RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

11 2009
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 - - - - -
プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

ブログランキング
人気ブログランキングへ にほんブログ村 音楽ブログ HIPHOP・ラップへ
にほんブログ村 音楽ブログ R&B・ソウルへ
Q's Tumblr
http://rocqueen.tumblr.com/
Twitter
ブログ内検索
月別アーカイブ
ブロとも申請フォーム
アクセスランキング
[ジャンルランキング]
音楽
86位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
洋楽
26位
アクセスランキングを見る>>
訪問者数
現在の閲覧者数
Coming Soon
QRコード
暇潰しに携帯でどうぞ
QR
国カウンター
free counters
Category: 女性R&B  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

Rihanna「Rated R」
rihanna-rated.jpg

現代を代表する歌姫となったクールディーヴァ、Rihannaの通算四作目となる『Rated R』を御紹介。Def Jamを代表するアーティストにまで上り詰めるのも早かったですが、まさかここまでの大物になろうとは(驚)。やはり前作『Good Girl Gone Bad』での変貌ぶりが凄まじかったですね(脱皮)。プライベートでのスキャンダルを乗り越え、より強くなったRihannaの本作、気合入ってますきっと。
それでは気になる内容を御紹介したいと思います……まずはダークでサイコな世界へとRihannaが妖しく誘う「Mad House」で幕開け、製作はLondon出身のProducerチームのChase & Statusが担当。ドロっとしながらもどこか滑らかなフックがやはり妖艶だし、張り上げるでなく歌声を伸ばすRihannaのクールでヴィヴィットな歌声が鮮明で黒く美しい。「Hard」はC. "Tricky" Stewart×Terius "The-Dream" Nashによる製作曲で、客演にはJeezy名義でYoung Jeezyが参加。ピアノ鍵盤の神経質なループに音にダークで冷たい電子音が絡む真っ黒な一曲、Rihannaのフックでのフラットでベッタリした繰り返しフックが嫌でも耳に残るし、そこにYoung Jeezyのしゃがれた火傷しそうな悪声がジリジリと響いて中毒性が高過ぎます(虜)。悲しいピアノ鍵盤の旋律に身も心も凍えそうになる「Stupid In Love」はStarGate製作(Co製作にNe-Yo)の失恋曲、“愛してる愚かな女よ♪”と自身を嘆き鼓舞する詩がなんとも痛々しくて胸が苦しくなります(締付)。Rihannaはやはり普通の失恋曲じゃなくこういう悲哀に満ちた曲を歌うと巧い、あの冷たく無機質なプラスチックの様な歌声にバッチリと似合うから(悲劇)。元Guns N' RosesのギタリストSlashが参加した完璧に硬派なロキッシュ半分エレクトロ半分の曲「Rockstar 101」はC. "Tricky" Stewart×Terius "The-Dream" Nashが製作、Slashの尖ったギターにトコトコと機械的に響くドラムス、途中でのメロディラインのドリーミーな展開などはこのタッグならではの流線形を描いていて、Rihannaとの相性も抜群。そして本作からの先行シングル「Russian Roulette」はChuck Harmony製作(Co製作をNe-Yo)の、ヒンヤリとした感触がこめかみに突きつけられた銃口の様に冷たく震えるドラマチックな一曲。“次は私の番♪”と冷静に静かに息を呑むRihanna、本当に陰湿×病的スレスレの漆黒の一曲。「Fire Bomb」はBrian Kennedy製作の純白さが輝く(つまりポップ風味の)流麗バラード、メロディラインは繊細で美しいんですがそこにエレキ弦の音が荒く衝突する事で、この曲の持つ失恋による激情を煽るのに巧く成功しています(感心)。恋人の別離を爆発に喩えた詩もなかなか奇抜で、でもものすごく繊細で儚くて悲しくて。Rihannaの透明感のある微弱くて寂びしそうな歌声が、また胸をギュッと掴んで離さないのです(涙)。カラフルな電子音の連続にエフェクト加工されたRihannaのヴォーカルが滑走する「Rude Boy」はStarGate製作曲、この曲の持つ華やかで近未来的なエレクトロ風味は物凄く嵌るし、Rihannaの色っぽい歌声にもガッチリと当たってます。詩の内容もかなりエロくて挑発的で刺激的で、大きな胸にむっちりした太股のRihannaにあんな事言われたら男は狂喜乱舞しますよ(興奮)。「Photographs」はwill.i.amが製作&客演で参加、“今の私にあるのはこの写真だけ♪”と過ぎ去った恋を悲しそうに歌うRihannaとちょっぴりフォーキーな電子メロディが寂しい。かと思えばwill.i.amが登場する部分では完璧にエレクトロ&ロボ声だったりして、どことなくKanye West『808s & Heartbreak』の感触を思い出させる一曲。「G4L」は再びChase & Statusが製作を担当した女性ソルジャー曲、低く構えたRihannaの男顔負けなギャングチックな歌声で痺れる人も多いハズ。打楽器のポカポカ音tと途中の手拍子が異国情緒(スパニッシュ)を醸し出す「Te Amo」は初期のRihannaを彷彿とさせる南国風味のメロディラインが素敵、程よく鳴るピアノ旋律と電子音が閃光放っててクールな印象を強くしています。女性の愛に“愛してる、でも今はダメなんだ♪”と男性が歌う、大人の恋を歌ったドラマチックな一曲。「Cold Case Love」はJustin TimberlakeとJames FauntleroyによるProduceチームThe Y'sが製作を担当(Strings ArrangedにLarry Goldが参加)、前作から引き続き製作陣としてJustin Timberlakeが参加している事が僕は嬉しい(感激)。教会のようにシックで厳かなオルガン調の曲にハンドクラップ、繊細で神経質(デリケート)なシンセサイザー、ヴァイオリンやチェロのオーケストラ調の弦音、きっとJustin Timberlakeによるものであろうビートボックス、どれもが完璧に構築されたトラックで素晴らしいクラシック曲(絶賛)。Justin Timberlakeがソングライトした彼らしいガラス細工の様に脆い詩、壊れてしまった二人の愛をいつまでも引きずるその様を、“時効の過ぎた愛=コールドケース・ラヴ”と歌う表現力もやはり圧巻。フックラインの“時効の過ぎた愛をぶり返している、指紋に証拠写真にチョークの白線、全ていまだに現場に残されたまま♪”なんて巧い、Rihannaのパーソナルな一面と魅力を存分に惹き出した悲しいバラード。最後を締め括るのはBrian Kennedyが製作を担当した、その名の通りを示す「The Last Song」。この曲は恋が終わる瞬間を“二人の最後の曲”と表現したバラードで、壮麗で純粋で激しくも静かで胸に深々と響いてくる別離曲(涙)。黒さこそないけれどこの曲は美しく儚くて、Rihannaの澄んだ歌声にどこまでも溺れてしまいます(涙溢)。延々と永遠に続くと思っていた愛が終わってしまう、二度と聴けない二人の曲は最後になってしまった……切ないですね(溜息)。

Rihannaの恋愛の結末をそのまま歌って表現した様な一枚、前作『Good Girl Gone Bad』を中間地点として、より一人の女性として振り切れた感がありました(圧倒)。全体を覆うサイバーでメタリックでブラックな質感もRihannaならではの味、これはもう完璧なRihanna流儀として昇華されています(開眼)。そして葬送曲のように暗澹とした寂寞の想い募る楽曲群、まるで喪服の人達の行進の様、悲恋を歌った曲ばかりでしたが、それもこの一枚全体を通してのトーンを統一していて入り込みやすかったですね(涙濡)。悲劇的な一枚ではあったけれど、なんだか良い一枚でした、次作はもっとハッピーな一枚になればいいなと願っています。しかし流石はRihanna、きちんとRihanna色に仕上げていて圧巻でしたよ(賞賛)。余談ですがJustin Timberlake製作&客演の「Hole In My Head」は未収録、これは後々に豪華盤がリリースされそこに収録されるのが可能性濃厚ですねぇ……できっと購入するだろうなぁ(罠)。

スポンサーサイト

Category: 男性Hip Hop  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

50 Cent「Before I Self Destruct」
50cent-bisd.jpg

N.Y.はQueens出身でHip Hop界のギャングボス、50 Centの通算四作目となる『Before I Self Destruct』を御紹介。そのゴリラの様な風貌と豪腕で数多くの敵を作りながら暴れる50 Cent、矢継ぎ早とはいえませんが(本作もリリース延期を重ねてのやっとの発売)、順調に作品をドロップしてくれています。最近はちょっと失速気味(Kanye Westとのセールス対決の敗北が原因か)な気もする50 Cent(以降は50と省略表記)、しかし個人的にはかなり好きなMCの一人なので、待ちに待った新作で御座います(待望)。
それでは肝心の中身で50は暴れてくれているのか……御安心を、相変わらずの暴君ぶりで迫って来ます(恐怖)。まずはTy Fyffe製作のおどろおどろしい「The Invitation」でダークに幕開け、煙たくへヴィーな重量級トラックは鉛の様に重たい50のボケた声質にガッチリフィット。Michael Jackson「Ain't No Sunshine」を下敷きにし、MJの歌声もモロに後ろで聴こえる「Then Days Went By」はLab Oxなる人物が製作。軽く口ずさむ様に歌う50のフックもイカしているし、オルガンの様な音色に曇って響くソウルフルなメロディのループがカッコイイ。「Death to My Enemies」はDr.Dreが製作を担当した弦音がベンベンと低く構えて響く、不穏でシリアスな路地裏曲。ギャングチックな50らしい唾吐き罵る鉛球フロウが恐ろしくて迫力満点、“俺の敵を潰した奴には大金をくれてやる♪”と凄む50のストリートを牛耳るフックも痺れ上がります(鳥肌)。このダークで底辺を這い回すようなドープなビートもかなりヤバイ、Dr.DreがいかにもDr.Dreらしい殺伐したトラックを用意してくれました。続く「So Disrespectful」もDr.Dre製作かと思いきやTha Biznessが製作を担当のこれまたダークで危険な一曲、低い鍵盤音を単純にループさせるトラックも中毒性が高いし、ブツ切りにした50のエッヂの効いたフックと銃撃音もいかにも50な暴力的で破壊的な一曲でグッド。心拍計音の様に単調に鳴るピーン音が耳に残るジャキジャキ系統の「Psycho」は再びDr.Dreが製作を担当、速度落とさずにダダダダダダ鳴るビートに合わせて50も疾走する早口フロウを披露。しかもここでは盟友Eminemが客演参加で援護射撃、相変わらずの癖のある舌を器用に稼動させる挑発するようなフロウは圧巻(痺)、50の破壊力もかなりのものですがEminemの病的な狂気ラップもやはり攻撃力抜群。Team ReadyとJ Keysなる人物が共同で製作した「Hold Me Down」では50がボケたあの声でまったり伸ばすフックを披露、クラップ音に渦巻くような電子音が怪しい一曲。Team Demo製作の危険な犯罪の香りがプンプン漂う「Crime Wave」は50の真骨頂、おどろおどろしくジリジリと迫り来るような緊迫感があまらなく刺激的だし、あの低い声でフロアを波打たす“うぉー♪うぇー♪”がまた恐くて耳に残る(冷汗)。オルガンみたいな音で幕を開けドカドカと地響き立てながらのっしり歩く「Stretch」はRick Rock製作、50得意のコカインラップでより低く構えて放つラップがズシリと重く圧し掛かります(固)。Gladys Knight & The Pips「If I Were Your Man」をサンプリングした哀愁と温もりが交錯するスモーキーな「Strong Enough」はNascentとQB Da Problemが共同制作、こういうソウル回帰したトラックも50は巧くモノにして聴かせてくれるから、そこがギャングゴリ押しじゃなくて好きな理由。「Get It Hot」はBlack Key製作、50得意の繰り返すフックでグルグルと聴き手を酔わすダークシンセ曲。硬質なドラムスにヴィーと振動しながら飛ぶシンセサイザーがダークでカッコイイ「Gangsta's Delight」はMobb Deepの片割れHavocが製作、The Sugarhill Gang「Rappers Delight」使いのソリッドでクールな感触で、エッヂの効いた攻撃的なトラックは文句無しの出来映えで最高に熱い(絶賛)。「I Got Swag」はDual OutputがWillie Hutch「A Love's That's Worth Having」をサンプリング使用、燻し銀なソウルフル曲に50の鉛玉の様に重たく冷たいフックがギラリと光ります。自身の曲「I Get Money」からラインを拝借しフックに仕立てた「Baby By Me」、製作は本作で唯一の売れっ子(現在)のPolow Da Donが担当。ダークで黒いエレクトロ流麗曲が妖しい滑らかさで、そこを艶やかに滑らす50のエロいラップがたまらなく痺れます(昇天)。しかも歌フックを担当したのがNe-Yoなのが大正解、Ne-Yoが参加したおかげで怪しさの中にも少し清涼感がプラスされています(助演男優賞)。キラキラ輝きを放ちながら繊細なメロディがしっとりと感覚を撫でる「Do You Think About Me」はRockwilder製作曲、都会の夜なオシャレ曲に合わせてスマートに囁く様にラップする50が僕は物凄く好きなんでこの曲は最高(紳士)。歌フックを披露する男性シンガーGovernor Washingtonも最高に甘くて色っぽい歌声で華を添えてくれています(失神寸前)。「Ok, You're Right」はDr.DreとMark Batson共同制作曲、ドシンドシンと踏み鳴らす野太いビートが鉛ゴリラな50によくお似合いで。最後を締め括るのはあのR.Kellyを客演に招いたDJ Khalil製作の「Could've Been You」、これも都会の夜なオシャレでハイセンスなヒンヤリとクールな一曲で、R.Kellyもガッツリと悩ましい歌声を披露していて最高にキマってますよ(惚)。国内盤にはこれらに加えてボーナス曲「Flight 187」も収録、ちょっぴり上擦った声でラップする50がまた違った味わいでナイス。

ダークでおどろおどろしくて危険で攻撃的、相変わらずの50 Cent節と言いましょうか、ある意味では今のシーンにはフィットしていない気もします。でも僕は逆にそこに好感が持てたというか、これだけ流行に流される音楽が横行している中で、50 Centらしくボスな構えでふてぶてしく振舞うそのスタイルがカッコイイと感じました。50 Centの本作を“変化が無く単調で、変化に乏しい”と感じるか、“どんな状況下でも自分のスタイルを誇示し、正々堂々と戦っている”と取るかは、聴き手に委ねられていると思います。ゴリゴリに押してくる50 Cent、僕は好きです、ただ欲を言えばもっとソウルフルで歌モノ寄り(といっても客演陣は要らない、本作は客演陣の少なさも高評価)のトラックも散りばめて欲しかったかな(我侭)。たまにはこういう鉛のように重たいHip Hopも良いですね、痺れて下さい。

Category: 男性Hip Hop  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

Wale「Attention Deficit」
wale-attention-deficit.jpg

首都Washington, D.C.出身で人気DJのMark Ronsonがイチオシの新進気鋭のMC、Waleのデビューアルバム『Attention Deficit』を御紹介。恥ずかしながら僕は名前をなんとなくで覚えていたぐらいで、ほぼノーチェックでいました(苦笑)。タワレコの店頭に並んでいたのでふと手に取り、その客演陣の豪華さを見て(僕的にはMark Ronsonはそんな好きという訳でもないので)購入に至ったってぐらいで。
それでは肝心のWaleは、本作の内容はどうなのかと言いますと……まずはDave Sitek製作でナイスなホーンの響きとポコポコ鳴るパーカッションが小気味良い「Triumph」で幕開け、そんな派手でもないけれどツボを突いていて、これがなかなかイイんです。続いてはBest Kept SecretがKool & The Gang「Summer Madness」を下敷きにした激渋メロウ調がたまらなく色っぽい「Mama Told Me」、この曲なんかはソウルフルが滲んでいて、Waleの太くもなくケド男っぽいライトな声でさらりと聴かせてくれていて、すごく素敵な一曲。「Mirros」は先述のMark Ronsonが製作を担当、ベベベン鳴る弦音が紡ぎ出すフォーキーロックな味わいがなんとも彼らしい一曲。しかしここで特筆すべきは呪文のような例の言葉遊びフックと、客演参加のBun Bが野太い歯切れの良いラップでエッヂをより鋭くしている点。再びBest Kept Secretが製作のドカドカとゆったりと揺らしながら行進する「Pretty Girls」、これもイイ塩梅にソウル味が滲んでいて凄く聴き易く馴染みやすい(親近感)。ここでは人気者Gucci Maneがあのサグでしゃがれたラップで悪な援護射撃を披露、Weenseyの歌フックも相俟ってこの曲もなかなか良いんです。「World Tour」はCool & Dre製作でJazmine Sullivanが客演という、僕的にダブルで好きな面子が揃った一曲(最高)。ピアノ旋律を滑らかに響かせながら軽やかに疾走する夜風の様なトラックで、ライトに流すWaleもいいし、Jazmine Sullivanのあの麗しくも艶やかな歌声が華やかで綺麗でグッド(惚)。「Let It Loose」はなんとThe Neptunesが製作、という事で勿論Pharrell Williamsが客演参加であの微細いファルセットをハイに聴かせてます。ゲーム音みたいなチープな電子音のピロピロリピートがなんともThe Neptunesらしい遊び心、プラスチックみたいな独特のヒンヤリした感触も彼らならではですね。ちょっぴりエフェクト加工されたヴォーカル使いといい、このフワフワした可愛い系のエレクトロビートといい完璧にDrake流儀(Waleの歌う様に途切れさせたフロウも)な「90210」はMark Ronsonが製作を担当。あのChrisette Micheleを客演に招いた「Shades」はBest Kept Secretが製作、青白く仄かに光る閃光のような電子音にビートが絡む不思議な魅力に溢れたメロウチューン。これまたChrisette Micheleの温もりの中にも曇ったような影のある歌声が最高に雰囲気を盛り上げていて、この曲に奥行きと深みのある味わいを生み出しています(絶賛)。Cool & DreがSteam「Na Na Hey Hey Kiss Him Goodbye」をサンプリングした「Chillin」は今を時めくLady Gagaが客演参加、ブツ切りにした様な尖った電子音が連なりながら妖しく光輝く近未来サイバーな一曲で、Lady Gagaのちょっと抜けたフックもキュートで嵌ってます。「TV In The Radio」はDave Andrewが製作を担当、捻れるホーンにK'naanのカリブチックな歌フックがノンビリ心地いいビート抜群の一曲。「Contemplate」はSyience製作で下敷きにRihanna「Question Existing」を使用、ドロッとしたダークでマットなシンセ曲がゆっくり広がってゆく感触が中毒性高くて、Rihannaの歌声がモロに聴こえるのも高得点。追憶の中にどんどんと惹き込まれてゆく摩訶不思議なダーク童話チックな「Diary」はThe Sleepwalkersが製作を担当、またここで詩的で詫び寂びの効いたMarsha Ambrosiusのコクのある歌声が響いて、心にしっとりと沁み込んでゆきます(浸透)。DJ Green Lantern製作(Co製作をMark Ronson)でThe Spinners「(Do It, Do It)No One Does It Better」をサンプリングした激渋ソウルフルな「Beautiful Bliss」は、Roc Nation所属のJ. Coleと期待の新人女性シンガーのMelanie Fionaが参加の、それこそ次世代を担う三人が強力タッグを組んだ要注目曲。しっとりと美しいほろ苦いメロディも素晴らしいの一言に尽きるし、なによりMelanie Fionaの麗しい歌声に一瞬でヤラレました(惚)。最後を締め括るのはBest Kept Secret製作の70年代ソウルな埃っぽさとアーバン香る「Prescription」、キラキラ輝くメロディにWaleのスマートで優しいフロウが心地良い一曲。

おお~良いですねぇこの一枚(惚)、やはり新世代はこうでないと。エレクトロし過ぎずにオートチューンも使ってないし(どちらも悪いとは言わないが)、ソウルな面もカラフル電子な面を両方を兼ね備えてて、フロウ&声質も結構好きでしたよ(高評価)。客演陣もかなり豪華ですし(そして似合っていた)、これは2009年のダークホースな一枚だと思います(薦)。

Category: 女性R&B  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

Amerie「In Love & War」
amerie-ilovewar.jpg

新たにDef Jam Recordsに移籍した韓国人の血をハーフ、Amerieの通算四作目となる『In Love & War』を御紹介。デビュー当初からずっと注目され、それなりにヒット(「1 Thing」は特大ヒットになりました)にも恵まれている生脚がメチャ綺麗なAmerie、僕もなかなか好きな女性シンガーの一人です。前作『Because I Love It』は本国アメリカでは発売されないという不運に見舞われましたが、本作は無事にリリース出来て何よりです(安堵)。
気になる本作はどんな曲が詰まっているのか……まずは部族みたいな“ほっ!”の掛け声で気持ちも高揚するドカチャカビートがファンキーな「Tell Me You Love Me」、製作をなんとあのTeddy RileyとWalter "Mucho" Scottが共同で担当。途中でタイトルを荒く叫ぶAmerieがメッチャ弾けてて最高、この全てをぶっ壊す様な特攻トラックはAmerieに持って来いな元気良さでグッド。太鼓の音が軸になったドコドコビートにこれまたAmerieの部族っぽい歌い回しが面白い、ジャングルチックな「Heard 'Em All」はEric HudsonとSean "The Pen" Garrettが共同制作(途中でSean Garrettの声も聴こえます)。「Dangerous」はJonas JebergとAmerieが共同制作、これまた骨太ファンキーな硬質ドラムスと鋼鉄ベースの尖った荒削りビートが最高にタフ、とにかく休む間もなくAmerieが暴れてくれます。ベベベベンなロック調のビートがまた最高にガツンと来る「Higher」はベテランWarryn Campbellが製作を担当、“どこまでも高く連れて行かれて、最後に私は落とされた♪”と歌う悲しい失恋を激情に任せて歌った一曲。James Brown「The Payback」とUltramagnetic MC's「Ego Tripping」をサンプリングした王道Hip Hopビートに滑らかな美旋律が絡む上質な「Why R U」はThe BuchanansとAmerieが共同制作、この曲も一筋縄ではいかない骨太×メロウな感じが癖になる一曲で素敵。Del PearsonとLenny NicholsonがKool & The Gang「Summer Madness」を下敷きに製作した「More Than Love」も、打ち放つ様な変則ドラムスに懐かしいオールドソウルの曲調がまったりと絡む妖艶な一曲。しかもここにFabolousのあの優しい鼻声がスムーズに絡むんだから憎い演出、男に翻弄される(その男役がFabolous)女性の辛い心情を歌った苦難の一曲。Jim JonsinとRico Loveが共同制作の「Swag Back」は現行シーンに準じたドリーミーなエレクトロチューン、こういう風にぽつんとこういう曲が入ると良い塩梅、良い感じにピロピロしてて素敵です。「Red Eye」はBryan-Michael Cox製作(Co製作をAmerie)の流麗なトリップエレクトロ曲、ファルセット掛けながら繰り返すフックが耳にじっとり残る不思議な感覚の一曲で、カラフルで霞がかったシンセサイザーがだんだん侵食するナイスな一曲。Karma製作(Ivan BariasとCarvin Hagginsも関係)の「The Flowers」はハンドクラップにピアノ旋律が絡むシックで厳かな一曲、“すこしでも花を贈ってもらいたかった♪”と彼との別れを嘆く切な過ぎる一曲で、ここで聴かせるAmerieのドラマチックな歌声はMary J. Bligeに匹敵します(涙)。M-Phazesなる人物が製作の「Different People」も曇ったソウルフルなメロディにドカドカと胸を打つビートが切なさを加速させるミッドで、Amerieの淀みのないクリアハイな歌声が綺麗な一曲。“親愛なるJohnへ♪”と始まる別れの言葉を綴った置き手紙調の詩が切ないサヨナラ曲「Dear John」、製作はTrackNovaとAmerieが共同で担当。これは最近流行りのポップ風味(黒さが薄まった)の純白バラードで、聴いているだけで心がどんどん澄んで浄化されるような美しさを誇るピアノ旋律×加速エレクトロ曲。これはもうただただ先に詩をじっくり読んでほしいです、とにかく読むだけで涙がポロポロ零れて悲しい切ない失恋曲で辛い(沈涙)。最後を締め括るのはあのヘロヘロ声で大人気のLil Wayneが新たに援護射撃で毒を吐く「Heard 'Em All(Remix)」、元々原曲からして変てこ調だったからLil Wayneが絡んでやっとしっくり来るぐらいハマッてます。敢えて飛ばして最後に紹介するのはこの曲、本作一番のハイライトともいえるTrey Songzとのデュエット曲「Pretty Brown」、製作はM-PhazesとAmerieの共同作業。Mint Condition「Breakin' My Heart(Pretty Brown Eyes)」を下敷きにした爽やか清涼なハッピーラヴソングで、二人の純粋でキラキラしたハイトーンヴォイスの相性も抜群で聴いているだけで胸キュンしちゃいます(惚)。

う~~ん良かった、素晴らしかったですねぇ。最近はどのR&B作品もやたらエレクトロで飽き飽きしていましたが、Amerieは本作で色んな楽曲をこなしていてかなり好感が持てました。初顔合わせなProducer陣が多かったかと思いますが、上手く融合していて、それでいてAmerieの持ち味は消えていなくて、そこも嬉しかったですねぇ。盟友Rich Harrisonの不参加はやはり寂しいですが、それでも全曲彼に任せるよりは、今みたいな方法でいった方が良いかも。でも一、二曲ぐらいはRich Harrisonにガチャガチャと派手な曲を作って欲しいです。

Category: 男性R&B  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

Ryan Leslie「Transition」
Ryan-Leslie-Transition.jpg

ハーバード大学卒の秀才Producer、Ryan Leslieがシンガーとして放つ通算二作目『Transition』を御紹介。まさかのこの早いサイクル(驚)、前作『Ryan Leslie』が発表されたのが今年の二月、一年に二枚ものアルバムを出すとは、かなり才能が溢れてしまっていますねぇ。前作『Ryan Leslie』も結構好きだったので(国内盤が出ないのが残念)、本作も輸入盤ではありましたがサラリと購入してしまいました。
気になる中身はどうなっているかと言いますと……まず冒頭で述べておきますと、全曲の製作をRyan Leslieが担当しています(当然)。まずは「Never Gonna Break Up」で幕開け、ポワンポワンと不思議な響きが鳴るスペイシーなトラックに、フワフワと軽く浮いたRyan Leslieの歌声が繊細な印象を受けます。続く「Something That I Like」ではClipseの片割れPusha Tが援護射撃、所々でRyan Leslieもラップを披露しています。このシンプルでチ単調でチープな電子鍵盤の連なり具合が、完璧にThe NeptunesマナーなんですがRyan Leslie製作なんです、Pusha Tもこういうトラックにはバッチリとキマってます。強く弾いて爪弾くアコギにボカボカと空洞チックな打ビート、そこにPrinceも真っ青な程にカラフルなシンセが交錯する「Zodiac」が最高にクール。そんなに濃くないRyan Leslieのヴォーカルにお似合いで、やはり爽やかウキウキなトラックで聴かせてくれている一曲。Ryan Leslieらしいカラフル電子音をあしらいながらも、どこかオールドソウルっぽい味わいもあって温もりを感じる「Is It Real Love?」、Ryan Leslieの優しく裏返すファルセットもかなり心地良かったりして素敵。終始後ろの方でピロロロロロロロと電子音が上下しながら流れる摩訶不思議な感覚に陥る「Sunday Night」も、そのカラフルな電子音の感じはRyan Leslieらしいんですが、ちょっぴりThe Neptunesを感じたりもします。ステップ踏みたくなるどこか懐かしいディスコ調の電子曲「You're Not My Girl」は最高に気持ち良い、ちょっぴりエコーがかったRyan Leslieのヴォーカル加工も最高にオシャレにキマってるし、程よい疾走感もエッヂが効いてて聴いててもう気分爽快。幾重にも織り合わさったフックが絶妙に洒落てる「To The Top」は、埃っぽいJazzyな味わいのまったりトラックに、デジタルなブレ加工を施したアダルトなナンバーでグッド。ビコビコと電子音がつんざめく「Nothing」、これもブルージーながらもやはりRyan Leslieのカラフル電子魔法がかかってちょっと違った味わい。「Guardian Angel」は繊細なピアノの旋律に弦音やドラムスが寄り添う様に鳴る生音チックなミッド曲、Ryan Leslieはけして歌が下手でもないので、こういう曲でもさらりと聴かせる事が可能です。硬質なドラムパターンにビョンビョン鳴る電子音がアクセントの「All My Love」、これは明るいのか暗いのかよく分からない難しいノリの一曲。最後を締め括るのは「I Choose You」、三分もない短い曲ながら、とっても深遠で儚いシックな電子バラードでもっと長く聴きたかったなぁと切に思います(惜)。

本作もRyan Leslieらしいカラフルな電子音トラックが楽しめる一枚となっております、Producerとしても結構好きだし歌ってもなかなかだと思います。ただ歌い手としてのチカラはまだまだ不足していて、そういう意味ではやはりトラック頼みかなぁと(辛口)。もっと色んな振り幅があれば良いんですが、ずっと聴いているとちょっと単調に感じるかも。前作『Ryan Leslie』の方が好きだったかもだけれど(爆弾発言)、やはりなかなか素敵な一枚に仕上がっていて、結構良かったですよ(前作も合わせて国内盤が出れば、歌詞対訳があればもっと印象変わるかも)。

Category: 男性R&B  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

Mario「D.N.A.」
mario-dna.jpg

次世代を担う若きR&Bシンガーの代表格、Marioの通算四作目となる『D.N.A.』を御紹介。歌唱力もあるしダンスの腕前もかなりなものなんですが、最近はどうも楽曲&リリースタイミングに恵まれていない気がするMario。本作がまず無事にリリースされたから良かった、お蔵入りとかになったらかなり悲しいから(安堵)。しかし毎回Marioは素敵なジャケットだからそこは高評価、やはりCD蒐集家としてはジャケットはかあんり重要なポイントだったりしますので。
それでは気になる内容について簡単に触れますと……まずは先行シングルとなったSean "The Pen" GarrettとShondare "Mr. Bangladesh" Crawfordが共同制作した「Break Up」で幕開け、客演には大人気の新進気鋭Gucci ManeとSean Garrettが揃って参加。グルグル回ってグラグラ酩酊しそうになる不思議なドロドロ電子チューンが、どうも好きにはなれない一曲で、この曲で本作への不安が募りました(苦笑)。どうもこの呪文系の曲はR&B向けじゃない気がする、メロディラインが平坦過ぎて聴き辛くて。「Thinkin' About You」はThe Runners製作(Co製作をRico Love)の煌びやかな眩しい系の爽やかチューン、Marioの澄んだ歌声が輝かしくだんだんハイになってくる“あの娘にゾッコン”曲。Jim JonsinとRico Love共同製作のドカドカ踏み鳴らすビートにビュイビュイ振動するシンセがクールで尖っている「Get Out」はダーク、Timbaland辺りが好みそうな微振動メロディでこれはカッコイイかなぁと。“これは傷ついた僕の心を歌ったサウンドトラックなんだ♪”と歌う気障な詩がなんとも僕好みな「Soundtrack To My Broken Heart」、製作はかなりの腕前を誇るLos Da MystroとRico Love共同制作。切ないピアノ旋律にNe-Yoっぽい甘酸っぱい爽やかシンセが絡むトラックが透明感あって綺麗だし、時折ファルセットをかますMarioの歌声も甘くて素敵。冒頭からエフェクト加工しまくりのヴォーカルで聴き手の気持ちをガッチリ掴む閃光ディスコ系の「Starlight」は、御馴染みC. "Tricky" Stewart×Terius "The-Dream" Nashが共同制作。これは途中のエレピメロディ(とかベースの弦音)がMaichael Jackson「Thriller」に似てると思うのは僕だけ?この煌びやかなダンスステップ踏むトラックも、どこかMichael Jackonの名盤『Off The Wall』辺りを思い出す感覚でグッド(痺)。再びSean "The Pen" GarrettとEric Hudsonが共同制作の「Stranded」は白い吐息の様なMarioの息遣いに近いヴォーカルがキラキラ綺麗、こういう透き通った朝靄のようなトラックがMarioにはお似合い。タイトル連呼のリフレイン曲「Ooh Baby」はJoel AugustinとAlan BiambyのJackpotコンビと、Rico Loveによる共同制作。「Bootleggin」なる曲をあしらった完璧Hip Hopなブレイクビートと一緒にMarioが疾走するガチャガチャ曲「Before She Said Hi」はAndre Harris×Vidal Davisの御馴染みタッグ、客演にはLil Wayneっぽいへナ声をかますDef Jam所属のBig Seanが参加。乾いたギター弦に清涼感溢れる電子音が優しく響き渡る「I Choose You」はStargate製作曲(ソングライト&ギターでKenneth "Babyface" Edmonds参加)、ここでは裏声でひらりと舞い上がるように歌い上げる“僕は君を選んだんだから♪”フックが印象的で、いつまでも胸奥で真っ直ぐ深々と響いてきます(刹那)。ポカポカ打楽器音に静かな警報みたいなシンセが遠くで鳴り続ける「Don't Walk Away」は“別れないでほしい♪”と哀願する男の様を歌った女々しい失恋曲、切なくて嫌いじゃないですが(笑)。Marley & KP製作(Babyfaceも再び関与)の「I Miss My Friend」も未練タラタラな失恋曲で好き(笑)、現行R&Bらしい流線形のビコビコ電子曲でMarioにもバッチリお似合いの一曲。最後を締め括るのはElvis "Blac Elvis" WilliamsとHarold Lillyが共同制作したゴスペル風味のキラキラ優しい天使曲「The Hardest Moment」、お互いの道を歩こうと決心し涙する男の心情を歌った、恋人との別離曲をMarioが情感たっぷりに深く慈愛に満ちた声で歌い上げます(感動)。国内盤にはこれらに加えボーナス曲の「Do For Love」を収録していて、Andre Harris×Vidal Davis製作(ソングライトにJohnta Austin)のどこか影のあるドラマチックなメロディに、Marioの哀愁漂う歌声がまったりと妖しく絡むアダルトな一曲。

先行シングル「Break Up」はやはりどうだろうと首を傾げてしまいますが(辛口)、中身は結構しっとりした曲やらもきっちりこなしていて、流石はMarioは抜かりが無いなと感心しました(上目線)。必殺バラードっていうのはなかったけれど(そういう意味ではBabyfaceにガッツリ一曲作ってもらったら良かったのに……)、どれもなかなか一定水準をキープしていました。「Braek Up」があまり好みでなかった方、きっと多いと思いますが、本作『D.N.A.』は結構良いですよ。

Category: 男性R&B  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

Montell Jordan「More...」
montell-more.jpg

Def Jam Soulを代表するシンガーにして、他アーティストへの楽曲提供もこなすMontell Jordanの通算二作目となる『More...』を御紹介。最近は名前を聞かない気もしますが、それでもコンスタントに作品をドロップしていた印象があります。このジャケットの感じが時代を感じますねぇ、見てみると本作は96年作という事でもう10年以上前の作品なんですねぇ(感嘆)。
それでは気になる内容を御紹介致しますと……まずはHip HopっぽいドロッとしたビートにMontell Jordanの甘い歌声が艶っぽく響く「Superlover Man」、製作はJames Earl Jonesが担当でJohny "Guiter" Watson「Supeerman Lover」をサンプリング。続いてもJames Earl Jones製作の「All I Need」はLynn Collins「Think(About It)」を下敷きにしたあまりにキャッチーな骨太Hip Hopビート(途中James Brownの吠えが聴こえる)に、Montell Jordanの甘めの歌声がシルキーに絡むクール過ぎる一曲。Tony "Capone" DoFat製作の「Tricks On My Mind」は爽やかなピアノループに硬質で弾けたビートがぶつかるなんとも颯爽とした一曲、こういうHip Hopエッセンスを取り入れたR&BがやっぱりMontell Jordanは得意な様子。サンプルにはSlick Rickのクラシック「Mon Lisa」を使用するいう粋な技、このビートを聴いて思わず体が揺れない訳がないですよねぇ(痛快)。と思いきやJames Earl Jones製作の「Falling」では一気に溶けちゃう甘く切なくしっとりとしなやかなラヴソングを披露、恋に堕ちる様を描いたこの曲、Montell Jordanの語りかけるような優しく渋く深い歌声にウットリ聴き惚れて下さい。ポロポロと鳴るピアノ鍵盤に合わせて綺麗な電子音が散りばめられてゆく、スムージーでねっとりスローな「What's On Tonight」はなんとあのDeVanteが製作を担当(驚)。キラキラと輝く美しい音色に時折ファルセットを重ねるMontell Jordanが憎らしい程にセクシーで甘ったるい、ドリーミーながらもどこか官能的なこの美曲がゆっくりとベッドへ誘いますから(愛合)。「I Like」はJames Earl Jones製作でKC & The Sunshine Band「I Get Lifted」を使用したナンバー、ここではなんと先述のベテランSlick Rickが登場します(驚)。Slick Rickは冒頭から登場しあのゆるく抜けたたるんだラップを披露(褒)、あの脱力具合がたまらなくカッコイイ。そこにサンプリングの妙技のベース弦のベンベン音ループが黒いグルーヴを生み出し、キャッチーで大人な雰囲気を醸し出しています(自然)。“君が駆け寄って来る、たった一人の男になりたい♪”と直球で歌う「Let Me The One(Come Runnin')」はSchappel Crawford(現Shep Crawford)が製作を担当、思わずときめいちゃいそうな電子音を散りばめた(これがちょっとレトロで可愛い)ミッドチューンで、Montell Jordanの伸びやかな歌声に痺れてしまう一曲。続いてもSchappel Crawford製作のエフェクト加工気味のハイトーンヴォイスフックが癖になる「Never Alone」がまた悩ましい、終始ゆらゆら揺れながら色めくこのスローチューンは聴き手を腰砕けにしてくれます(溺)、幾重にも織られたMontell Jordanの裏歌声が素敵。「Everything Is Gonna Be Alright」もまたSchappel Crawfordが製作(感謝)、ここでもゆったりと撫でるようなMontell Jordanの優しい歌声にマッタリさせられっ放しです(溺)。最後はドカドカ鳴らしながらオシャレに跳ねてキメる「Bounce 2 This」、ここまで分かりやすくパーティーチューンしてくれたら楽しむしかないです(踊)、製作はこれまたSchappel Crawfordで御座います。

いやはや、なんともMontell JordanらしいHip Hopのエッセンスを混ぜ込んだ、でもアダルトなムードもプンプンと漂った素敵な一枚に仕上がっています。最近ではこういうオールドソウルマナーな作品って聴けない(何処も彼処もエレクトロテクノハウス)から、久々にこういう王道なネタ物R&Bも良いですねぇ。

Category: グループR&B  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

702「Star」
702-star.jpg

Irish、Misha、Meelahの三人から構成される702の通算二作目となる『Star』を御紹介。真ん中に映っているIrishが一番好みですが、皆がなかなか綺麗でそこも高得点の702。本作のジャケットはちょっぴりチープな感じがしてあまり好きになれませんが、702という事でそこはこらえて購入しました。
それでは気になるのは内容なんで御座いますが……これがなかなか物凄い製作陣が勢揃いしていまして、絶対に侮れない一枚になっているのです(警告)。まず幕開けを飾るのはKevin "She'kspere" Briggsが製作の「Let Your Hair Down」、変則的なチカチカ打楽器が響くトラックに、ミステリアスな702のコーラスがユラユラ揺れてそこが面白い一曲。「Star」はThe Neptunesが製作を担当し、彼らの伝家の宝刀ともいえるClipseが客演参加。The Neptunesらしいクールさ漂うシンセが光った(良い意味で)薄っぺらい一曲で、702のセクシーな歌声が静かに響き冴え渡る&Clipseのねっちりギャングなラップ射撃がナイスな一曲。恋人がいる女の子が他の男性に走ろうとする葛藤を歌った「Trouble」はMario "Yellow Man" Winansが製作、サンプリングにKool & The Gang「Jungle Boogie」を使ったちょっぴり物悲しいメロディが素敵。爪弾くアコギがポロポロ鳴り独特なループを築き、そこに702の囁くような艶っぽい歌声が官能的でたまらない。「Feelings」は再びShe'kspereが製作、柔らかく静かなシンセ使いでとてもセンシティブで深遠な世界観が広がってゆく感じが素晴らしい(巧)。702の囁くようなハイトーンハーモニーが鮮やかに光る、溶けるようなラヴソング。引き続きShe'kspereはDeBarge「I Like It」を下敷きに「Come & Knock On My Door」を製作、漂うようにふんわり軽いシンセが気持ち良く浮かぶメロディが心地良くて、そこに絡むチリリリリなる電子音がナイススパイス。The Neptunes製作でPharrellがフックでVocal参加もしている「I Still Love You」は完璧彼ら流儀、ドカドカ叩く大太鼓音&爪弾く弦&チンチンチン金属音のみ構成されたスッカスカトラック。しかしこれが極めてスペイシーで極上のグルーヴを生み出すから凄い、The Neptunesの底力を感じる一曲。Mario Winansが再び製作の「Reality」はTalib Kweli & DJ Hi Tek「Too Late」使い、これがまた民族趣味なメロディにタイトなビートが乗っかるクールな出来映え。「Certified」はKollective製作のぽわわんミディアム曲、男性に浮気されている女性に警鐘を鳴らし諭すウーマンストロングな一曲。続いてもKollectiveが製作の静寂の中に美しい音色が息づく「Places」も素敵、702の囁き声がくすぐったく甘い。美曲の名手Mike Cityが珍しくガッチガチな硬質アッパーで攻めた「Striging Me Along」がカッコイイ、自分を裏切った男性に“もう二度とあなたを許す事なんて出来ない♪”と三行半を突きつける詩もカッコイイしね。ちょっぴり南国風味なギター弦がスパイシーな「No Way」はShe'kspere製作、やっぱりShe'kspereは良い曲作ってるなぁと感心します(惜)。ベラベラクチャクチャ喋るという意味の「Blah Blah Blah Blah」はDwight "Lil Skapp" Reynolds製作、痛烈な男バッシング曲って向こうじゃウケるんですね(苦笑)。「Betcha She」はTeddy Bishop製作(ソングライトにJohnta Austin)、デジタルなノイズっぽいメロディが702のクールで薄いボーカルにぴったりフィット。「Better Day(Ghetto Girl)」は驚きBuckwildが製作を担当、The Waters「Could It Be Magic」使いの崩れたレコードメロディっぽいトラックがなんとも彼らしい燻し銀な一曲。「Jealousy」は再びMike City製作、ピアノ鍵盤を無愛想に両手で弾いたような影のあるトラックがディープでダーク。The Charactersの片割れであるCharles Fannarが製作の「I'm Wit It」がラスト、キラキラと輝くメロディにガチャっとしたリズムがなんとも美しい、“あなたがリッチだとかはどうでもいいの♪あなたに惹かれているのはそれが理由じゃないの♪”と歌う詩がとっても可愛くて理想的(笑)。

物凄く良く出来た一枚、これだけのProducer陣が揃い踏みなんだからそりゃ間違いないです(鉄板)。702の囁くようなコーラスも、力強く歌うDestiny's Childや、どこか無機質でメカチックなTLCとはまたちょっと違って、なかなか良いですよ(惚)。やっぱりガールズグループって良いなぁと再認識しちゃう一枚、見つけたら即購入して下さい。

Category: 音楽DVD  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

Michael Jackson「Live In Bucharest: The Dangerous Tour」
mj-liveinbuchare-cov.jpg

Michael Jacksonが1992年にルーマニアはブカレストで行われたライヴ模様を収録した、Michael Jackson唯一のライヴDVD『Live In Bucharest: The Dangerous Tour』を御紹介。Michael Jacksonのアルバムは殆ど彼が生きている間に購入し、ガンガン聴いていたんですが、このDVDは彼が亡くなった数日後に購入しました(涙)。ずっと気にはなっていたのですが金銭的な問題もあり、見送り続けた本作なんです。しかしMichael Jackson(以降はMJと省略表記)が亡くなった今、彼の踊る姿を観られるのはこういった作品のみなんだから悲しいです(涙)。
それでは映像内容を簡単にですが御紹介します……まずは観客のボルテージが初っ端から凄い(笑)、僕もMJは大好きですがあそこまでは絶叫できない(焦)。そしてギラギラ光るステージにMJが床から火花散らしてドカンと登場、それまで以上に観客はMichaelコールで熱狂します。そしてゆっくりとMJがサングラスを外すと「Jam」がスタート、もうこの時点であまりの興奮での失神者が続出しスタッフに運び出されています。しかしこの「Jam」での一気にアクセル全開猛スピードで駆け出す様は激しくカッコイイ、“集中だ♪”と歌いながら華麗なステップでステージを動き回るMJは神憑り。「Wanna Be Startin' Somethin'」では原曲よりもピッチが早く激しいんですが、それをMJは歌いながらより細かくリズミカルな足裁きでビートを刻みます。そしてここで一息ついてミステリアススロー「Human Nature」を披露、こんなスローだからじっとして歌うかと思いきや、MJはやはり独特でクネクネカクカクしながらリズムをとり舞います(これがMJだとカッコイイと感じるんだから凄い)。やっぱりこの曲だと“ほわい♪ほわい♪”の部分が気持ち良い、澄み切ったMJのファルセットに思わず溜息が漏れます、途中の余韻の取らせ方なんかも素敵。そして後ろのスクリーンにMJのシルエットが大きく映し出されて始まる「Smooth Criminal」、真っ白なスーツ(袖には勿論腕章)に真っ白なハットの装いの紳士的ギャングなMJがま~~~ぁカッコイイ(痺)、MJはダンスでジャケットやハットを使うのが巧くかなり効果抜群、ああいうセンスも彼ならではの才覚ですね(惚)。ここではあのMJが考案の驚異技“Anti-Gravity Lean(ゼロ・グラヴィティ)”も生で披露、バックダンサーとの息の合ったダンスシーンも魅力です。「I Just Can't Stop Loving You」ではSiedah Garrettとの濃厚なデュエットを披露。彼女は全編を通してバックコーラスも務めています。捻りはないかもしれないけれど、本当に綺麗で純粋なメロディ&詩で僕は好き、Siedah Garrettとの息もピッタリで素晴らしいデュエットにウットリ……させられていると突然Siedah Garrettのスポットライトが消え、MJがステージに一人ぼっちに、そのまま「She's out of My Life」(邦題「あの娘が消えた」)へと流れ込むというたまらない演出(泣)。ここでMJは客席に向かって“そばに来てくれる?”と問いかけると、女性をひとりステージに上げるというサプライズ。抱き締めてキスまでするというサービス(驚愕)、その後なかなか女性が離れなくてスタッフが無理矢理引き離す(引っ張り剥がす)なんて場面も(笑)。歌の最後にはやはりMJがガックリひざまずき、泣いてしまうという演出もバッチリ。ここからはJackson 5時代の名曲をメドレーで披露、「I Want You Back」「The Love You Save」を昔そのままの振り付けで踊るMJが可愛いです。そして「I'll Be There」はバックに当時の映像を流しながら会場皆で大合唱、この曲も本当に綺麗で伸びやかで素晴らしいですねぇ。ここでもMJは泣き崩れ、立ち上がると兄弟一人一人の名前を囁いて“愛してるよ”と告げて〆ます。そして誰もが知っている名曲「Thriller」が登場、例の赤いジャケットではなく黄色のジャケットなのがすごく残念です(悔)。あとB級遊園地のお化け屋敷みたいなセットがチープで面白い、あとMJが途中で狼男(?)にも変身しますのでお楽しみに(笑)。そして本作のハイライトだと僕は思う「Billie Jean」が遂に流れます(興奮)、キラキラ光るスパンコール一杯の黒ジャケットに白ラインの入った黒パンツという、御馴染みの格好で歌い踊るMJに僕は叫び&歌いっ放しです(恥)。しかもここではMJが生歌で歌ってるからなお興奮する、あれだけ激しく踊っていてよくあれだけ歌えるものです(感動)。あのムーンウォークも数段パワーアップしていて、ステージ中央から端までをスーッと無重力状態で歩くんだから凄まじい(しかも三度も披露)、そして〆にターンしてあの爪先立ち、あーーッもうカッコ良過ぎて鳥肌立ちます(失神寸前)。そして最後にはドラムビートの中でピンスポを浴びてソロダンス、ひたすら華麗に舞い、無重力になり、機械仕掛けのマリオネットの様にカクカク動くMJ、完璧に進化を続けているのが分かります(圧巻)。そして次の曲に行く前にショートフィルムみたいなのが流れるんですがこれがまた凄い、無音の街角でMJがひたすら踊るというシンプルさが素晴らしい、MJの踊る衣擦れの音と靴音しか聴こえずそれがビート、途中でMJが咆哮するのもカッコイイ。そして僕の個人的なお気に入り曲「Workin' Day and Night」、これだけアップテンポの曲をMJは歌いながら踊ってるんだから凄い運動量ですよねぇ。そのまま強風に煽られながらMJが“あーーーーーーッ!”と雄叫びをあげる「Beat It」へ、ド派手な女性ギタリストの意味はよく分かりませんが(笑)、勿論あの決闘ダンスもきちんとありますから御安心を。そして民族衣装みたいなのを着た人達が現れ、皆で大合唱する神々しい「Will You Be There」でのMJの笑顔が優しい。そして明るく眩しく弾けるあのロックカラーのメッセージ曲「Black Or White」、真っ白なシャツに黒いパンツで長い髪を振り乱し歌うMJに僕も熱狂、床から吹き荒れる突風に包まれるMJが凄まじくカッコイイから気をつけて。最後の“白と黒を乗り越えるのは難しい♪”という部分が僕は好き、メッセージ性も強く出てるし、あの時の噛み付くような歌声も好き。女性が転がした地球儀のボールをMJが優しく両手で拾い上げて始まる「Heal The World」、この曲を聴くと本当にMJが心優しいひとりの人間だったんだと痛感して、そんな彼がずっとあんな批判の嵐に晒された事を思うと胸が締め付けられて痛い一曲(涙)。最後には様々な人種の子供達が壇上に現れ、会場も皆で大合唱。こんな風に人類が皆で一体となれたなら、きっと地球を治療する事が出来るハズ(夢)。そして最後を飾るのは“世界をより良くしたいなら、自分自身から変えてゆこう♪”と歌う「Man In The Mirror」、最後にMJがクルっと回って膝から落ちて歌い上げる様は格好良過ぎます。そして最後にはMJが人間ロケットで飛んで退場するという、あの有名な場面も収録されています。

凄まじいステージ、あれだけ歌って踊れるアーティストはそういないですよね(途中口パクも有りますが)。よく最近の番組とかでMichael Jacksonの特集とかしていますが、大体このDVDの映像がよく流れていますね。現在、絶賛公開中の映画『This Is It』を観てMJに興味を持った方、良かったらこのライヴDVDを観てみてください(薦)。

Category: グループR&B  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

Dru Hill「Dru Hill」
Druhill-1996.jpg

Nokio、Sisqo、Woody、Jazzで四人で結成された実力派ヴォーカルグループ、Dru Hillの記念すべきデビューアルバム『Dru Hill』を御紹介。最近では再結成なんて噂も流れていたDru Hill、Sisqoも好きだしDru Hillも勿論好きなんで大歓迎です。この赤を基調としたシックなジャケットに、Dru Hillもシンボルである龍のマーク、ナイスで御座います。
それではどんな楽曲が収録されているか言いますと……幕開けを飾る「Nothing To Prove」はTim DawgとTrence Daddleyが共同制作、しっとりとしながらもどこかタフなHip Hopっぽいグルーヴも混ざった、Sisqoの声質に合ったハードボイルドな一曲。と思えば一気に清らかでクリアな艶っぽい美スロー「Tell Me」でとろけてしまう、製作はStanley BrownでどことなくR.Kellyっぽいゴスペル趣味も加わったセクシーなラヴソング。ここではガッチリSisqoがそのほとばしる歌声で熱っぽくも美しく歌い上げてくれています。Tim DawgとTrence Daddleyが再び共同制作の「Do U Believe?」は、Craig Mack「Making Moves With Puff」使いのかなり好きなメロディライン(惚)。プアーっと流れて上がる不思議音に、流麗で煌びやかな電子音と電子鍵盤が軽やかにタッチする、爽やかスマートなキラメキ愛の告白曲。「Whatever U Want」はStanley Brown製作(Rapで女性MCのTripが参加)、ベンベンと鳴るベースラインに硬質なドラムビートが絡み電子鍵盤のポロポロと鳴る音色が、ちょっぴりJazzyな雰囲気を醸し出すHip Hop風味のソウル曲。「Satisfied」はHitmenとNokioが共同制作、妖しげな雰囲気でネットリとぽわわん音が絡むベッドイン曲で、Sisqoの灼熱ヴォイスで吐息と共に体も溶けて交じってしまう官能的な一曲。「April Showers」はA. Haqq IslamとNokioの共同制作、“4月は君の愛を僕に降り注ぐ♪”と歌うBoyz II Menっぽい落ち着いたメロディがアダルトで紳士的なミッド曲。ヒラヒラと奏でられるピアノ鍵盤にキュンと胸がうずいてしまう「All Alone」は引き続きはA. Haqq IslamとNokioの共同制作、恋人と別れたあと孤独なままでいる男の気持ちを歌った切ない失恋曲(涙)。ここではSisqoが極上のファルセットで一気に聴き手の気持ちを奪っています(憎)、力強くも時に微弱いSisqoの歌声でもう涙腺は緩みっ放しです。「Never Make A Promise」は本作中で僕が最も好きな一曲、製作はあのDaryl Simmonsが担当しています(拍手)。いかにもDaryl Simmonsらしいしっとりと穏やかで温かい純粋スローに、“守れないような約束はしない、そんな僕じゃない♪”と真摯に愛を捧げる、なんとも真っ直ぐでクサくてそれがまた心地良い汚れ無き王道のラヴバラード(感動)。そのDaryl SimmonsがA. Haqq IslamとNokioと製作した「So Special」も、まったりとしたメロディの中でキラキラと音雪が降ってきて、そこに“すぺしゃる♪すぺしゃる♪”がリフレインするフックがなんともドリーミーでキュートな一曲でグッド。“誰かが僕のベッドで寝ている♪”と彼女の浮気を責め、部屋を出てゆく哀愁たっぷりのスロー「In My Bed」はDaryl Simmons製作曲。このどっぷりとディープな滑らかメロディと、Sisqoのぐっとこらえて徐々に声を張り上げるフックがたまらなく感情移入してしまう悲しく切ない一曲。「Love's Train」はあのKeith Sweatが製作、このスウィングする様なトロトロスローは極めてKeith Sweatっぽい感じでグッド。続いてもKeith Sweatが製作したピアノ基調の綺麗なバラード「Shere My World」、“気味は僕のためにいる♪僕は君のためにいる♪”と歌う不器用ともいえるほど真っ直ぐなラヴソング。Stanley Brown製作の「5 Steps」は夜のスターダストなゴスペル風味の一曲で、フックでの神々しく濃厚で美しいDru Hillのハーモニーに一瞬で失神させられてしまいます(昇天)。とここまでが本編、国内盤にはこれらに加えてボーナス曲を二曲追加収録してまして。Tim DawgとTrence Daddleyが硬質なビートとスクラッチをかましてタイトなHip Hop風味に仕上げ直したRemixモノの「Tell Me(Bounce Version)」(Big Dex客演)、その名の通りなハッピー溢れるクリスマス曲「This Christmas」の二曲。

Sisqoの相変わらずの濃厚灼熱バーボン声にウットリさせられっ放し、しかしきちんとしっとりR&Bを聴かせてくれるんだから憎い(惚)。Dru Hillもやはり超が付く実力派で、活動休止状態にあるのはあまりに勿体無い(そういう男性ヴォーカルグループばかりだけど)。言うまでもなく素敵な一枚、是非聴いてみて下さい。

Category: サントラ  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

Michael Jackson「This Is It [Deluxe Edition]」
michael-jackson-this-is-it-soundtrack-450x450.jpg

Michael Jacksonが最後の公演と銘打ったロンドン公演のリハーサル映像を綴った映画のサントラ盤であり、新たなベスト盤ともいえる『This Is It』を御紹介。映画『This Is It』を観た方なら絶対に購入して聴きたくなる一枚だと思います、なんといったって劇中で流れる曲順にMichael Jacksonの名曲が収録されているのですから、映画を観た興奮をそのままに味わえます。そう言う僕はちなみに映画を観る前に購入しました(笑)、TOWER RECORDSのポイントが一万円分貯まっていたので、それを使って。ちなみに本作は1CDの通常盤と、ボーナスCDを特典とした2CDのDeluxe盤の二種類がありまして、僕は勿論後者を購入しました。
それでは内容をずらりと御紹介したいと思います……まずは特筆すべき一曲、新たに発掘され本作に収録された未発表曲「This Is It」ですね、Michael Jackson(以降はMJと表記)とPaul Ankaの共同制作との事。MJの温もりのある優しい“1,2,3,4♪”の掛け声で始まるピアノ鍵盤のメロディが美しい純粋スローのラヴソング、録音の時期は『Thriller』の様でまだ若くハリのある歌声が凛と響き渡ります(感動)。「This Is It(Orchestra Version)」ではバックトラックにオーケストラの綺麗で壮大な演奏を敷き、Jacksonsの面々がバックコーラスで彩を添えています。MJの意思に反した形で発表されたかもしれないけれど、それでもこうやって彼の歌声を聴けるのは、やっぱり素直に嬉しいです(感謝)。あとはもう完全なベスト盤な内容、MJのオリジナルアルバムはどれも紹介しているので、ここでは曲にまつわるエピソードを添えて。その詞の意味合いからもオープニングに演奏される事が多かった「Wanna Be Startin' Somethin'」、最後の方で流れるアフリカ音楽っぽいあのメロディはMJのお気に入りだったManu Dibango「Soul Makossa」を敷いたものだったそう。詩の中ではあのBillie Jeanも登場、“人にすり寄っては嘘をつく♪”と歌われています。ガチャガチャとぶっ壊しながら突進する「Jam」、PVではMichael JordanとMichael共演しましたね。怒りに満ち溢れたMJが咆哮しまくる「They Don't Care About Us」、一説ではあのドカドカと叩かれるビートはQueenの名曲「We Will Rock You」からの着想ではとの話も。そのトラックの透明感とMJの透き通った綺麗な歌声が素晴らしい「Human Nature」はTOTOのSteven Porcaroが書いた曲で、彼らが当時送ったデモ数曲の中で唯一骨組みだけのラフな曲だったのを、Quincy Jonesが気に入って採用したのだとか。「Smooth Criminal」はもう文句無しにカッコイイ、ダンスでギャングを殺すだなんて凡人には考え付かない発想(天才)。MJ製作でそのアルバム『Bad』収録の「The Way You Make Me Feel」は、そのメロディ調から『Thriller』の頃に書かれた曲なのではなんて話も。The Jacksons時代の曲「Shake Your Body(Down To The Ground)」は、MJが初めてペンを執って書く事の出来たターニングポイントな一曲としての収録でしょうか。「I Just Can't Stop Loving You 」はSiedah Garrettとのデュエットですが、当初はBarbra Streisandにデュエットの依頼を申し込んでいたのだとか。Rod Tempertonが書いた「Thriller」は当初「Starlight」という曲名で書かれていたのを、Rod TempertonがMJがホラー映画好きなのを知り、ああいった不気味な詩の内容に変えたのだとか。「Beat It」であの激しいギターソロを聴かせているのは御存知あのEdward Van Halen、彼はQuincy Jonesからのオファーで参加を快諾、“あれ(この曲への参加)は好意だから”とセッション代は受け取らなかったとか(美談)。完璧にロックしてくれた「Black Or White」はGuns N' Roses(当時)のギタリストSlashが参加、この曲も大好き。地球の危機を歌った「Earth Song」は、環境破壊に疎かった米国でなく興味の高い英国でヒットした曲で、ロンドン公演だからこそ(でないと)収録されなかったであろう一曲かも。そして誰も思わず踊りたくなる不朽の名曲「Billie Jean」、この曲は後にデモも公開され、実質MJが一人で殆どこの曲は完成させていた事が分かります。MJが腰振り踊るあのベースとビートのみのイントロは当初、Quincy Jonesに“長過ぎるから短くした方が良い”と助言されたのを、MJは“そこが良いんじゃないか、あれを聴いていると踊りたくなるんだ”と言ってそのままにしたのだとか。ちなみにMJはこの曲の登場人物である女性、Billie Jeanは“あなたに妊娠させられたという内容で自殺する日時と方法を書いた手紙と凶器を送ってきた”実在の人物だとも発言していたり、“あれは僕の長年に渡って悩ませてきた類の人達の象徴を表した”架空の人物だとも話しています(ちなみみにQuincy Jonesは“無断で敷地内に入るなり“あなたは私の双子の片方の父親だ(!?)”と詰め寄った女の子の事だ”と発言している)。最後を飾るのはゴスペル調のあの煌びやかなメッセージ曲(作詞作曲にはSiedah Garrettが参加)「Man In The Mirror」、名門一家The WinansやAndrae Crouchが参加した重厚で輝きに満ちた一曲が素敵。
そしてDeluxe Editionにはもう一枚、CDが付いていて、僕はこちらが目当てで購入したとも言えます。まずはMJの、そして世界を代表する“泣きの一曲”といえる失恋バラードのデモ「She's Out Of My Life(Demo)」、アコースティックギター一本で聴かせるこのバージョンも良い、冒頭の“間違えたからもう一度いいかな?”と聴くMJが可愛い。この曲をレコーディングする時、“MJが歌う度に泣き、毎回最後のところで必ず泣くんだ、11回くらい録り直したと思う”と後にQuincy Jonesは語っています。あとは「Wanna Be Startin' Somethin'(Demo)」、MJの細いファルセットと多重録音のみで一人アカペラの如き「Beat It(Demo)」も収録。特に後者はMJの歌声を存分に堪能できてまた違った味わい、これはこれでカッコイイです(痺)。そして最後には地球を愛し大事にしたMJが綴った詩の朗読「Planet Earth」も収録、たくさんの音源がまだ残っているのですねぇ。

普通のベスト盤とはちょっと違った趣で(絶対にベスト盤としては収録しなければ成立しない曲が、やっぱり収録されていない)、やはりこれは映画『This Is It』のサントラ盤なんだと痛感しました。とにかく映画を観に行った帰り、その足でレコード屋に立ち寄ってこの一枚を手にして欲しいし、そうすべきです。まぁそう言わなくてもきっと、映画を観た人は絶対に欲しくなってこの一枚を購入するでしょうね(笑)。

Category: 日記  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

映画『This Is It』を観てきました……
mj-thisisit-banner.jpg

10月28日より二週間限定で全世界同時公開され、ここ日本では二週間延長上映も決まった、Michael Jacksonの遺作『This Is It』、先ほどやっと観る事が出来ました(待望)。
ずっと観たかったけれど休みで行ける日が無くて、しかもレイトショーで1000円でないと観れなくて(貧乏)、その二つのタイミングが合致したのが今日、もう日付変わってますが(笑)。“King Of Pop”のMichael Jacksonの雄姿を観られるという事で、かなり多くの観客がいてそこに驚き、やっぱりMichael Jackson(以降はMJと表記)って凄い存在なんだなぁとしみじみ実感。ちなみに僕は、独りで観に行きました、じっくりと感傷に浸りながら鑑賞したかったので。

mj-thisisit-3.jpg

監督は大人気映画『High School Musical』を手掛けたKenny Ortega、本編にもかなり出演しており、MJとの会話などによって自然と舞台裏を案内する案内役となってくれています。ミュージカル映画を手掛けただけあって、観せ方も本当に素敵で、なんの違和感なく本編を楽しむ事が出来ました。MJと監督の会話のやりとりもまた、MJの人柄が滲み出ていて、なんか心が温かくなりました。ちなみにKenny OrtegaはMJのヒット曲「Beat It」のPVで、振り付けを考案しギャングのボス役で出演しダンスしていた人物なんだとか(凄)。

mj-thisisit-2.jpg

とにかくダンスシーンも満載、本編で特筆すべきは選ばれし若きダンサー達。ダンサーの皆がMJとの共演を夢に見て、それが叶ってもう大興奮、気合の入り様が半端ないです(感)。それにダンサーのオーディション風景があったんですがこれも凄くて、大勢のダンサーがステージに上がり一斉に同じ曲を踊る、その様も圧巻で見応えあり。特に女性陣が凄く綺麗だしセクシーだし、もうナイスバディで、それこそその時だけはMJそっちのけの僕がいました(下心)。中でもとりわけMJがソロで「Billie Jean」のリハーサルをやっているのを、舞台下から見守るダンサー達(というよりスタッフ全員)の興奮ぶりったらない(笑)、じっと固唾を呑みながら見守っているかと思うと、次の瞬間には大きな歓声を上げていたり、もうすごく純粋に嬉しそうで。

mj-thisisit-4.jpg

リハーサル映像という事でMJも歌もダンスも軽く流していて、それが逆にまた新鮮で感動しました。いつだって完璧主義のMJは完璧なステー人グのみを魅せていた訳で、普通ならば絶対に観られないであろう映像だったと思います。だからこそ“MJはこの映像を明るみに出して欲しくなかったのでは?”と考えるファンも多い様ですが、MJが亡くなった今、こういう形であれMJの歌って踊る最後の姿を観れたのは、もうただただ感動するばかりでした(涙)。

mj-thisisit-5.jpg

そして全編を通じて驚いたのがMJのエンターテイナーとしての才能、彼はバンドの演奏からバックのコーラス、ダンサー達のダンスの細かい指導から照明のタイミング、音響の大きさや質、そしてステージの演出まで、全てに関してMJのアイデアが溢れ、徹底的に構築されていきます。MJの感覚的なもの(感性)でのみ表現されるものだから周囲は大変(笑)、スタッフから“もっと具体的にいうと?”なんて言われる場面もあったりします。でもMJは嫌な顔ひとつせず熱心に説明し、納得いくものを仕上げる為の努力を惜しみません(完璧)。

mj-thisisit-movie.jpg

このライヴ、本当に生で観たかった(悔)、ここに映るMJは元気で輝きに溢れていて、観ているとMJがもうこの世にいないだなんて事が信じられなくなります(涙)。彼ほどの突出したアーティストはもう誕生しないんじゃないかと思います、それぐらい圧倒的なセンスと存在感をスクリーンを通じて感じました(感動)。Michael Jacksonを知らない人でも観たら絶対に彼のファンになる、絶対に劇場に足を運んで観て欲しい一本です。劇中で流れる曲もすべてが誰もが聴いた事のある名曲ばかりで、僕は観ている間ずっと口ずさんでしまいました(恥)。早くDVD化されないかな、もう一回観たいです。

追伸: あと、エンドロールは最後まで観た方が良いですよ、最後にもワンシーンがありますので。

Category: 男性Hip Hop  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

Xzibit「Man Vs. Machine」
album-man-vs-machine.jpg

西海岸はL.A.出身の濁声MC、Xzibitの通算四作目となる『Man Vs. Machine』を御紹介。その編み編みな頭でMTVの人気番組“Pimp My Ride”のホストを務めたXzibit、人気者で御座います。その濁声も結構インパクトがあって、ハードコアな部分もキッチリと持っててそこもアルバムが売れた一因なのかな。
それでは内容を簡単に触れておきたいと思います……まずはRockwilder製作の鉄工所チューン「Release Date」で幕開け、Rockwilderらしいガチガチ硬いトラックにXzibitの喉をガラガラ通す濁声フロウが低く這うシリアスな一曲。「Symphony In X Major」はDr.Dreが客演参加、なんですが製作はRick Rockが担当(Dr,DreはMix担当)。ちょっぴりオペラ交えたこのシンセオペラがなんとも奇怪な一曲で、これならBusta Rhymesの方がもっと面白く出来たのではないかと思います(辛口)。Denaun Porter製作の「Multiply」はNate Doggが客演参加、プワプワと上下する変てこなシンセに単調なビートが乗っかり、その上をXzibitが冷徹に滑走し、Nate Doggがマッタリとベタな歌声で彩るウェッサイなノリの一曲。「Break Yourself」は再びRick Rock製作曲(Additional VocalでTruth Hurtsが参加)、ティロティロと上下し流れてゆく垂れ流し系の宇宙シンセ曲に、Xzibitの男臭い濁声が唾飛ばし歯切れよく走り回るThe Neptunesっぽくもある一曲。「Heart Of A Man」はJelly Rollが製作を担当、あのTotoの名曲「Africa」をネタ使いしたふんわりと浮遊する流麗なメロディが素敵だし、結構澄んだ歌声で華やかに染め上げるJelly Rollの歌フックにも注目のナイスな一曲。そのJelly Rollが次はRockwilder顔負けのバキバキ鋼鉄チューンで尖って跳ねるビートを提供した「Harder」もアガる、Golden State Projectが客演で参加。Dr.Dre製作の重低音鳴らすドカドカ突き進む迫力がたまらない「Choke Me, Spank Me(Pull My Hair)」は痺れる出来映え、Xzibitの声色変えたフロウも癖があってかなり巧い。しかしここで特筆すべきは舐める様な挑発的な歌フックがエロい女性シンガーTraci Nelson、彼女の分かり易いエロフックが素晴らしいスパイスに。続いてもDr.Dreが彼らしいシンプルでダークで音数少なく仕上げた「Losin' Your Mind」、Xzibitのしゃがれた男臭いラップとは好対照のSnoop Doggのユルユルだるいラップが混ざります。「BK To LA」はBrooklynの猛者M.O.P.が参戦、製作はそのM.O.P.の盟友ともいえるTy Fyffeという事で間違いなし(興奮)。シリアスでゴシック調のトラックにM.O.P.が灼熱声で吠えるこの曲は、完全にXzibitが喰われていますが仕方ありませんね(健闘)。「My Name」はEminemが製作を担当、ここでもEminemが客演参加し完全にXzibitを喰い散らかしています(毒々)。Eminemを中心にしてXzibitとNate Doggが援護射撃している感は否めませんが(Nate Doggもコンピュータチックな歌声加工がイカシてます)、かなりナイスな一曲な事は間違いなし。「The Gambler」は僕的にたまらない組み合わせ、B!nk製作でAnthony Hamiltonという粋なコンボ炸裂で速攻でやられます。B!nkらしいシンプルに硬質に鳴るブレイクビートがソウルフルでタイト、そこに絡むAnthony Hamiltonの渋い緑茶声で一気に煙たくソウル感が増します(痺)。Rick Rock製作の「Missin' U」はマッタリソウルフルなトラックに、宇宙船がトリップする様なシンセが飛んで絡む面白い一曲。ここでなかなか甘い歌声を披露しているのは、Andre "Dre Boogie" Wilsonなる男性シンガー。「Right On」はErick Sermon製作の木琴叩く様なポカポカ音が面白い、ちょっぴりファミコンチックなチープな電子曲。
本作にはこれらに加えてもう一枚、ボーナスCDが付属していまして、こちらがまた侮れない曲が収録されています。まずはB!nkが製作でTraci Nelsonが客演の「My Life, My World」、シリアスで甲高いキンキン金属ビートがひんやり格好良くて素晴らしい。「What a Mess」はなんとあのDJ Premierが製作、Primoらしいディープで影のあるピアノループにピュンピュン光線音が走り抜ける&鬼スクラッチがギュルギュル鳴る激渋な一曲で、Xzibitもバッチリ決めてくれています。最後を締め括る「(Hit U)Where It Hurts」はRockwilderが製作を担当、どこかG-Unitっぽい重低音がおどろおどろしい危険な香りプンプンの男臭いストリート曲でカッコ良さも抜群。

うん、Xzibitはまず声がキャラ立ってるんで僕も結構好きです。本作ではかなり豪華な製作陣&ゲスト陣が配されていて、その点でもそんな聴いていて飽きる事もないと思います。僕としては大好きなProducerのB!nkが製作している曲が多かったので、そこもお薦めの点かと思います。

Category: 男性R&B  Tags: ---

Comment: 0  Trackback: 0

Nate Dogg「Music & Me」
nate-musicme.jpg

西海岸を代表するベテランギャングシンガーNate Doggの通算二作目となる『Music & Me』を御紹介。その上手いのかどうか時々微妙に感じてしまう“下手ウマ”な歌声が最大の魅力のNate Dogg、その客演の多さは凄まじく、数々のヒット曲で素晴らしい援護射撃を撃ち放っています(功績)。あのSnoop Doggの従兄弟で、そのSnoop DoggとWarren Gと三人で、213なるグループも結成していますね。
それでは気になる内容を御紹介致しますと……幕開けからして僕は要注目、僕のお気に入りのあのB!nkが製作した「I Got Love」だからです。Donny Hathaway「I Believe To My Soul」を敷いた燻し銀ソウルフルがギラギラ光る真っ黒なトラックに、Nate Doggのゆる~く震わす喉がマッタリ味わい深い一曲。続く「Backdoor」もB!nkが製作、ここではなんというかちょっぴりアラビアンで異国情緒の溢れる砂漠なトラックを提供。Megahertz製作のギュイギュイと歪んで唸る電子音とぐわぐわ鳴るトークボックスが奇怪で機械な「Keep It G.A.N.G.S.T.A.」はLil' MoとXzibitが客演参加、こういうダークでドロっとしたトラックだとNate Doggの歌声が澄んで聴こえるから不思議(笑)、Lil' Moは相変わらず可愛くも力のある歌声で華を添えてます。Xzibitは濁声で吠えていてこの曲によくお似合い、というかこの曲はカッコイイですねぇ。「I Pledge Allegiance」はDr.Dreの右腕(?)Mel-Manが製作を担当、Clay Pitts「Tiger Theme」をあしらった真っ黒70年代ソウルの香りプンプンのトラックが渋い、Nate Doggの平坦に歌い上げるフックもカチッと嵌ってますね。しかも途中からあのPharoahe Monchが火を吹くラップで援護射撃を撃ち放つから痛快、これがナイスアクセントでバッチリ盛り上げます。「Your Woman Has Just Been Sighted(Ring the Alarm)」はJermaine DupriとBryan Michael-Coxの御馴染みタッグが製作、彼ららしいちょっぴりアジアンな弦音っぽいシンセが軽やかに鳴るメロディに、絶えずアラーム音が騒々しくなる完璧So So Defな作りの一曲。これだけ騒々しい分、Nate Doggの単調でマッドな歌声がより誇張されて耳にこびり付きます、そこに絡むJermaine Dupriの鼻声ネチネチラップが良いスパイス。「Your Wife」はDr.Dreが製作&客演参加(Mike Elizandoとの共同制作)、これまたDr.Dreらしい単調な鋼鉄ビートがガッチガチな一曲。再びMegahertzが製作の「Can't Nobody」はKuruptが客演、これまたバッチバチなシンセクラップが弾ける様に跳ねるビートで、Nate Doggの多重録音された歌声とKuruptのラップがワルにキメてくれるナイスな一曲。「Concrete Streets」は西の大御所Battlecatが製作を担当、これが西らしいゆるめのビートにピュンピュピュピュンな宇宙光線音が面白い一曲で、Nate Doggのまったりマッドな歌声に難なくフィット。「Real Pimp」はB!nk製作でビュイーンビュイーンと波打ち鳴る電子メロディに、民族っぽい打楽器音がポカポカ鳴るR.Kelly節の一曲で妙味です。そこにあのLudacrisがあの野太い声で、骨太に木っ端ドカンとかましてくれます。Fredwreck Nassar製作の「Ditty Dum Ditty Doo」は盟友Snoop DoggとTha Eastsidazが客演、やはりSnoop Doggとの相性が抜群で、カッチリ音が聞こえそうな程にハマッててしっくりきます。「Music & Me」はDimizzaが製作、うんコレはこれで良い感じ。最後を締め括るのはオマケな感じのRemix物「I Got Love(Remix)」、しかし侮るなかれあのFabolousが冒頭から登場しガツンと鼻声スウィートなラップで魅せてくれます(惚)。他にもB.R.E.T.T.とKuruptもマイクを回していますが、ここはFabolousに要注目かと。しかし本作のハイライトは中盤に登場する「Another Short Story」で決まり、製作はあのMike Cityですからねぇ(感動)。Mike Cityらしいオシャレに煌めくキラキラスムージーチューンがほんのり甘酸っぱく、そこに絡むNate Doggのまったりとまどろむ甘めの歌声が気持ちよ~く伸びる素敵なミッド曲、これがかなり気持ち良くほんのり輝いてて僕は好きです。

Nate Doggの歌声は結構好きなので、それなりに楽しめました。ただやはり下手ウマな印象なので、じっくりと聴かせる(聴かせられる)一曲がなかったが惜しいかな、やはりR&B盤となるとそういう一曲を求めてしまうから(我侭)。そういう意味でも彼が客演の名手なのが頷けるかもしれません、でも適度に客演も呼んでいるのでそこも上手い。最近はどうも体調が良くないらしいNate Dogg、早く回復してその下手ウマな歌声を聴かせて頂きたいです。