RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

06 2008
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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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Lil Wayne「Tha Carter Ⅲ[Deluxe Edition]」
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“今生きている中で最も熱いMC”ことLil Wayneの通算六作目となる『Tha Carter Ⅲ』を御紹介。今のLil Wayneは本当に誰の目から見ても最強、これほどの人気を誇っているのはその客演依頼の多さからも伺い知るには余りあるぐらい(多忙)。そんなLil Wayne絶頂期にドロップされた“Tha Carter”シリーズ第三章、もう殆どの方が購入済みなんでしょうね。
皆が持ってるだろうから必要ないんでしょうが……兎にも角にも最強のMCが最強の布陣を揃えて挑んだ大作、これはもう抜かり無し状態といえます。皆の期待を背負って「3 Peat」でドロっと幕開け、製作はVaushaun "Maestro" Brooksが担当。Lil Wayne特有のあの粘着質で爬虫類の様に這うフロウが爆発、最近はちょっと度が過ぎるぐらいに絡み付いてきます。そして早くも注目曲「Mr. Carter」が登場、Dwayne Michael CarterことLil Wayneと、Shawn Corey CarterことJay-Zの、正に“Carter”競演曲が実現。Andrews "Drew" CorreaとInfamousによる共同制作のトラックはかなり地味で、これだけの強者のタッグながらもちょっと物足りない、Jay-Zは相変わらず紳士的なフロウでスマートにキメてくれて、心地良い風を吹き込んでいます。しかしこのJay-Z×Lil Wayneならやはり「Hello Brooklyn 2.0」の方が数百倍カッコ良かった、「Hello Brooklyn 2.0」と全く逆のアプローチなんでしょうがこれは物足らなかった。そんな中でLil Wayneの中毒起こすラップでダウンさせられるのがShondrae "Mr.Bangladesh" Crawford製作のスクリュー曲「A Milli」、Lil Wayneの舐め回すフロウだけでも目が回るのに、そのうえ呪文の様に“あみり♪あみり♪”と渦巻くフックが耳にこびり付く、これぞ正にドラッグ曲です。歌部門の客演王ことT-Painが援護射撃の「Got Money」はPlay & SkillzとT-Painが製作を担当、T-Painの一本調子な歌フックがまた癖があって彼らしい技法、それに全く喰われずボコったフロウをかます(途中で挟んだRihanna「Umbrella」のライン“えら♪えら♪ええええええ♪”にはヤラレた)Lil Wayneはやはり個性が突出している。「Comfortable」ではKanye Westがトラックを製作、そしてゲストになんとあのBabyfaceを起用した激甘メロウを展開。Kanye Westにしか書けない美しく心地良い温かソウル曲に、Babyfaceのハート溶かす甘美な歌声が乗ってすぐに昇天、Lil Wayneが魅せるこういうゆったりしたフロウもリラックス出来て僕は好き。映画のサントラの様にトラック自体に物語を感じさせる「Dr. Carter」はSwizz Beatzが製作を担当、David Axelrod「The Smile」使いの怪しくカッコイイ曲はおよそSwizz Beatzとは想像もつかない、でもカッコイイ、Swizz Beatzの底力を痛感させられました。「Phone Home」は久々にCool & Dreが製作を担当、“ふぉーんほーむ♪”を連呼するミステリアスなこのトラックはあまり好きになれない。Cool & Dreは好きな製作チームなだけに厳しく評価してしまいますが、最近はあまり素晴らしい仕事してない気がする(惜)。「Tie My Hands」は前作に引き続きでは唯一の参加となるRobin Thickeが製作&ゲストで参加、Robin Thickeらしいクラシックで優美なトラックに彼の憂いを帯びた歌声が悩ましく絡む静寂曲。Lil Wayneも囁きかける様にフロウ、この空気はRobin Thickeでないと味わえないもの。Darius "Deezle" Harrisonが製作を担当した「Mrs. Officer」はBobby Valentinoが歌参加、どこか南の風のような陽気さと柔らかさを含んだトラックが爽快で胸の中を突き抜ける素晴らしい仕上がり(好曲)。しかしここではやはりBobby Valentinoに賞賛を浴びせるしかないです、その甘酸っぱい歌声で繰り出す“うぃーううぃーううぃ♪うぃーううぃーううぃ♪うぃーううぃーううぃ♪”のリフレインは瞬殺の妙技でした(完敗)。しかも最後の方ではラップも披露、これは流石のLil Wayneも存在感で少し負けていました(僅差)。「Let the Beat Build」はKanye Westが再び製作で参加、なんてことないトラックでこれは肩透かしだったかな、まぁKanye Westがラップで参加しなかったから良いか(Kanye Westのラップが最近ちょっと苦手)。先行シングルとしてヒットした「Lollipop」はJim Jonsin製作(Co製作をDarius "Deezle" Harrisonが担当、ソングライティングではSean Garrettが参加)、T-Pain専売特許のボコーダー使いでレロレロなるLil Wayneの蜃気楼フロウがこれまた中毒性高くて癖になる(目回)。そこに換気する様にライトな歌声を挟むのがStatic Major、先日亡くなられて知ったんですがあのPlaya所属の方なんですね。Aaliyah「Loose Rap」で聴いてたので知ってたんですよね、良い歌声を持ったシンガーを失いましたね。David Banner製作の「La La」はBriscoとBusta Rhymesが参戦、遊園地に迷い込んだ様なトラックがあまり好きになれず、せっかく大好きなBusta Rhymesがフロウをかますもしっくり来ない(残念)。Streetrunner製作でBetty Wrightが喉を唸らせ熱く拳を回す「Playing With Fire」はLil Wayneには不似合いな気がしてどこかチグハグに感じたのが正直な感想、上手く調理出来てない気がします。「You Ain't Got Nuthin'」ではFabolousとJuelz Santanaというこれ以上ないという精鋭が参戦、The Alchemistが製作したあまりに彼らしい不穏で不気味なトラックがシリアスでピーンと線を張っててイイ。三者三様の立ち回りで上手く機能している、どこから食べてもあんこにぶつかる豪華過ぎるどら焼き曲で満足。最後を飾るのはRodnae製作のNina Simone「Don't Let Me Be Misunderstood」サンプリング曲「Dontgetit」、良い意味で埃っぽいソウルマナーに則ったレトロなトラックはなかなかのコク深い味わい、Lil Wayneの語るラップも渋くキマッていてナイス。
とここまでが本編、これとは別に“Deluxe Edition”にはもう一枚ボーナスCDが付いていまして。「I'm Me」はDJ NastyとL.V.M.のタッグが製作の裏幕開け曲(幕開けとしてはこちらの方がカッコイイ)、「Gossip」はStreetrunner製作でどこか不思議な感覚に陥るシリアス曲、「Kush」はVaushaun "Maestro" Brooks製作のCon Funk Shun「Honey Wild」使いでアジアンキュートな香り、「Love Me Or Hate Me」はGX製作の荘厳曲、「Talkin' About It」はInfamous製作のデジタルなオーケストラ音で鋭く弾くなかなか面白い一曲。

率直な今の感想を述べますと、かなりの期待を寄せていた本作は期待通りの仕上がりでした。世間様よりは低めにそれなりの期待で待ち望んでいたんで、下回るでもなく上回るでもない感触です。前々作の『Tha Carter』も前作『Tha Carter Ⅱ』も充分(あの頃は意外と)素晴らしい仕上がりだったので、それらを超えたかというとそうではないかもしれません。でもまだそんなに聴き込んでいないですからね、これからもっと魅力が増すって事もありますし。しかしボーナストラックを含めたら全21曲収録、これはLil Wayneに脂がのっている証拠ですね、仕上がりとしても最高水準をキープしていると思います。もはやHip Hop界を登り詰め、他とは一線を画しているのは明確、Weezyの快進撃はまだまだ続きます。

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Mase「Harlem World」
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The Notorious B.I.G.の次にBad Boy Recordsの看板MCであった元牧師、Maseの記念すべきデビューアルバムとなる『Harlem World』を御紹介。少し鼻にかかった甘ったるく優しい鼻声ラップで愛されたMase、正確には“Mase”ではなく“Ma$e”表記が正しいんですが、ちょっと面倒なのでここでは省略致します。
そんなこんなで内容について触れますとですねぇ……流石は当時のBad Boy Recordsといえば全盛期だった訳で、そんなBad Boy Recordsから送り出されたMaseはかなりの手厚い待遇(完璧な製作陣と豪華なゲスト陣)を施されています。まずは幕開けを飾る「Do You Wanna Get $?」ではボスPuff Daddyが客演で参加、製作はDeric "D-Dot" AngelettieでPeter Brown「Do You Wanna Get Funny With Me」を使用。シンプルに打ち続けるビートがかえって浮き上がってて格好良い「Take What's Yours」はNashiem Myrickが製作を担当、ここではDMXが援護射撃という豪華さでまず失神、しかしここでは残念ながらフックのみの登場、でもDMXの吼えカッコイイは存分に堪能できる一曲でグッド。Sean "Puffy" Combs製作の「Will They Die 4 U?」ではPuff DaddyとLil' Kimが参加、しっかしこうやって聴いてもPuff DaddyとMaseのラップスタイル(声質)は似てる、Puff Daddyは当時Maseのスタイルを真似ていたんでしたっけ。という事で二人が混じっちゃってインパクトに欠ける、そんな中でもカッコ良くタイトにキメてくれるLil' Kimは本当に根性据わってます(拍手)。続く「Lookin' At Me」もそんなPuff Daddy参加の一曲でどちらも軟弱過ぎて魅力相殺、がしかしこのトラックは若かりし頃のThe Neptunes製作って点で特筆すべきかと。The Neptunesっぽい電子トラックではあるけれど、やはりまだあの奇天烈クールは確立されていなくて物足りないかな(辛口)。柑橘系の甘酸っぱさで爽快に駆け抜ける「Love U So」は完全にBad Boy特製で思いっきり僕好み、製作はSteven "Stevie J" JordanでサンプリングにTeena Marie「Square Biz」を使用。ここでは可愛い歌声で茶目っ気たっぷりにBilly Lawrenceがフックを披露していてこれもナイス要素、またこういうキャッチーなトラックにMaseの柔らかく撫でるようなフロウは嵌るんです。Mo-Suave-Aなる人物が製作した「The Player Way」ではEightball(現8 Ball)とMJGの凶力タッグが参加、なんですが二人は上手く流麗トラックにマッチするスマートなフロウを展開(曲者)。DMX周りでトラック作っていた(多分)Greaseが製作のダークな鋼鉄曲「Niggaz Wanna Act」では破壊力抜群のBusta Rhymesがフック参加、最後の方でフック繰り返しでBusta Rhymesの爆発を楽しめるんですが、もうBusta Rhymes絡んでしまうとMaseは物足らないです(失礼)。でもそんなMaseもSean "Puffy" Combs製作のKool & The Gang「Hollywood Swinging」使いの「Feel So Good」では本領発揮、こういうライトでメロディラインが鍵のトラックでは素敵な軟弱具合です(褒)。続いてもSean "Puffy" CombsがCurtis Mayfield「Right On For The Darkness」を使った「What You Want」では女性ボーカルグループTotalが参加、この曲はもうクールの乗りが完全にTotal得意パターンで、完全にTotalに耳奪われます。「Cheat on You」は嬉しい事にJermaine Dupriが製作を担当、ここではMichael Jackson「Don't Stop 'Til You Get Enough」をサンプリングした透き通るようにクリアなスウィート曲を用意。そこに絡むのはLil' Ceaseと帝王Jay-Zだから文句無し、特にJay-Z登場ではもはやJay-Zの曲と化してしまう程の存在感(圧巻)、また112がハーモニーを聴かせている辺りも高得点の鍵。Deric "D-Dot" Angelettie製作の「24 Hours To Live」ではThe Lox(御存知Jadakiss、Styles P、Sheek Louchの三人構成)にBlack RobにDMXと、Ruff Rhydersの面々が参戦、このマイクリレーも男臭い燻し銀な格好良さで痺れ上がります。Deric "D-Dot" AngelettieとCarl "Chucky" Thompsonが共同制作した浮遊感漂う不思議トラック「I Need To Be」では女性シンガーMonifahが参加、Maseにここまでユルユルと進まれるとちょっと眠たくもなります(笑)。Sean "Puffy" CombsとRon "Amen-Ra" Lawrence製作の「Wanna Hurt Mase?」は文句無しにカッコイイ、これはもうMaseの独壇場で粋に聴かせてくれて熱いです。最後を飾るのはSean "Puffy" Combs とJ-Dubが共同製作した胸キュンメロウ曲「Jealous Guy」、ハーモニー添える112はいつものように素晴らしいんですが、それに負けじとフロウでなく歌声(下手)を披露するMaseの愕然、これは失敗だと思います、ふざている様にも感じてしまいます(残念)。

最後は完全なる失敗ですが、一枚を通して聴く分にはなかなか楽しめる一枚だと思います。キャッチーなHip Hopが嫌いな方は敬遠しましょう、あと硬派なMCが好きな方も(笑)。Q-TipやFabolousやLil Wayneなどナヨった声のMCは数多くいますが、ここまで軟派で可愛い声のMCはMase以外にはいないでしょう。いや、良い意味でですよ、でもやはり多くの客演陣に助けられているのも事実ですが。

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Puff Daddy「Forever」
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Hip Hop界だけでなく、米国におけるShowbiz世界で大きな成功を収めているBad Boy EntertainmentのCEO、DiddyことP.DiddyことPuff Daddyの通算二作目となる『Forever』を御紹介。全くもって名前を変え過ぎです、今は結局またP.Diddyに戻したんでしたっけ、この頃はPuff Daddyを名乗っていました。P.Diddyが好きという訳でなく、彼らの創る音楽が好きな僕、という訳で本作も音狙いで購入していました。
そんな訳で本作の内容なんですが……流石は業界人のPuff Daddy(以降はDiddy表記)という事で、これまたなかなか多彩なゲスト陣が終結、これだけで充分に聴き応えがあると僕は考えます。あと製作にはほぼ全曲でSean "Puffy" Combsが関与(Additional ProgrammingではMario "Yellow Man" Winansがほぼ全曲関与)、なので彼の名前は省略して紹介します。まず幕開けを飾るのはZach White製作の「What You Want」、静かな流れに電子音が交錯するナイススタート。Ron "Amen-Ra" LawrenceにMario "Yellow Man" Winansが共同製作した「I'll Do This For You」では超実力派のKelly Priceが歌声参加、Bad BoyらしいFoxy「Get Off」使いのキャッチーメロディにKelly Priceの深みのある歌声が格好良い一曲。「Do You Like It... Do You Want It...」ではCEO(最高経営責任者)仲間である帝王Jay-Zが参加、Daven "Prestige" VanderpoolがL.L. Cool J「Wanna Got Paid」を大胆に(というよりモロに)使ったこれまたキャッチーなBad Boy醍醐味の一曲で僕は好き(笑)。特にJay-Zはこういう爽やかメロディにも充分対応出来ていてクール、これはJay-Zに酔い痴れるべき一曲。Jeffery "J-Dub" Walker製作の「Satisfy You」ではR.Kellyが参加、Club Nouveau「Why You Treat Me So Bad」をサンプリングしたどこか悲しげでミステリアスな一曲。R.KellyとBad Boyは結構絡んでいるんでこの共演もしっくり来る、R.Kellyのどこか寂しげで悲哀に満ちた歌声が濡れていてグッと来る。「Is This The End(Part Two)」はDent製作(Background VocalでJack KnightとCheri Dennisが参加)、ここではDentが高速Twsitaに合わせた激走トラックを提供、Diddyも負けじと頑張って応戦。途中でJack KnightとCheri DennisのフックをTalkboxで捻じ曲げる辺りの加工っぷりが憎い、流石はDentと感心しました(溜息)。Nashiem MyrickとCarlos "6 July" Broadyが製作した「I Hear Voices」はRyo Kawasaki「Bamboo Child」が下敷きのなんとも怪し~い不穏トラック、これに絡ませたのがCarl Thomasというのが納得いかない(憤慨)、せっかく素敵な歌声してるんだから奇を衒わず歌物トラックに起用して欲しかった(残念)。MC Lyte「Paper Thin」をサンプリングしたファンキーでぶっといビートが痺れる格好良さの「Fake Thugs Dedication」はSean "Puffy" Combs単独で製作、ここで援軍にRedmanを召還した辺りが上手い(策士)、実質Redmanはフックのみの登場なんですが破壊力抜群で縦横無尽に暴れ捲り(衝突)、これが功を奏してなんとも力強くも躍動感溢れる一曲に仕上がっています。「Angels With Dirty Faces」ではRon "Amen-Ra" Lawrenceが定番の大ネタEarth, Wind & Fire「Fantasy」をベッタリとサンプリング、ここで舞うのはBone Thugs-N-HarmonyのBizzy Bone、Twsitaとはまた違った超高音の高速フロウで切り刻みます。Nashiem MyrickとCarlos "6 July" Broadyが共同制作したLes McCann「Benjamin」使いの「Pain」はG-Depがゲスト参加、Wu-Tang Clan辺りがやりそうな曇ったピアノ旋律が怪しく黒光りするシリアスな一曲、これはトラックも素晴らしいからDiddyにはちょっと勿体無いかな(笑)。引き続きNashiem MyrickとCarlos "6 July" Broadyが製作した「Reverse」ではBad Boy家族であるShyneにG-Dep、加えてSauce Money(今何処へ?)にCee-LoにBusta Rhymesと豪華MC陣がマイクリレーを展開。そして本作の最重要曲がThe Notorious B.I.G.が降臨する「Real Niggas」、Deric "D-Dot" Angelettieが製作したズシっと重たく殺伐としたトラックに乗っかるBiggieの太く曇ったラップが最高にカッコイイ一曲(失神)。そしてもう一人参戦しているのがLil' Kim、彼女は女性MCの中でも突出した格好良さでクールに決めてくれるから好き、この際Diddyはもう出来に関係はありません(苦笑)。そういう意味では続く「Journey Through The Life」も同様、Nashiem MyrickとCarlos "6 July" Broady製作のAl Green「Your Love Is Like The Morning Sun」使いのトラックにNas、Beanie Sigel、Lil' Kim、Joe Hookerと濃い面子がマイクを回す鉄板曲。この曲のトピックはやはりNasとBeanie Sigelの共演、Jay-ZとBeef関係にあったNasとBeanie Sigelが絡むのはかなりレアかと。「Best Friend」は本作中で最もBad Boy色が色濃く滲み出た一曲、Sean "Puffy" CombsのMario Winansの王道タッグがChristopher Cross「Sailing」という超定番の大ネタを使用したTHEキャッチーメロディアス。この曲はもう完全にあの名曲「I'll Be Missing You」の焼き直し、112をMario Winansに差し替えたのみと言ってもいいぐらい、なんだけど……好きです(惨敗)、まずMario Winansが歌っているだけで充分聴き応えあるんですよ、そしてこの胸に染み入る切ないバラード、これだからBad Boy作品はやめられない(虜)。

Puff Daddyのラップ云々ではなく、トラックと豪華なゲスト陣で楽しめる一枚、Bad Boy好きなら聴いて絶対に損はありません。Bad Boy嫌い(というよりDiddy嫌い)の方も沢山おられますが、僕は断然と肯定派、別にキャッチーで商業的でも良いじゃないですか、音楽なんですから。なんて言っていると“貴方はHip Hopの本質を分かっていない”と言われるんでしょうね、でもきちんと楽しんで愛しているんですよ。

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8 Ball & MJG「Living Legends」
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Memphis出身の凶暴タッグ8 Ball & MJGの通算八作目となる『Living Legends』を御紹介。昔は“Eightball”の表記でしたが、本作からは“8 Ball”の表記に変わっていますね。というのもきっと本作よりレーベルをP.Diddy率いるBad Boy Records(詳しく言うと新たに設立されたBad Boy South)に移籍したからかもしれませんね(憶測)。そんな8 Ball & MJGですがつい先日、そのBad Boy Recordsを離れ、T.I.率いるGrand Hustleへの電撃移籍を発表したばかり、これからの動向にも目が離せませんね。
そんな訳で気になる内容を御紹介致しますと……まず、Bad Boy Records作品となるとP.Diddyの側近がほぼ全曲を製作していそうなんですが、本作ではけしてそうでは悪しからず。まずは“ばんぐらでぇっしゅ♪”の声刻印で御馴染みのShondrae'が製作を担当した「You Don't Want Drama」で幕開け、これが二人にピッタリのズシンと重量級のトラックで幕開けには相応しい。どこかオーケストラっぽい味のする「Straight Cadillac Pimpin'」はDavour & Vanexが製作を担当、ここでソウルフルで暑苦しい(良い意味で)歌声を聴かせてくれるShannon Jonesがなっかなか男らしくて素敵です。Bad Boy Recordsお抱え製作チームThe Hitmenの構成要員であるNashiem Myrickが製作した「We Do It」は、どこかアジアの宮廷音楽っぽいオリエンタル感漂う異色曲。The Wunda Twinzが製作した甲高く鳴る電子音に乗せて突き進む「The Streets」はUGKのBun Bが援護射撃参加、8 Ball & MJGの二人だけでもう充分メガトンなのに、そのうえBun Bが加わる事でよりパワーアップしています(戦車)。Davour & Vanexが再び製作を担当した「Shot Off」はこれまた強者のLudacrisが参戦、ここではLudacrisを活かせる細かく波打つ電子音でトラック構築、Ludacrisの竜巻ラップが炸裂します。「When It's On」はThe Hitmen要員のYogiが製作を担当、シリアスでダークなトラックにP.Diddy社長も出陣しますが、ここはやはりP.Diddyの力量不足が否めない結果に(惜)。Gorilla Tekが製作を担当した112客演の「Trying To Get At You」は最高にメロディアスでこれぞBad Boy奥義の一曲(興奮)、Jodeci「Come And Talk To Me」の濃厚な甘さをそのまま残した疾走ビートは完全にツボ、それに112の美しいハーモニーがトッピングですからもはや反則技です(卒倒)。Shondrae'が再び製作を担当した「Forever」では最近引っ張りだこのLloydが客演参加、Shondrae'らしいノイジーなシンセ音が鳴り響くトラックにLloydの青い柔らかい歌声が寄り添うように乗っかる不思議な一曲。「Look At The Grillz」はJonathan "Lil' Jon" Smithが製作担当にCrunkチューン、そこにT.I.の男前なエエ声ラップとTwsitaの高速辻風ラップが衝突る豪華共演曲、全員が負けない個性を発揮していてそのカラーの混ざり具合が面白い。ピコピコした機械音にうねるシンセサイザーがたまらなくスカってて格好良い「Don't Make」はまたまたShondrae'製作、完全サウスながらもどこかクールなスマートさが光ってて好き、Shondrae'良い仕事っぷりです(誉)。Mchalie JamesonとCorte Ellisなるシンガーの歌声もナイスエッセンスなブルージー曲「Memphis City Blues」はRed Spyda製作、やはり良い仕事してくれます。The Hitmen要員のDeric "D-Dot" AngelettieとPop-Traxが共同で製作した「Gangsta」はまたまたアジアンテイストな神秘曲、サンプリングに「Fresh」なる曲を使用。最後を締め括る「Confessions」は僕個人としては大好きなCool & Dreのタッグが製作を担当、どこか静寂でスーッと伸びるメロディ美しいトラックもさることながら、ここで味のあるナイススムースな歌声を聴かせる男性シンガーPoo Bearが素晴らしい(拍手)。このPoo Bear、名前は聞いた事ある気がするんですが……何処で聞いたかまでが思い出せないです(忘)、しかし良い歌声しています。

完全サウスなドロッとした世界は苦手な僕でも(最近はもうかなり慣れましたが)、結構すんなり聴けるサウスな一枚でした。やはりBad Boy Recordsからという事で、大ネタ使いのサンプリング曲を期待してしまいますが、まぁソレはソレ、コレはコレという事で。それでもやはり息の長いベテランタッグという事で、キッチリ聴かせてくれるのは確か、途中でダレる事もないですし、しっかりまとまった一枚で天晴れで御座います。

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T.I.「Trap Muzik」
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その端正な顔立ちで世の女性を虜にする“King Of South”ことT.I.の通算二作目となる『Trap Muzik』を御紹介。T.I.のこの人気はなにも顔だけでなく、そのラップ能力にもずば抜けた才能を持っているからで、あのJay-Zをして“次はお前だ”と言わしめたのも有名な話(The NeptunesのPharrellもT.I.を“Next Jay-Z”と賞賛していたとか)。そんなT.I.の若かりし頃の一枚、T.I.愛好家でもまだ所持していない方が多いのではないでしょうか。
それでは気になる内容に触れていきますと……やはり相変わらずの二枚目ラップでカッコ良さは抜群、今よりも若干だけど声質が高い気がします。まずはT.I.が別名のT.I.P.名義で製作した「Trap Muzik」で派手に幕開け、客演にはMac Boneyが参戦。挑発するようなT.I.の尻上がりのフロウに低く構えたMac Boneyのフロウが良い対比を成していて素敵。Benny "Dada" TillmanとCarlos "Los Vegas" Thorntonが共同制作した「I Can't Quit」はどこかブルージーながらもきちんとサウスのバウンスを残した一曲。「Be Easy」はT.I.作品には欠かせない盟友DJ Toompが製作を担当、Al Wilson「Somebody To Love」を下敷きにしたトラックはなかなかソウルフルで良い味出してる、いまやDJ Toompも大物Producerとして沢山のアーティストに楽曲提供している凄腕。San "Chez" HolmesがGary Wright「Can't Find The Judge」をサンプリング使用した緊迫感漂う「No More Talk」は冴えてます、T.I.の男前で落ち着いたフロウが思う存分堪能できる一曲。「Doin' My Job」はなんとあのKanye Westが製作を担当した渋過ぎるソウル曲、Bloodstone「I'm Just Doing My Just」をKanye West得意の45回転早回しした煌き輝くメロウトラックで、そこに紳士的に乗っかるT.I.のフロウも甘くて最高に痺れること間違い無し(極上)。続く「Let's Get Away」はJazze Phaが製作を担当した、これまたどこか土臭いメロウトラックで黒い魂がギラギラ光ってます。Aretha Franklin「Day Dreaming」を下敷きにしたトラックも最高にとろける甘さだし、そこに絡むJazze Phaと女性シンガーVerdiaの歌声も最高に熱っぽく情感溢れてて痺れ上がります(骨抜)。しっかしこういうメロウ物でのT.I.の落ち着いたフロウはメッチャ男前でカッコイイ、T.I.の声自体が良い塩梅で低めで良い味出してるんですよ。そんなメロウな流れを断ち切るのがDJ Toomp製作の「24's」、サウスらしいドロっとした重たいビートに重たいフックが乗っかる、僕的にはそんな盛り上がらない一曲(笑)。David BannerがLavell "DB" Crump名義で製作した「Rubber Band Man」はどこか可愛げ、途中で子供の歌声も挟まるもドシンズシンと重たいビートは相変わらずサウス流儀。「Look What I Got」はまたまたDJ Toompが製作、この音使いは完全にT.I.×DJ Toompが生み出す重量感で最高に冴えています(合致)。Furyなる人物がO'Jays「She's Only Woman」をサンプリングした「I Still Luv You」は、ピアノ旋律を断片的に残した哀愁漂うトラックが涙腺を刺激するナイスなメロウ(感傷)。「Let Me Tell You Something」は再びKanye Westが製作を担当(嬉)、Talkboxを使用したZapp & Roger「I Want To Be Your Man」をざっくり使った事で爽やかながらもどこか悩ましいトラックを完成。この味わいはやはり流石はKanye Westでないと創り得ない感覚、T.I.のゆったりとしたフロウもバッチリとキマッてて、この一曲はかなりポテンシャル高いです(絶賛)。「T.I. vs. T.I.P.」はT.I.P.ことT.I.が製作、この曲が後のアルバム『T.I vs T.I.P.』創作のモチーフになっています。「Bezzle」はDJ Toomp製作のスクリュートラックに、8 BallとMJG、それからUGKのBun Bが参戦した超重量級の一曲。このガッチリな援軍に負けじと、華奢なT.I.もバッチリ存在感を発揮、この面子なら負け無しですね(圧倒)。ゆったりと気だるく聴かせる「Kingofdasouth」、カラっと乾いた音に合わせて疾走するJazze Pha風味の「Be Better Than Me」、ブルージーなトラックにT.I.の高速フロウが風巻き起こす「Long Live Da Game」は全てSan "Chez" Holmesが製作を担当。

最近のT.I.では聴けない様な一枚ではないでしょうか、T.I.の影の出世作とも称されていますし、T.I.愛好家は是非押さえておかないと不味い一枚ですね。僕的にはKanye Westが製作を担当した「Doin' My Job」と「Let Me Tell You Something」がかなりお勧めですねぇ、この絡み自体これから先聴けるかどうか分かりませんし、かなりポテンシャル高いですよ(激薦)。

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Toya「Toya」
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Arista Recordsが送り出したSt.Louis出身の女性シンガーToyaのデビューアルバム『Toya』を御紹介。African AmericanとPuerto Ricanの血を引く彼女、Nellyのマネージャー繋がりでデビューを勝ち取ったんだとか。そういえば映画『xXx』のサントラ収録のNelly「Stick Out Ya Wrist」にfeat.されていたのがToyaでしたね、あの曲ではなかなか魅力的な歌声を聴かせてくれていたので、かなり期待が高まります。
それでは早速と内容について触れてゆきますと……まず僕は幕開けを飾る「No Matta What(Party All Night)」で一発K.O.されました、Toyaの清涼感溢れる綺麗系の歌声に合わせて疾走するトラックはDavid Frankなる人物の製作でグッド。あとこの曲はその駆け抜け具合も最高ながら、フックでの“えいえいえいえい♪”だとか“えいよーえいよー♪”なんかのリフレイン技がキマッてる、今聴いてもしっくりくる(今だからこそ嵌り易い)ナイスな歌い回しです。「How Can I Be Down」はBam & Ryan Bowserのコンビが製作(Co製作にToya参加)のミッドチューン、細かく跳ねるエッジの効いたクールビートがカッコイイ、Toyaの歌声も尖ってて最高に嵌ってます。続く「I Do!!」もBam & Ryan Bowserのコンビが製作を担当、これも電子音を微振動させて突き進む先鋭的R&Bでクール、派手さはないけれどToyaの歌声には合っているかな。Bless & K-MackのSoul Diggazコンビが製作の「The Truth」はどこか懐かしいファンキーさが売りのバウンス曲、下敷きにZapp & Roger「So Ruff, So Tuff」を使ったギラギラソウルフルな一曲。Allstarが製作を担当した「Think」もメロウ系統なんだけど一筋縄でいかないシンセ使いで爽快、Bam & Ryan Bowserがまたまた製作を手掛けた「Don't Make Me」は良いんですが、先述の彼らの製作曲に類似しているのが難点。「Moving On」はSoulshock & Karlinの強力タッグが製作担当したバラード、別れた恋人を忘れられないと切なく歌う詞に彼らの作る透き通った美しいアコースティックギター主軸のトラックが素晴らしく美しい。先程までToyaの歌声はクールだと何度も述べましたが、Toyaの歌声はクリアで優しく可愛くもあるんです(胸染)。MultiMan & Copenhaniacsなるコンビによる製作曲「Untouchables」では、Toyaが叩きつける様な力強い歌声を披露、Penelopeなる女性MCのラップも肝が据わってて格好良いですよ。「Book Of Love」はまたもやBam & Ryan Bowser製作曲、ここでは元Bad Boy Records所属のLoonが援護射撃で登場。Toyaには悪いけれどここはLoonを楽しむべき、Loonの程よく脱力した鼻声ラップが僕はかなり大好きです(好物)。再びSoulshock & Karlinがギターサウンドをフルに使用した「What's A Girl To Do」は打って変わってスピーディでスペイシーなアッパー曲、これも先鋭的な電子音トラックでかなりポテンシャルが高い、相変わらず良い仕事してますわぁ(溜息)。その後はまたBam & Ryan Bowser製作の「I Messed Up」「Bounce」が続きます、どちらも電子音を複雑に交錯させてチキチキ鳴らせて激走する格好良いトラックばかり、でもやはり欲を言えば一曲ぐらい趣向の違うトラックをやっても良かったかなと。Dallas Awesome(Dallas Austinの別名)製作の「Fiasco」ではあのT.I.がゲスト参加、他曲と同様にバウンス出来る電子トラックながらも、やはりDallas Austin製は一味違うブランド物、またここでキザでカッコイイT.I.のラップが鳥肌モノで興奮します。最後を飾る「I Do Pt.2」はRamahn "Jer-Z" HerbertがPeter Brown「Do You Wanna Get Funky Me」を下敷きに製作、ここでSt.LunaticsよりMurphy Leeが参加しています。欲を言えばNellyの方がインパクト大だったかもだけど、それでもMurphy Leeも良い味出してるんで僕は好き、もっと出番を増やしても良かった気がします。

トラックもゲスト陣も申し分なく格好良く、そのうえこのToyaが歌唱力もきちんと持っていて、なかなか侮れない快作で御座いました。せっかくこんなにToyaが歌えるんだから、電子的バウンス曲ばかりでなく、しっとり聴かせるバラードをもう何曲か収録していればもっと高得点だったかもしれません。ジャケット見る限りでは顔はイマイチっぽいけれど(失礼)、また何処かで彼女の歌声は聴きたいですね。

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Nelly「Da Derrty Versions : The Reinvention」
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片田舎であるSt.Louis出身の人気MCであるNellyのRemix集『Da Derrty Versions : The Reinvention』を御紹介。オリジナルアルバムを心待ちにしている間に届けられたのは今までの楽曲にほんのちょっと手を加えたRemix企画、当時はまだ学生で金銭的に余裕があったのでつい購入しちゃった一枚で御座います。
それではその内容はと言いますと……これがまぁ言うなれば手抜き的な一枚で、あまり愛情は感じられないアルバム、だからさらっと曲目に触れて終わりたいと思います。まずはシングルヒットしたNellyの出世曲「Country Grammar(Hot S**t) 」、曲自体には何も手を加えずE-40のラップを冒頭に挟んだのみのRemix。E-40にそんな思い入れが無いので、そんなテンションも上がらず。「E.I.」はあのDavid BannerがRemixを担当した掛け声満載のサウス曲、バッチリ熱くてDavid BannerらしいRemixでまぁまぁの仕上がりかなと思います。じゃらじゃら鳴らすギターサウンドがどこか爽やかで夏っぽくもある「Ride Wit Me」はCity Spudがゲスト参加、このCity SpidなるMCのラップはなかなか好きですが、トラック自体はやはりオリジナルを超える事は出来てなくて残念な限り。「Batter Up」ではMurphy LeeにAli、Chocolate Tai、King Jacob、Prentiss Church、TruとNellyの御仲間総出でマイクリレー、がしかしこれもあまり面白みが無い(迫力が無い)一曲でせっかくの大所帯が映えない感じ(惜)。「Hot In Herre」はBasement BeatsがRemixを担当しているんですが、これがオリジナルを作っているThe Neptunesがまるで作っているかの様なフィーリングでRemixっぽくない(驚)。てか原曲のワンフレーズを切り取って誇張しているのかな、だから全く違和感が無い感じ。「Dilemma」はあのJermaine DupriがRemixを担当という事でかなり期待大、なんですがそこまでの爆発はなく小規模なRemixに終わってます(悲)。Kelly Rowlandの歌声に加えてAliがラップで参加してまして、Aliは結構カッコイイ低音ラップで聴かせてくれるんでなかなか好きですけどね(助太刀)。「Air Force Ones」ではDavid Bannerが再びRemixを担当してRock風味を加味、荒っぽいビートに乗っかるのはNellyに加えてDavid Bannerと8 Ballという男臭いMC陣、これならMJGも参戦したらより強力だったのに(我侭)。「Work It」はScott StorchがRemixを担当、オリジナルの派手さを抜いたシンプルクールな電子トラックにリメイク。これといって変貌は遂げておらずやはり不満の残るRemix、Scott Storchなんだからもっと大きく改造してくれたら良いのに。しかしまぁより一層とJustin Timberlakeのオシャレなファルセットが体感出来て、その点は素敵な点かなと。「#1」もトラック自体には殆ど手を加えず、援護射撃にClipseとPostaboyを召還したRemix。ここはやはり一聴して分かる存在感のClipseのフロウが聴き所、せっかくならClipseと一緒にThe Neptunes製作の新曲にしてくれたら俄然興奮したのに~。「Pimp Juice」はJason "Jay E" Eppersonが手掛けたかなり要注目なRemix、ゆったりとJazzっぽく仕上げたトラックにあのRonald Isleyが悩ましく歌声を絡ませる妖艶曲、これは色気たっぷりでNellyの歌うフロウも活きてて好きですよ。あとは既出曲でBrian Mcknight『Superhero』にも収録されていた「Groovin' Tonight」、The Neptunes『The Neptunes Present... Clones』にも収録されていたThe Neptunes製作の宇宙曲「If」も収録、この2曲はクオリティ高くて両アルバムを所持してない方には嬉しい特典。あとは新曲の「Iz U」も収録、Jason "Jay E" Epperson製作のAlan Tew「Theme From People's Court」使いのぶち上げるトラックでNellyのフロウも熱があってなかなか良いです。

う~ん、必須所持アルバムでない事は確かですね、Nellyが好きな方ならまぁまぁ楽しめる一枚かなと思います。しっかしRemixといってもここまで創造性に欠けるともはやRemixではないですね、ここはやはりRemix開発者(自称)であるP.Diddy辺りにやらせたらもっと凄い一枚が出来たろうに。

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Jagged Edge「Jagged Little Thrill」
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Brandon CaseyとBrian Caseyの双子と、Wingo、Kyle Normanの四人から構成されるボーカルグループJagged Edgeの通算三作目となる『Jagged Little Thrill』を御紹介。あのJermaine Dupri率いるSo SO Defが誇るシンガー達でいつも最高のハーモニーを聴かせてくれる実力派、今となってはこういう男性ボーカルグループ自体が貴重ですもんね(寂)。
そんなこんなで内容に触れますとですねぇ……まずはそのJermaine Dupri製作(Co製作を右腕Bryan-Michael Coxが担当)の楽曲から御紹介してゆきます、幕開けを飾るヒットシングル曲「Where The Party At」がまずそう、南部出身のJermaine Dupri(以降JDと表記)らしい乾いたバウンストラックにJagged Edgeの“おっ♪おっ♪おっ♪おっ♪おっ♪”なる歌フックと、客演参加のNellyの流れる様にメロディアスなフロウが絶妙に絡むスパイシーさ加減が最高に熱いです。愛する女性との悲しい別れを切なく歌い上げる「Goodbye」も詞がすごく素敵で胸をギュッと締め付けられるバラード(涙)、JDってのはこういう美曲を作るのがとても上手でやはり侮れない、彼がこれだけ長くシーンの最前線を走り続けている所以ですよね。そんなJDの鼻声フック“しぇいき♪しぇいき♪べいべ♪”で始まる「I Got It」は程よく跳ねるミッド、ここでもJagged Edgeのフックが耳に残る躓き唱法で巧い、そのうえ客演参加でTrinaが男顔負けの叩きつける様なラップで華を添えます。細かく刻まれるチキチキ音と静寂の中に響き渡る様なしんみりスロー「Respect」も素敵、力強く賢く生きる女性への尊敬の念を込めたJagged Edge流の女性賛歌(崇)。ここまでがJD製作曲、お次はBryan Michael Cox製作曲を御紹介しましょう。ガチャガチャドカドカと激走する「Cut Somethin'」ではLudacrisが暴れ回ります、トラック自体はもうちょっとスピード出しても良かった気がしますが、Ludacrisのゴリゴリなラップで強度増してます。「Best Man」ではなんともBryan-Michael Coxらしい細く繊細メロディラインが切ないスローを展開、自分の彼女が自分の親友とデキていたというありがちな失恋はあまりに悲しい、何度も繰り返す“あいつは僕の親友で、君は僕のアールフレンドだったのに……♪”のフックが裏切りをより誇張して胸が痛みます。さらさらと流れる滑らかなメロディにJagged Edgeの紳士な歌声が重なる「Remedy」もナイスで、聴いててどんどん身体が深遠な世界に沈んでゆく感じ。あとはGary "Gizzo" Smithが自分を裏切った彼女への退場通告曲「Girl It's Over」、Teddy RileyばりのTalkbox使いで身悶えする悩ましいスロー「Can We Be Tight」、彼女への献身的な愛を様々なベストカップルに擬えながら語りかける「Head of Household」の3曲を製作、どれも高水準でバッチリの仕上がり。あとはJason Romeが製作を担当した爽やかな「Without You」とブルージーな「Driving Me To Drink」も充分納得の仕上がり。あとはBrandon CaseyとBrian Caseyの双子が製作を担当した「This Goes Out」はBig DukeとJoe Blakがゲスト参加、Jagged Edgeの歌声以外のもう一つの魅力といえば、自分達で作詞作曲が出来る点(といっても作るのは専らCasey兄弟ですが)、本作もソングライティングは全曲をBrandon CaseyとBrian Caseyの双子が担当していますから。国内盤の最後にはボーナストラックとしてJermaine Dupri製作(Strings ArrangedをLarry Goldが担当)の「You Hurt Me」を収録、ちょっぴりHip Hopテイストなドラムパターンに温かな弦音が絡む爽やかさ駆け抜ける一曲。

ナイスアップもナイススローもきっちり配合されたバランス感覚に富んだ一枚で、流石はJagged Edgeと感心させられるばかりです(賞賛)。Jagged Edgeは他の男性ボーカルグループと違って、柔らか高音担当がいないんですよね、だからそれだけ紳士的で骨太なコーラスワークを堪能できるんですよ(好物)。なかなか男性ボーカルグループには厳しい状況が続きますが、Jermaine Dupriとガッチリ手を組んでこれからも良い作品を提供して頂きたいです。

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Field Mob「Light Poles And Pine Trees」
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Field Mobの通算二作目となる『Light Poles And Pine Trees』を御紹介。本作からField MobはLudacris率いるDisturbing Tha Peaceからのリリースという事で、地も固まって最高のタイミングでの発表となりましたね。念のためもう一度メンバーを紹介しますと、SmokeとShawn Jayによるラップデュオで御座います。
それでは気になる内容に触れてゆきますと……本作では最多の8曲をKen Joなる人物が製作しておりまして、ますはそんなKen Jo製作曲から御紹介していきます。まずは幕開けを飾る「1, 2, 3」、サウスらしいスクリュー声にガマ蛙のような低く響く音が気持ち悪いキワモノトラックで登場。これまたスクリュー使いの「My Wheels」は南部のドロっとした曲かと思いきや、フックは甲高く昇天する歌声を披露、ここら辺りがちょっとOutKastと被ったりするんですよねぇ。Nikki "Blackberry" Gadsonなる女性シンガーのボーカルが素敵な「Blacker The Berry」は、2Pac「Keep Ya Hands Up」から2Pacの声をサンプリングした流麗な美曲(涙)。「I Hate You」はKelis「Caught Out There」を拝借、Rockテイストたっぷりながらもどこか大人しい電子音はThe Neptunes名残りなのかな。細かく構築されたシンセサイザーにスクラッチ、どこか小宇宙っぽい空間を泳ぐ「Eat 'Em Up, Beat 'Em Up」は、本作でのKen Jo作品でも最も面白くてしっくりくる一曲。Field Mobの軽いボーカルを良い意味で浮かせていて聴いてて漂ってしまう、こういう感じもどこかOutKastっぽいノリ、爪弾くギターも入っててそこもツボだったり。バチバチドカドカと突き進む「Pistol Grip」も面白い、これなんか50 Centなんかが演るとまた違ったギャングスタ曲になって面白そう。「Sorry Baby」では御仲間であるBobby Valentinoが甘くて切ない歌声を惜しげなく披露、これはもう完全にBobby Valentinoの手柄といいますか、そんなトラックに捻りはないいですがBobby Valentinoが魅了を倍増させています(好物)。最後を飾る「It's Over」は悲哀に満ちたどこか悲劇的なトラックで、トラック自体にはそんな惹かれるものがないんです。がしかしここで喉を奮わせて感情込めて歌い上げるStevie J.が要注目な実力派、名前は聞いた事ある気がするんですが……誰だっけ。これらがKen Jo製作のトラック(一部割愛)、あとはそれ以外のProducerによるトラック。まず「So What」は本作からの先行シングルでJazze Phaが製作を担当、ヒンヤリとしたクールな電子音が浮き沈みするJazze Phaらしいトラックに華を添えるのはCiaraの歌声。いまいちCiaraが歌上手いのかどうかは疑問ですが、こういうヒンヤリした歌声出せるのはCiaraの魅力の一つではないかと思います。Nice & Smooth「Hip Hop Junkies」使いのピコポコトラック「Baby Bend Over」はなかなかの曲者なPolow Da Donが製作を担当、Field MobのYing Yang Twinsばりの囁きと細かく震動して刻むフックがなんとも癖になるトラック(中毒)。Polow Da Donはもう一曲「At the Park」も製作、あのKeri HilsonのBack Vocalも手伝って素敵な疾走感を演出する事に成功、てかこれはKeri Hilsonの手柄かなぁ(流石)。Ole-Eが製作したJames Brown「It's A Man's Man's Man's World」サンプリングの「Smilin'」では首領Ludacrisが満を持しての参戦、ちょっぴりソウルフルでゆったりなトラックにこの三人が絡むと灰汁が強くて飲み込まれる。ここで驚いたのが思った以上にLudacrisが目立ってない事、Ludacirs云々でなく単にField Mobが全く喰われない存在感で対峙しているのが凄い。

前作『From Tha Roota To Tha Toota』が期待してなかった分、凄まじく素晴らしい内容だったので、本作は個人的には不満の残る結果だったかもしれません(残念)。最近の時流からしたらこういうアルバムに必然的になるのかもしれませんねぇ、ただ前作の方がよりメロディアスでライトで聴き易かったしノリ易かったと思います。次回作に期待したいと思います、前作と合わせて聴いて御判断頂きたいです。

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All Star Tribute Tribute「What's Going On」
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U2のBonoの提唱で実現した豪華チャリティーアルバム『What's Going On』を御紹介。アフリカの蔓延するAIDSと戦う為の資金を集める為に製作がスタートした本作、多くのアーティストがこの企画に賛同し参加、また原曲であるMarvin Gaye「What's Going On」の権利を所有するMotown RecordsもMarvin Gayeもこの曲の使用を無償で許可したという素敵な話。そんな矢先にあの9.11テロ多発事件も発生し、結果として売り上げの50%を同時多発テロ被害への支援に、残りの50%をアフリカのエイズ対策支援に充てる事となりました。
それでは気になる内容ですが……流石はU2のBonoの呼びかけというだけあって、音楽界のあらゆる所から一流のアーティストが集結、その歌声をピースフルに重ね合わせています。全てが素晴らしい仕上がりなんですが、僕はBlack Music愛好家なのでそちら方面の楽曲だけを御紹介。まずはオリジナルとなる「What's Going On(Dupri Original Mix)」はタイトル通り、Jermaine Dupriが製作を担当(DrumsはAhmir "?uestlove" Thompson、GuiterはWyclef Jean)。原曲そのままなんですがほんのちょっぴり現代風なクールさを加味、敢えて崩さなかったこの形で大正解だと思います。この曲に参加しているのはP.Diddy、Jermaine Dupri、Bono、Gwen Stefani、Nona Gaye(Marvin Gayeの実娘)、Backstreet Boys、Christina Aguilera、Britney Spears、Destiny's Child、Ja Rule、Nelly Furtado、Alicia Keys、'NSYNC、Mary J. Blige、Darren Hayes、Nelly、Nas、Eve、Fred Durstといった超豪華な面々、本当に凄いプロジェクトなんだというのが分かります。しかしそんなオリジナルを遥かに凌ぐ格好良さなのが「What's Going On(Dupri R&B Mix)」、トラック自体には手を加えてはいないんですが、面子がより強力になっているんですよ(鳥肌)。まず先陣を切るのがJagged Edgeという時点で失神寸前、もっともっと聴きたいと願うのは僕だけではないはず。あとTLCのT-BozとChiliも登場、これでLisa "Left Eye" Lopesが生きていたらとついいまだに悲しい気分になってしまう僕が居ます(涙)。あとはMonicaなんかも登場します、一緒にBrandyも登場したら嬉しかったのに。そしてこのR&B MixではBackstreet Boysの出番が無くなり、代わりに'NSYNCのJCとJustin Timberlakeの出番が増えています(嬉)。いやJCって本当に歌が上手いんですよ、なにも'NSYNCを復活させてとまで我侭は言わないから、JCにはソロで頑張って頂きたい(熱望)。そしてこのバージョンではJustin TimberlakeとUsherの掛け合いが実現、どちらも負けじと良い歌声で応戦しています(興奮)。そして最後にはあのLil' Kimが登場、グッと引き締まるのは流石の貫禄で御座います(恐縮)。そしてあともう一曲忘れてはならないのがThe Neptunesによる「What's Going On(The Neptunes This One’s For You Mix)」が痺れあがる仕上がり、ハッキリ言って原曲は形を留めていませんが、それでも完全なるThe Neptunesのスペーシー浮遊曲で最高。マイクを回すのも豪華過ぎる面子で、L.L. Cool J、Da Brat、Queen Latifah、Fabolous、N.O.R.E.、Angie Martinez、Mobb Deep、Faith Evans、Pharrellといった錚々たる顔触れで、こちらもけして聴き逃せない一曲となっておりますよ。特にここではやはりPharrellのあのファルセットが天国へと突き抜けていて、どこまでも心地良く浮かんでしまいますからね。

これだけも面々がたった一つの願いを持って一つの音楽を創る、なんとも粋な心意気ではありませんか(感動)。そして音楽としても凄く高水準で素晴らしい出来上がり、それもこれもオリジナルの作者であるMarvin Gayeが心の底から平和を願っていて、それが曲となって表れているからだと思います(耽)。これを聴けば人間はなんて愚かで、戦争なんて何で起こってしまうんだろうと悲しくなります。

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Jermaine Dupri「Instructions」
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数多くのヒット曲を手掛け今なおその人気は衰えないJermaine Dupriのソロ通算二作目となる『Instructions』を御紹介。Jermaine DupriといえばSo So Def Recordingsを取り仕切るCEOでもありますし、また最近ではIsland Def Jamと日用品メーカーProcter & Gamble(P&G)社との共同レーベル“TAG Records”の社長にも就任しましたね。今なおその勢いは留まる事を知りません、手掛けたヒット曲はあまりに多過ぎてここでは列挙しません(笑)。
それでは本作の内容をちょっぴり御紹介しますと……まず本作ではいつもは裏方に徹している(いやそうでもないか)Jermaine Dupri(以降はJDと表記)が、ガッツリとそのネチナヨっとした鼻声ラップを聴かせてくれます。僕はなんだかんだでJDのあのネッチョリな鼻声ラップと、“そぉ~♪そぉ~♪でぇふ♪”の合いの手が好きだったりします。それではまずはJD製作(全ての楽曲で片腕のBryan-Michael CoxがCo製作を担当)の楽曲から紹介、という事はつまりJD以外の製作曲もある訳で、それはまた後ほど。まず幕開けを飾る「Welcome To Atlanta」は同郷Atlanta出身のLudacrisが加勢に入ります。音数少ないクールなトラックに絡むLudacrisは早口フロウも織り交ぜ豪快、JDは負けじと柔らかい鼻声でネッチリと絡みます。この対比が結構面白かったりもするんです、トラックはハッキリ言って並な出来ですが(柔剛)。サウスからUGK、Pimpin' Ken、そしてJDの曲作りの相棒であるManuel Sealが参加した「Money, Hoe & Power」は可愛く跳ねるトラック、おふざけっぽくも陽気に絡むゲスト陣も魅力ですが、歌フックを披露するManuel Sealが貴重な気も。「Get Some」ではBoo & GottiにR.O.C.、そしてUsherが参加、せっかくのUsher使いなのに上手く機能していなくてかなり残念な出来(肩落)。僕個人としてはかなり注目なのが「Hate Blood」、JadakissとFreewayという大好きなMCが揃って参加しているんですから当然です。不穏なトラックに絡むJadakissはもう水を得た魚でシリアス爆発ですし、フックのみ登場のFreewayも充分に存在感を発揮していて相変わらずの灼熱ボイスで煽ります。ちょっぴり電子音が混じってうねる「Ballin' Out Of Control」では下手ウマなヴォーカルが魅力のNate Doggが参加、お遊び感たっぷりのトラックに乗るJDのラップは聴き易くて良いんですが、やはり此処はNate Doggの圧倒的な魅力で持っていますね(貫禄)。そして本作のJD制作曲で最もカッコイイのが実力派Bilalを引っ張り出した「Supafly」でしょう、Bilalのファルセットがゆらりゆらりと立ち昇るフックがたまらない(失神寸前)、トラック自体はやはりそんな目新しさも無いんですがねぇ。トラック的に冴えていたのは「Whatever」で昔の曲をサンプリングした様な懐かしい香りのする爽快R&B曲、ゲストはNate DoggにR.O.C.にSkeeter RockにTrey LorentzにKartinaが参加。この曲ならJDのラップのみで最高な風合いだったろうし、援軍もTrey LorentzとNate Doggのみでももっとタイトにキマッていたと思う(惜)。「Jazzy Hoe's Pt.2」ではKurupt、Too Short、Field Mob、BackboneとEddie Cainなる人物が参加、全員がライトに気張らず緩く乗っていて聴いていて楽しいです。「You Bring The Freak Out Of Me」ではSo SO Defの看板女性MCのDa Bratと、その類稀なるソングライティング能力で輝いたKandiが参加。Kandiも元Xscapeのメンバーですからこれは完全なる家族曲、Da Bratがもう少しパンチあればもっと目立った一曲になったかも。最後を締め括る「Rock With Me」では「Super Daddy」なる曲をサンプリング、Xscapeのハーモニーをもっと活かせる楽曲に出来なかったのかと悔やまれます。とここまでがJD製作曲でして、あと残す3曲が彼以外の手によるもの。まずはManish Manなる人物が製作と客演で参加した「Rules Of The Games」、打楽器音にスクラッチが絡むトラックでManish Manのフックもそんな大した印象派残さないんですが、JD製作曲がそこまで揮わないから地味さが目立たないという現象。それとは対照的に冴えていたのがThe Neptunes提供の「Let's Talk About It」、客演参加のClipseも当然The Neptunesトラックに馴染んでてクールな化学反応を起こしています。何よりJD自身もかなりThe Neptunes製電子トラックに溶け込んでいて違和感無し、そこも成功の要素になっています。あとはあのSwizz Beatzが製作したバチバチと跳ねる「Yours And Mine」、ビーチっぽいカラフルな電子音構成に女性の喘ぎ声を配したトラックは流石Swizz Beatzといった仕上がり、ハーモニー参加のJagged Edgeの味をきちんと理解した作りで全員が上手く活きて輝いています。

Jermaine Dupriのラップ云々ではなくて、まずまず彼の製作したトラック群がどれももう一歩惹かれなかったのが減点要因かなと思います(辛口)。よっぽどThe NeptunesとSwizz Beatzが良い仕事してますね、いやいつもの仕事っぷりなんです、Jermaine Dupriがちょっと調子悪いんです(惜)。でもやはりJermaine Dupriを語る上では欠かせない一枚なのは確か、彼の鼻声が好きな方にはお薦めします。

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Usher「Here I Stand」
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もはや“King Of R&B”と称しても誰も異議を唱えないであろうUsherの通算五作目となる『Here I Stand』を御紹介。爆発的大ヒットとなった前作『Confessions』から実に四年ぶり、Usher個人としても30代、結婚、父親になるといった大きな転機を迎え、より一層と男としての円熟味が増したであろう本作。という訳で否が応にも期待は高まりまして、発売日当日に購入しに行きました(速攻)。関係ないですが本作はジャケットがめちゃカッコイイですよねぇ(惚)、顎鬚が凄く似合っています。
そんな訳で興奮を隠し切れない本作……製作陣は相変わらず豪華、そして全19曲を収録とかなり気迫の感じられる一枚に仕上がっています。まずはUsherの実弟であるJames "Jlack" Lackeyが製作を担当したピアノイントロがアダルトに妖しくカッコイイ「Forever」で静かに幕開け、これは国内盤のみのボーナストラックらしいですが幕開けとしてはかなり最適かと。そして早くも先行シングルにして大ヒットした「Love In This Club」の登場、製作はPolow Da Donが担当、援護射撃にYoung Jeezyが参加しています。最初聴いた時は正直そんな印象良くなかったというのが本音、電子音を使うも鋭くはなくて、かといって完全メロウでもないのが、物足らなく感じたり。しかしiPodに落として毎日聴いているコレが心地いい、ブレながらトリップする緩やかな電子音と、そこに交錯する流麗な煌き音で徐々に体温が上がりハイになる(酩酊)。しかもフックではUsherが結構鋭く歌声張り上げていたりもするんですよ(興奮)、Young Jeezyも相変わらずの低音グダグダラップで底辺から揺さぶります。こうやって聴くとやはりPolow Da Donはメロウシンセ曲を作るのが巧い、これはかなりの曲者です(賞賛)。歌いだしの音程上がり具合が面白い「This Ain’t Sex」はC. "Tricky" StewartとJazze Phaが製作(ソングライティングとCo製作はTerius "The Dream" Nash)を担当、どこか懐かしくて一昔前のMichael Jacksonを彷彿とさせる甘酸っぱいダンストラック。カラフルな閃光が飛び交うもけして眩しくはない、爽やかな一曲。次世代の要注目ProducerであるL.O.S. Da Maestroが製作(ソングライティングはTerius "The Dream" Nash)を担当した「Trading Places」も心地良いとしか表現しようがない、J.Holiday「Bed」にもっと哀愁を混ぜてグシャっと丸めたトラックがたまらなく艶かしいし(悶絶)、The-Dreamらしいリフレイン唱法も功を奏して気絶しそうな程の恍惚感を与えてくれます。そのまま悲哀に満ちたシリアスなトラックにスーッと流れ込む「Love In This Club」の続編「Moving Mountains」はC. "Tricky" StewartとTerius "The Dream" Nashの共同制作、ピアノ旋律に深々と鳴り渡る電子音が喪失感を殊更と増長させる失恋ソング。ここではUsher Raymondのソングライティングが光っています、音を立てながら脆く壊れてゆく愛を謳った詩は繊細で、僕の心にズキンッと来ました(傷跡)。「What’s Your Name」はwill.i.amが製作&ゲストで参加、ながらもこれがあまりに単調なビートにありきたりなメロディライン、そして何より肝心のwill.i.amのラップが冴えなくて不満の残る仕上がり。「Something Special」はUsherの盟友Jermaine Dupriが製作(Co製作はManuel SealとLRoc)を担当、ギター音を主軸に乾いた風を背中一杯に受けて舞い上がる爽快な一曲、Jermaine Dupriっぽくないけれど温もりがあって嫌いじゃないです。個人的に大好きなAndre HarrisとVidal Davisが製作を担当した「Love You Gently」は期待を裏切らない甘美な極上スロー(痺)、とろけそうなサウンドに乗せるファルセット交じりのUsherの官能的な歌声に男の僕も思わず骨抜きにされます(腰抜)。過去の過ちを悔いる懺悔曲「Best Thing」は再びJermaine Dupri製作(Co製作はManuel Seal)、ここでは“King Of Hip Hop”ことJay-Zが援護射撃という文句無しの王者共演。Jermaine Dupriの作ったトラックもどこか変わった毛並みで面白いし、程よくバウンスしたトラックに余裕綽綽でフロウを乗せるJay-Zも相変わらず無敵のカッコ良さ(崇拝)。繰り返したり裏返ったりするフックは完全にThe-Dream流儀な「Before I Met You」はBryan-Michael Cox製作(ソングライティングはJohna Austin)、真っ青な海の底に徐々に沈んでゆくような感覚に陥るトラックは“ピアノの貴公子”Bryan-Michael Coxらしくないトラックながらも素敵な仕上がり。StarGateとNe-Yoによる共同制作曲「His Mistakes」は流石の切なさ込み上げるバラード(逸品)、二人の作る曲は本当にドラマチックで純粋に美しい悲しみを含んでいて、聴いていて泣きたくなります。Usher自身のヒット曲「Nice & Slow」を下敷きにした「Appetite」はTimbalandの片腕Danjaが製作、彼ならではの癖のある電子音使いは引っ込み気味なんですが、それでも独特の世界観を提示しててイイ。最近はTimbalandが一辺倒な感じでポップ傾倒なのに対して、弟子Danjaの方が面白いビートを提供している様な気がします。StarGate製作(ソングライティングはJohna Austin)の「What's A Man To Do」は彼ららしいギター音&ハンドクラップセットの甘酸っぱいトラック、昔の恋人と今の恋人の間での感情のぐらつく様を謳った歌詞もあまりに切ないし(胸締)、途中で絡む電子音なんかもStarGateならでは巧さで好きです(嵌)。「Revolver」は国内盤のみのボーナストラック、製作はAlexander "Prettiboifresh" Parhmが担当。いま流行のテクノテイストをふんだんに取り入れたトラックは浮遊感たっぷり、夜の高速道路を走る時に聴くと良いでしょうね(想像)。Soundzが新たに作り直した「Love In This Club Part II」は既出ながらはやりポテンシャルがあまりに高過ぎる(蒼褪)。言わずと知れた名曲The Stylistics「You Are Everything」使いも優しく輝いていて素敵だし、そこに召還されたのがBeyonceとLil Wayneってのが鉄壁ですよね(豪華絢爛)。UsherとBeyonceの手にかかれば一晩だけの浮気だってこんなに美しくなるんですね(笑)、Lil Wayneも相変わらずのヘロヘロラップで絡みます。再び登場のAndre HarrisとVidal Davisが彼ららしい生音使いのスタンダードバラードを提供した「Here I Stand」も素晴らしい、Usherのどこまでも伸びやかな歌声がとても心地良く、済んだ気持ちにしてくれる純粋なラヴバラード(染)。最後を飾る「Will Work For Love」はJ.R. Rottem製作のゴスペルライクな輝く一曲、“愛のために僕は働く”と何度も連呼し歌うUsherの歌声が真っ直ぐで胸を打たれる、ここでのフックの爽やか清涼な響きはかなり美しくて大好きです。

流石はUsher、やはりかなり高水準な楽曲をギッシリ詰め込んだ一枚を届けてくれました(喝采)。がしかし、時代を二歩先取りしたダンスチューン「Yeah!」や、甘くも切なく燃え上がる情熱的バラード「Burn」といった、完璧な“静”と“動”の配された前作『Confessions』には及ばなかったかなぁ~という気もしないでもないかな(微妙)。本作は勿論、文句無しの素晴らしさなんですけど、ちょっとトレンドを追い過ぎていつもの直球バラードが少なかったかなと。でも素晴らしい一枚なのは確か、絶対に購入して下さい(激薦)。

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Sean Garrett「Turbo 919」
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Jay-Zがその才能に惚れ込み“The Pen”の愛称を付けたSean Garrettのデビューアルバム『Turbo 919』を御紹介。もう今更なんだかんだとアーティストの名前を列挙しませんが(きりがない)、とにかく多くのアーティストにヒット曲を製作、ソングライティングしてきた彼も遂に表舞台に登場。もう次から次へと裏方から表舞台に登場で、主役よりもクレジットを注意しておかなければならない現状ですね。
そんな本作は果たしてどうなのかと言いますと……まず驚いたのがSean "The Pen" Garrettが全て単独で手掛けているのではなく、外部の強者Producerと共同で製作する形を取った楽曲が多い事。これはソングライターならではの柔軟さと言いますか、ちょっと驚きました。まずはSean Garrett自身が製作した「What You Doin With That」で幕開け、これはもう最近のTimbaland辺りがやりそうな歪んだ電子音にキラった音を絡ませるクラブ向けの一曲でいわば鉄板の造り。「Come On In」もSean Garrett製作(Co製作はDeputy)でこちらは弦音が心地良いスロー、筋肉マンな割りに高く可愛い声のSea GarrettはどことなくThe-Dreamっぽくも感じるエフェクトかけてあったり。客演には久々のAkonが登場、最近は弟子のT-Painが活躍しまくりですが、こうやって聴くとAkonの方が味があって好きかも、という訳でこれもトレンドを完全キャッチした造り。続いては“今生きているMCの中で最もホットなMC”を自称する最強の曲者Lil Wayneが客演している「Girlfriend Ringtone」、製作はL.O.S.とSean Garrettによる共同制作。L.O.S.はJ.Holiday「Bed」を製作したL.O.S. Da Maestroの事、これもキュートにカラフルな電子ポップ全開なトラックでポテンシャル高いです(汗)。こういう跳ねた可愛いトラックはSean Garrettの高め可愛い歌声にピッタリとマッチ、これまたLil Wayneの良い意味で抜けたまとわりつくフロウが“うぃ~~じぃ~~♪”って感じでグッド、こういうメロディ物にもLil Wayneは合うんですよ(万能)。エンジン音から入るBloodshy、AvantとSean Garrettの共同制作の「Turbo 919」はぶっ飛んでます、ここまでエレクトリックに暴れられるとR&B好きにはちょっとついていけなかったり(笑)。「Lay Up Under Me」はStargateとBehalfの共同制作、Stargateらしい爽やかに体の中を駆け巡る柑橘チューンでやっぱり聴き入ってしまう(惨敗)。Sean Garrettの高い声もこういう甘酸っぱいメロディに乗せると味わいましてイイ、ヴァイオリンの様な音も素晴らしいエッセンスなんですよねぇ(感心)。悩ましいスローにSean Garrettの歌声が絡む「On The Hood」はThe Avila BrothersとSean Garrettの共同制作、車のボンネットの上で愛し合う情景を歌ったエロい歌詞が技ありかなと(流石)。再びダークな電子音で攻める「6 In The Morning」はL.O.S.とSean Garrettの共同制作、これなんかもモロにTimbaland趣味って感じですよね、それだけTimbalandの作る音楽性が流行最先端のものなんですね(痛感)。そしていよいよ先行シングルの「Grippin」がお目見え、製作はSean Garrett(Co製作をDeputy)、援護射撃は御存知Ludacrisが登場。あまりにキャッチーあメロディラインの繰り返しフックと、“ベッドにしがみついて”の歌詞が悩ましくて相乗効果で中毒性高い。そこに絡むLudacrisの自身満々で頼れるラップがたまらない、最後にかます“ばん!ばん!ばん!ばん!”でもう完全に脳天ヤラレました(失神)。「Patron」はThe Neptunesが製作を担当したメロウ側面爆発の一曲、The Neptunesにしか出せない空間で泳ぐSean Garrettはなかなか様になっているし、Pharrellの歌声がこれまたスムーズでPharrell好きも存分に楽しめます。「Pretty Girl」はRodney "Darkchild" JerkinsとSean Garrettによる製作、空気を切り裂く鋭いシンセサイザーがかなりシンプルながらクールでカッコイイし、こういう楽曲でもSean Garrettの歌声が活きる。最後を締め括る「One Day」はThe Avlia BrothersとSean Garrettによる共同制作、運命の女性に捧げるしっとり美しく優しいピアノ弾き語り曲は“愛”を題材にした本作のエンディングに相応しい(感涙)。こうやって聴いていて感じたのは、やはりSean Garrettはなかなかの“歌心”を持ったソングライターなんだなという事、途中で感情高まるシャウト気味の歌声なんかも魅力的です(誉)。

The-Dreamよりは確実に歌が上手いんですが、独特の世界観を構築していたのはThe-Dream『Love/Hate』かと思います。でもSean Garrettのこのアルバムは外部からProducerを起用した事で飽きさせない様々なエッセンスが詰め込まれていたかと思います、そういう点では上手くトレンドを取り込んでいたのはSean Garrettの方かなと。兎にも角にもあの筋肉質な体とは裏腹の可愛い歌声に御注目下さい、結構歌えますよ。