RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

09 2007
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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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UGK「Underground Kingz」
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南の超ベテランデュオUGKの豪華二枚組『Underground Kingz』の御紹介。もう皆様ご存知の超ベテラン、Bun BとPimp CによるデュオのUGK。UGKはそのままズバリ“Underground Kingz”の略なので御座います、知ってましたか。僕が彼らを最初に知ったのはJay-Z「Big Pimpin'」での客演にて、その後は服役していたPimp Cの分までBun Bが客演の嵐で存在感を遺憾なく発揮しておりました。そんな彼らの新作は豪華にも二枚組での発表、これは買わずにはおれませんでした。
それでは大盛りな二枚組みをちょっとずつ消化……まずはDisc 1から御紹介したいなと思います、幕開けは「Swishas And Dosha」から。Belowなる人物が製作したStephen J Rideau「From Step To You」下敷きにこのトラックが意外にもメロウでソウルフル、そしてこの風潮が最後まで続くんだから嬉しい予想外(幸運)。「Int'l Players Anthem(I Choose You)」がもう最重要で最注目曲といえる豪華さ、あのOutkastが揃って参加しているんですから。Three 6 MafiaのJuicy JとDJ Paulが製作したWillie Hutchの定番ネタ「I Choose You」をベッタリと使ったメロウトラックにOutkastはバッチリ嵌ります(冒頭のAndre 3000の滑り出しがやはり粋)。Bun Bが登場するシーンの手拍子を散りばめた転調も御見事、涙なくしては聴けないソウル曲。「Life Is 2009」はあのScarfaceが製作を担当、ゲストにはToo $hortが参加、ゆったりとした土臭いノリがなんとも素敵。なぜか先に登場する「Like That(Remix)」(Below製作)はなかなか秀逸、シャララララン♪な感じの音がなんか僕は好き(笑)。なんとPimp Cが製作を担当した「Underground Kingz」もなかなかソウルフルな作りで僕の好きな路線、もっとスクリューごり押しの泥臭い曲を手掛けると思ってたのに(驚)。と思っていた矢先に飛び出す超スクリューな「Grind Hard」はドロドロで正にサウス、DJ B-Doe製作でD.O.E.とそのDJ B-Doeが客演で参加しています。「Take Tha Hood Back」ではSlim Thug、Vicious、Mddl Fngzと大所帯で攻撃、The Runners製作のトラックはいつも通り緊張感あって格好良過ぎです(痺)。「Quit Hatin' The South」は再びPimp Cが製作を担当、これまたBemnny Latimore「Let's Straighten It Out」を下敷きにしたメロウ路線で泣ける。しかもゲストにはあのCharie WilsonとWillie Dを迎えているんだから間違いないです、熱いに決まってます。「Heaven」もPimp Cによる製作なんですがこれもなかなかどうしてメロウで素敵なメロディ踏襲系、Pimp Cの甲高いラップ(Bun Bと好対照)と歌う様な流れるフックが哀愁たっぷりで痺れちゃいます。「Trill Niggas Don't Die」ではサウスの歌える輩Z-Roがゲスト参加、なかなか良い声していてコレも上手く出来た一曲で僕は好きです。
それではそのままDisc 2の内容を御紹介、怒涛の攻撃はまだ続くのです。「How Long Can It Last」はPimp Cが製作を担当し、再びCharie Wilsonおじさんが登場します。One Way「Something In The Past」を下敷きにしたドラマチックなトラックに、Charie Wilsonの緑茶の如き渋い歌声が目頭熱くさせます。「Still Ridin' Dirty」は再びScarfaceが製作を担当、ここで満を持してScarface本人がマイクで援護射撃してくれます。さすがはサウスの首領Scarface、相変わらずの野太い声で場を引き締めます。「Stop-N-Go」はJazze Phaが製作を担当した彼らしい隙間活かしたちっちゃなバウンス曲、Jazze Phaによる相変わらずの脱力系ボイスも相俟って良い感じに仕上がっています。「Cocaine」はThe Blackout Movementなる人物が製作した土埃舞う燻し銀過ぎる静寂の一曲、其処に絡むのはPimp CとBun Bの二人に負けない立派な顎髭のRick Rossが援護射撃。此処でのRick Rossの存在感は半端じゃなく凄く主役の二人をも喰ってしまう勢いの貫禄、僕個人がRick Ross好きってのを抜いてもズバ抜けて格好良い客演です(賞賛)。MoMoなる人物が製作を担当した「Two Type Of Bitches」はGradys Knight & The Pips「Daddy Could Swear, I Declear」を下敷きにしたメロウ曲、ゲストにDizzee RascalとPimpin' Kenの二人が参加しています。Raheem DeVaughnの甘美な歌声に彩られた「Guess Who Loves You More」下敷きの「Real Women」も極上(Pimp C製作、彼って上手い)、Raheem DeVaughnと共に参加しているTalib Kweliがもう神の如く嵌っていて、完全にUGKの二人のお株を奪っています(個人的感想)。Scarface製作の「Candy」は本作収録のScarface制作曲の中で一番好き、Lonnie Liston Smith「Bridge Thru Time」下敷きの爪弾くギターが哀愁漂うトラックが乙でよろし、Bun Bの渋いラップもいとよろし。「Tell Me How Ya Feel」は再びJazze Phaが製作を担当、これまた完全にJazze Pha流儀の上がって下がるシンセのトラックでいつもの如く。「Like That」ではお祭り大好きJonathan "Lil Jon" Smithが製作を担当した軽くCrunkな一曲、どっちかというと最近のLil Jonに多いロキッシュな匂いのトラックですし、Lil Jonの煽りが無いのはちょっと淋しいかなぁと。「Next Up」も本作における要注目曲、あのMarley Marlが製作を担当した渋すぎて目が眩むトラックに、Big Daddy KaneとKool G Rapという大御所の中の大御所二人が参加した一曲、僕は彼らの黄金時代をよくは知りませんが、それでもやはり興奮して鳥肌立ちます(凄)。「Living This Life」はゆったりブルージーに煙たいトラックで味わい深くて好き、Cee-Lo「Free」を下敷きにしたこの曲はN.O. JoeとJoe Scorseseの二人が製作を担当。ここからの三曲は一応ボーナストラックという扱いらしいです、これがまた豪華で見逃せないんです。「Int'l Players Anthem(I Choose You)(Chopped & Screwed)」はその名の通りチョップしてスクリューしてのサウスマナー爆発の一曲(製作は勿論Juicy JとDJ Paul)、僕はここまで来ちゃうと胃もたれ起こして消化不良になっちゃいます(苦手)。「Int'l Players Anthem(I Choose You)」では原曲のOutkastをThree 6 Mafiaに差し替えたバージョンで登場、彼らのラップも僕は好きなのでこれも味が違って面白くて好き。最後を飾る「Hit The Block」は疲れる程に贅沢、Swizz Beatz製作のバンギントラックに現代のKingことT.I.が援護射撃をかます間違いない一曲。The Notorious B.I.G.「Spit Your Game」を下敷きにしたゴリっと角張った音も無骨で面白いし、それに合わせてかいつも以上に男前に粗く畳み掛けるT.I.のラップも貫禄あって◎で御座いますよ(拍手)。

あ~~~~~~お腹一杯、ってのが正直な感想ではないでしょうか。てか僕はUGKの作品はサウス特有のあの重苦しいトラックで低く低く攻めてくると思ってたのに、蓋を開けてみればまぁソウルフルに情感詰め込むトラックが殆ど、しかもPimp C製作って事でかなり見直しちゃいました。ここ最近の活躍からも“UGKはBun Bで持っている”と思ってましたが勘違い、訂正しますゴメンなさい(陳謝)。サウス好きな方もそうでない方も楽しめる、捨て曲無しな二枚組でお買い得で御座います(薦)。

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Amerie「Because I Love It」
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Amerieの通算三作目となる『Because I Love It』を御紹介。アジア人の血が混ざっているためかなり親近感を覚える顔立ちのAmerie、本当に美脚で御座いまして本作のジャケットもその美脚を堪能できる自慢の一枚となっていて好きです。このほどよくムッチリした太股にこの黒い網タイツってのがなんとも……。
とまぁそんな変態妄想は置いておきましょう……まずはドカドカと突き進むAmerie御得意の「Hate 2 Love U」で勢いよく登場、Rich Harrison製作かなと思いきやOne Upなる人物による製作。Kool & The Gang「Give It Up」をサンプリングしたバンド感溢れる疾走トラックに、Amerieの高く可愛い歌声が負けずに乗っかる一曲。「Some Like It」はAmerieとLen Nicholsonが共同で製作を担当、ゲームで聞く人を殴る様な効果音と舞い上がる歌フックがなんとも清々しいダンシングな一曲。続く「Make Me Believe」もAmerieとLen Nicholson、それに加えてThe Buchanansが製作を担当。ソングライティングにCurtis Mayfieldの名が挙がっていますが、この曲は彼のカバーか何かなんでしょうか(勉強不足)。「Take Control」は本作からの先行シングル、AmerieがあのCee-Loと書いてアレンジした事でも話題になった一曲。Mike Caren製作の昔懐かしいフレーヴァーが香るダンスチューン、まぁAmerieの代名詞的な一曲なのは間違いないですが、しっかし「1 Thing」を超える事は出来ていません(残念)。これまたホーンがけたたましく鳴り響く「Gotta Work」はOne Upによる製作曲、これはもうまるで映画の最後を飾るかのように賑やかな一曲でここに持ってきて良かったのかなぁと疑問(笑)。「Crush」はThe Buchanansが製作を担当、これまた一昔前のポップソングの様なシンセの使い方で、ちょっぴりタイムスリップしそうな勢いで可愛い。続く「Crazy Wonderful」もThe Buchanansが製作を担当、ここではふわふわしたトラックをAmerieがセクシーに切り抜ける。「That's What U R」はChris & Dropなるコンビが製作を担当、これはまるでCiaraが歌いそうな感じでもう既にどっかしらで何度も聴いていたかの様な感覚に陥りました。「When Loving U Was Easy」はCurtis "C Note" Richardsonが製作を担当、雨の降る日に家でじっと聴いていたいしっとり曲で僕は好きです。「Paint Me Over」は他の曲とは確実に一線を画す一曲、製作はあのB!nkが担当(流石)。Willie Hutch「Mother's Theme(Mama)」を下敷きにしたドラマチックなトラック、これまでにないAmerieの感傷的な歌声にただただ引き込まれてゆきます(堕)。「Somebody Up There」はあのBryan-Michael Coxが製作を担当した間違いない美曲、彼得意のピアノの旋律美しいバラードに仕上がっています。最後を締め括る「All Roads」を聴いて納得、これが最後を飾るに相応しいですね。Curtis "C Note" RichardsonがJames Ingram & Patti Austin「How Do You Keep The Music Playing?」を下敷きにした壮大過ぎて眩しくて涙が流れ落ちる美しすぎる一曲、Amerieの透明感溢れる歌声に思いっきり癒される神々しい一曲(輝)。

うん良かった、相変わらず爆発的な一曲が少ない(無いに等しいかも)んですが、そつなくバランスのとれた刺激ある一枚には仕上がっています。あんまり力入れずにバックでさらっと流してたら良い具合にノれます、ダンサブルな事は請合います。しっかしまさか一曲もRich Harrisonが絡んでいないとは、その事がいまだに驚きでなりません(愕然)。

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will.i.am「Songs About Girls」
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Black Eyed Peasの頭脳ことwill.i.amの『Songs About Girls』を御紹介。もう本当に最近のBlack Music作品では絶対にクレジット入りしているのがこのwill.i.am殿、Justin TimberlakeからBusta Rhymes、John LegendにThe Gameともう種々雑多、もうヒット曲が欲しいならこのwill.i.am様になんでも訊いてって感じで依頼殺到で御座います。Black Eyed Peasのアルバムもここ日本でも馬鹿売れ、てな訳で本作もまずは国内盤が先行発売される形となりました。
そんなこんなで僕なりの解釈で書かせて頂いて……本作ではwill.i.amだけでなく外部からもプロデューサーが参加しているので、まずはwill.i.am自身による製作曲から触れてゆきたいと思います。ピアノの跳ねる音をあしらったElo「It's Over」をサンプリングした「Over」で幕開け、この曲のフックで嬉しくなったのがwill.i.amの歌声。絶対にwill.i.amの歌声は絶妙な味だろうと想像していたんですが予感的中、ほぼ全曲でwill.i.amの歌フックを堪能できるのが喜ばしい限りです。「Heartbreaker」ではラップというよりもう殆ど全編が歌っている感じで僕的には全然アリ、電子音を散りばめたちょっぴり甘酸っぱさ香るトラックに乗る懺悔の歌詞も最高に冴えている、僕も一緒になって歌いながら謝ってしまいます(阿呆)。しかもこの曲、バックボーカルにあのCee-Loが参加しているんだから厚みがあるに決まってます(吉)。「I Got It From My Mama」は本作からの先行シングル、これはもうBEP時代に得た鉄板ヒット法則に則った間違いない一曲。Magazine 60「Don Quichotte」を下敷きにしたガチャガチャ騒ぐトラックと女性歌声もセクシーでグッド、やっぱこういうwill.i.amもイケてますな(実感)。ジャカジャカ鳴るエレキギター音とベース音(?)に思わずノッてしまう「Get Your Money」も最高に痺れる、途中のwill.i.amのファルセット歌声に思わず疾走します。どことなく夢見心地でキラキラな「Impatient」では、完全にEarth, Wind & Fireが憑依したかのような裏声&ディスコ仕様で踊らされ捲くり、本当に引き出しの多い方ですな。「Invisible」ではPaper-Boyなる人物と共同制作、途中で電子加工されたwill.i.amの歌声が乗っかる、どことなくHip Hopとは似つかないロキッシュにさえ感じる歌モノな一曲。「Fantastic」ではZ-TripによるRemix版のJackson 5「I Want You Back」を使用、流石は一筋縄ではいかないよといった感じ(笑)。弾けるドラム音に思わずハッとして目が覚める「Fly Girl」なんかもwill.i.amの得意分野といった感じ、生楽器っぽさがたまらなく温かくも感じます。ヒューマンビートボックスぽい音と歪んだシンセ、そしてエッジ効かせたwill.i.amのラップが見事な「Make It Funky」は本当にファンキー、ドカドカと行進する様はまるでサーカスの様で無邪気で陽気で最高に熱い。「S.O.S.(Mother Nature)」は最後(一応)を飾るに相応しい幕引き曲にして、神に助けを乞う警鐘曲。とここまでが一応will.i.amによる製作曲、ここからは外部のプロデューサーによる製作曲を御紹介します。まずはPollow Da Don製作曲「She's A Star」から、深い闇夜を彷徨うかのような揺らめき感とwill.i.amの歌が絡む一曲。そのPollow Da Donは「Ain't It Pretty」も製作を担当、これまた妖しくも艶っぽい都会の夜の様に美しいトラックで、ちょっぴり儚げにラップするwill.i.amのフックが絶妙に美味な素敵曲。あとは新進気鋭のFernando Garivayが二曲の製作を担当、「The Donque Song」はテクノ(?)味付けのサイケな一曲、途中で絡んでくるSnoop Doggがこれまた良いスパイスになってて一気に流れを変えます、恐るべしSnopp Doggのズルズルラップ。“チャンスをくれ”と彼女に復縁を迫る「One More Chance」も程よく歌とラップの比重が取れていて素晴らしい平衡感覚、will.i.amのボーカルで充分に楽しめるのに、そこに早回しみたいな歌声がちょっぴり絡むのがまた上手いです(脱帽)。そして国内盤にはこれに加えて三曲がボーナストラックとして収録、本当に大盤振る舞いで御座います。「Mama Mia」「Spending Money」はwill.i.am製作曲、前者はRay Charles「What I'd Say」をサンプリングに使用。「Damn Damn Damn」ではLil Jonが製作を担当、ちょっぴりクランクを加味させた、しかし途中でLil Jonの合いの手が無かったので寂しくも感じた(その代わりに途中でWyclef Jeanみたいな合いの手が……)一曲。

いやはや、そりゃ皆に曲作りを頼まれるっての。このwill.i.amってのは現代人の痛点ってヤツを感覚で熟知しているんでしょうねぇ。まさに番人受けする音楽ってのが彼の作る音楽、良い意味でも悪い意味でも“そこまで黒くはない”かなって印象を受けます。勿論、will.i.amですから真っ黒な音も創り出せるんでしょうが、ここでは本当に色んなジャンルを彼の解釈でごちゃ混ぜたグッドミュージックを堪能できます。一枚ずっと流しっ放しでさらりと聴けます、色んなシーンにピタっとはまるマストな一枚でしょう。

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Mobb Deep「Amerikaz Nightmare」
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超ベテランのハードコアデュオMobb Deepの『Amerikaz Nightmare』を御紹介。もう言わずとしれたデュオですから説明は不要、しっかし彼らがG-Unit入りした時は結構驚きましたね。そんなMobb Deepがいわゆるセールス的な低迷期に陥っていた時に発売されたのがこのアルバムで御座います。相変わらずダークでハードコアなジャケットも厳つくて、怖いです。
それではいつもの様に軽く内容に……なんだかんだで流石なかなか良い一枚なんです(当然)。まずは当然Havoc製作の「Amerikaz Nightmare」で幕開け、ハイハットの鳴りと不穏でダークな低音がゆらめく相変わらずなビートは流石はHavoc殿。そんなHavoc製作曲が本作も殆ど、なのでまずはそれらの楽曲から触れます。「Flood The Block」ではちょっぴりロキッシュな音も混ぜ込んでオールドスクール(Run D.M.C.っぽい)作り、軽く歌っている様なフックもMobb Deepっぽくなくて面白い。「Dump」では西のベテランNate Doggが歌フック参加、不穏ながらもちょっぴり派手なトラックにNate Doggの下手ウマな歌声がベタベタと絡みつくかなり濃い(期待通り)一曲で好き。「Shorty Wop」では甲高く鳴るサイレンの様な音がアクセントになっていて、Mobb Deepの危険度を如実に表していてバッチリはまってます。「One Of Ours Part II」ではJadakissが援護射撃、Mobb Deepだけでも十分に暗黒なのに、そこに御馴染みの掛け声“ひゃっはー♪”で登場するJadakiss、最凶で最高で御座います。「On The Run」ではちょっぴり中近東っぽいトラックで妖しげに光る、さすがバラエティが豊富です。ドラマチックなメロディにシンプルに叩くキック(スネア?)が鳴る懐古主義な「We Up」はMobb Deepの真骨頂、これにEminemとか絡んだら面白いんだけど。⑮「Neva Change」はHavoc本作初のネタ使い、The Eight Minutes「Time For A Change」を敷いています。とここまでがHavoc製作曲、あとは外部のプロデューサーを起用していまして。「Win Or Lose」はMobb Deep作品には欠かせないThe Alchemistが製作を担当、Jean Plum「Here I Go Again」を下敷きにしたメロウな泣きの一曲。そのThe Alchemistは本作の先行シングルだった「Got It Twisted」も製作、Thomas Dolby「She Blinded Me With Science」とMilkey Dread「Saturday Night Style」をダブルで使った完全な悪魔降臨曲は恐ろし過ぎ、Mobb Deepには嵌っています。シンセ音で連ねたトラックが小気味良い「Real Niggaz」はRed Spyda製作、このRed Spydaも毎回良い仕事するのになかなか見かけないから残念。「Real Gangstaz」ではCrunkの帝王Lil Jonが製作を担当&ゲスト参加、毎度御馴染みピューピュー鳴る笛の様な音が面白い完全Crunkな一曲、相変わらずLil Jonの掛け声が熱いです。そして「Throw Your Hands(In The Air)」ではあのKanye Westが製作を担当、ここではThe Cold Crush Brothers「Live In Connecticut」をサンプリングしメロディあるトラックを提供、これでKanye Westのラップがあっても良かったかなぁと。

とまぁざっとこんな感じでして、売れた売れないは抜きにして安定した仕上がりは一流Mobb Deepの成せる技だと痛感しました。Mobb Deepに求められているハードコアを突き詰めていければ人気は落ちないんだろうけど、それではセールスに繋がらないし……難しいラインにいるんでしょうねぇ(大変)。G-Unitから出したアルバム『Blood Money』もそんな売れなかったし……G-Unitの今後もちょっぴり心配ですねぇ。

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Lloyd Banks「The Hunger For More」
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僕の中ではG-Unitの二番手っていう印象が強いLloyd Banksのデビューアルバム『The Hunger For More』を御紹介。しかし世間的には人気、実力的に見てもYoung Buckが二番手って感じなんですかねぇ。とにかくソロデビュー前から50 Cent作品やG-Unit作品でそのラップを聴かせていたLloyd Banks、ですからすんなり聴けると思いだいぶ経って購入した一枚で御座います。
そんなこんなの本作ですが……天下のG-Unit(当時)からドロップの作品ですから当然抜かりは無いだろうと踏んでました、そして内容はやはりなかなか良かったと最初に言っておきます。まずはTony Yayoを援護射撃に迎えた「Ain't No Click」で幕開け、Mobb DeepのHavocが製作したダークな雰囲気のトラックにこれまたLloyd Banksの渋い(50 Centとちょっと似てる)ラップがはまった一曲。DJ Whoo Kidの掛け声で始まる「Playboy」はRon Browzによる製作曲、Wings「Time To Hide」使いのトラックがなんともネタ物っぽくて僕は好き。「On Fire」は本作からの先行シングル、Ki Mil製作(MixをEminemが担当)したジャキジャキでアゲルこのトラック感は50 Centそのもの(フックは50)、とは言ってもLloyd Banksをけなしているんではなく彼もバシーっとキメてくれています。途中で鳴るピロピロ宇宙交信音が癖になる「I Get High」はHi-Tekによる製作曲、しかしこういう時のHi-Tekの音の振り幅には驚かされますね。しかもこの曲には50 CentとSnoop Doggが援護射撃に回っているんだから間違いなく破壊力があります。「I'm So Fly」はTimbalandが製作を担当したドカドカと派手な一曲、ここではTimbalandの奇天烈性は影を潜めあくまでギャングスタでストイックなトラックを提供。でもやはり味は濃い、Lloyd Banksのラップも絶妙に絡まって上手くいってます。「Work Magic」はG-UnitよりYoung Buckがゲスト参加、Scram Jonesによるド派手に鳴らすドカドカトラックに、Young Buckのこれでもかとサグなラップが加速する迫力ある一曲。「If Ya So Gangsta」はChad BeatとG-Unitの裏方代表Sha Money XLが製作を担当、僕はSha Money XLの作るトラックはかなり好きなんでもっと多く関与して頂きたかった(残念)。「Warriors Part.2」はかなり豪華、Eminemがまず製作を担当しており、そのEminemに加え50 CentとNate Doggがゲスト参加した勢揃い曲。Eminem製作のこのジャキジャキな鋭いトラックも相変わらずキレていて素晴らしいのに、そのうえEminemと50のラップにNate Doggの歌声ですよ、Lloyd Banksが完全に喰われています(諦)。しかし「Karma」ですぐに主役の座を奪還、Greg "Ginx" Doby製作のNatalie Cole「Inseparable」を下敷きにしたキラキラメロウなこのトラックでのLloyd Banksの二枚目ぶりは半端じゃない、KCなる男性シンガーの歌フックも素敵です。「When The Chips Are Down」は今となっては考えられないThe Gameとの共演曲、Black JeruzとSha Money XLの製作曲に絡むThe Gameはやはり危険臭プンプン、G-UnitなトラックとのThe Gameの相性は抜群だったんですけどね。「Til The End」は再びEminemが製作を担当、彼御得意の物悲しいピアノのループを主軸に繋げたシリアスな一曲、ここでもNate Doggが歌フックを引き受けています。Baby GrandがThe Sweet「All It Takes Is You And Me」を下敷きにしためちゃんこソウルフルな早回し(?)曲、「Die One Day」なんかは僕の好物。Barry White「Love Serenade」をネタ使いしたThe Diaz Brothers製作の「Southside Story」も、最後を飾るに相応しい楽曲で締め良好。

最近のG-Unitは本当に勢いが無くなった感があって、この頃のG-Unit作品を聴くと本当に力が入ってて冴えてるなぁと痛感させられます。このLloyd Banksに関しても本当に水準の高い一枚に仕上がっていて、Roc-A-FellaでいうMemphis Bleekみたく永遠の二番手では勿体無い気もするMCで御座います。

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50 Cent「Curtis」
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Hip Hop界の暴君こと50 Centの通算三作目となる『Curtis』を御紹介。僕はハッキリ言わせて頂くと、50 Centはかなり好きです。確かに荒過ぎる部分は否めませんが、そのラップスタイルやら声質なんかが好きで、The Gameよりは完全に50 Cent寄りな男です。そんな中で持ち上がった50 Cent対Kanye Wsestのセールス対決、勿論僕はどちらも好きですしどっちも購入するつもりだったんで良いんですが、それでもやはりちょっぴり50 Centを応援していました。でも結果は前評判通りKanye Westの勝ち、50 Centが初めて土を付けられた勝負となりました。
そんなこんなで内容に触れる訳ですが……ではこの『Curtis』は内容が良くないのか、そう考える方もいるやもしれませんが、けしてそんな事はありません(断言)。むしろバカ売れした前作よりもこちらの方が断然しっかりしていてタイトで、より1stに近い感じで僕は完全にコッチの方が好きです。まずは50お得意の銃声轟くギャングスタ曲「My Gun Go Off」で幕開け、製作はAdam DeitchとEric Krasnoのコンビ。最初聴いた時はEminemの製作かなと思ったジャカジャカトラックでしたが違って新鋭のプロデューサー、本作ではこういった無名のプロデューサーが多数起用されています。「Man Down(Censored)」はDetroit Redなる人物が製作を担当、ピアノの重々しい音に50のぼけたラップが不穏に絡む一曲。「I'll Still Kill」は売れっ子のDJ Khalilが製作を担当、加えてこれまた売れっ子のAkonが客演で参加しています。Akonのあの独特の風味の歌声がこだまするトラックはやはり存在感抜群、50との相性も思ったより悪くなくて一安心(個人的感想)。シングルカットされている御存知「I Get Money」はApexによる製作曲、Audio Two「Top Billin」ラインを拝借したクラシックとモダンが並行するこの曲は結構カッコイイ。最初はあまりピンと来なかったけれど、聴けば聴くうちにじわりじわりと熱くなる中毒性の高い一曲。「Come & Go」は絶対にDr.Dre製作だと思ったんですがそうではなく、Maurico "Veto" IragorriとRobert "Roomio" Reyesの二人が製作を担当。これがまたなんともシリアスで50の1stに収録されていそうな懐かしくも感じる一曲。そして予想通りのキラーボムとなったのがヒットシングル「Ayo Technology」、製作にTimbalandを迎えゲストにはあのJustin Timberlakeを招いた確実売れ線な話題曲。この曲は賛否両論、50が苦肉の策に遂にマス受けする曲を作ったって叩く方も多い様で。でも僕はそうは思いません、最高レベルのMCが最高レベルのプロデューサーと最高レベルのシンガーと一緒にやるのは当然だと思います。これまたTimbaland趣味の二癖も三癖もある中毒性高い細かく刻み流れるシンセトラックに、Justin Timberlakeの浮遊感たっぷりのサイケなファルセットが引っ張る、もはや鉄板な作りに圧倒されます。この曲は確かにJustin Timberlakeが50 Centを喰っているかなぁとも思いますが、でも十分に良い仕上がりで50の新たな方向性を示した一曲となりました。そして続く「Follow My Lead」も僕の中ではめっちゃ気になっていた一曲、あのRobin Thickeをゲストに招いているんですから(拍手)。Tha Biznessが製作したピアノの美しい旋律を基調としたキラキラ美しいトラックに、Robin Thickeの白魂のこもった甘美な歌声に思わず溶けそうな一曲。Robn Thickeも好きな要因の一つですがそれより何より、僕は50のこういうメロウ系のトラックの方がお気に入りだったりします、そういう意味でもこの曲はかなり好きです。「Straight To The Bank」は本作からの1stシングル、だったかな、製作はTy Fyffeで御座います。この曲はシングルとしては確かに地味かなぁと思いますが、やはり本作の流れで聴いているとカッコ良くてレベル高いんだなと実感。「Amusement Park」も本作からのシングル、Teraike "Chris Styles" CrawfordとHailey "Silence" Campbellによる共同製作。これもまぁ地味ですよねぇ、雰囲気は完全にLil' Kim「Magic Stic」な感じかな。「Fully Loaded Clip」はG-Unitの仲間であるMobb DeepのHavocが製作を担当、この陰湿で暗くシリアスな感じはさすがHavoc、50にも合っています。「Peep Show」は盟友Eminemが製作とゲストで登場、そのトラックメイクは流石で50との相性もバッチリ。しかしEminemって本当に存在感が凄まじいわ、あの声質は他に無いしね、やはりいち早く復活して欲しいMCの一人ですよねぇ(待望)。Eminem流儀の不穏ジャキジャキトラック健在、これは彼にしか作れない。「Fire」は思いがけずハッとした一曲、もうイントロからしてぶっ飛んでて一気に引き込まれました。歪んだ電子音を高速稼動させているこの踊れるトラックはDr.Dreによる製作、流石はDreと感嘆の息が漏れました。そしてこの曲の一番のエッセンスとなったのはNicole Schergingerの歌声、上に下にと弾けた歌唱法と“ふぁ~いやぁ~♪”の叫びがかなり際どくて脳天直撃でした。あとG-UnitのYoung Buckもほんのちょっと力貸していますが、これは別に50自身でやっても良かったかなぁとも。「All Of Me」では女王Mary J. Bligeが威風堂々の歌参加、本当にMJBはこういうHip Hopトラックで映えるソウルフル過ぎる歌声、Jake Oneなる人物が手掛けたこのソウル溢れるトラックもなかなかよろしゅう御座います。「Curtis 187」は再びHavocによる製作曲、これがまた不穏でMobb Deep色なんですが50にはカチっと合っているんではないかと思います。「Touch The Sky」ではG-UnitよりTony Yayoが参加、K-Lassikなる人物が手掛けたなんともG-Unitっぽい曲ですんなりって感じ。そして国内盤には最後に「Smile(I'm Leaving)」がボーナストラックとして収録されてます、K-Lassikが製作したThe Moments「With You」を下敷きにしたキラキラ系のメロウトラックで僕は結構好き、しかし50 Centのラップは終始シリアスで力強い、最後を締め括るにはこれが最も合っていると思います。

うん良かった、僕はこのアルバム好きですけどね。ただ国内盤を購入したにも関わらず何曲かしか対訳がなくて、果たして50が本作でどれほど“自分(Curtis)”という人間を掘り下げているのかが分からなかったのが残念です(悔)。ただ顔触れから考えると、内省的な一枚を本当に作ろうとしたなら、こんな豪華なゲストは呼ばず、10曲ぐらいでもいいから50独りで録った方が良かったんじゃないかなぁという気も。でも50 Centを十分楽しめる一枚だったんではないかなと思います、余談ですがG-Unit入りしているM.O.P.の新作はまだかと待っている僕です(笑)。

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Kanye West「Graduation」
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世界が認める異色の才能の持ち主、Kanye West待望の通算三作目『Graduation』を御紹介。もう皆様御存知、このKanye Westの新作『Graduation』は、あの50 Centの新作『Curtis』と同日発売、これが注目されないハズが無い訳で、皆がどちらに軍配が上がるか固唾を呑んで見守っていたんです。勿論僕の予想ではKanye Westが勝利すると感じていた訳ですが、結果を見てみると下馬評通りKanye Westの勝利で御座いました。しかしKanye Westのあのナルシストぶりには正直飽き飽き、そう言いつつ購入しましたが(口先)。
そんな感じでラフに書きたいと思います……それではまずは「Good Morning」で静かに幕開け、ここではあのElton John「Someone Saved My Life Tonight」をサンプリング使用、幕開けに相応しくKanye West第三節の暁を覚えさせる一曲。ここではあの大ボスJay-Zのボーカルもちょっぴり入っています、Jiggaファンの僕にはすぐにJiggaのそれと分かるんですが、何の曲のラインだったかが思い出せません。「Champion」ではSteely Dan「Kid Charlemagne」をサンプリング、こういうトラックはKanye Westっぽくてかなり好き、キラキラしててノれて前作では聴けなかった(個人的見解)感じで、Kanye Westのラップも走ってて合っている。そして早くもシングルとしてヒットしている「Stronger」が登場、皆様もう御存知のDaft Punk「Harder,Better,Faster,Stronger」をハイセンスに加工した電子ロキッシュな次世代トラックは圧巻の一言、これはKanye Westがまたひとつネクストレヴェルに達した事を照明した強力チューンとなりました(流石)。この曲にはAdditional ProgramingとしてTimbalandってなってるけれど、彼が絡んでるんでしょうか(勉強不足)。「I Wonder」は僕の中では極めて前作的で好きになれるか際どい感じ、Kanye Westのラップとも歌とも朗読とも言えない感じが中途半端に感じてしまうんです。「Good Life」はもう完全に大ヒットのポテンシャルを秘めずと爆発させている一曲、あのT-Painをゲストに招いた間違いない人選。Michael Jackson「P.Y.T.」を下敷きにした可愛くポップでキャッチーなトラックはあのDJ Toompとの共同制作(Additional drumはTimbaland)、T-Pain十八番のボコった歌声フックが爽快に響く本当に上手い一曲。バックボーカルにJohn LegendとNe-Yoの名前も挙がっていますが、僕はよく気付けませんでした(素人)。続く「Can't Tell Me Nothing」もDJ Toompとの共同制作、という事で始終サウスっぽい雰囲気が渦巻くドロっとした一曲。途中でYoung Jeezyの地を這う合いの手が入っているんですが、元々この曲はDJ ToompがYoung Jeezy用に作ったトラックなんだとか(名残)。「Barry Bonds」は異色曲、この曲に限ってはKanye WestではなくこれまたベテランのNottzが製作を担当しているんです。ですが全く雰囲気は壊さずに、それどころかこれはNottzでないとならなかったという出来栄えでたまらない(興奮)。ゲストにはこれまた人気者のLil Wayneを招いてめっちゃカッコよくキメてまして、Lil Wayneのあのねっとり絡みつくラップが堪能できます(激薦)。「Drunk And Hot Girls」ではあのMos Defを歌で参加させています、ただこれはあまりに作りが深くて(Jon Brionも製作に関与)僕は素直にはノれないかなぁと。「Flashing Lights」はErick Hudsonとの共同制作、この曲の電子音の昇華具合はかなり好きだしDweleの甘めでアダルトな歌声もハマッていて好き。「Everything I Am」では驚き、あのDJ Premiereがスクラッチで参加したメチャ渋な一曲が登場。Prince Phillip Mitchell「If We Can't Be Lovers」をサンプリングしたメロウでオシャレなトラックに、Public Enemy「Bring The Noise」をスクラッチした豪華で通な共演で御座います。「The Glory」は僕個人としては最もKanyeらしい思う嬉しい一曲、こういうトラックがなんともベタで可愛くてKanye Westの創る楽曲の持つ魅力の真髄だと僕は思います。Mountain「Long Bed」をサンプリングした煌くトラックにJohn LegendとMos Defがバックボーカルで参加しているそうです……また気付きませんでした(苦笑)。そして本作の注目曲はコレ、「Homecoming」ではないでしょうか(当然)。あのWarryn "Baby Dubb" Campbellが共同制作に名を連ねているのもその要因の一つですし、加えてあのColdplayのChris Martinがゲスト参加しているんだから凄まじい。これはもう完全にChris Martinありきの作りで流麗で響きが良くて、Chris Martinの歌声の魅力に改めてドップリ(溺)。Chris Martinといえばつい最近、Jay-Zの「Beach Chair」に客演してましたね、どっちも好きですが……う~~~んJay-Zの方が好きかなぁ、甲乙付け難しですな(苦渋)。「Big Brother」は再びDJ Toompが単独で製作を担当、これがなかなかドラマチックな作りになっていてかなり好き。ところどころにJay-Zの使ってたラインも混じっているっぽいし、タイトルの感じからもJay-Zの事をちょっとはラップしているのかな(想像)。そしてここからは国内盤のみのボーナストラック、これがまたまた国内盤のみでは勿体無い楽曲でお得なんです(薦)。まずは「Good Night」、トラック自体は簡単な作りでこれと言って派手でなく、ちょっぴり南の島な感じ。た~だ~、この曲には帝王Jay-Zがラップで参戦していまして、この遠くでラップしている様なこもった感じの音がまた乙で御座います。「Bittersweet Poetry」は通の間では話題になっていたJohn Mayerがゲスト参加の一曲、これがまた可愛くメルヘンな感じでKanye Westの遊び心が詰まったファン涎モノの一曲で御座います(稀少)。

うん、良かった、やっぱりKanye Westは最強のプロデューサーだと痛感しちゃいました。とこうやってべた褒めしている裏にはもう一つの意味もありまして、それはプロデューサーとしては勿論最強なんですが、MCとしては……う~んやっぱり一枚丸々聴いてると、Kanye Westのラップだけではちょっと物足らない気がする様な(笑)。ただやっぱりKanye Westに対する世界の支持はいまだ熱い訳で、そりゃ50 Centもムキになって惨敗しちゃうわって感じ、それぐらいのスーパースターになっちゃいました。これからも自分の作品は勿論、多くのアーティストにそのグッドミュージックを届けてほしいです(応援)。

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Daz Dillinger「So So Gangsta」
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西のベテランのDaz Dillinger『So So Gangsta』を御紹介。西の古株MCデュオ、The Dogg Poundを組んでいたのがKuruptとこのDaz Dillingerで御座います。本作はそんなDaz DillingerがJermaine Dupri率いるSo So Defに移籍しての第一弾アルバム、ここでは名義がシンプルにDazとなっています。犬の足跡がなんとも可愛いですな。
それでは早速と内容の方に触れていきたいと思います……まずは「Thing On My Hip」で幕開け、製作を担当しているのはあのNo I.D.で御座います(歓迎)。Act One「Friends Or Lovers」を下敷きにした静寂でミステリアスなトラックに、意外としっかり骨太なDaz Dillingerの唾吐きラップがゴリゴリと迫ります。「On Some Real」は皆が楽しみにしていた注目曲、Jermaine Dupri製作であのRick Rossが援護射撃をかます強力チューン。Jermaine Dupri提供のトラックは彼らしい上から下へと電子音が行き来する中毒起こしそうなドロドロトラックで、そこに絡むRick Rossのボスな存在感たっぷり過ぎるラップがかなり熱いです(好物)。「Rat-A-Tat-Tat」はDaz Dillinger本人による製作曲、銃声鳴り響きDazが叫ぶギャングスタ一点張りな一曲で、どことなく90年代を思い出させる懐かしい一曲。「Weekend」は再びJermaine Dupriが製作を担当した一曲、しかしここでは派手さは身を潜め曇った音でカラッと仕上げています。注目すべきはゲストにJermaine Dupriの右腕こと、ソングライター兼男性シンガーでもあるJohnta Austinが参加している点、その歌声をほんのちょっと楽しむ事が出来ます。「DPG Fo' Life」はこれまたDaz本人による製作曲、ちょっぴり晴れやかな可愛げあるトラックにSnoop DoggとSoopaflyが陽気に参加しています(憶測)。「Badder Than A Mutha」はJermaine Dupriが製作を担当したちょっぴりダンスチックなステップ踏む一曲でグッド、ゲストにNelly周辺でよく聴く男性シンガーAvery Stormが参加しておりまして、甘酸っぱい歌声の彼がまたなかなか良い仕事をしてくれているんですよ(褒)。「Money On My Mind」はScott Storchが製作を担当したちょっぴりアジアン味を混ぜ込んだシンプルな一曲、ゲストに相棒のKuruptを呼んだ濃い一曲。「Strizap」では大御所Ice Cubeが援護射撃、Daz Dillinger手製のトラックにこの二人の無骨なラップが邁進するベテラン底力な一曲。おとぎの国なピロピロヒャラヒャラな電子音が散りばめられたJermaine Dupri製作の「All I Need」も面白い、でもちょっぴりパンチが足らないかなとも、JDなだけにかなり期待しちゃうんで。電話での会話から始まる⑬「The One」もJermaine Dupriによる製作曲、ここでは贅沢にJagged Edgeのハーモニーをエッセンスに調合。哀愁たっぷりなギターと民族笛が小気味良く絡む結構ダークなトラックで、このトラックでのJagged Edgeの紳士な歌声がまたカッコ良過ぎるぐらいにカッコイイ、たまらんですわ(鼻血)。最後を締め括る完全に男臭い無骨でエネルギッシュな「Dat's Dat Nigga」も自身による製作、Daz Dillingerのトラック製作能力の高さに驚かされますし、その野郎なラップもカッコ良くて惚れましたよ。

とまぁそんな感じで、ほどよく豪華なゲスト陣とトラックが用意された順当な一枚に仕上がっていました(褒)。僕はDaz Dillingerの昔を知らないからなんて抵抗も無く聴けたケド、昔からのファンにはJeramaine Dupriとの絡みはあまり好まれるものではなかったのかな……まぁ僕は普通に良いと思いましたよ。

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Ice Cube「Laugh Now, Cry Later」
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超ベテランのIce Cubeの六年ぶりの作品となる『Laugh Now, Cry Later』を御紹介。最近ではもはや俳優としての仕事が忙しくてMCが副業って感じになってましたが、久々にIce Cubeが帰ってきました。大物の帰還というだけあって脇を固める布陣がこれまた豪華、サウス全盛の最中に西の大物がガツンと実力を魅せてくれる事を信じて購入しました。
それでは早速内容に触れてゆきたいと思います……まずは先行シングルとなった「Why We Thugs」でおどろおどろしく幕を開ける、製作は御存知(てか一聴してそれと分かる)Scott Storchによる製作。放っておいたら50 Centが現れそうな重~いギャングスタなトラックに、Ice Cubeの歯切れの良いラップが突き進みます。「Smoke Some Weed」はBuddaが製作を担当した妖し過ぎる一曲、アジアンテイストなトラックと女性の合いの手が面白い一曲。「Child Support」はTeak Teak Tha BeatsmithとDee Underdueなる二人が手掛けています、銃声鳴り響くシリアスながらもドカドカした一曲で、Ice Cubeが迫力有りまくり。「Doin' What It 'Pose 2Do」はEmileなる人物が製作を担当したシンセ曲、ピコポコと跳ねる感のある電子音にスクリューがかかる売れるエッセンス凝縮の一曲。「Laugh Now, Cry Later」はSean CとLVの二人による共同制作、くぐもった音感がなんともカッコイイ落ち着いた深みのある一曲。「Stop Snitchin'」はあのSwizz Beatzが製作を担当した相変わらずの電子音バリバリの一曲、がしかしここではどちらかというと地味めな(シンプルな)トラックを提供、Swizz Beatz御得意の煽り声も少なめでちょっぴり寂しい気も。「Go To Church」ではLil Jonが製作でその手腕を発揮、加えてSnoop Doggと一緒にゲスト参加もしています。このトラックはもう完全なLil Jon風味のCrunkトラック、最近あまり聴いてなかったからちょっと懐かしさも感じたり(笑)。Ice Cubeの後に登場するSnoop Doggのユルユルな事、Snoop Doggはどんな曲に混じっても存在感が薄れる事はないですね。「The Nigga Trapp」はDJ Green Lanternによる製作曲、彼らしい静寂の中にドラマチックさを含ませた作りのトラックでカッコイイ。「Growin' Up」はLaylowとD-Maqによる共同制作、サンプリングにMinnie Riperton「Memory Lane」を使用したメロウでソウルフルな泣きの一曲(好物)。どことなくJust BlazeなんかがやりそうなガツンガツンなEmile製作「Click, Click-Get Back!」もめちゃカッコイイし、Teak Teak Tha BeatsmithとDee Underdueが製作したブインブインなシンセ曲「The Game Lord」もめちゃカッコイイ。Buddaが製作した「Chrome & Paint」では盟友WCと共演、さすがに息の合った掛け合いを魅せてくれます。「Steal The Show」でScott Storchはいつもの作りのトラックに歪みを加えて独特の雰囲気を醸し出していて、これはなかなか好きですよ、頑張れScott Storch。「You Gotta Lotta That」では再びSnoop Doggが力を貸してます、製作はまたまたLil Jonなんですが今度はかなりシンプルに音数少なく仕上げていて、これがなんともSnoop Doggに合っています(笑)。そして最後「Holla @ Cha' Boy」が登場、これはLil Jonが手掛けた最もCrunkしている一曲、今にもUsherが出てきそうな程に“Yeah!”な感じの一曲でノれます(踊)。

流石はIce Cube、ブランクを微塵も感じさせない強力な一枚を届けてくれました。これ!といったキラーボムは無かったのでそれが残念ですが、それでもどれも及第点越えの楽曲ばかりでオーケイで御座います。映画も勿論ですが、コッチの方でもまだまだ是非頑張って頂かなくては。

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Clipse「Hell Hath No Fury」
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Clipseの通算二作目『Hell Hath No Fury』を御紹介。人気プロデューサーチームThe Neptunesに見出されデビューした兄弟デュオのClipseの二枚目。個人的には好きだけど一発屋で終わるんでは思っていたんですが、その後もちょこちょこ客演などこなして発売された嬉しい二枚目で御座います。今回も当然ながらThe Neptunesの強力バックアップ、これはもう買うっきゃないって感じで。
そんな訳で早速ですが内容の紹介に……今回もThe Neptunesが全曲でその腕を揮っていますので乞う御期待。まずは「We Got It For Cheap(Intro)」で幕開け、完全にThe Neptunes仕様のシンセトラックながらかなりシンプルな作りで、本作をかなりストイックでシリアスなものに印象付ける事に見事に成功しています。「Momma I'm So Sorry」ではアコーディオンっぽい音の崩れた旋律とハイハットが“チチチチチ♪”と鳴り続けるトラック、かなり静かで地味な曲が続きます。「Mr. Me Too」では早くもPharrellがゲスト参加しラップを披露、ここではThe Neptunesらしいベイ~ンと鳴る電子音をスカった構成で仕上げた浮遊世界で三人のラップが遊泳する彼ららしい一曲。乾いた打楽器の音がドコドカと鳴り回す「Wamp Wamp(What It Do)」はSlim Thugがゲスト参加、シングル曲ながらもこれもかなり地味な感じで、だからこそClipseの鼻にかかった這う様なラップが映える(それとは好対照にやさぐれたSlim Thugのラップも良い)って感じ。民俗音楽スレスレを突く感じがなんとも巧い、The NeptunesにしてもTimbalandにしても。AB-Livaをゲストに招いた「Ride Around Shinning」もかなり地味なんだけど面白い、何かに変身する様なキラララ音を配したThe Neptunesらしい奇天烈趣味な一曲。エッジの効いた「Dirty Money」は僕はかなり好き、王道なドラムパターンにThe Neptunes味のシンセを加えた、思わず体が揺れるHip Hopな一曲。「Hello New World」はPharrellの軽めに歌ったフックが小粋なスペーシー曲、こういうやんわりしたシンセが絡むのが好きだしPharrellのリラックスした歌声がなんとも素晴らしい。本作中で最も派手な作りの「Ain't Cha」ではRe-Up Gangが参加、暴れ回ります。続いても縦横無尽に駆け回る「Trill」、ブインブインと歪んだ音の構成はThe Neptunesならではで耳障りにならないから不思議。御馴染みの仲間Roscoe P.Coldchainをゲストに招いた「Chinese New Year」はThe Neptunesの全要素が混ざった一曲、もうちょっとピコピコ音を多めに配合して欲しかったかな。そして僕が本作で最も楽しみにしていた、そして一番大好きなのが最後を飾る「Nightmares」で御座います(拍手)。何故そんな気になったかってゲストが良い、Pharrellに加えてあのBilalが参加しているんですから(驚)。クラシックなGeto Boys「Mind Playing Tricks On Me」を下敷きにしたThe Neptunesのメロウ側面爆発のスムーズなトラックに、Bilalの甘美過ぎる撫で声ファルセットが絡みまくる極上トラック、これ大好きですよ素敵ですよ(絶賛)。

てな感じで聴いていて思ったのが、前作『Lord Willin'』はThe Neptunes全盛期を象徴するかの様にピコピコ音全開な作りだったのに対し、今回はかなりシリアスでよりClipseに焦点を当ててあった様に感じました。本作でClipseはその評価をグーンと上げ、もはや“The Neptunesがバックアップしている”という肩書きは要らないMCデュオに成長した様です(特にPusha Tの評価が高いそう)。The Neptunes好きな方は聴くべき、なかなか良かったですよ。

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Fat Joe「Me, Myself & I」
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Fat Joeの通算七作目となる『Me, Myself & I』を御紹介。その巨漢がもうトレードマークの名もそのままのFat Joe、精力的に作品を届けているベテランで御座います。前作が50 CentとのBeefの最中に発売されたってのもあってかなり注目されましたが、本作はどことなく地味に発売された感がありましたね。僕もタワレコに並んでいるのを見て発売を知った感じでした。
それでは早速内容の方に触れていきます、本作はちょっぴり少なめの全12曲を収録しています。まずは幕開け「Pendemic」はStreetrunnerが製作を担当、まぁ幕開けらしく静かにじわじわと来る一曲。「Damn」はGrind Musicなる人物が手掛けたネタ使い冴えるソウルフルな一曲、Bo Hansson「Excursion With Complications」を下敷きにひたすら熱いラップをかますFat Joeが見物。「The Profit」では今最もマイク5本に近いMCである人気者Lil Wayneが客演で参加、製作はDJ Khaledで御座います。シンプルながらもどこか緊迫感の走る警戒系トラックに、Fat Joeの野太いラップとLil Wayneの粘着質なラップが絡む濃~い一曲。「No Drama(Clap&Revolve)」はThe Runnersが製作を担当したサウス流儀のスクリュー曲、これでYoung JeezyかRick Ross辺りが絡んでたらもっと最凶な一曲に仕上がっていたに違いない。「Breathe And Stop」ではThe Gameがゲスト参加、製作はNu Jerzey Devilなる人物が担当。Bob Marley「War」をサンプリングした最近流行りのRaggae風味のトラックにThe Gameのやさぐれたフックが印象的な、でもそんな破壊力は無いちょっぴり肩透かしな一曲かと(残念)。「She's My Momma」は再びStreetrunnerによる製作、サンプリングにはBlack Heat「Keep On Runnin」を使用。こういう早回し的なトラックは僕の好物なのですんなり耳に入る、でもどことなくパンチが無いというか、ちょっぴり物足らない感じが。「Make It Rain」は本作からの大ヒットシングル、アルバムが売れなくてもその中の一曲だけ売れるっていう最近の現象そのままな一曲。製作は最近めっきり名前を聞かなくなった気のするScott Storchが担当、ゲストには本作二度目となるLil Wayneが参戦。このトラック自体はそんな破壊力は無い気がするし、かなりシンプルでそんなにバウンスも感じない。ただやはりここはLil Wayneの爬虫類フックが効果を奏している気がする、もしこの曲にLil Wayneが参加していなかったら……こんなに売れてはいなかったかも(憶測)。続く「Jealousy」は再びGrind Musicによる製作曲、Isaac Hayes「Ike's Mood」をサンプリングしたトラックがカッコよくて結構好きな一曲。「Think About It」は再びScott Storchによる製作、良くも悪くもScott Storchらしい仕上がりの緊迫感ある重苦しい一曲、もう一押し足らないかなぁとも(欲張)。StreetrunnerがMichael Jackson「Maria(You Were The Only One)」のボーカルをそのままベタ使いした「Bendicion Mami」が悔しいケド好き、原曲知らないけど聴いて一発でMJのそれだと分かる歌声。最後を飾る「Story To Tell」はDJ Khaledによる製作曲、こういう感じのダークトラックがFat Joe色なんでしょうね、しっくり来るっす。

う~ん可もなく不可もなくって感じ、もうちょっと冒険してほしかった気もするかなぁ。Fat Joeはゲスト参加とかでなら存在感大きいんだけど、ソロだとちょっと僕的には物足らないMCなのかも(失礼)。でも軽く及第点は超えているのかな、失敗している曲も無かったし。Lil Wayne好きなら「Make It Rain」狙いで購入するのも良いかもしれません(結局)。

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Talib Kweli「Eardrum」
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Talib Kweliの通算三作目となる『Eardrum』を御紹介。玄人ウケの良いTalib Kweliの待望の新作、今回はレーベルをWarner Bros.の移しての第一弾アルバムという事で、これ以上ない程の充実さと豪華さで挑んでいます(驚)。素人の僕でもTalib Kweliは大好きな訳ですが、今回は全19曲とかなりてんこ盛りな収録曲数も嬉しいし、相変わらずカッコイイジャケットも僕の心をガッチリキャッチで御座います。
それでは早速内容にふわっと触れます……素人の僕ではこの作品の魅力の30%も伝えられない事をまずは断っておきます(謝罪)。まずはMadlibが製作を担当した女性の語りで始まる「Everything Man」で幕開け、冒頭は民族楽器の様な音で始まるんですが途中でソウルフルにメロウに転調、Talib Kweliの滑り込み方もスムーズで一気に引き込まれます。「NY Weather Report」はNick Speedなる人物が製作を担当、これも完全なるTalib Kweli節で安定感抜群。「Hostile Gospel,Pt.1(Deliver Us)」は我らがJust Blazeが製作を担当、ピアノ音と電子音、それに荘厳なコーラスが絡むJust Blazeらしいっちゃらしい一曲。「Say Something」はいつも彼にしか作れない音で楽しめてくれるwill.i.amが製作を担当、ゲストには彼でなくJean Graeなる女性MCが参加しています。う~んやっぱり此処はwill.i.amに参加して欲しかったケド仕方ないか、途中で挟まる声がSwizz Beatzの声に聞こえるのは僕だけかな。Talib Kweliがちょっぴり早口にラップする流麗な「Country Cousins」はUGKとRaheem Devaughnがゲスト参加した一曲。AKidCalledRootsとSha-Ra Shakierが製作したJohnny Hammond「Lost On 23rd Street」下敷きのメロウ系トラックに、UGKの二人の灰汁の強いラップが絡んで新鮮、そこに絡むRaheem Devaughnなる男性シンガーの極上ファルセットがたまらなく快感で心地良いです(昇天)。「Holy Moly」はあのPete Rockが製作を担当した早回し曲(凄)、Elton John「Border Song」をサンプリングしたメロディアスな一曲で、流石の作りでTalib Kweiの魅力が十二分に引き出されています。「In The Mood」ではお待ちかね、Kanye Westが製作&ゲストで参加してます(拍手)。ここでKanye WestはThe Friends Of Distinction「Lonesome Mood」をサンプリングに選択、夜の帳がかかるムーディーで甘い艶やかなトラックは極上、流石はKanye Westな仕事っぷりです。「Soon The New Day」は完全な目玉曲、あのNorah Jonesをゲストに迎えたジャジーな一曲。製作はMadlibでこれがなんともゆらゆらした奥行きのある一曲で、Norah Jonesのリラックスした歌声が僕の疲れを癒します。Terrace Martinが製作を担当した「Give 'Em Hell」は歌モノ、Col Mattisonなる女性シンガーとあのLyfe Jenningsが歌声を披露しています。最初はLyfe Jenningsの渋く深みのあるあの歌声だけで十分だと思っていたんですが、このCol Mattisonなる女性の歌声がメチャ素敵で痺れた、彼女がほぼメインなんですが十分に味が出ています(美味)。「More Or Less」は旧知の仲であるHi-Tekが製作&Dionがゲストの安心の一曲、派手ではないけどやはりTalib Kweliを熟知した作りかと。「Stay Around」では嬉しい事に再びPete Rockが製作を担当、Kool & The Gang「Stay Awhile」をサンプリングしたクラシックソウルな作りは懐かしくも新鮮で、Talib Kweliの表情に富んだラップを一段と際立たせていて思わず体が揺れる。「Hot Thing」では再びwill.i.amが製作を担当、Johnny "Guitar" Watson「We're No Exception」を下敷きにしたトラック自体は目立たないんですが、其処に今回はwill.i.amのフックが絡んで風味が増しています。「Perfect Beat」では大御所中の大御所KRS-Oneがゲスト参加(驚)、製作はSwiff D.とHi-Tekの二人。もうこの曲はKRS-Oneの存在感が圧倒的、あの力強い(クドイ?)ラップは説法ですから、圧巻ですわぁ。「Oh My Stars」ではMusiq Soulchildがゲスト参加、DJ Khalilが製作を担当したちょっぴりキラったトラックにMusiq Soulchildのあの浮遊感のある歌声で一気に天まで舞い上がっちゃいます(爽快)。そしてやっと本作からの先行シングル「Listen!!!」が登場、製作はよく名前を見かけるKwameによるもの。Fred Williams「Tell Her」をサンプリングしたこの哀愁漂うトラックに惚れて、このアルバムは即購入しようと決心しました。「Hostile Gospel,Pt.2(Deliver Me)」はJust BlazeではなくDJ Khalilが製作、ゲストにSizzlaを迎えてあの独特の合いの手を入れてます。そして最後、僕が本作で最も気に入っていて繰り返し聴いているのが「The Nature」、それもそのはずあのJustin Timberlakeが歌参加だけでなく制作もこなした一曲なんですから。ちょっぴり歪んだ電子音もグルーヴがあってカッコイイし、Justin Timberlakeの十八番ファルセットが脳天と心臓突き抜けるフックも最高に痺れる(失神)。最後らへんはもうJustin Timberlakeが独壇場で歌い上げちゃってますから、もう僕も成りきって歌ってますから(阿呆)。この二人の相性も抜群だと思う、Justin Timberlakeのこういう仕事がもっと増えたらいいなぁ(切望)。

素晴らしい、これぞ燻し銀Talib Kweliの世界です、文句の付け様が無いですな。全19曲のかなりの大容量でかなりの長尺なんですが、そうだれる事もなく聴けます。最近のサウスなHip Hopにちょっと疲れたというそこの貴方、上質なHip Hopが此処にはありますよ。

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Slum Village「Detroit Deli(A Taste of Detroit)」
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Slum Villageで『Detroit Deli(A Taste of Detroit)』を御紹介。多くのメンバー入れ替えを行いながら、結局現在はT3とElzhiの二人で活動しているSlum Village、故Jay DeeもこのSlum Villageの一員として注目されました。はっきり言ってドの付く素人の僕はJay Deeを本当につい最近(てほどそんな最近ではないが)知った方だし、だからSlum Villageもこの二人編成しか知らないんですよ(苦笑)。
内容にほんの少し触れます……まずはそのJay Deeがやはり殆ど製作には絡んでいません、当然なんでしょうがやはりちょっと寂しかったってのが本音。じゃあ物足らなかったかというとそうでもなく、なかなか引き締まった良いアルバムで御座いまして。殆どの楽曲を製作しているのはYoung RJとBlack Milkなるコンビ、ま~たこの二人がかなり手堅い仕事っぷりで要注意、僕が知らないだけで有名なのかも。だからまずはその二人が手掛けた楽曲から紹介、まずはPhat Katをゲストに迎えた「Zoom」で幕開け、ピコポコな浮ついたビート上でタイトなラップが絡むイカした滑り出し。「Dirty」ではあのDirt Mcgirt(故Ol' Dirty Basterd)がゲスト参戦、相変わらずの奇人なフックを披露(曲者)、しかしながらトラックは夢見心地で煌いたメロウ系、ODBにこういう音合わせると不思議と面白くしっくり来てる(奇跡)。「Closer」では男性シンガーDweleがゲスト参加、このDweleはずっと気になっているシンガーで機会があれば早く作品が欲しいシンガーの一人。Isley Brothers「Don't Say Goodnight」を下敷きにしたシルキーで優しい温和トラックにDweleの甘い歌声が相俟って、もう爆睡できる事は必至です(枕)。「Old Girl/Shining Star」「Keep Holding On」の二曲ではMelanie Ruthrfordなる女性シンガーをfeat.してまして、僕はシックでよりドラマチックな後者の方が断然好き、Alicia Keysみたいなちょっぴり影のあるMelanie Ruthrfordの歌声が映えてる。ちょっぴり歪んだ音の中でSlum Villageのラップが鮮明に光る「Things We Do」もカッコイイ、異次元世界に引き込まれそうなフックも面白くて効果的。「Count the Ways」では再びDweleがゲスト参加、ここでもDweleの囁く様な歌声が神秘的かつ効果的、この歌声がこのトラックの揺らめき度を更に高く中毒性も高くしています。そして最後にはJ.Dillaをfeat.したタイトルもそのままの「Reunion」が登場、J.Dillaは製作せずにMCとしての参加。と此処までがYoung RJとBlack Milk製作曲、Jay Dee(此処ではJ.Dilla表記)が製作したのは「Do You」の一曲のみ、此処ではMC Breedをゲストに招きちょっぴり妖しいトラック上を遊泳。なんだろう、どことなくSnoop Doggを思わせるウェッサイギャングスタな空気感(個人的見解)。そしてもう一人の外部プロデューサーで忘れてならないのが「Selfish」、本作の目玉であり大ヒットした先行シングル、製作は向かう所敵無しの超プロデューサーKanye West殿。Kanye Westは此処でAretha Franklin「Call Me」をサンプリングに選択、これがまたあまりに美しくて涙腺が緩んじゃいます(潤)。Kanye Westの癖あるラップも良い味付けだし、あったかい歌フックを披露しているJohn Legendにもただただ賞賛の拍手を送るばかり(素敵)。

うん良かった、このアルバムでこれだけクオリティが高いならきっと昔の作品はもっとレベルが高いかと思われて気になって眠れない(大袈裟)。でもホント、Jay Deeと一緒にやってた頃の曲を絶対に聴きたいと思いました、きっと素敵な楽曲ばかりだと思います。Talib Kweliが好きな方には持って来いの一枚、とりあえず「Selfish」は聴くべきです。

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A Tribe Called Quest「Beats, Rhymes And Life」
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A Tribe Called Questの通算四作目となる『Beats, Rhymes And Life』の御紹介。Q-Tip(大好き)、Phife、Ali Shaheed Muhammadの三人から成る伝説的グループATCQ、再結成の噂がずっとありますがまだ実現されていなくて、ATCQファンの僕としては本当に待ち遠しくて仕方ないです(首長)。そんな彼らのアルバム、このジャケットはちょっと頂けない感がありますが内容はもうバッチリですから御安心を。
それでは内容に触れますと……まず本作を語る上で重要なのが製作陣、本作はThe Ummahが全曲を担当しているんです。The Ummahは前回も書きましたがQ-TipとAli Shaheed Muhammadに今は亡きJay Deeが加わった製作チーム、そんなこんなで今までのATCQ作品とはちょっと違う訳なんです。まずは流麗な旋律にキックすスネアが鳴り回す「Phony Rappers」で幕開け(Additional VocalsにConsequence、Additional ScratchesにDe La SoulのMaseが参加)、Q-TipとPhifeの飾らない真摯なラップが映えます。「Get A Hold」ではThe Cyrkle「The Visit」をサンプリング、これまた図太いビートを前面に押し出したシンプルながらも力強さが後引く一曲。「Motivators」ではMichael Urbaniak「Sound Pieces」をサンプリング、この感じはこれまでのATCQの感じに一番近いかなと僕は感じました。生楽器演奏の温かさに包まれるジャジーな「Jam」も素敵、こういうリラックスしたトラックにATCQのラップは綺麗に嵌ります。細かく鳴るハイハットとドラムパターンに美しい旋律が絡む流麗さが売りの「Crew」なんかも僕は好きだなぁ、これぞATCQって感じでイイ、Q-Tipのラップがこれまたカッコイイんすよ(惚)。スクラッチから流れ込むオールドスクール調の「The Pressure」も、The Gary Burton Quartet「I'm Your Pal」を下敷きにして女性シンガーTammy Lucasによるフックを活かした浮遊感漂う「1nce Again」も最高、Kool & The Gang「N.T.」をサンプリングしたこれまた美メロにスネアを混ぜ込んだ「Mind Power」はATCQ流儀だし、乾いたギターのエッジが鋭く他と違った趣の「Keeping It Moving」なんかもいいスパイスになっている。James Brown「Funky Drummer」からJBの雄叫びをちょっぴり拝借しながらも変わらず極上メロウに仕上げている「Separate/Together」も最高に冴えているし、続けてJames Brown「Make It Funky」とOhio Players「Pain」をサンプリングした「What Really Goes On」は夜のヒンヤリした空気に似た曲調がムード満開な静けさ。一番最後を締め括る「Stressed Out」は白眉、Bad Boy RecordsよりあのMaseとFaith Evans、そして今や有名人のConsequenceがゲスト参加した豪華曲。Faith Evansが歌う熱っぽいフックは勿論素晴らしいんですが、Maseは何処で顔を出しているのかが分からない(素人)。

このアルバム、1996年発表の作品なんですね、今聴いても全然色褪せてなくてカッコイイ、こういうアルバムって凄いですよねぇ。Jay Deeがこの世を去ってしまった今、The Ummahの作品をもう聴く事は出来ない訳で、そう考えるとこの作品の持つ意味はもっと大きなものになりますよねぇ(感慨深)。つい先日、Q-TipとCommonがThe Standardなるユニットを結成するとニュースになっていました、これは一大事、これからもQ-Tipから目が離せませんね。