Jackson”にしか出せない魅力なんですよね。他の追随をけして許さない、それこそ神の領域に最も近いアーティストなのではないでしょうか。プライベートでのゴシップが絶えないのが問題点ですが、しかし今もなおMichael Jacksonの歌を聴きたい人間は世界中にいる訳です。その中には現在活躍している一流アーティスト達もいる訳で、Michael Jacksonが“新しい一枚を創る”といえば豪華極まりない製作陣が名を連ねるでしょうね(鳥肌)。もう一枚、Michael Jacksonの新作を聴きたいです(熱望)。それまではこのアルバムを擦り切れるまで聴きます、とにかく最高に熱い一枚、まだ購入してない方は急いで購入して下さい(激薦)。

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Jay-Z & R.Kelly「Unfinished Business」
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Jay-ZとR.Kellyのタッグによるまさかの続編、通算二作目となる『Unfinished Business』を御紹介。まさかもう一度この二人が一緒に作品を作ろうとは驚きだし、何よりもこの時Jay-Zは引退宣言をした直後、こうやってJay-Zのラップをすぐ聴ける日が来るとは予想していませんでした……嘘です、してました(笑)、でも嬉しいですねやっぱり。前作はなんだかんだでどうも物足らない印象を拭えませんでした、次こそはきっちりリベンジして頂きましょう。
それでは気になる内容の御紹介に……本作も全曲をTrack MastersとR.Kellyの組み合わせ(順不同)で製作、前回もそうでしたがあまりピンと来ない出来だったんですよねぇ(不安)。まずは幕開けを飾るのが電子音がヒャラヒャラと舞い踊る「The Return」(Tone製作)、Slick Rick「La Di Da Di」を下敷きに使った軽快な一曲。ポカポカと打楽器が鳴るトラックにR.Kellyらしいフックできめる「Big Chips」(Tone & Poke製作)、おどろおどろしいトラックに気迫こもった攻撃的なパフォーマンスで攻める「We Got Em Goin'」(ToneとR.Kelly製作)はRoc-A-FellaよりMemphis Bleekが援護射撃、ギターを掻き鳴らしスパニッシュでエスニックなトラックで熱を上げる「She's Coming Home With Me」(Tone & Poke製作)は双方共に居心地良さそう、ハンドクラップに合わせて素直にシンプルに跳ねる以外に方法は無い「Stop」(Tone製作)はFoxy Brown参加でより勢い増してますから。前作収録の「Get This Money」のRemix的な位置づけの「Mo' Money」はTwistaが援護射撃に加わりより強力にパワーアップ、元々から早口で捲し立てる曲だっただけにTwistaの起用は間違い無し、しっかしTwsitaのあの竜巻ラップには誰もが飲み込まれて惨敗してしまいますよよね(唯一無二)。The Stylistics「Break Up To Make Up」をサンプリングしたR&Bトラック「Break Up(That's All We Do)」(Tone製作)なんかは好きですね、やっぱりこういうトラックの方が聴き易いし気持ち良くて、なによりR.Kellyの歌声が充分に活かされている気がします。本作で唯一、音のアプローチとしては冒険したかなと感じ取れたのが「Don't Let Me Die」(ToneとR.Kelly製作)、ドンドンと力強く叩きつけられるビートにJay-Zの抑揚効かせたラップがキマッてます。ここでのラップ調のR.Kellyの歌は別に必要ない気がしてなりません、これなら“うぉーうぉーうぉーやいやいやー♪”の合いの手だけで充分と事足りたかなと。最後を締め括る「The Return(Remix)」はSlick RickとDoug E. Freshを引っ張り出すも、原曲にそのまま二人のVerseを差し込むという手抜き感が好きになれない(単調)。僕が本作で最も好きだったのはR.Kellyが製作を担当した「Feelin' You In Stereo」、優しくとろける様なスロウにR.Kellyの真骨頂な極上ボーカルもたまらないし、途中で滑り込むJay-Zのリラックスしたメロディラインを感じさせるフロウも控えめで好きです。

う~ん、やはりまたしても期待を上回る事は出来ませんでした(悔)、リベンジならずで御座います。なんというか、やはりTrack Mastersに頼ったのがそもそもの敗因の様な気もするし(僕はTrack Mastersは好きなんです、それでもやはり冴えていなかった)、何よりこのJay-ZとR.Kellyというタッグ自体が上手く化学反応を起こせない組み合わせなのかなと感じました(悲)。そんな矢先に勃発したJay-ZとR.KellyのBeef(決裂)ですから、あながちハズレでもなかったのかなと感じたり。しかしまた一緒に楽曲ぐらいは作って欲しいですね、このまま終わるのは悔しいです、もっとグッドミュージックを創り上げてもらわないと気が済まない。

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Jay-Z & R.Kelly「The Best Of Both Worlds」
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Jay-ZとR.Kellyという二大巨頭がガッチリ手を組んだコラボアルバム『The Best Of Both Worlds』を御紹介。Hip Hop界の頂点に立つJay-Zと、R&B界の頂点に立つR.Kellyのタッグ、という事でそのタイトルもまんまで納得な“The Best Of Both Worlds”これ以外無いでしょう(笑)。この組み合わせはJay-Z feat, R.Kelly「Guilty Until Proven Innocent」とR.Kelly feat. Jay-Z「Fiesta(Remix)」で共演済みなのである意味想像は出来たんですが、しかし丸々一枚となるとやはり驚きでした。
そんな驚きのタッグアルバムの内容はというと……まずは製作陣で言いますと、全13曲中の11曲をTrack MastersことPoke & Toneの二人が手掛けており、そこをR.Kellyがサポートしている(その逆形態もあり)といった所で作られています。そういう意味でも本当にJay-ZとR.Kellyのタッグに重点を置いた(集中できる)一枚で、彼らの魅力のぶつかり合いを感じられる訳です。まずはそのPoke & ToneとR.Kellyによる製作曲から触れます、R.Kellyのライトな歌フックにJiggaの軽快なラップが余裕たっぷりに乗る「Take You Home With Me A.K.A. Body」、爪弾くギターに合わせてR.Kellyの独特の歌い回しが炸裂する「Break Up To Make Up」、The Isley Brothers「Voyage To Atlantis」をネタ使いした哀愁メロウ曲に“これはビジネスだ、友情じゃない♪”なるフックが印象的な「It Ain't Personal」、ハンドクラップを散りばめた笛鳴るトラックに“Queen OfBitch”ことLil' Kimが姉御な貫禄でエロいフックをかます「Shake Ya Body」、完全なるアジアンテイストがR.Kelly好みの妖艶な「Somebody's Girl」、R.KellyがB2Kに提供した「Bump That」的なバウンスで上下する早口トラック「Get This Money」と、どれもそんな冒険するでもなく順当な仕上がりでちょっと一本調子な気も(辛口)。しかし彼らが製作した中で最後を締め括る「Honey」はかなり冴えています、The Bee Gees「Love You Inside Out」をサンプリングしたひんやり冷たい風合いのメロウ曲に乗っかるJay-Zのラップは魅力爆発だし、R.Kellyの美声もキッチリ活かされていて、これぞJay-ZとR.Kellyのタッグの魅力ではないかと。あとはR.Kelly単独の製作曲がありまして、殺伐としたトラックにどこか孤独を抱えた二人の声が耳に残る「The Streets」、Roc-A-FellaよりBeanie Sigelが参加した“ごーごーごごごーごー♪”のフックが隠し味の「Green Light」、Jay-Zは全く登場しないR.Kellyソロの王道エロいラブソングの「Naked」なんかがそう。特に最後の「Naked」なんかはR.Kellyの十八番、これはもうR.Kellyにしか歌えない(作れない)美曲で御馳走様としか言い様がない。あとは幕開けを飾る「The Best Of Both Worlds」がMegahertzによる製作、ドカドカと始まるイントロに電子鍵盤の不揃いな音使いがメッチャ勢いがあって、この曲が本作のベストかもしれませんね(予想)。最後を飾る「P***y」はCharlemagne製作、Lyn Collins「Mama Feelgood」使いのスカったトラックにDevin The Dudeが参加した一曲。

ハッキリ言って面白くはありません、かなり厳しい言い方かもしれませんがJay-ZとR.Kellyという王者が組んだんだからもっと凄い一枚を期待していましたし、当然出来上がるべきでした(残念)。なにも水準が低いとは言いませんが、もっと色んな楽曲に二人でアプローチして欲しかったというのが正直な感想です。相性の良い筈のTrack Mastersですが彼らも冴えなかった気がします、もっと色んなProducerに頼っても良かったのではと。でも普通にしっかりした一枚なんで安心して購入して下さいね、この二人が組んでいる時点で購入する価値は有りかと思います。

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Ja Rule「Blood In My Eye」
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Murder Inc.の看板MCであるJa Ruleの通算五作目となる『Blood In My Eye』を御紹介。あの濁声で繰り出す歌う様なフロウとR&Bライクなトラックが魅力のJa Rule、超人気者50 CentとのBeefによってかなり人気に陰りが見えていますが、僕個人としては好きなMCの一人なんで応援しています。
そんなこんなの中発表された本作ですが……まずはJimi KendrixとIrv Gottiによる共同制作曲「The Life」で幕開け、Hussen FatalにCaddillac Tah、James GottiとInc.一派が参加したこの曲はカッコイイんですが、やはりJa Rule一人で立ち回って欲しかったかなぁ(残念)。そして続いてが本作の目玉曲で僕もこれを狙って購入した「Clap Back」、50 Centへのディス反撃曲で御座います。Scott Storch製作のおどろおどろしくも跳ね回すトラックに、Ja Ruleの唾吐き噛み付くラップが最高に熱い一曲、フックの魅せ方も上手くて耳に残ります。「The Crown」ではSizzlaを客演に、Sizzla「Solid As A Rock」使いの騒音トラックを用意。製作はMurder Inc.お抱えのChink SantanaとIrv Gottiが担当、これもまたシリアスでJa Ruleの筋肉質なラップが楽しめる一曲。50 Centから彼率いるG-Unit、そしてEminemやDr.Dreまでをも槍玉に上げる「Things Gon' Change」はJimi KendrixとIrv Gottiによる共同制作曲、Black ChildにYoung Merc、D.O. CannonsとInc.一派を引き連れた曲、やはりこれも客演が多過ぎる。またまたJimi KendrixとIrv Gotti製作の「Race Against Time II」はJa Rule単独曲で安心、悪くはないんですがそんな印象にも残らない一曲で肩透かし。BlackOutとIrv Gottiが製作を担当した「N****s & B*****s 」は、The Neptunes辺りがやりそうな電子音ピコポコなトラックでかなりカッコイイ、Ja Ruleのラップも冴えていてゴリゴリ迫る勢いに圧倒されます。Sekou 720とIrv Gottiが製作の「The Inc Is Back」はThe Lox「Streetz」使いのシンプルながらも殺伐としたトラックが巧い一曲。この曲もまたShadowにSekou 720にBlack Childとこぞって一派が参加、これをJa Rule単独でやれば強力だったに違いないのに。「Blood In My Eye」「It's Murda(Freestyle)」「The Wrap(Freestyle)」の三曲ではHussein FatalなるMCが参加、彼はあの2Pacが所属したOutlawzのクルーの一員なんだとか、かといってそんな興奮もしませんが。

悲しい事にこのアルバムは失敗です、Ja Ruleの魅力は完全に消えていると思います。あまりにも身内客演が多過ぎて、その時点で僕なんかは萎えちゃいました。もっと単独曲を収録して欲しかったですし、客演も出来たら外部かた召還して欲しかった。そして何よりもっとR&Bテイストの楽曲を作って欲しかった(本音)、確かに時期的にはハードコアなスタイルを取るべきだったと思いますが、やはりJa Ruleの魅力はそこにあるんだから。Ja Ruleは好きですが、あまりお薦めは出来ない一枚かもしれません。

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Ludacris「Chicken-N-Beer」
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Def Jam Southの看板MCであるLudacrisの通算三作目となる『Chicken-N-Beer』を御紹介。その独特で爆発的で強烈なキャラクターで一気に全国区の人気を獲得、しかしながらただガナるんではなく、きちっとキメる時はキメる生き様がカッコ良いんで好きです。本作もその個性は大爆発、ジャケットからしてふざけているとしか言い様がありません(笑)。
それでは気になる内容に触れてゆきますと……まずはDJ NastyとLVM製作のIsaac Hayes「Me ANdMy Baby Got Our Own Thing Going」使いの鋼鉄ビート「Southern Fried Intro」で幕開け、Twsita顔負けの竜巻フロウで突っ走るLudacrisに早くも鳥肌。続いてはあの憎きBill O'Reillyをボコボコに叩き潰す「Blow It Out」、Ron Browz製作のちょっぴりシリアスなシンプルビートでLudacrisが野太く吼え捲くります。そして早くも特大ヒットとなったシングル曲「Stand Up」の登場、製作はあのKanye Westが担当。Ludacrisの骨太激震ラップを最大限にまで惹き出したドガドガなトラックは流石の仕上がり、DTP所属のShawnnaのエロいフックも絶妙でたまりません。Donald Byrd「Wind Parade」使いの薄氷トラック「Splash Waterfalls」はIcedrakeによる製作、程よくキラっとしながらもキッチリLudacrisの灰汁の強さは残るナイスバランスな一曲。DJ NastyとLVMが製作担当の「Hard Times」では8 BallにMJG、そしてCarl Thomasがゲスト参加という異色の一曲。ドロっと伸びやかでソウルフルなトラックにCarl Thomasのスムーズな歌声、8 BallとMJGの余裕たっぷりのラップが乗っかるなかなかの一曲。D.J. PaulとJuicy "J"の二人(Three 6 Mafia)がWilliam Devaughn「Just Be Thankful For What You Got」をベッタリと使った「Diamond In The Back」では、Ludacirsのスムージーな一面を惜しげもなく披露。サウス特有のスクリューを存分に使ったRuh Anubis Yazid製作の「Screwed Up」はLil' Flipが参加、ここまでサウスになると僕は胃もたれ起こすんですよねぇ。Ludacris率いるDTPよりShawnnaとぃl’Fateが参加した「P-Poppin'」、ポップで可愛くて面白いは面白いかなと。「Hip Hop Quotables」はあのEric Sermonが製作を担当した王道Hip Hop曲、シンプルで影のあるビートに淡々とラップを乗せるLudacrisが滅茶苦茶カッコイイ、Ludacrisのこういう柔軟さも魅力の一つではないでしょうか。Ruh Anubis Yazidが再び製作を担当した「Hoes In My Room」ではSnoop Doggが援護射撃、キラキラとなめらかな流麗トラックでリラックスするLudacrisとSnoop Doggの柔和な絡みが極上モノ。D.J. PaulとJuicy "J"が再び製作を担当した「We Got」ではChingy、I-20、Tity Boyの三人が参加。Chingyのゆるく抜けたラップも楽しみ処ではありますが、僕個人としてはI-20の剛力ラップも好きで聴き逃せません。

全曲がお薦めとは言いませんが、それでもやはり一曲一曲のクオリティはとても高くて、楽しめます。サウス好きな方には文句無しの仕上がりでしょうね、僕は個人的にはあまりサウス過ぎると胸焼けしちゃうんで(笑)。兎にも角にも「Stand Up」狙いで購入した方が良いですね、これを仕事前に聴くと沸々と力が沸いてきますよ。

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Justin Timberlake「Justified」
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白人アイドルグループである'NSYNCのフロントマンJustin Timberlakeのソロデビューアルバム『Justified』を御紹介。'NSYNC時代から突出した輝きを放っていたJustin Timberlake、僕は'NSYNC自体が大好きだったので、Justin Timberlakeのソロデビューはかなり嬉しかったし興奮しました(微熱)。かねてからBrian MckNightやThe NeptunesといったBlack Musicエッセンスを取り込んでいたJustin Timberlakeの事、きっとPopでなく黒い一枚を届けてくれると信じていました。
さてさてそれでは内容はどうだったか……素晴らしい、なんともハイセンスでとにかくカッコイイ一枚に仕上がっているではありませんか(感動)。まず凄いのはあのThe Neptunesが最多の7曲、そしてTimbalandが4曲を手掛けているんです、これだけでこの一枚が歴史的傑作である事は明らかではないでしょうか(断言)。まずはThe Neptunes製作曲から御紹介していきたいと思います、彼らはやはり天才製作チームで御座います(賞賛)。まずは幕開けを飾る「Senorita」、電子鍵盤(Chad Hugo)にドラム(Pharrell Williams)と生音感たっぷりのバンド曲に、クールに絡むJustin Timberlakeの歌声でもう失神寸前。最後の観客煽りなんかは聴いてるだけで興奮モノ、エキゾチックな漂いも素敵。続いては本作からの先行シングルとなった「Like I Love You」、鋭くエッヂの効いたギターリフ、合間をべったり埋めるソウル溢れるドラムス、“誰にも出来ないよ、僕みたいな愛し方は”と妖しくも艶っぽく迫るJustin Timberlakeの歌声、どれもが先鋭的でクールな一曲で脳天ガッチリ掴まれます(快感)。途中で登場するClipseも水を得た魚状態、The Neptunesトラックで余裕たっぷりにかまします。これは絶対にJustin Timberlakeでないと乗りこなせないダンスチューン、とにかくクールです(惚)。続いては打って変わってスロウダウンして聴かせる「Take It From Here」、The Neptunesのメロウ側面が上手く引き出されたバラードで、Justin Timberlakeの細く繊細な歌声が浮遊感のあるトラックを優し包み込みます。本作ではソングライティングをすべてJustin Timberlakeが担当しているんですが、彼の書く詞もそのまま詩的で美しくて好き。「Rock Your Body」もシングル曲、ここではThe Neptunesらしい近未来的なエレクトロ曲で、ディスコっぽいノリがどこか懐かしくも感じるダンスチューン。幾重にも重ねられたJustin Timberlakeの歌声もどこか異空間っぽくて、あっという間にトリップさせられます(溺愛)。「Nothin' Else」はパーカッションがどことなく異国の曲の雰囲気を醸し出していて、ちょっと異質、でもこれも完全なR&Bとして仕上がっているから不思議。ヒンヤリした電子音トラックにJustin Timberlake御得意のファルセット駆使のフックがなんともカッコイイ「Last Night」、夜中の高速なんかをコレ聴きながら疾走したら絶対に気持ち良いです(憧)。繊細ながらも見事に構築された電子音使いで、一気に気持ち良くなってしまうのが「Let's Take A Ride」。フックでの段階的に音程が上がってゆく作りなんかも計算通り、思い切り息を吸い込んで、とにかくこの追い風に乗ってどこまでも高く舞い上がるのみです。続いては奇才Timbalandが製作した楽曲群について触れます、Timbalandもまた一流の仕事でJustin Timberlakeの芸術性を惹き出しています。まずはTimbalandの問い掛けから流れ込む「(Oh No)What You Got」、ピーヒャラと笛の音が入るエキゾチックな匂いもする中毒性の高いトラック。そして僕が思うに本作の最高傑作が「Cry Me A River」(StringsにLarry Gold、ClavinetにScott Storch、Back VocalにMarsha Ambroiseが参加)、口音を存分にあしらった不気味ながらも荘厳なビートは完全なるTimbaland趣味。恨めしく引きずる過去の失恋をモチーフにした詞もJustin Timberlakeならではで、神経質で悲観的で、かなり僕好みだったりします。脳髄に深く突き刺さっている至極の一曲、その詞を辿ると……

You told me you loved me
(僕を愛してるって言ったじゃない)
Why did you leave me all alone
(なのになんで僕を一人きりにしたの)
Now you tell me you need me
(いまさら僕が必要だなんて)
When you call me on the phone
(電話で言われても、何も出来ない)
But girl I refuse, you must have me confused
(お断りだよ、僕はそんな男じゃない)
With some other guy
(もう君にチャンスは残されてはいない、)
Bridges were burned, now it's your turn to cry
(好きなだけ泣くがいいさ)
Cry me a river, Cry me a river girl
(河があふれるように泣くがいい、泣けばいいのさ)
Cry me a river, Cry me a river girl
(河があふれるように泣くがいい、泣けばいいのさ)


……と繰り返し悲しみと憎しみをぶつける、しかし一番最後には……

Cause I've already cried, I don't want to cry no more
(僕はもう泣き尽くしたんだ、もうこれ以上泣きたくないんだよ)


……涙が溢れてくる(刹那)、途中で挟まるTimbalandの低音語りもナイスエッセンス。ラヴソングというものはなんと悲しいかな、やはり失恋を題材に謳ったものが聴き手の心をぎゅっと締めつけて離さないんですよね、こういう脆くて女々しくも神経質な詞の世界、Justin Timberlakeなかなかの巧者で御座います。この脳裏にこびり付くような悲恋トラック、数あるTimbaland楽曲の中でも五指に入る傑作です。跳ねては落ちる切れ味鋭い「(And She Said)Take Me Now」(Co製作をScott Storchが担当)では、なんとあのJanet Jacksonがゲスト参加(驚)。パッと聴きではJanet Jacksonの歌声は判断できませんが、しかしあのフックでの女性声はJanet Jacksonの歌声に間違いないです。これまたTimbalandらしいちょっぴり南国風味も混じった「Right For Me」もぶっ飛んでてカッコイイ、口音を何重にも重ねた分厚いビートがなんともたまらない。そこに絡むJustin Timberlakeのライトな歌声と、Timbalandお気に入りのBubba Sparxxxの低音ボイスラップも中毒性高くて化学反応起きまくり。とここまでがTimbaland製作曲、あと二曲残っているんですが、これもまた素晴らしいProducerが参加しているんです(感涙)。「Still On My Brain」はDamon ThomasとHarvey Mason, Jr.の最強タッグ、The Underdogsが製作を担当した失恋ソング。流麗なピアノ旋律にプツプツと鳴るレコードの様な音、どこまでも甘く過去の恋人への未練を歌う詞、どれもが僕のツボで御座います。そして最後を締めくくるのは、あのBrian McKnightが製作を担当した渾身の失恋バラード「Never Again」。どこまでも女々しくて後ろ向きな詞がこの曲の持つ悲しみをより一層深くしていて、聴いていてこんなに胸を苦しく締めつけられるバラードはそうそう無いです(溺)。こういう悲劇的な恋を歌わせたら、もしかしたらJustin Timberlakeほどに上手いシンガーはいないかもしれない、そう思わせる程に素晴らしい珠玉のバラードです(涙)。国内盤にはボーナストラックとして「Worthy Of Lyrics」を収録、

これはJustin Timberlakeというシンガーが歌いたかった(やりたかった)ソウルアルバムです、彼は完全なる蒼い眼をしたソウルシンガーなのです(絶賛)。完全に黒音楽を意識した作りで一部の人からは“売れ線狙いだ”と囁かれていますが、僕はそうは思いません。一流の製作陣を迎えながらも、凛として自身の世界観を見事に具現化できた傑作だと思います。The Neptunesがどうとか、Timbalandがどうとか、そういうのは抜きに、Justin Timberlakeという一人の若く才能に満ち溢れたシンガーの歌にどっぷりと溺れて頂きたいです(激薦)。

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Ghostface「The Pretty Toney Album」
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Wu-Tang Clanで一番ソウルフルな男Ghostfaceの通算四作目となる『The Pretty Toney Album』を御紹介。本作は老舗Def Jam移籍第一弾アルバム、これを機にGhostface Killah改めGhostfaceと名乗ります(がしかし後にすぐ戻します)。Wu-Tang Clanがもう最強過ぎるMC集団だったんで皆がカッコ良いから好き、特にこのGhostfaceとMethod Manの二人が今なお前線で頑張っていますね。
そんなかなり濃い事の期待される本作……これが期待を裏切らないかなり濃味のソウルフルHip Hopに仕上がっています(痺)。まずはTrue Master製作の「Biscuits」で幕開け、このドス黒さは半端無くてのっけから失神寸前、ゲスト参加のTrifeも良い味出してます。パトカーのけたたましいサイレン音で始まる「Beat The Clock」はMinnesotaによる製作、下敷きにはLaura Lee「Since I Fell For You」を使用。これまた大ネタ使いで鼓膜を一発鷲掴みの「Metal Lungies」はNo I.D.製作曲、ドープな音に燻し銀なラップをかますのはSheek LouchとStyles P.という通な人選。Freddie Scott「(You)Got What I Need」をほぼ加工せずそのまま垂れ流し、そこにドラムパターンだけ雑に乗せるという荒技で魅せる「Save Me Dear」はGhostface製作曲、アリかナシで聞かれたら悔しいけどこれもアリです(惨敗)。The Notious B.I.G.の永遠の名曲「Who Shot Ya」と同ネタで攻める「It's Over」はK Def製作、フックでの男臭い歌フックもカッコイイし、シンプルに唾吐きラップするGhostfaceにも圧倒されっ放し。続いては本作のヒットのきっかけとなったシングル曲「Tush」、製作はD. TrotmanとDub Dot Zの二人でThe Best Both Worlds「Naked Truth」使い。ゲストにMissy Elliottを迎えた事で曲により色彩が生まれていて煌いているし、ホーン鳴る疾走感たっぷりのトラックも秀逸。またまたGhostfaceがDelfonics「La La(Means I Love You)」をノン加工でベッタリ流したまま熱くほとばしるラップをぶちかます「Holla」はズルイの一言に尽きる、涙流れるエモーショナルなトラックに合わせてフックでは一緒に歌っちゃってますからね(反則)。でもこれもGhostfaceならアリかなって、そう思えるぐらいに好きな曲だったり。これまたBilly Stewart「(We'll Always Be)Together」のソウル溢れ過ぎのボーカルをふんだんに取り入れた熱い「Be This Way」もカッコイイ(汗)、製作はNottzという事で納得。「Tooken Back」もNottz製作のThe Emotions「Take Me Back」使いのキュートな一曲、ゲストに女性MCのJackie-Oを招いています。そして遂にWu-Tang Clanの頭脳ことRZAによる製作曲「Run」が登場、殺伐として喧騒としているストリート危険さをそのまま表現したバキバキなトラックだけでも鳥肌モノ。なのにそれに加えてJadakissが援護射撃だから間違いない(断言)、Ghostfaceとの相性も抜群でこれは絶対に聴き逃せない一曲です。そして最後を飾るのはNo I.D.製作の激メロウ「Love」、ゲストにはMusiqと女性シンガーのK.Foxが参加。David Ruffin「Statue Of A Fool」使いのキラキラ輝く優しいトラックも、Ghostfaceの自分を支えてくれる家族や仲間への愛を謳う詞も、MusiqとK.Foxの甘美で包み込むような歌声も、どれをとっても素晴らしい(涙)。

作り的にはかなり荒削りなんですけど、そこがまた良いんですよね。まるで古いレコードに針を落としたかのような感覚に陥るソウル度100%のアルバム、聴いて損は無いです。

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Wu-Tang Clan「Enter The Wu-Tang(36 Chambers)」
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映画『少林寺』に出てくる一族“武闘=ウータン”から名付けられたWu-Tang Clanの衝撃デビューアルバム『Enter The Wu-Tang(36 Chambers)』を御紹介。Prince RakeemことRZA、The GeniusことGZA、Method Man、Raekwon、Ghostface Killah、Inspectah Deck、U-God、Masta Killa、そして今は亡きOl' Dirty Bastardの九人で構成される硬派なMC集団、彼らを知らないHip Hopファンはまずいないですねぇ(恐怖)。今でも各自がソロで活躍している事からも、このWu0Tang Clanというグループがどれほどの強者揃いかが分かりますよねぇ(焦)。メンバー全員がN.Y.のStaten Island出身、彼らはこの地をShaolinと呼んでいるという徹底ぶりの素敵。
それでは名作過ぎる内容を御紹介……まず最初に全曲の製作をWu-Tangの頭脳であるRZAが担当、このRZAの創る黒く怪しい硬派なトラックこそWu-Tang Clanの魅力といえるかもしれません(警告)。普通にソウル曲をサンプリングするのではなく、カンフー映画から台詞や打撃効果音などを巧みに取り入れる事で、独特な暗いループと武骨な印象をより強くしています。まずはパキパキと骨を鳴らすような音がビートになった「Bring Da Ruckus」、Melvin Bliss「Synthetic Substitution」をサンプリングしたおどろおどろしいトラックにガツンガツンと激しく乗っかるマイクリレーが凄まじい。派手に鳴るホーンの散りにギュルギュルと擦られるスクラッチ、硬質なドラムスビートで突き進む「Shame On A Nigga」ではOl' Dirty Basterdが大暴れ。ATCQみたいなベース弦の鳴りでじわじわと始まり壊れた様なピアノループで舞いながら刺す「Clan In Da Front」はGZAの独壇場、硬質ビートでドカドカ進むシンプルなトラックなだけに恐怖感を煽られる一曲。Interlude的な会話から入る「Wu-Tang:7th Chamber」も、マイナー調のピアノメロディが不穏な空気を纏う怪しいトラックで、Raekwon→Method Man→Inspectah Deck→Ghostface Killah→RZA→Ol' Dirty Bastard→GZAと容赦ないマイクリレーで襲い掛かる一曲でグッド。「Can It Be All So Simple」 ではGladys Knight & the Pipsの名曲「The Way We Were」をサンプリング、しかしこの曲を使いながらもベッタリとメロウになっていない辺りがRZAの感性の成せる業。ここでもATCQっぽいぶっといベース弦の響きにちょっぴり吐息の様に薄めたヴォーカルフレーズを組み込み、途中でサイレン音やマイナー調のメロディを組み合わせ、結果的に不穏な空気を漂わせています。ズカズカと細かく刻むビートに合わせた“うっ、あっ、うっ、あっ♪”の合いの手が男臭い「Da Mystery Of Chessboxin'」、これも硬派で荒過ぎるビートにWu-Tang面々の叩きつけるようなラップがガンガンと前に出てくる一曲。「Wu-Tang Clan Ain't Nuthing Ta Fuck Wit」はとにかく最初の“たいがぁーすたぁーいる♪”が耳にこびり付く(笑)、僕は確実に一緒に口ずさんでいますからねぇ。そしてWu-Tang Clan屈指の名曲と名高いのが「C.R.E.A.M.」、サンプリングにThe Charmels「As Long As I've Got You」を使用した一曲。静かにヒラヒラと奏でられるピアノ旋律が異様に冷たく光り、そこに感情を抑えながらもどこか殺気に満ちたラップをギラギラと放つMethod Man→Raekwon→Inspectah Deckが恐ろしくカッコイイ一曲。そしてWu-TangアンセムでありながらもMethod Manアンセムとしても名高い「Method Man」、ここでの“M.E.T.H.O.D.めぇーーん♪”のラインは嫌でも耳に残る中毒性高い一曲で、ここでのMethod Manの煙たいラップが燻し銀過ぎて、後のMethod Man人気を決定付けた一曲。Wu-Tang曲の中でも人気の高い曲といえばこの曲「Protect Ya Neck」、全員のキャラが面白いほどに分かる個性溢れる一曲。Wendy Rene「After Laughter(Comes Tears)」からフックを拝借した「Tearz」は、後のGhostface Killahの感触を予感するようなラフカットなソウル曲。先述の「Clan In Da Front」をちゅっぴりデジタル化した「Wu-Tang:7th Chamber Part II」、真っ黒な布で上からくるんだ様な篭もった音がやたら気味の悪い「Method Man(Skunk Mix)」と、最後までボコボコにされてしまう武闘派な曲ばかりのオンパレード。

今聴いてもやはり独特の空気感を放っていて、やはりこの少林寺を題材にしたサンプリングの妙技はHip Hopの大いなる遺産で御座います(認定)。今でもWu-Tang Clanが再結成して暴れてくれているのは嬉しい限り、これだけ大所帯のMC集団というのもそういないですからねぇ(希少)。誰でもお気に入りのMCが見つかる、そんな個性派MCのカタログの様な面白いチーム&一枚で御座います(傑作)。若い子で最近のHip Hopしか知らない男子諸君、まずはこれを聴きなさい(提言)。

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Lil Kim「The Notorious K.I.M.」
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“Queen Of Bitch”の異名をとるLil' Kimの通算二作目『The Notorious K.I.M.』を御紹介。今でこそ多くの女性MCが活躍していますが、僕の中で最もカッコイイと感じるのはこのLil' Kimで御座います。歯切れの良い(思い切りのいい)そのラップスタイルは男顔負け、凄まじい迫力で聴いていて圧倒されます。本作は亡きThe Notorious B.I.G.(Lil' KimはBiggieの愛人でした)に捧げたLil' Kim復活の一枚、気合十分で御座います。
それでは気になる本作の内容を御紹介……まずはLil' Kimが法廷に立って無実を証言する「Lil' Drummer Boy」で荘厳な幕開け、製作は旧知の仲であるSean "Puffy" CombsとMario "Yellowman" Winansが担当。ゲストにRedmanとCee-Loを迎えていますが、ここでのCee-Loはあまりに目立ってなくてちょっと残念。続いては大胆にも女性のエロい喘ぎ声をリフレインさせるLil' Kimならではの「Custom Made(Give It to You)」、製作はFuryなる人物でサンプリングにLil Louis「French Kiss」を使用。Richard "Younglord" FriersonとJerome "Knowbody" Fosterの共同制作曲「Who's Number One?」は完全にHip Hopなトラックで安心、こういう正当派なトラックも格好良く乗りこなせるからLil' Kimが好きです。愛するThe Notorious B.I.G.の「Me & My B***h」から声を拝借した「Suck My D**k」はRated RとMasによる共同制作、オリエンタルな味付けのトラックにこのタイトル、反則スレスレ(というよりギリギリアウト)な感じがまさにLil' Kim節かと。続いてはあのSade「The Sweetest Taboo」をサンプリングしたMario "Yellowman" Winans製作の「Single Black Female」、静寂の中にも緊迫感のあるトラックはなかなか乙で、個人的には大好きなMario Winansの撫で声ボーカルも入って好きです。Sean "Puffy" CombsとMario "Yellowman" Winans製作の「Revolution」ではGrace JonesとLil' Ceaseをゲスト起用、鐘の音っぽい音が鳴り響くシリアストラック。そして僕が一発で仕留められたのがシングル曲「How Many Licks?」、Mario "Yellowman" Winans製作の電子トラックにSisqoが援護射撃(失神寸前)。近未来っぽくて先鋭的なクールサウンドに乗っかるLil' Kimのラップも尖ってて超カッコイイし、Sisqoの相変わらずジリジリ熱い歌声もバッチリ嵌ってます。詞の内容もなんとも卑猥で絶対に意味理解したら恥ずかしくて聴けない、でもまLil' Kimだから許す。「Notorious Kim」はRockwilder製作曲、これまたトリップしそうな電子音構成でクールにカッコいい、途中フックで使われるBiggie声も痺れる格好良さ。A Touch Of Jazz一派のDarren "Limitless" Henson製作のちょっぴりカリブっぽいノリの「No Matter What They Say」はとりあえず踊る、Eric B. & Rakim「I Know Got Soul」を下敷き使用しているらしいです。Nashiem Myrick製作のPuff Daddy参加のBad Boy曲「Queen Bitch, Pt.2」もなかなか、弦の音が怪しく流れる(Biggieのラップも挟まる)異国情緒漂う一曲。「Don't Mess With Me」はなんとあのKanye West製作曲(Co製作はDeric "D-Dot" Angelettiega担当)、Pat Benatar「Heartbreaker」を早回しした声ネタ使いなんかはKanye West趣味ながらも、トラックはやはりちょっぴりD-Dot趣味も入っているかなと。「Do What You Like」では故Biggieが率いたMC集団のJunior M.A.F.I.A.が参加、Shaft製作の鋼鉄トラックにギラギラなラップをぶつけます。続いてもShaft製作でエレクトロポップ炸裂なトラックにLil' Kimがブリッコラップを乗せる「Right Now」、Carl Thomasがゲスト参加しているんですが活かせてない、このトラックはちょっと失敗かなって気が。その失敗をすぐに払拭するMario "Yellowman" Winans製作の「Aunt Dot」は曇った音に哀愁旋律が重なる秀曲、ここではLil' Shaniceなる子供MCを起用。そして本作で最も素晴らしい一曲が亡きBiggieへの想いを綴った感傷曲「Hold On」、先程までとは打って変わって崩れそうな自分を必死に奮い立たせる切ないバラード。ここではLil' Kimと親交の深いMary J. Bligeがゲスト参加、優しく力強い歌声で“我慢して、こらえて、信じなさい、そうすればきっと良くなる”と励ますMJBに思わず涙。

エロもここまで吹っ切ると逆にカッコイイです、そんな楽曲の後に「Hold On」みたいな楽曲を入れられて、完全まんまとLil' Kimの戦略通りに攻略されました(完敗)。とにかくSisqo参加の「How Many Licks?」とMary J. Blige参加の「Hold On」狙いで購入しても損はしません、是非聴いて頂きたいです。 

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Missy Elliott「Under Construction」
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その大きな体(本作では激ヤセ)から溢れ出る才能に皆が平伏すMissy Elliottの通算四作目となる『Under Construction』を御紹介。盟友Timbalandと共に常に革新的なサウンドを提供してきたMissy Elliott女史、四作目という事でもうそろそろ“チキチキ”サウンドもネタが尽きたかなと感じていました。がしかしそこは流石はMissy ElliottとTimbalandの最強コンビ、こちらの期待を裏切った上で裏切らない極上の一枚を届けてくれました。
それでは早速内容に触れていきます……まずはTimbaland製作(Co製作をMissy "Misdemeanor" Elliott)の楽曲群から御紹介、幕開けはベコボコと叩かれる民族音楽っぽいパーカッションに踊らされる「Go To The Floor」、うん良い。Biggie曲でも有名なカウントで始まる「Bring The Pain」は、Wu-Tang Clan一の人気者Method Manを援護射撃に迎えた煙たい音質がカッコイイ一曲。Missy Elliottのぶっ飛んだラップといい途中のフックでの奇天烈さといい、完全にTimbaland趣味が爆発した「Gossip Folks」も中毒性高い。それだけで満腹なのにLudacrisの破壊力抜群のファンキーラップで、完全に木っ端微塵にされます(粉砕)。そして早くも超話題となったシングル曲「Work It」が登場、途中で象の鳴き声まで挿入されているふざけた電子音(ぴーぴーぴぽぽー♪みたいな)の連なりで聴き手は完全に混乱します。しかしそれはきちんとトラックとして纏まっていてやはりTimbalandとMissy Elliottの計算通りなんだと痛感、こういうトラックを器用に乗り回すMissy Elliottにも拍手ですよね。“あの頃に戻りたい♪”と謳うタイトルそのままにちょっぴり懐かしい雰囲気を醸す「Back In The Day」、ここではMissy Elliottは歌っています。しかもここではKing Of N.Y.ことJay-Zが援護射撃で協力、やっぱりJay-Zカッコイイわぁ~(惚)。「Funky Fresh Dressed」ではTimbalandが送り出した女性MCのMs.Jadeがゲスト参加、このビートもシンプルながら陰があって好きですよ。これまたどこかアジアンな音が入り混じる怪しさ満点の「Slide」もたまらない、Timbalandって本当に何者なんですかね(笑)。声ネタみたいなのが挟まるMissy Elliott歌唱曲「Play That Beat」も、歪んだ電子音が先鋭的で脳天を震動させられる「Ain't That Funny」も、叩くドラムスとキックとスネアがかなりオールドスクールな仕上がりでカッコイイ「Hot」も、どれもがTimbaland×Missy Elliottの爆発寸前の化学反応が楽しめる楽曲ばかり。それ以外はMissy "Misdemeanor" Elliott製作のR&B曲で、これらもまたイケルんですよ、僕はMissy Elliottの作るR&Bトラックが結構好きです。「P***ycat」は柔らかな流れにMissy Elliottのリラックスしたボーカルが乗っかる爽やか曲、あのTweetも歌声を貸しています。「Nothing Out There For Me」ではBeyonce Knowlesがゲスト参加、軸は完全にBeyonceなんですが其処がまたMissy ElliottのProduce能力の高さが伺えますよねぇ。最後を飾る「Can You Hear Me」ではなんとあのTLCがゲスト参加です(贅沢)、思わず涙が流れそうになる切ないメロディは流石の出来栄え、全員の歌声が重なってとても心地良いです(昇天)。あとおまけに「Work It(Remix)」も収録、なんとあの50 Centが参加して例のボケたラップで勢いつけてます、これは絶対にチェックしなくては損です。

ただただ際どい音を使って奇を衒うのではなく、きちんとしたオールドスクール回帰をしつつも革新的なビートを打ち出したその姿勢はまさに天才的、賞賛以外のなにものもありませんね(納得)。とにかくノリノリでドライブしてはしゃぎ回りたい方にはうってつけ、単に面白いなと楽しむのもHip Hopの醍醐味ですもんね。

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Destiny's Child「Destiny Fulfilled」
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Destiny's Childの通算四作目にして最後のアルバムとなった『Destiny Fulfilled』を御紹介。全員がソロアルバムを順調に発表、もしかしたら解散するのではと危惧していましたが、やはり解散してしまいました(涙)。しかし全員が納得しての離別だそうでわだかまりは無い模様、本当に良かった(安心)。Destiny's Child最後の一枚、しかと堪能あれ。
それでは気になるラストアルバムの内容を湿っぽく……は紹介しませんが、これが解散を功を奏したといいますか、(Beyonce以外の)それぞれのメンバーのパートが均等に振り割られた初めてのアルバムとなっています。あと殆ど全曲の製作にBeyonceが関わっているのも注目すべき点、以降はBeyonceを省いたProducer紹介となっていますので御了承を。まずは先行シングルとなった激走息切れ曲「Lose My Breath 」、製作はここ最近でまた息を吹き返したRodney "Darkchild" Jerkins(ソングライティングでSean Garrett、Shawn Carter(Jay-Z)が参加)で御座います。打楽器鳴り回す吐息混じりのこの曲は素晴らしい仕上がり、威風堂々の幕開けですね。続いてはRich Harrisonが製作を担当したサウスなドロっとしたビートが先鋭的な「Soldier」、ゲストにはT.I.とLil Wayneとこれまた南部の実力者二人を招集、これ以上の戦士はいないでしょう(最強)。Rich Harrisonがこういう曲を作るのも意外、Destiny's Child三人のクールな歌い回しもカッコイイし、T.I..の余裕たっぷりのラップもLil Wayneの爬虫類ラップもガッチリ嵌っててグッド。Rodney JerkinsとRic Rudeが共同制作した「Cater 2 U」のキラキラ眩しい美しさといったら溜息が出るばかり、彼への献身的な愛を悩ましく歌い上げる三人がちょっとエロくも感じる悶絶バラード(失神)。「T-Shirt」はAndre HarrisとVidal Davisが製作を担当した官能的なバラード、ふわふわと柔らかいトラック上を囁く様に歌い上げる一曲。「Is She The Reason 」は9th WonderがMelba Moore「I Don't Know No One Else To Turn To」を下敷きにしたこれまたバラード、懐古的な古きソウルを感じさせるトラックは9th Wonderならではの出来栄え。続いても9th WonderがThe Dramatics「Ocean Of Thoughts And Dreams」をサンプリングした「Girl」、女友達に彼氏の事を忠告するという形式もDestiny's Childの三人が本当に話しているみたいで面白い、このトラックもそのままHip Hopに使えそうなメロウ曲で素敵です。「Bad Habit」はBryan-Michael CoxとKendrick Deanによる共同制作、Bryan-Michael Cox毎度の流麗ピアノは出ませんがそれでも素晴らしい、なんというかどこかあっさりなオーケストラっぽい生音の運びがたまらなく心地良いんです。「If」は最近名前を見ない気がするRockwilderが製作を担当、これまたなんとも優しい甘美な天使曲はNatalie Cole「Inseparable」を下敷きにしたメロウ、全員のコーラスワークを今まで以上に感じ取る事が出来ます。続いてもRockwilderが製作を担当した「Free」、Donald Byrd「Night Whistler」をサンプリングした爽快な風吹き抜けるトラック、Rockwilderってこういう曲も作るんですね。「I'm Through With Love」はBad Boy Recordsの美メロ師ことMario Winansが製作を担当、ピアノ鍵盤音にドカドカとバスが絡むシリアスで力強く、ドラマチックな曲展開は流石はMario Winansといった感じ(感嘆)。Michelle Williamsの実兄であるErron Williamsが製作した「Love」もなかなか秀逸で驚き、これは普通にポテンシャル高いです。あとは国内盤にボーナストラックとして、Rodney Jerkins製作のパーカッション鳴るナイスミッド「Gots My Own」、9th Wonder製作のこもった音が素晴らしく色っぽくて滑らかな「Game Over」、Paul "pda" AllenとJ Mossが製作を担当した「Why You Actin'」の三曲が収録されています。どれも絶対に聴き逃すのは勿体無い、国内盤を購入する事をお薦めします。

珠玉のバラードを集めた完全なスロウアルバムに仕上がっていまして、アッパー系統を期待した方には物足らなかったかもしれませんね。でも僕はこのアルバムかなり好きです、これがDestiny's Childの三人としての実力なんだと知れて、凄く感動したし嬉しかったです。本作はBeyonceがきちんとKelly RowlandとMichelle Williamsにも焦点を当て、きちんと全員の魅力を伝えていました。そうなるとやはりこういうバラードチックなものばかりに自然となったんでしょうね、納得です。

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Destiny's Child「Survivor」
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最強女性ボーカルグループDestiny's Childの通算三作目『Survivor』を御紹介。旧メンバーであるBeyonce Knowles、Kelly Rowlandに加え、本作から新たにMichelle Williamsが加入しています。四人組から紆余曲折を経て結局は三人組になり、まさかちょっとパワーダウンするのではと危惧していましたが、結果としては今までを凌ぐ特大ヒットの一枚となりました。まぁ真ん中はBeyonceなんですから、ちょっとやそっとのメンバー交替ぐらい、てんで問題ではなかったんでしょうね。
そんなヒット曲満載となった本作をふんわりと……まずは本作ヒットの狼煙を上げた超ヒットシングル「Independent Women Pt.1」で幕開け、製作はBeyonceにTrack Masters(ToneとPoke)、それからCory Roonyという最強の布陣で御座います。尖った電子音に三人のクールな歌声がバキバキに乗る次世代曲、ダンサブルでエッジの効いたトラックはDestiny's Childっぽさを感じさせて素敵。Destiny's Child最強伝説を歌い上げる「Survivor」はBeyonceとAnthony Dentによる製作、ここでの力強いフックは説得力があって素晴らしい、流石は女性の味方(鼓舞)曲を得意とするBeyonceならでは。あとこの曲はやはり脱退した前メンバーへのメッセージソングですよね、こういう振る舞いもエンターテイメントとして有りになる米国の凄さ。引き続きBeyonceとAnthony Dentが製作を担当した激クールな「Bootylicious」もカッコイイの一言に尽きる、まるでMichael Jacksonの様に途中で裏返る歌声も痺れるし、ジャカジャカ鳴り続けるベース音もカッコイイですわぁ。「Nasty Girl」もBeyonceとAnthony Dent製作曲、下品な格好する女の子に警告を発する転調の激しいトラックで、この疾走感は素敵ですね。「Fancy」はBeyonceとDwayne Wigginsによる共同制作、あまりDwayne Wigginsっぽさは感じないですけど、曲自体はイイ、本作はシリアスで斬新なトラックが多い気がする。ベコベコしたバウンスで畳み掛ける南国風味もちょっぴり感じる「Sexy Daddy」、製作はBeyonceとDamon Elliott。ピコポコ電子音が浮き沈みするシンプルビートな「Perfect Man」はRapture StewartとEric Seatsによる製作曲、声を張らずに喋りかける様に歌い上げるシンプルさも光ってます。BeyonceとあのSoulshock & Karlinのコンビが製作した極上メロウ「Dance With Me」、可愛いながらもしっかりしたメロウで大人っぽくもあり、晴れた日のドライブにはきっと最適な一曲(素敵)。あのWalter Afnasieffが製作を担当した王道バラード「My Heart Still Beats」はBeyonceのソロ、こんな美メロを独り占めするBeyonceはちょっとズルイ(笑)、でも本当にどこまでも率直なトラックに率直な愛の詩がピッタリ嵌ってます。爪弾くギターが心をうっとりさせるBee Geesのカバー「Emotions」はナイスチョイス、原曲は殆ど崩さずにでも完全にDestiny's Child風味に仕上がっているのが素敵、原曲も本当に素敵な曲ですもんね(惚)。Walter Afnasieffが再び製作した「Brown Eyes」も地面が見えなくなるほど高みへと連れてゆかれる美曲(昇天)、近未来的なトラックもこういうしっとり完璧バラードも歌えるDestiny's Childの魅力に溺れます。そしてBeyonceとErrol "Poppi" McCalla Jr.が製作したドラマチックな恋歌「Dangerously In Love」、後にBeyonceが自身のソロアルバムのタイトルにまでした超お気に入りの一曲、確かにこの曲の持つ悲哀というか脆い感じはセンシティブで素晴らしい。BeyonceとKen "K-Fam" Fambro製作の「Story Of Beauty」はこれまでのDestiny's Childの延長線上にある曲かな、ちょっと落ち着きましたもんね(懐)。最後は存分にDestiny's Childのコーラスワークが堪能できる「Gospel Medley」で幕引き、これなんか聴くとDestiny's Childの印象ちょっと変わる方もおられるんではないでしょうか。

全楽曲にBeyonceが携わっており、この時点でBeyonceのソロアルバム『Dangerously In Love』への伏線は張られていた訳ですね(策士)。僕はもう聴き過ぎて飽きちゃってますんであまり公平な判断は出来ないかもしれませんが、Destiny's Childの中ではちょっと地味な(物足らない)感じもしたかなと。でもまぁ目玉曲は沢山収録されてますし、持っていて絶対に損は無いと思います。

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Nas「Stillmatic」
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Nas起死回生の通算五作目となる『Stillmatic』を御紹介。今もなお語り継がれる最高水準のBeefといえば、やはりJay-ZとNasのBeef以外に無いですよね(決定)。このBeefは二人のMCとしての魅力を最大限まで惹き出しましたし、その結果両者ともセールス的にも大成功、特にNasにとっては傑作『Illmatic』以来の賞賛を浴びた一枚となります(Beef自体もラジオの公開投票で僅差でNasが勝利)。そしてなによりも誰の血も流れなかったというのが凄く印象的、完全なるRap対決に痺れました。
そんなHip Hopの歴史に名を残す一枚なんですが……まずはHangman 3製作のシリアスながらもキラ光りする「Stillmatic(Intro)」で幕開け、二分程度のIntroで一気にNas世界に嵌ります。そして早くもけたたましい銃声と共に“F**k Jay-Z”のフレーズが入り込むディス曲「Ether」の登場、製作はRon Browzによるもの。ここでのNasは確かに冴えてましたね、Jay-ZがNasと同郷のMobb Deepを槍玉にあげたお返しに、NasはJay-Z率いるRoc-A-Fellaの面々を巻き込んだディスを展開、シンプルに殺伐と鳴る電子音にNasの冷静なラップが映える傑作、レベル高過ぎます(圧巻)。続いては音の鳴りが派手でちょっとNasっぽくない「Got Ur Self A...」、製作はMegahertzが担当でAlabama 3「Woke Up This Morning」をサンプリング、この曲もNas曲の中では好きな一曲。タイトル通りに煙たい空気が流れる「Smokin'」はNas製作、こういう仄暗い(良い意味で)トラックに乗せるNasの真面目ラップはやはり絶品で素敵。旧知の仲であるLarge Professor製作の「You're Da Man」も美しさのなかに悲しさが同居するトラックで素晴らしい、やはり互いを知り尽くしてます。続いてもLarge Professor製作の「Rewind」はT La Rock「It's Yours」をサンプリング、うん良い。そしてNas曲の中でもかなり人気が高いのが“俺に必要なのは一本のマイクだけ”と吐き捨てるNas製作の「One Mic」、静と動が入り乱れるドラマチックなトラックも思わず息を飲む程の格好良さだし、Nasの気迫溢れるMC魂燃やす詞ももう鳥肌モノの格好良さ、こういうMCはもうそうそう居ないですよね、国宝モノですよ。「2nd Childhood」はDJ Premier製作曲、Peabo Bryson「Born To Love」をネタ使いしたスクラッチと埃っぽいソウルトラックが粋な流石の一曲。L.E.S.とStaffの共同製作曲「Flyest」では盟友Azが参加、この二人も相性抜群でAzの結構高音なラップも個人的には好きです。Track Masters製作のいかにも彼ららしいキャッチーな大ネタ使いのR&Bチック曲、「Rule」はTears For Fears「Everybody Wants To Rule The World」が元ネタ。これはもはや反則ではと思うほどの堂々ネタ使いには脱帽、清涼感溢れるエモーショナルなトラックに若きAmerieの歌声を乗せている辺りもなかなか憎い演出、Amerieの歌声が恐ろしい程に似合ってますから。いつも燻し銀なトラックメイクで魅せてくれるSalaam "The Chameleon" Remi製作の「What Goes Around」も独特の雰囲気を醸し出す中毒性の高い一曲。これらに加えて国内盤には、「Every Ghetto」「No Idea's Original」「Everybody's Crazy」「Black Zombies」とどれも聴き逃せないトラックばかりが収録されています。

これぞNasといった楽曲ばかりで、派手さはなくとも燻し銀な格好良さが充分に現れた快作となっております。Jay-Z「Takeover」とNas「Ether」は絶……ッ対に聴いておくべきです、後悔します。

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John Legend「Get Lifted」
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Kanye West主宰のレーベル“Getting Out Our Dreams(略してG.O.O.D.)”からの第一弾アーティストであるJohn Legendのデビューアルバム『Get Lifted』を御紹介。Kanye West作品ではBackground Vocalを務めたりPian演奏してたり(Lauryn Hill作品にも参加経験有り)で、その存在感は圧倒的だったJohn Legend、鳴り物入りでのデビューとなりました。Kanye West関連作品という事で見逃す事は出来ず、即購入した一枚で御座います。
それでは内容にふわりとね……まず最初に断っておきますとKanye Westが製作しているのは四曲のみ、あとはタッチせず、てな訳でKanye West製作曲から触れます。幕開けを飾るは哀愁漂うピアノフレーズが胸を締めつける「Let's Get Lifted」、こもった音質の良い意味で古臭いトラックにJohn Legendの渋く擦れたバーボン声がたまらなくマッチしています(鳥肌)。これまた生音っぽいソウルフルトラックがなんともKanye趣味の「Used To Love U」も素晴らしい、途中の“はぁ~ら~ら~らぁ~あ♪”なる合いの手も好きだし、詞の“きっとPuffy(P.Diddy)やJay-Zみたく金持ちなら、君をずっと楽しませてあげられるだろうね”なんてのもユニークで好きです。ダークな生音回しでどことなくHip Hopエッセンスも混じる「Alright」、Alicia Keysがやりそうなトラックですね。「Number One」はこれぞKanye Westな真骨頂、Curtis Mayfield「Let's Do It Again」を下敷きにした可愛さ溢れるソウル曲、Kanye Westのラップもこれぐらいの短さならば味が出てて丁度良い、もうちょっとこういう曲(ネタ物)があっても面白かったかも(惜)。「She Don't Have to Know」はBlack Eyed Peasの頭脳ことwill.i.amが製作を担当、ハイハットが鳴り続けるまったり極上グルーヴは正にwill.i.amの仕事(敏腕)、黒さが光る僕も大好きな一曲。ピアノにホーンが悩ましく絡む男の献身曲「I Can Change」はDave Tozer製作、Snoop Doggのまどろんだゆるゆるラップが殊更に揺らめき度を増強します。そして本作のハイライトであり最高のラブバラードがJohn Legend製作の「Ordinary People」、“ありふれた二人には、ありふれた二人だから、ゆっくりと時間をかけて”って恋愛の核心を突いたシンプル過ぎるテーマも僕好みですし、John Legendの奏でる美しくも感傷的なピアノ弾き語りスタイルも素晴らしい(感涙)。誰もが涙しながら聴き惚れる正真正銘のバラード、最近のR&Bではまずお目にかかれないソウルの名曲(絶賛)。ハイで柔らかな歌声に連れてゆかれる「Stay With You」はDave Tozer製作曲、この曲もまた先とは違うブルージーな仕上がりで心揺さぶられます。これまたシンプルにJohn Legendのピアノと歌声で彩られる神々しくさえも感じる「So High」と、爪弾くギターが輝かしい木漏れ日の様な柔らかさの「Refuge(When It's Cold Outside)」はDeVon "Devo" Harrisによる製作曲。最後は皆で指を鳴らしながら合唱するThe Stephens Familyをゲストに迎えた「It Don't Have To Change」も素敵、これはもうGospelといって良いですね、John Legend家族って皆が素敵なんですね。あとは国内盤のボーナストラックとして、Miri Ben-Ariをゲストに迎えた「Live It Up」、子供のコーラスが可愛らしい「Johnny's Gonna Go」、寂れた音がすこぶる物悲しい「Money Blowin」が収録されています。

古き良きソウルマナーを持った男がまた一人出現しました(祝福)、今のR&Bが嫌いな訳ではけしてないけど、こういうシンガーがいないと引き締まらないのも事実だと思います。あまりにJohn Legendが濃い味だからHip Hop曲には向かないっぽいのが難点だけど(コンシャスMC以外にfeat.されるのは難しいかな)、彼の喉は素晴らしいですね(感嘆)。

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Common「Be」
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通好みするChicago出身のベテランMCであるCommonの通算六作目となる『Be』を御紹介。本作では向かう所敵無し状態の同郷出身のKanye Westとガッチリと手を組んだ一枚、これがもう驚く程にCommonらしくも新たなCommonといった不思議な魅力の詰まった一枚に仕上がっているんですよ(鳥肌)。
それでは気になる内容にふんわり……まずはKanye West製作曲から触れてゆきます、太いベース音にちょっと可愛いめの電子音が階段上る「Be(Intro)」で幕開け、Caesar Frasier「Sweet Children」下敷き(KeyboardsでJames Poyser参加)、これをIntro扱いとは勿体無い。続いてThe Last Poetsをゲスト起用した「The Corner」(Kanye Westがフックも担当)、ちょっぴり荒廃した様な雑踏感溢れるトラックは流石Kanye Westといったところ。Linda Lewis「Old Smokey」を下敷きにした「Go!」(Background VocalsにあのJohn Mayer参加)、この流麗で甘美なトラックは非常に素晴らしい仕上がりで涙流れそう、でもHip Hopしているんだから凄いですね。続く「Faithful」(KeyboardsはJames Poyser、Background VocalsにJohn LegendとBilalが参加)ではDJ Rogers「Faithful To The End」をサンプリング、Kanye West御得意の早回し曲ながらもけして単調でなくソウルフル、John LegendとBilalの温もり溢れる歌声も非常に点数高いですよ(賛辞)。Honey Comb「Innocent Til Proven Guilty」を下敷きにした「Testify」、パーッカッシヴでスパイシーなトラックもお手の物。硬質なドラムパターンに埃っぽい音が絡む荒涼としたトラックが燻し銀なChicago賛歌の「Chi-City」、Dave Chappelleの演説で流れ込むChi Lites「I Never Had It So Good」使いのメロウ系「The Food(Live)」もKanye Westのキュートな歌フックが嵌ってますね。まるでレコードを聴いているかのような煌びやかさ眩しいムーディーな一曲「Real People」は好き、こういう大人の都会の夜チックな御洒落曲は憧れてしまいます。Ahmad Jamal「Ghetto Child」使いの「They Say」ではG.O.O.D.仲間のKanye WestとJohn Legendが勢揃い、このフィーリングの合い方は尋常じゃないですねぇ、ただ別にKanye West無しでもしっくり来たんじゃないかって気も(辛口)。とここまでがKanye West製作曲、これだけだとこのアルバムはそこまで面白くないんです、あとの二曲はあの故J.Dillaが製作を担当しているんです(涙)。Marvin Gaye「God Love Is」をサンプリングしたキラキラ輝くあたたかい「Love Is...」(楽器は全てJames Poyserが担当)、こういう聴かせるトラックでのCommonの知性溢れるラップはスマートで素敵ですね。それと最後を飾る「It's Your World」はCo製作をJames Poyserが担当、The Kidsなる人物が参加した激メロウな生楽器っぽさも素晴らしい一曲、幕引きには最適ですね。

素敵な一枚だと思います、しかしここまでKanye Westに製作させなくても、Commonなら充分に素晴らしい一枚になっていたでしょう。やはりCommonといったらのNo I.D.にも参加して頂きたかったです、しかし聴き逃すにはあまりに勿体無い一枚です、Kanye West好きな方は是非お薦めですね。

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Notorious B.I.G.「Ready To Die : Remaster」
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東海岸を代表する伝説のMCであるNotorious B.I.G.の歴史的デビューアルバム「Ready To Die」を御紹介。もはや知らない人間はいないと言ってもけして過言ではない愛称“Biggie Smalles”ことNotorious B.I.G.。Sean "Puffy" Combsに見出されBad Boy Recordsに所属、数々のクラシック曲を生み出し、今のBad Boy帝国の礎を築いた人物です。世間一般ではどうも2Pacの方が人気がある様ですが、僕は断然Biggie派で御座います、彼のあの曇った太いラップも唯一無二、そんな彼のラップが十二分に楽しめる一枚、今回は後に発表されたRemaster盤の御紹介。
それでは皆が知っている曲ばかりの内容を……まずはSean "Puffy" Combsとの語りから始まる「Intro」でドラマチックに幕開け、其処から流れ込む「Things Done Changed」はDarnel Scottによる製作曲。流れる様なキラキラ音が配されながらもどこか重たく、Biggieの重量級のラップがガッチリと曲を固めています。Easy Mo BeeがGangstar「Just To Get A Rep」を下敷きにしたこれぞHip Hopと言わんばかりの「Gimmie The Loot」の硬質なドラムパターンが痺れる(失神寸前)、Biggieの唾吐き相手を薙ぎ倒す骨太なラップも鳥肌モノの迫力で凄まじい。Lords Of The Underground「Chief Rocka」をベッタベタにサンプリングしたどす黒いソウル曲「Machine Gun Funk」もEasy Mo Beeによる製作曲、思わず頭を振ってしまうジャジーなビートも素晴らしいし、メロディアスにも攻めるBiggieの器用さも光る一曲。これまたEasy Mo Beeが製作を担当したシリアス過ぎる警告曲「Warning」、Isaac Hayes「Walk On By」を下敷きにしたドロっとしたトラックも不穏だし、ここでのBiggieの吐き出す様なフックも危険な香りプンプンで好きです。完全ソウルフルに流麗なトラックを荒々しく乗り回すぽわわん曲「Ready To Die」もEasy Mo Beeによる製作、ここでの彼の仕事っぷりは最高、彼の創るトラックがこのアルバムの価値を上げているのは確か。Norman & Digga、Carl "Chucky" Thompson、Sean "Puffy" CombsとBad Boyの面々が製作を担当する「One More Chance」、ドラムパターンを軸に後ろで煌びやかで控えめな電子音が流れるトラックは、Biggieの吐き出すラップを殊更と強調していてグッド。本当にトラック自体はなんの変り種もなく単調で味気ない、でもだからこそBiggieのラップの魅力を存分に惹き出してる、これもBad Boy側の戦略通りなんでしょうね。ドロドロに曇った音にゆったりビートが絡みつく「The What」はEasy Mo Beeが製作、ここでは唯一の外部ゲストとしてMethod Manを召還、それでなくとも煙たいトラックにMethod Manが噛み付く事でもっとおどろおどろしくなっています(最強)。そして誰もが聴いた事のある永遠のクラシック曲「Juicy」の登場、製作はJean "Poke" Oliver(Track MastersのTone & Pokeの片割れ)とSean "Puffy" Combsでサンプリングには大ネタMtume「Juicy Fruit」をがっつりと使用。このみずみずしい清涼感溢れるトラックは完全にBad Boy印の反則スレスレ技、がしかしきちっとキマッているではありませんか(涙)。パッと聴きではBiggieの声質に合わない気もするんですが余計な御世話、ある意味あの甘酸っぱさにBiggieの無骨さを中和していて見事なコントラスト。Dave Grusin「Either Way」をサンプリングした躍動感あるメロディアスながらも硬質な「Everyday Struggles」も好き、製作はNormanとDiggaのコンビ。これまたCarl "Chucky" ThompsonとSean "Puffy" Combsが反則スレスレの大ネタ使いでThe Isley Brothers「Between The Sheets」を下敷きにした激スムーズで激メロウな濡れ曲「Big Poppa」が最高、僕のメロディ重視のHip Hopトラック好きは完全にBad Boyによる伝授です、Biggieも野太い声の割りには程よく曇ってて哀愁があるんですよねぇ、感傷に浸ってしまう雨の日に聴きたい一曲。Jean "Poke" OliverとSean "Puffy" Combsのコンビが再び製作の「Respect」はGeorge McCray「I Get Lifted」を下敷き、Diana Kingの歌声も手伝ってちょっぴりRaggaeは雰囲気も醸しつつ。Kool & The Gang「Spirit Of The Boogie」を下敷きにした妖しげトリップ曲「Friend Of Mine」はEasy Mo Bee製作、本当に不思議な一曲でグイグイと飲み込まれます。そして泣く子も黙るDJ Premier製作の激シックな「Unbelievable」、R.Kelly「Your Body's Callin」を下敷きにした埃っぽいトラックは相変わらず漆黒でPrimoならではのグルーヴを生み出しています、Biggieの隠れた名曲としても名高い一曲でお薦めです。ユラユラ揺らめく黄泉への入り口曲「Suicidal Thoughts」はDiggin' In The CratesのLord Finesseが製作を担当、流石はアナログなトラックでブラックの深みを演出しています。そしてここからはRemaster盤だけのボーナストラックです、Nashiem MyrickとSean "Puffy" Combs製作のDavid Porter「I'm Afraid The Masquerade Is Over」使いの「Who Shot Ya」(Faith Evans参加)も要注意曲ですし、弾くベース音がシンプルながらもファンキーなRashad Smith製作の「Just Playing(Dreams)」もカッコイイです。このRemaster盤にはあとDVDも付いてまして、「Juicy」「Big Poppa」「Warning」「One More Chance」のPVと、ライブ映像「Unbelievable(Live Performance In Atlanta)」が収録されています。

僕は輸入盤でしか所持していないので詞の内容が分かりません(残念)、ただ本作はその高い音楽性(鬼の様なキャッチーさ)だけでなく、前提としてBiggieのストリートの過酷さを忠実に描写し、自身の人生を死と隣接しながら物語の様に進めてゆくそのストーリー性が高く評価されている様です。兎にも角にも古き良きHip Hopが此処にはあります、絶……ッ対に聴いておかないと死ねません、この一枚無しでは何も始まりません。