RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

06 2010
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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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Eminem「Recovery」
eminem-recov.jpg

全世界を代表するまさしく最強の怪物MC、Eminemの通算七作目となる『Recovery』を御紹介。個人的にはそこまで大好きって訳ではないEminem、しかしその切れ者ぶりは凄まじいしスキルフルなのも百も承知、なのでEminemが作品をドロップする度に購入している自分がいます(天邪鬼)。前作『Relapse』が約五年ぶりにドロップされたのに対し(その間Eminemは薬物依存でリハビリ中だった)、本作『Recovery』はおよそ一年という短いスパンでドロップしてきましたねぇ(凄)。このEminemの歩く後姿を写したジャケットがかなりイカしてますねぇ、なんかこう……ドラマを感じるジャケットです。
それでは気になる内容を御紹介しますと……まず本作で驚くべきは製作陣、Eminemとしては初めてとなる外部Producer&外部ゲストが多数起用されているのです(衝撃)。前作はEminemの親分であるDr.Dreが全曲を製作、そこからこのこの初挑戦の振り幅に僕は一発でヤラレました。まずはどこかバロック調の重低音トラック「Cold Wind Blows」をあのJust Blazeが担当、Just Blaze好きの僕としてはまずこれが嬉しかった。The Gringo「Patriotic」をサンプリングした重たいループがグルグル旋回するトラックは中毒性も高く、Eminemのラップの鋭く切り裂く感じをより鮮明に描き出す事に成功しています。壁にぶち当たったEminemの辛い心情を吐露し爆発させる「Talkin' 2 Myself」はDJ Khalilが製作を担当、客演には男性シンガーのKobeが参加。Eminemが認めているLil Wayne、T.I.、Kanye Westに復活を約束するラインも魅力だし、また大きく成長し強くなったEminemをひしひしと感じる鬼気迫る曲、ロックっぽいリフが効いたタフで渋くも哀愁もあるトラックに、Kobeの悲しそうな歌声がまた感情を揺さぶります。Mr.Porter製作の「On Fire」はMandrill「Peace And Love」をサンプリングしたピリピリと殺伐とした空気が漂う冷たい一曲で、その上を業火のようにホットなEminemの攻撃的なラップが空を斬るカッコイイ一曲。「Won't Back Down」は再びDJ Khalilが製作、客演にはなんとあのP!nkが参加というサプライズ(唖然)。コレがガッツリとロックしたハードなトラックでざらついた感触のドラムスとエレキ弦が唸り滑る一曲で、Eminemのノイジーに加工されたラップもかなりロックしていて荒々しくて尖ってて破壊力抜群。これにP!nkがそのタフなヴォーカルを乗せるのが素敵、しかしそのP!nkを喰ってしまっているEminemがやはり鬼のようにカッコイイか(痺)。「W.T.P.」はDwayne "Supa Dups" Chin-Queeが製作を担当、一聴するとまるでTimbalandっぽいダークでクールなシンセサイザーの波曲でかなりサイケデリック。このヒンヤリ冷たく妖しい流麗電子音の上を涼しげに滑走するEminemはやはり天才的、スマートな斬り方しながらもどこか毒々しい侵食を魅せるラップはEminem流儀で秀逸。Eminem得意のロック曲サンプリング、Black Sabbath「Changes」使いの「Going Through Changes」はEmile Haynieが製作を担当。こういう悲しいメロディを湛えたロックチューンにEminemのラップはなぜか相性抜群、“ただ俺は変化を生き抜いてゆくだけ♪”と切々と歌い上げる詩にちょっと胸を打たれるドラマチックな一曲。そして本作からの先行カットとなったのが「Not Afraid」、製作は今後要注目のBoi-1daが担当。無機質にカチカチと鳴る鼓笛隊っぽいドラムスに乗せてEminemが淡々と突き進むトラックはBoi-1daらしい一曲で、フックではちょっと歌うようなラインを魅せるEminemも味があってグッド。引き続きBoi-1daが製作を担当した揺らめく様な蜃気楼シンセ「Seduction」も素晴らしい仕上がり、どこか歪みまどろんだ幻想的なトラックがEminemの毒っぽいラップに似合いで耳に馴染み次第に侵食する一曲(中毒)。Additional Vocalとして参加しているSly Jordanも良い声しているし、地味に良い仕事しています。再びJust Blazeが製作した「No Love」はHaddway「What Is Love」をサンプリング、しかも客演にはEminemも妬む才能というLil Wayneが参戦。変わらずチロチロと舌を出す様な爬虫類ラップで絡みつくLil Wayneに、素早く鋭く刺し殺す蜂のようなEminemのスピーディーなラップが好対照で面白い化学反応を起こしています。「Space Bound」は売れっ子のJim Jonsinが製作を担当、寂しげなアコギのメロディに宇宙空間を彷徨う様な広大ポツンなトラックが印象的で、そこに狂気滲ませて腹の底からスピットする姿が身に沁みる、Eminem流の失恋スロウバラード。Script Shepherdなる人物が製作した「Cinderella Man」がかなりヤバイ(失神寸前)、ビーーンと振動し揺らすエレキラインにドカッドカッとキックする極太ビート、そしてクワイヤっぽい“シンデレラメン♪”の合いの手がかなり中毒性高くて耳にへばり付く(溺愛)。踏み鳴らすような力強いビートに負けないEminemの鋭いバウンス、スタジアムで聴けば一気に闘争本能が剥き出しになるクール過ぎる一曲(絶賛)。Liz Rodriguesなる女性シンガーの消え入る様なヴォーカルがしんみりと響き渡る「25 To Life」はDJ Khalil製作、アコースティックな音を聴かせつつも近未来的なシンセも交錯する不思議な閃光に彩られたミッド。「So Bad」ではようやくDr.DreとNick Brongersが製作、いかにもDr.Dreらしい重たく仰け反るビートがいつものEminemを呼び醒ましています。再びDJ Khalil製作&Liz Rodrigues参加の「Almost Famous」、奇抜さこそないけれどEminemのクレイジーなラップを勢いづけるハードな一曲に仕上がっています。そして世間の注目といえばやはり「Love The Way You Lie」でしょう、製作は新進気鋭のAlex Da Kid&客演にはダーククールなRihannaが参加(最強)。ジャカジャカと鳴るアコギの悲劇的なメロディに激しく衝突かるビート、冷たく暗い電子音が渦巻くトラックは切なくて痛々しい。そして詩の内容は恋人間の暴力を描いていて、そこにRihannaを起用し“そこに立ち、私が苦しむのを見るのね♪”と歌わせるこの過激さが正にEminem流儀(それを請けたRihannaの度胸)。狂気的で精神患者っぽいEminemと冷たく妖しく艶っぽいRihannaだからこそ出せる空気感、思い切り飲み込まれます。最後を飾る「You're Never Over」はJust Blazeが製作、浸透系の流麗エレクトロとHip Hop的な硬質ビートをブレンドした近未来的チューンで、Eminemの鼻に掛けて歌うフックもなかなか魅力的な一曲。そして本作には隠しトラックとしてMobb DeepのHavoc製作の「Untitled」も収録、Lesley Gore「You Don't Own Me」使いのトラックはHavocらしい緊迫感&殺気みたいなのを感じないのがちょっと残念かなぁ(惜)。

前作でも“復活”は感じてはいましたが、本作『Recovery』でこそEminemは完全復活を遂げたと感じました。前作ではただただEminemが解毒作業を行っている感じで、僕としてはあまりに毒気が強過ぎて嵌れなかったんですが、本作ではかなり毒も抜けてよりスマートで斬れ味抜群のEminemが軽やかに舞い戻っています(品格)。いつもEminem作品はこれだけのボリュームだと途中で偏頭痛っぽい症状を起こすんですが(中毒性)、本作は製作陣が多彩で程よく気持ち良い毒の回り方でそこが最高でした。トラックが多彩な事で、よりEminemのシャープで軽やかで鮮明な毒牙がクローズアップされた、僕個人としてはかなり価値のある一枚でした(称賛)。

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注目のシンガーAlexis Jordan
Alexis Jordan400

Alexis Jordanを御存知ですか?
あのJay-Z率いる新レーベル“StarRoc/RocNation”が新たに契約した弱冠18歳の女性シンガーです。
Jay-Zに心酔している僕としてはやはりRoc絡みのアーティストは要注目なんですよ、まあまあ可愛いですし。
ただRocレーベル絡みといえば、あんな可愛いTeairra Mariを放出してしまいましたからねぇ、女性でいえばAmilも駄目でしたし、Jay-Zは女性のProduceがちょっと苦手なんでしょうか(RihannaはRoc所属じゃないので除外)。
とはいえJay-Zが本気でプッシュすればヒット確実、是非とも頑張って欲しいですね(期待)。

先行シングルとして発表されているのは「Happiness」、製作はStarGateが担当らしい。
打ち込みシンセを思い切りよく使ったサイダーっぽい炭酸曲でスッキリ爽快、夏にお似合いですねぇ(好感触)。
無事にデビューアルバムをドロップできる事を祈っています。

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僕は仕事柄、POPというものを書くんです。
手で書くんですよ、その商品の名前とか特徴とか値段とか、専用のペンを使って。
今日はそのPOPペンを持って帰って来て、仕事用のPOPを書こうと思ってたんですが……

休日に自分の部屋で書く気になるはずもなく……

結局、気がつけばこんな関係ないPOPを書いていました(笑)。
今夜はMichael Jacksonの特集番組が組まれていましたね、プライベートに迫るものだったので、
流す程度でチラチラ観ていました。

それに触発されて、MJへの哀悼の意を込めてこのPOPを書きました、15分ぐらいで(慣)。
CDショップの店員とかになれば、一生懸命に毎日書くんだけどなぁ~……
今夜は皆でMichael Jacksonの曲を聴きましょう。

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Michael Jacksonがこの世を去って一年……
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今日は6月25日、永遠の“King Of Pop”が急逝してから早一年が経ってしまいました(一周忌)。
Michael Jacksonが亡くなった事で、彼の波乱万丈なプライベートでなく、彼が遺した大きな功績がここ日本で大きく取り上げられ、少なくともMichael Jacksonの新たなファン拡大に大きく貢献した事は、嬉しくもあり皮肉でもあり……

でも音楽は聴く人がいる事で永遠に愛されるもの、そういう意味ではMichael Jacksonの素晴らしい楽曲が再び、彼を知らない若い世代にまで認められて、良かったですね。

これからも新たなる“King Of Pop”を目指して(もうこの称号を誰かが引き継ぐのは不可能ですが)、彼に影響を受けた若いアーティストが続々と登場するでしょう。

安らかに眠れ、僕らのMichael Jackson……

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Laura Izibor「Let The Truth Be Told」
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IrelandはDublin出身の21歳のシンガーソングライター、Laura Iziborの記念すべきデビューアルバム『Let The Truth Be Told』を御紹介。アイルランドの有名番組“ RTE 2fm”に出場し見事優勝、その時Laura Iziborは弱冠15歳だったんだとか(驚)。その後彼女はソングライティングを始め、17歳からの四年間を費やしこの『Let The Truth Be Told』を完成させたのだそう(見事)。このジャケットが凛とした美しさがあって素敵じゃありませんか、僕は本作のジャケットが偉く気に入って購入した程です(笑)。
それでは肝心の内容について触れてゆきましょう……まず最初に書いておきますと、全曲のソングライトとピアノをこの若きLaura Iziborが担当しています(誉)。幕開けを飾るのはキラリと眩いばかりの希望に満ち溢れた陽光ソング「Shine」、製作はFuture Cutが担当。散歩している様なこのウキウキしたピアノ鍵盤メロディもキュートで軽やかで素敵、そこに絡むちょっぴりハスキーなLaura Iziborのソウル溢れる歌声も素晴らしい。あとこの曲で好きなのがOutro、ストリングスを流麗に用いたオシャレで綺麗な締め方が良い。Steve LuntとLaura Iziborが共同制作した「Don't Stay」は何かサンプリングしているかのように耳馴染みが良いんですが違うから不思議、古き良きソウルミュージックが濃縮されています。カチカチと硬質なドラムスに絡むピアノとオルガンの曇った温もりがたまらない、ソフトで和やかなメロディながら詩は“私は大丈夫よ、もう行って……♪”と頑張って別れを切り出す悲しい一曲だったり(涙)。「If Tonight Is My Last」はBrianとJohnのKNS Productionsが製作、ここでもクラシカルな弦音にギターやオルガンが絡み合って温もりたっぷりのスムーズなメロディが紡がれていて、Laura Iziborの優美で深みのあるヴォーカルを惹き立てています(惚)。この曲はとにかくフックが素晴らしく、Laura Iziborが柔らかく吐息混じりなファルセットで舞い上がる箇所がものすごく気持ち良くて大好きです。引き続きBrian & Joshが製作する「What Would You Do」は冒頭でシンセ使うもやはりグランドピアノとストリングスが流麗で柔和なメロディを奏でる壮大なスロウ、Laura Iziborの擦れながらも女性的な優しさと一途さが滲んだヴォーカルにグイグイ惹き込まれます(溺愛)。「From My Heart To Yours」は驚き、なんとあのC. "Tricky" Stewartが製作を担当しています。高らかに跳ねるように鳴る高音ピアノ鍵盤がとってもハッピーな雰囲気を演出した可愛くて愛くるしい一曲です。少し影のある曲調が切々と迫る愛の告白のピリピリ感を表現している「Perfect World」は程よく重ため、製作はScott Jacobyが担当しています。Scott Jacobyは続くピアノバラード「The Worst Is Over」も製作、どこかゴスペルライクな神秘的な輝きを湛える純美スローで、Laura Iziborの透明感溢れる力強い歌声が胸に深々と響きます。Scott Jacobyはその後のエッヂの効いたHip Hopロック風味のタフな「Yes(I'll Be Your Baby)」、Laura Iziborの艶っぽい歌声もキリッとした歌声が強くもいじらしくて愛しい「I Don't Want You Back」、そして“んんー♪”のハミングで綺麗なメロディ&愛の深さや慈しみをシンプルに創り出す、神々しい愛に満ち溢れた珠玉のピアノ弾き語りゴスペルバラード「Mmm...」までを製作し大活躍。特に最後を飾る「Mmm...」は素晴らしくドラマチックでダイナミックで美しい、クワイヤっぽいアレンジも素晴らしくてより煌びやかで奥深い曲に仕上げています(感動)。そして国内盤にはボーナス曲が一曲収録されていて、これが恐ろしい一曲で聴き逃せないんです(警告)。その曲はあのDJ PremierがRemixした「From My Heart To Yours(DJ Premier Remix)」、スクラッチこそそんな入りませんがどこかレトロで瓦礫チックなざらついたサウンドも混ざったPrimoらしい鉛ビート絡みの渋曲に仕上がっています(鉄腕)。

ああ、思わず溜息が出てしまう程に素敵なソウルアルバムで御座います(称賛)。他でも散々書かれていますが、Joss StoneやAlicia KeysやJohn Legendが好きな方ならきっと気に入ります、それもかなり惚れ込んでしまう事間違い無しです(墨付)。Laura Iziborが奏でるピアノ主体の楽曲群で全体がしっかりまとまっていて、しっかりと軸のあるソウルレコードのような味わい深い一枚で、これがデビュー作だというのが本当に驚きです(逸材)。ソウル音楽に触れたいあなたにうってつけ、過去の良き音楽を現代に結びつける貴重な歌姫で御座います(注目)。

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福原美穂「Music Is My Life」
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アメリカ人の祖父を持つクウォーターのシンガーソングライター、福原美穂の通算二作目となる『Music Is My Life』を御紹介。皆が結構知っているのかどうか分かりませんが、コンスタントに楽曲はドロップしているし、そのどれもが映画なりドラマなりCMなりにタイアップ起用されているんで、福原美穂の楽曲を耳にしていると思います。そのキッパリサッパリとした綺麗な顔立ちも好きですし、とても日本人とは思えないそのリズム感&声量が僕は大好きで、Hip HopやR&Bでないのにガンガン車で運転しながら聴いている本作で御座います。
それでは簡単に楽曲を紹介してゆきますと……まずはZETTONなる人物が製作したThe Alan Parsons Project「Some Other Time」をサンプリングした「RISING LIKE A FLAME」 でド派手に幕開け、これがもう完璧にサンプリングの妙技を活かしたソウルフルな燻し銀ナンバーで最高に熱いッ。全編英語なのも手伝ってもう福原美穂じゃなく海外アーティストの曲と間違えそう、こういうザラッとした感触のソウル曲に福原美穂の爆発するようなヴォーカルが魂揺さぶります。続いては福原美穂が作詞作曲の爽快夏曲「HANABI SKY」、スッキリとクリアなミネラルウォーターみたいに澄んだロックチューンで、福原美穂の伸びやかで突き抜ける様な歌声が胸に響き渡ります(惚)。これだけ力強いエネルギッシュなトラックに“こんなわたしのこと、忘れないでいてよね、すぐに泣いちゃう癖も、忘れないで♪”なんて詩を乗せるいじらしさ、花火と共に散った過去の恋愛を見つめる失恋曲。キラキラと光り輝くピアノ旋律に硬質なドラムスが絡み疾走する元気なアッパー「未来 −ミライ− 」も福原美穂が作詞作曲(アレンジに亀田誠治)、ここではポジティヴなメッセージを福原美穂の弾むようなリズミカルな歌声が心躍らせ走らせてくれる、なんとも軽やかで熱い一曲でグッド。掻き鳴らすギター弦にロックなカットがクールでタフでカッコイイ「LET IT OUT -album version-」、とにかく福原美穂の歌声がパワフルでダイナミックで、こういうロックテイストの曲でもすごく映えるんです。個人的に好きなのがアコースティックな温もりが込み上げる切なさを柔らかくする「もしかして」、福原美穂が作詞作曲した究極の失恋ソング(涙)。別れた後も友達として会っている女の子の切なく悲しい気持ちをストレートに書いた等身大の詩がすごくイイんです(共感)、すごく滑らかでしとやかなメロディもすごく優しくて耳障りがよくて、聴いててちょっと涙零れそうになります。同郷である北海道出身のバンドsleepy.abをfeat.した「Apologies」、これもどこかノスタルジックで曇った音がしっとりと柔らかで、互いの感性が綺麗に重なったスロー失恋曲。福原美穂が繊細なファルセットを駆使して細く優しく囁く様に歌い上げる珠玉のバラード「Cry No More -album version-」、“もう泣かないで、あなたの景色が消えたとしても、私があなたの目になるわ♪”と歌うソウルフルなスタンダード曲で、途中の盛り上がりなんかもすごくエモーショナルで心揺さぶられる壮大な一曲(感動)。そしてBlack Musicファンにとっても嬉しい驚きとなったのが「Baby Baby」、この曲ではあのLaura Iziborが楽曲提供し客演までしているんですから(興奮)。いかにもLaura Iziborらしいレコード復元したみたいな(良い意味で)埃っぽいレトロソウルな一曲。全編英語のこの曲で福原美穂はLaura Iziborと互角に仲良く歌っていて、一時期のAlicia Keysを彷彿とさせる古き良きソウル曲を創ってくれています。そして僕のずっと大好きな一曲が「なんで泣きたくなっちゃうんだろう」、派手にホーンが飛び散りリズムがドカッドカッと響くパワフルなポップチューンが最高に気持ち良い、なのにそれとは正反対な“もっともっと!キレイになって、振り向かせたい♪”と友情から恋愛に進めない臆病な女心を謳った詩が切なく可愛過ぎる(溺愛)。そんなじれったい気持ちを見事に表現した、福原美穂のその“ん~~~っ”と溜めて放つ“もっと!もっと!”が痛快でもう気持ち良過ぎるんですよ(壷)。Christina Aguileraと張り合えるぐらいの力強さと爆発力で弾けて歌い上げるファンクロックソウル「TOUCH & LOVE」はもう独壇場、ファンキーで息荒いバンド演奏に乗っかり早口でバキバキとぶっ壊しながら歌う福原美穂は完璧なソウルディーヴァです(君臨)。福原美穂の実体験を基に書かれたハートフルな家族愛曲「Sotsugyou」、どこまでも綺麗で眩しく温かい福原美穂の歌声がどこか人懐っこくて、家族の優しさ&温かさに感謝したくなる素敵なミッド。Mariah Careyっぽい歌い方がしっとりと滑らかで美しい感謝曲「THANK YOU」、福原美穂のパワフルなヴォーカルも好きだけれどこういう繊細で滑らかなヴォーカルも好き、一気に声量が大きくなり響き渡るフックも好き。最後を飾るのは爪弾くアコギ一本に乗せて歌う弾き語り曲「あいのうた」、素直な愛情を飾り気なくストレートに真摯に歌ったラヴソング、福原美穂の裸なヴォーカルがすごく綺麗で感情を揺さぶる素敵な一曲。

福原美穂とバンドっぽさがすごくよく滲んだソウルロックアルバム、聴いていてすごくスッキリと気持ちが良いクリアな一枚で御座います。Black Music好きとしては初期のMariah Careyっぽい王道バラードとか、ガッツリとソウルフルなトラックで吠えて欲しいんですが、まぁ「HANABI SKY」や「未来 −ミライ− 」や「なんで泣きたくなっちゃうんだろう」がかなり良い出来だから、良しとします(笑)。とにかく歌が上手いし詩が可愛い、圧倒的な歌声の割りに、意外と恋愛には臆病な感じの福原美穂がなんか高感度高いです(裏腹)。ちなみに僕は初回限定盤のDVD付きを購入しました、「HANABI SKY」「LET IT OUT」「なんで泣きたくなっちゃうんだろう」「未来 -ミライ-」「Baby Baby(feat. Laura Izibor)」のPVが収録されていて綺麗で可愛い福原美穂を堪能できるのでお薦めです。

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Christina Aguilera「Bionic」
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他を圧倒するその歌声&パフォーマンス&世界観で全世界を揺るがし熱狂させる女性アーティスト、Christina Aguileraの通算四作目となる『Bionic』を御紹介。Christina AguileraといえばJustin Timberlake、Britney Spearsらを輩出した米人気番組“The New Mickey Mouse Club”出身、当初はアイドル路線だったのを2nd『Stripped』で一気に方向転換し、刺激的でセクシーでワイルドな大人の女性へと変貌を遂げよりアーティストとしてスケールアップ。その後に発売された『Back To Basics』ではHip Hop界の神様DJ Premierを迎え、古き良きソウルやジャズ音楽を見事に復元してくれました。とにかく圧倒的なパワーがChristina Aguileraの最大の魅力、そんな彼女が放つ新作はその名も“超人的な~”を意味する『Bionic』、ジャケットを担当したのはグラフィックデザイナーのD*Faceなる人物でChristina Aguileraのお気に入りなんだとか。顔の半分が機械仕掛けというのも本作の内容に大いに関係あり(しかし喉の部分には小鳥がいる)、期待は高まるばかりです。
それでは気になる内容を御紹介しましょう……最初に述べておきますと全曲をChristina Aguileraが共作しているそう、やはりクリエイティブですねぇ(感心)。まずは冒頭から瓦礫っぽいドカドカエレクトロでガチガチに幕を開けるJohn HillとSwitchが共同制作(ソングライトにはDirty MoneyのKalenna Harperが参加)した「Bionic」、Christina Aguileraの弾ける様なパワフルなヴォーカルフックで“捕まえるわ、超音速電子ロケットで♪”と宣言するハイパーソニックな一曲。本作からの先行カットとなったのがPolow Da Don製作(ソングライトにEster Dean)の「Not Myself Tonight」、Polow Da Donらしいビュイビュイと美振動するダークでソリッドなシンセサイザーと打ビートがゾクゾクする様な疾走感を生み出す近未来的なスピードチューン。Christina Aguileraの爆発するような歌声も鮮烈で、クールながらも激しさも兼ね備えた一曲。本作で早くも僕のお気に入りなのが同じくPolow Da Don製作(ソングライトにEster Dean)の「Woohoo」、客演には今人気No.1な女性MCのNicki Minajが参加という強力チューン。クラップを散らばせたガチャガチャ破壊しながら突き進む電子トラックにカッチリと固めにキメるChristina Aguileraのハリのあるヴォーカル&繰り返す“うッうー♪”フックが耳にこびり付いて離れない、そこに絡むNicki Minajのじっとり舐め上げる様なラップも小悪魔キュートでこのタッグはなかなか相性抜群でグッド(惚)。John HillとSwitchが再び共同制作したKati Kovacs「Add Mar, Uram Az Esot!」をサンプリングした完璧ロボット化したテクノポップチューン「Elastic Love」、ここまでするとChristina Aguileraの超絶的なヴォーカルもフラットにされて威力半減でちょっと萎える(愚痴)。ドカドカとキックする四つ打ちビートにウネウネと曲線を描くシンセラインが流麗なスパニッシュ混じりな「Desnudate」はC. "Tricky" Stewartが製作、ここでもダークでソリッドな近未来的な電子光線で妖しく光るも、あちこちにラテン風味も効かせる事でちょっと違った味わいに仕上げているのが彼らしくトリッキー(褒)。無機質にキメたフックに鮮明に吠えるChristina Aguileraのヴォーカルが最高に熱い、“おーおおーお♪”だけであれだけ破壊力発揮するのは彼女ぐらい。C. "Tricky" Stewartは続く「Glam」も製作、シンプルに上下する電子グルーヴに無感情に囁くようなヴォーカルと透き通るようなフック、完璧な機械仕掛けかと思わせつつもどこか生身のChristina Aguileraの感情も剥き出しになっている好楽曲。「Prima Donna」もC. "Tricky" Stewartが製作を担当、ここではもうチカラ漲るChristina Aguileraが高々と“私はプリマドンナ、世界だって支配できる♪”と歌い上げるフックが痛快で最高に気持ち良いッ。“夜通し愛し合っても朝にはセックスを♪”と歌う刺激的な詩が彼女らしい「Sex For Breakfast」はFocus...が製作(ソングライトにNoel "Detail" Fisher)、ピアノ鍵盤のほろりと鳴る音に絡む滑らかで悩ましいシンセ曲線、そこに優しく美しく絡みつく吐息混じりなフックがすごくセクシーで綺麗な艶スロウ。Christina Aguilera作品ではもう御馴染みのLinda Perryが製作のアコースティックな「Lift Me Up」はまた純朴で飾り気無しの真っ直ぐなラヴバラード、深々と切々と心を込めて丁寧に歌い上げるChristina Aguileraの歌声に心底抱き締められます(癒)。息子への惜しみない愛情を歌ったレトロスロウ「All I Need」はSamuel Dixon製作(ソングライトにZero 7のSiaが参加)、ちょっぴり曇ったメロディと慈しみ深いその歌声に心に染み渡ります。Samuel DixonとSia Furlerは続く静かで煌びやかな雪ピアノスロウ「I Am」、暗く悲しみに満ち溢れた細く繊細なピアノ弾き語りに失恋曲「You Lost Me」の二曲も製作。特に後者はとても儚くて悲劇的で胸を締めつける、Christina Aguileraの今にも泣きそうな恨めしいヴォーカルも心臓に突き刺さります。“男なんて大嫌い、男なんて最低よ♪”と吐き捨てるエレクトロダンスチューン「I Hate Boys」、Rihannaが歌っていそうな曲だけれどまぁノリは良いから好きです。製作はPolow Da Don(ソングライトにEster Dean)が担当、サンプリングにElektrik Cikernut「Jungle Juice」を使用。Peachesを客演に招いた「My Girls」はLe Tigre製作、これはもうピコポコと電子音がキュートに交錯するエレポップチューン。ギュイギュイと唸りを上げてつんざめく尖ったシンセサイザーがソリッドで格好良いサイボーグチューン「Vanity」はEster Deanが製作、Christina Aguileraの挑発的なヴォーカルがエロくて偉そうでサディスティックでカッコイイです(惚)。とここまでが一応本作の内容で、国内盤はすべて“Deluxe Edition”として更に5曲を追加収録しております。ピコピコと宇宙船っぽい電子音ながらもどこかノスタルジックなメロディが渋くて耳馴染みの良い「Monday Morning」、パチパチな弾けビートに“わーわーわーわー♪”なフックが病み付き度満点のアッパー「Bobblehead」はJohn HillとSwitchが共同制作(共にSantigoldがソングライト関与)。ダークなメロディが充満するドロっと重たい「Birds Of Prey」はLadytron製作、これは他とはまた違った味わいでエレクトロの幅広さを感じさせる一曲。恋人に与えられた傷口が熱を持ちたまらず吠える別離曲「Stronger Than Ever」はSamuel DixonとSia Furler製作、静と動が激しく入り乱れる圧倒的なエモーションを浴びせる悲恋バラード。最後にはちょっとだけいじったあまり違いの分からない別バージョン「I Am(Stripped)」を収録。

うん、けして悪くない出来なのは確かなのですが、やはりちょっと物足らない気もしますねぇ(辛口)。エレクトロを意識した一枚という意味では、サウンドプロダクションも超一流で隙が無く、すごく先鋭的な一枚に仕上がっている事もよく分かります。しかしそのエレクトロチューンだとChristina Aguileraの凄まじい(それこそ“Bionic”な)歌声が無機質に加工されていて、それだけ旨味が逃げちゃっている気もします(残念)。勿論Christina Aguleraが歌声をずっと抑え込む事は不可能なので、きちんとパワフルヴォイスも飛び出しはするんですが、もっとガッツリ聴きたいというのが本音です(欲望)。Lady Gagaがどうのこうのというのはこの際抜きにして、本作はエレクトロ濃度とChristina Aguileraとの相性が難しい点だったかなぁと。でも純粋にエレクトロな一枚として考えればかなり高品質な一枚なので御安心ください、その点は保証します。つまりは“エレクトロ”というカテゴライズに“Christina Aguilera”というブランドが収まり切れないんですよねぇ(困惑)、もっと聴き込めばもっと中毒起こすだろうしけして嫌いじゃないですが、やはり賛否両論は分かれそうな一枚でしょう。でも聴かないのは絶対に損します、スルーするのは絶対に危険です(警告)。

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Plies「Goon Affiliated」
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Florida出身でSlip-N-Slide Records所属の新進気鋭、Pliesの通算四作目となる『Goon Affiliated』を御紹介。デビュー作『The Real Testament』が2007年作、という事はおよそ3年の間に四作もドロップしているというかなり寡作なMCの一人で、その実力&人気の高さを窺い知れますねぇ。この目出し帽がPliesのトレードマークなんですねぇ、顔が見えていないのにPliesだと分かるという面白さ(笑)。
それでは内容を簡単に御紹介しますと……まずはビゴビゴな金切り系のシンセにPliesの噛み付く様なシャウトするラップがイガイガする「Go Live」で幕開け、BC製作のトラックがあまりに単調でちょっと幕開けには地味過ぎる印象も。ゴーストチックなプアーッとうろつくシンセ音がシリアスな「Rob Myself」はJ.U.S.T.I.C.E. Leagueが製作、これもダーティサウスなぐったりノリでいつものJ.U.S.T.I.C.E. Leagueらしく都会の夜な流麗系だと良かったかも(我侭)。Zaytoven製作の「Awesome」は隙間の空いた単調なグルーヴがなかなか面白いノリで、Pliesのガシャガシャしたラップが厳つく絡んでくる不良丸出しな一曲。引き続きZaytovenが製作した“ぶらーぶらーぶらー♪”フックが耳にこびり付く「Bruh Bruh」は、ピロロロロロな浮遊電子メロディも奇天烈で面白いし、Pliesのしつこいぐらいのぶらぶらフックが呪文の様に頭の中を侵食するドラッグチューン。「Get My Niggas Out」はBig Jonesが製作、カチカチと硬質なドラムスビートに砕けたシンセサイザーが交錯するトラックはクール、なんですが当のPliesはお構いなしに唾飛ばし激飛ばすフロウで男臭くて超ワルそ。昔のLil Jon辺りがやりそうな派手なドカドカビートが冷たい宇宙空間を突き進むCrunkっぽい「Flaw」もBig Jones製作曲、絶えず追い掛け回すPliesのラップがもう熱苦しくて濃~~~いサウス曲。「Becky」は売れっ子のJ.R. Rotemが製作を担当、他と同じくシンセを多用したトラックながらどこかカラフルで爽快さなクールさも漂う辺りがR&Bマナーを心得ている証拠。CheftoneとTroy Taylor(!!!)が共同で製作した「Kitty Kitty」ではTrey Songzが客演参加、鮮明でやわらかなメロディがキュイーンと華やかで、そこにソフトに斜に構えたPliesの流すフロウがさらりと乗っかるスタイルは見事の一言。Trey Songzの相変わらず甘酸っぱいマスカット声での“きてぃきてぃきてぃきてぃ♪”フックも超キュート、こういうR&Bライクな曲こそPliesはやっぱり映えると思います(安堵)。Dunlap製作の「Whatever I Say」は完璧にT.I.風味な鮮烈に弾ける電子ビートがクールで尖ったアッパー、これぐらいの力み具合でラップするPliesは聴き易くて良いです。再びBCが製作を担当した侘び寂びの効いた哀愁漂うミッド「Goonette」は素敵、誰か分かりませんがエフェクト使いで重ねられた男性シンガーの歌フックも切なさを煽っていて聴き易いし、Pliesもスマートで滑らか。Fatboiが製作したふざけたちょっぴり間抜けなフックがサウスらしいユルユルノリの「Model」、この手抜き加減がなかなか難しいと思わせるPliesのダラダララップが垂れ流しっ放しの一曲。そしてPliesとしては初となるMCを援護射撃に召還した「Look Like」はDynamic製作、選ばれたのはYoung JeezyとFabolousというDef Jam所属の人気MCの二人。僕的には完全にJeezyとFabolousが主役を喰っている気がしますが……気のせいかな(笑)。J.U.S.T.I.C.E. Leagueが再び登場の「All I Know」は彼らしいキラキラ輝くラインストーン電子音を連ねた美しく流麗なクールチューンで好き、記載無しですが男性シンガーのフックもバッチリです。Clinton SparksとKamau Georgesが共同制作のファニーな子供っぽいピアノ鍵盤チューン「She Got It Made」では、ソングライター兼Producerとしても活躍するBei Maejorが客演参加しています。

う~~~ん、Pliesが得意とするメロウ物が俄然少なかった気がしますねぇ、Pliesといえばそこで売っていた気がするだけにそこが残念でなりません(今回のシンガー起用はTrey Songz唯一人)。まぁ元々僕がPlies好きって訳でもないので、本作を聴いた感じではあまりパッとしなかったなぁという印象です(辛口)。とにかくサウス好きって方は押さえておくべきかもですね、あの目出し帽スタイルだけは辞めないで欲しいです(熱望)。

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Nas & Damian Marley「Distant Relatives」
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N.Y.を代表する孤高の詩人Nasと、天才Bob Marleyの血を受け継いだDamian Marleyが手を組んだ初合作『Distant Relatives』を御紹介。NasとDamian Marleyと言えば、Damian Marleyのヒット作『Welcome To Jamrock』収録の「Road To Zion」で共演済み。その時すでに相性の良さは証明していて、本作の中でも繰り返し僕が聴いていたのはこの共演曲だった気がします。以前からコラボアルバムを創る構想は囁かれていて、僕は正直にいうと半信半疑だったんですが遂に実現しましたねぇ。僕は普段からRaggaeなんかは全く聴かないのでスルーしようかと思っていたんですが、いざ店頭に並んだ本作を見たらNas目当てで購入してしまいました(愛好家)。
それでは気になる内容を簡単に御紹介しましょう……まずはDamian "Jr.Gong" Marley製作のズカズカ突き進む速攻Raggaeなラガ曲「As We Enter」で派手に幕開け、NasとDamian Marleyが素早く交互に入れ替わりラップするんですがコレが凄く綺麗でキマッてて、改めて相性の良さを痛感します。本作の殆どをDamian Marleyが制作しているので、まずはその楽曲群から触れますね。アフリカ大地の息吹を感じさせる力強い踏み太鼓ビートと、後ろで聴こえる多くの合いの手が民族音楽っぽさを演出する「Tribes At War」。K'Naanを迎えた事で一層とアフリカ色の強いトラディショナルなトラックながらNasは全く違和感無し、それぞれがギラギラした魅力を放っていてすごく刺激的な一曲。冒頭を心臓の鼓動にストリングスとピアノで飾る「Strong Will Continue」はダークでドラマチックな一曲、どこかブルージーでロックっぽいアレンジが刺々しくてザラザラした感触のハードな一曲。完璧アフリカンなカラっと乾燥した風が吹くマッタリとグルーヴィーな哀愁曲「Friends」、抑えた声で情感たっぷりに歌い上げるDamian Marleyの歌声が心に沁みるし、Nasの真摯にぶつける生真面目なラップが硬派でカッコイイ(惚)。かと思えば「Count Your Blessings」では心地良い風が髪に絡まる晴れ晴れとした爽やかなメロディが耳を癒すギャップに完敗、青空の下で思い切り伸びをしながら聴きたいサンシャイン曲でグッド。映画のワンシーンを切り取った様なスリリングな曲展開に鋭い二人のヴォーカルが劇的に映える「Dispear」、緊張感走るこの躍動感がひとつの神話を物語っています。Dennis Brown「The Promised Land」を下敷きにし、そのDennis Brownも客演に招いた「Land Of Promise」はゆったりとレイドバックしたRaggae曲。歪ませ加工した瓦礫っぽいサウンドが荒涼としてHip Hopテイストな「Nah Mean」はNasっぽさを感じる硬派な一曲で、Sara Chaves「Kurikute」をサンプリングしたDamian MarleyのProduce能力の高さを感じる一曲。Amadou & Mariam「Sabali」をサンプリングした「Patience」、静けさと悲劇っぽさが入り混じったシリアスな一曲でこの二人の独壇場。そして本作最大の注目曲はやはり「My Generation」、客演にはLil WayneとJoss Stone(なぜか記載無し)というなんとも豪華な一曲。子供達のコーラスがとても可愛くてピースフル、そこに温もりたっぷりに情熱的にシャウトするJoss Stoneの歌声がまぁなんとも綺麗。Damian Marley、Nas、Lil Wayneと流れるマイクリレーも個々の個性が光り輝く愛に溢れた一曲。クラシックピアノ鍵盤と静かに打たれる打楽器が柔らかくしなやかなメロディを紡ぐエモーショナルな「Africa Must Wake Up」はK'Naan客演、ここではもうNasが切々とラップを説いていくのがただただ神憑りでカッコイイの一言に尽きます。これら以外にはDamianの兄貴であるStephen Marleyが製作した曲が二曲、どちらにもStephen Marleyが参加しています。哀愁漂うスモーキーな「Leaders」、これはなかなか。しかし素晴らしいのが、爪弾くアコギに清涼な澄んだメロディが流麗に流れる美しき大地曲「In His Own Words」ですね。フックでのマッタリとした歌声とハンドクラップ、そこから転じてNasがラップする時にはガッチリ硬めのビートで攻めるんですが、徐々に雲が切れて晴れ間が見えるような晴れやかさが気持ち良いんです(爽快)。

南アフリカでW杯が開催されている今、本作は裏のテーマソングに決定で御座います。NasとDamian Marleyという事で明るく陽気って事が無いんですが、殺伐とした中に見える哀愁みたいなのが格好良くて、ルーツを辿ったアフリカ音楽っぽいアレンジもしっくり来ている好作品だと思います。思ったよりRaggaeっぽくはないアフリカライクな一枚で僕としてはかなり聴き易かったですねぇ、NasとDamian Marleyの相性も抜群で御座います。

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Lil Jon「Crunk Rock」
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独自の音楽スタイル“Crunk”を提唱し大流行させたお祭り騒ぎProducer、Lil Jonの待望のソロデビュー作『Crunk Rock』を御紹介。か~な~り~以前から発売のアナウンスがされていた本作、もう絶対に聴けないんだろうと諦めていたらいきなりサックリ発売されていましたねぇ(嬉)。最初こそLil Jon一派のあのウルサイ騒ぎは耳が受け付けなかったんですが、そのうちにやはり段々と慣れるものでして(笑)。まぁでも極めつけはLil Jon & The East Side BoyzとYing Yang Twinsが組んだ「Get Low」、そしてやはりUsherの特大メガヒットクラブバンガー「Yeah!」ですね(双璧)。客演の印象が強いLil Jonなだけに、いきなりのソロ作(Lil Jonの登場自体がかなり御無沙汰)にちょっと期待しちゃいますねぇ。
それでは気になる内容を御紹介しましょう……最初に述べておきますと、全ての楽曲製作にLil Jonが参加(外部Producerの場合はLil Jon共同制作)しています。まず幕開けを飾るのは「Throw It Up, Pt.2(Remix)」、Drumma Boy製作のシリアスでヒリヒリ冷たいトラックにLil Jonのガミガミ声が炸裂する彼らしいスタート(笑)。客演には最近露出の多いWaka Flocka FlameとPastor Troyが参加、皆が男臭くてもうタフの塊となっています。KEなる人物が製作した「Fall Out」は三人組(Strap、Ali、Quez)Travis Porterが客演参加、ドローンドロンとグドグドな真っ黒ループでジリジリ迫るトラックはサウス全開。ここでは噛み付く様に吠えるLil Jonとは対照的に、Lil Wayneばりにヘロヘロと舐め回すようなTravis Porterのちょい抜けた毒ガスみたいなラップが充満して中毒性高くて、このフックと言いTravis Porterの魅力が完璧に惹き出されています(注目)。ベキベキとへし折る様な電子音が尖っててCrunkしている「G Walk」はShawty Redd製作、客演には意外にもあのSoulja Boy Tell'Emが参加。ビービビビーと単調に鳴る電子鍵盤に合わせて例の踏みしめる様なフロウでリラックスして決めるSoulja Boy、意外ながらもこの組み合わせはなかなか味があって(静と動な感じで)イイ、この曲にSoulja Boyを起用したのが巧く機能しています。Stephen MarleyとDamian "Jr. Gong" Marleyが揃い踏みで参加したのが「On De Grind」、Drumma Boy製作のトラックはちょっぴりRaggae風味ながらもどこか電光石火でCrunk趣味が垣間見れます。Lil Jonの唸って力むラップとは対照的に、二人のまったりと煙たく構える歌声が上手く溶け合って面白い味わいを生み出しています。Lil Jon製作の「Killas」では暑苦しくブチ切れたシャウトするElephant Man、クールにやさぐれた声で切り裂く様なラップをかますGame、鉄ハンマーの様に重たく破壊力のある野太いラップで突っ切るIce Cubeと濃~~~過ぎる面々が参加(笑)。しっかしコレが綺麗にキマッていて、思い切りハードロックで暴れたトラックもカッコ良くてコレが“Crunk Rock”なんだと認識。ビヨビヨビヨビヨとうねる電子音にドカドカと太鼓音がぶつかるシンプルながらも中毒性が高い不思議ビート「Get In Get Out」はCatalyst、Lil Jonのラップも途切れながらなだけに聴き易いPSA的な一曲で(簡単にリピートするタイトルフックも)逆に耳に残る。DJ Montay製作の「Pop Dat P***y」ではBlazedなる男性シンガーが客演、思い切りCrunkしたエネルギッシュなガチシンセ曲にLil Jonの熱い咆哮とBlazedの爽やかな加工歌声がイイ感じ。大きく持ち上げて振り落とすフックがたまらない破壊力で辺り構わず蹴散らす「Outta Your Mind」が最高に痛快ッ、製作&客演には新鋭デュオのLMFAOが参加。音数少なくブツ切りな電子音の応酬、途中で聴こえる宇宙人みたいな声、とにかくLil JonとLMFAOが元気一杯にドカンドカンと地響き鳴らして暴れ回る破壊曲、ストレスなんか一気に吹き飛びます(爆発)。叩きつけるこもった打ビートに宇宙船みたいなピコ音がクールで尖っている「Ride De D」はLil Jon製作、しかも客演には旧知のYing Yang Twinsという事でオーソドックスなCrunkチューン(興奮)。ループするビート&フックが病み付きでこのサイケで疾走する感覚もたまらなく痺れる、Lil JonにYing Yang Twinsだからもう間違いなしの相性で一緒に踏み荒らします(卒倒)。そして本作の注目曲は間違いなくDrumma Boy製作の「Ms Chocolate」ですね、だって援護射撃にR.KellyとMarioの二人を起用しているんだから(失神)。キューンと光線発するキラキラ輝くブライトなシンセチューンはすっきり爽やかで鮮やか、そこにR.Kellyのねっとり悩ましい歌声とMarioのミントみたく爽やかな歌声がスーッと並走する完璧なR&Bチューン(惚)。民族的な細かく叩き散らす打楽器ビートと共に爆走するスピードチューン「Like A Stripper」はLil Jon製作、追いかけ式に疾走するLil Jonのラップ&合いの手も面白いし、客演には甘酸っぱい歌声が綺麗なPleasure PとShawty Puttも参加でもう勢いが止まりません(衝突)。嵐の音で始まりスナップが湿って響く艶やかなスロウ「Moist」は、Lil Jon製作で御馴染みの女性シンガーOobieがしっとり美しい歌声で鼓膜を濡らしてくれます(色香)。続いてもLil Jon製作でNaadeiなる麗しくセクシーな女性が囁き歌声で参加したハウステクノな「Every Freakin Night」も面白い、Jodeci「Freakn' You」をエレクトロにオーバードーズさせた妖しく光るロボ曲。Steve Aikoなる人物が製作したこれまたテクノっぽい打ち込みビートが炸裂する「What A Night」、男性シンガーソングライターのClaude Kellyが歌声参加したドコドコテクノで、程よく涼やかで熱気も帯びたナイスチューン。既出曲であるが収録されて嬉しかったのがLMFAO製作&客演の「Shots」、常夏な振動シンセの炸裂にとにかく飛んで叫んではしゃいで盛り上げるLil Jonが面白過ぎる(笑)。ただただ“ショッ!ショッ!ショッショッショッ!”と繰り返し叫んで煽るフックが馬鹿らしくて好き、もうこれは逆らわずに押されるがままに跳ねて叫んで盛り上がるしかないパーティーチューン(阿呆)。ラテン風味抜群で常夏なサマーアンセム間違い無しの「Work It Out」はチカーノのPitbullが参加、夏には持って来いですね。これまた灼熱スパイシーな「Machuka」はKassiano製作、Mr.CatraとMulher Fileが客演参加の腰振りダンサブルな南国曲。白人エレクトロハウスグループの3OH!3と共演の「Hey」はあのDr.Lukeが製作、Lil Jonの暑苦しくウルサイのを3OH!3がさっぱりクリアに潤していてそれが素敵な化学反応、ここまでエレクトロハウスなのも振り切ってて面白い。

思った以上にバラエティに富んでて、意外と聴いていて飽きません(失礼)。そこはLil Jonの魅力というよりゲスト陣の配置が面白かったからかもしれませんね、多くを外部Producerと共同制作したのも良かったのかもですね。あのLil Jonまでがエレクトロに手を出してしまうのはちょっと悲しいですが、まぁそこはキャラの強過ぎるLil Jonがやるとある程度Lil Jon風味が損なわれていないので良しとしましょう(笑)。ただ振り幅という意味では真っ当なR&Bスロウなんかをやってくれたら嬉しいかな、Lil Jonは意外とそういうの上手いし。そういう意味で今度はR&B勢との絡みを熱望します、しかし本作はこの夏聴くにはかなりお薦めなガチアゲな一枚で御座います。

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Toni Braxton「Pulse」
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魅惑のアルトと美貌で男性R&Bファンを魅了し続けるベテラン、Toni Braxtonの通算六作目となる『Pulse』を御紹介。前作『Libra』からはおよそ五年ぶりという事でかなり久しぶり、しかしこうやって作品をドロップし続けているだけでもこの業界では凄い事。Mint ConditionのKeri Lewisと結婚、二人の男の子も授かっていましたが離婚してしましました(悲)。そこで浮上した相手が有望な若手Trey Songzだったりと話題には事欠かなかったせいか、そんなに久々には感じませんでした(苦笑)。いつも大胆なファッションでも楽しませてくれるToni Braxton、しかし彼女の最大の魅力はあの低く柔らかな歌声、僕も大好きな女性シンガーの一人です。
それでは気になる内容を御紹介……まずは最近のR&Bでよく聴く純白系の壮大な美スローバラード「Yesterday」はFrank Eが製作(Vocal ProduceにHarvey Mason, Jr.)、ジワジワと染み渡る恋愛感情の衝動がたまらなくドラマチックで奥が深く、Toni Braxtonの少し低いコク深いアダルトで艶っぽい歌声が最高に映える別離曲。“あなたは完璧に過去♪"と繰り返すキッパリとした女性らしい別れ言葉も、成熟した女性Toni Braxtonが歌うとより説得力があります。Lucas Secon製作でEvelyn Champagne King「We're Going To A Party」を下敷きした「Make My Heart」、派手なホーンと電子音が砕けて飛び散り輝く最高にホットなアッパー。このガチャガチャ感がたまらなく興奮するしToni Braxtonの吠える様な歌声がたまらなくカッコイイ、あとは途中の“だだだんだんだんだんだん♪”は一緒に思わず口ずさんでしまいますねぇ(単調)。OakとHarvey Mason, Jr.が共同で製作を担当した「Hands Tied」、美しい曲線を描く純白の銀世界を歩くような不思議な純白さと魅力が奥行きを感じさせるラヴバラード(惚)。“両手を縛られてもあなたをを愛する事が出来るわ♪”と謳う真っ直ぐで強い愛とセクシーな艶っぽさが混じった詩も素敵、Toni Braxtonの歌声がすごく官能的でたまりません(溺)。Delta Goodremの同名曲をカバーした壮大で力強く聡明な美曲「Woman」は製作&アレンジにSteve MacとDavid Fosterが参加(Drums MixにTroy Taylor)、女性の凛とした輝きと真っ直ぐな想いをToni Braxtonが全て飲み込み吐き出す様に歌い上げる、感動のバラードに息を呑むばかり(惚)。Busbeeなる人物が製作したアコースティックな切なく悲しいちょっぴり暗いトーンのスロウ「If I Have To Wait」、黒さこそ全く有りませんがToni Braxtonの低くしなやかな歌声が胸を詰まらせる悲恋の一曲。再びLucas Seconが製作した「Lookin' At Me」はカラフルで柔らかな電子音がキュンキュンと跳ねるブライトなドカドカ曲、アッパーなんだけれど艶やかさとしなやかさを上手く兼ね備えた近未来ポップチューンで好き、この跳ね具合はどこかSwizz Beatzっぽい乗り。爪弾く弦のメロディラインが颯爽と吹き抜ける「Wardrobe」はDernst "D'mile" Emile IIが製作を担当、Ne-Yoっぽいスッキリクリアな爽やかメロディが印象的。Harvey Mason, Jr.が製作したドラマチックな波が押し寄せ聴き手を気持ちを奪ってゆく雄大なスロウ「Hero」は聴いていて凄く胸を打たれる、Toni Braxtonのどこまでも深く堂々とした歌声が押し寄せるように響き渡る圧倒的な純白系バラードです(深々)。爪弾くアコギの優しく温かなメロディに思わず昔のToni Braxtonを思い出す「No Way」はMichael Warrenが製作、“あなたを傷つけるなんて絶対にしないわ♪”と優しく歌うToni Braxtonの母性溢れる歌声に柔らかく包まれる美スロー。続いてもキラリ輝く綺麗なピアノイントロが麗しいChuck Harmony製作の「Pulse」、これもすぐに劇的で力強いメロディに圧倒される壮大なバラード。最後を締め括るのはHarvey Mason, Jr.が製作した流線形のシンセをしなやかに絡ませたピアノ美曲「Why Won't You Love Me」、時折に細いファルセットで触れるように奏でるToni Braxtonの歌声がただただ美しくて、“どうしてあなたは私が望むように愛してくれないのか教えて♪”と歌う詩も重なって思わず涙が零れそうになる極上のバラード(クレジットが無いけれど途中の男性の返答ヴォーカルが素晴らしい)(溺愛)。ここまでが本編、これに加えて国内盤には二曲のボーナス曲を追加収録でコレが聴き逃せない。まずは噂のTrey Songzを新たに迎え、濃厚で濃密なデュエットを繰り広げる「Yesterday(Remix)」はTroy TaylorがRemixを担当。原曲よりもより軽やかに煌びやかさが増加したメロディラインに二人の大人な絡みがすごく色っぽくてムード満点。“あのベッドの上に巻き戻せたらいいのに♪”と歌う色香と切なさが入り混じる「Rewind」はBrody Brown製作、これもしなやかさと品格が漂うアダルトな一曲で、Toni Braxtonのただただ情深く滑らかなアルトヴォイスが撫でるように響くミッド曲。

う~ん、やっぱり数多くいる女性シンガーの中でもToni Braxtonの歌声は唯一無二の存在感を放っています(魅力的)。あの時に男性と間違えてしまいそうな程、低くお腹に響く歌声がたまらなくセクシーで官能的で美しい(溺愛)。しかもその歌唱力はいつまでも健在で抜群、やはり90年代を生き抜いたディーヴァ達は違いますねぇ(貫禄)。イマドキなメロディも配しながらも後半では一昔前のToni Braxtonっぽい曲もあったり、安定感のある聴き易い一枚に仕上がっていると思います。大人な女性が大好きな男性陣にはかなりお薦めです(笑)、ちょっぴりエローい気品がたまりません(褒言葉)。

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「XXL's 10 Freshman for '10 Mixtape」
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XXL誌が選出した2010年イチオシのMCのFreestyle曲を収録した無料Mixtape『XXL's 10 Freshman for '10 Mixtape』を御紹介。僕は英語が分からないので記事内容もよく把握できませんが、Eminem周辺でのMixtape仕事でもよく知られるDJ Whoo Kidの監修で、今年大躍進を期待される注目MC達のFreestyleをキッチリ収録という事で、これは絶対に聴いてチェックして、自分のお気に入りのMCを見つけておく大チャンスで御座います(幸運)。
それではMixtapeという事で簡単に御紹介……勿論Mixtapeなのでクレジットが一切無し、製作とかサンプリングとかの情報は一切ありません(悲)。まずはゴーストチックなオルガンメロディが暗く切り裂く「Old Skool Chevy」はJay Rock、力技に近いしゃがれたラップが焦げ臭く剛でなかなか聴き応えのある声質。Jay-Z「Where I'm From」のビートをそのまま使った「Angels Freestyle」はPill、薄めの声で淡々と繋げるフロウはなかなかソフトながらも冷静でシンプルイズベストなタッチ、最後にはMichael Jackson「Thriller」でのVincent Priceのあの不吉な笑い声が響きます。ギュイギュイとひねりながら侵食するダークシンセが癖のある「When They Talk About Me」はNipsey Hu$$le、ライトで軽やかな鼻声でメロディアスに流暢に滑らすフロウはなかなか面白い。どこか神妙な映画のワンシーンを思わせるシリアスなトラックにビート&悲鳴がぶつかる「I Need To Know」はFashawn、抑揚少なく冷淡に鋭くも平坦に攻めるラップはどこかMobb Deepっぽい不穏さ。硬質なドラムスビートにスクラッチ&ホーン&捻れシンセが絡む90年代Hip Hopを感じさせるざらついた「Born To Roll」はFreddie Gibbs、硬派で筋肉質な厳ついラップがゴリゴリしていて正にパンチの効いたラップを投下して来ます(爆破)。シンセサイザーが緩やかに交錯するダークナイトな電子曲「G-d Up」はWiz Khalifa、T-Painに通じるような甲高い声で上空のメロディを辿るユラユララップ&歌っちゃうフックが病み付き度高しな一曲。どこかで聴いた事のある感傷的で悲しげなピアノ旋律に水音が流れる「Who's World Is This」はJ.Cole、Nasっぽいラインを聞かせながら抑えた声で時折メロディを撫でる優美なラップは相変わらず魅力あります(惚)。シャウトを短く切ったトラックで単調なバウンスを紡いだ「4 My People」はBig Sean、どことなくFabolousの通じる様なマッタリと迫る鼻声ラップが静かなだけにじわじわ効きます。明るくブライトなメロディ&シンセが地味に可愛くてハッピーな「Thinkin' Bout You」はDonnis、冒頭でヴォコーダー使いながらも上昇気流に乗ってどこまでもハイな気球ラップはOl' Dirty Basterd的な愉快さがあって面白いかも。2Pacが登場しそうなウェッサイ風のPファンク「Youz A Hole」は再びFreddie Gibbs、ゴツゴツなくせしてフックでは男臭くも滑らかに優しく歌ってしまうFreddie Gibbsが憎いッ、こういう腹に響く低音ラップも僕は好物なんでたまりません(惚)。銃声バンッなギャングチューン「Welcome To Watts」は再びJay Rock、Jay Rockもやはりゴロツキ風なしゃがれ声でジリジリ焦がす煙たいラップで男臭い。45回転早回しなソウルフルチューンが爽やかな「The Hustle」、そんな45回転をフルに活かしてメロディを繋ぐドラマチックな「Will Never Lose」と二曲続けてNipsey Hu$$leが登場。サウスっぽい重たい横揺れがチープで面白い「Swag So Mean」は再びDonnis、なかなか癖のあるフロウなんで中毒性がかなり高く個性的。ピコポコとアホっぽい合いの手がモロにトラップしている(笑)「Bread In The Kitchen」、逆に遅回ししたようなドロ~リ感が胃に重たい「6 Rings」は二曲続けてOJ Da Juiceman。彼にに関しては客演していた時の方が光っている気がする、Young JeezyやGucci Maneに比べると思ったよりも灰汁は弱くて聴き易いかもしれません。

2010年の新たな波をまとめた必須カタログ的な一枚、こういう作品を無料でダウンロードさせてくれるXXL誌は太っ腹で御座います(流石)。全員に注目するも良し、この中から一人を選ぶも良し、好きに楽しんで下さい。まずは速攻でダウンロードしましょう、Mixtapeをチェックするのって結構楽しいですよねぇ。『XXL's 10 Freshman for '10 Mixtape』のダウンロードは下記サイトから。
http://www.xxlmag.com/online/?p=72313

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XXL誌が選ぶ2010年期待のMC
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あの有名Hip Hop情報誌、“XXL”の恒例企画である“10 Freshmen For '10”を皆様は確認しましたか?
僕はちょっと忘れていて結構最近になって思い出して検索、チェックしていました(素人)。
2010年、フレッシュで勢いのある有望株なMCをXXLが独自で選出、これはHip Hopファンとしては絶対にチェックしなくてはいけませんね(必須)。いわゆる業界の新たな動向が分かりますし、青田買いが出来る絶好の機会です。

ちなみにこれまでの選出を振り返りますと……
まず2008年はLupe Fiasco、Joell Ortiz、Saigon、Plies、Boosie、Gorilla Zoe、Rich Boy、Young Dro、Papoose、Crooked Iの10人でしたねぇ。Lupe Fiascoは勿論、Pliesも大躍進でしたしGorilla Zoeも存在感あったし、Rich Boyも今後の活躍を期待できる一枚をドロップ。Officialこそ無かったですがPapooseも期待大。
続く昨年の2009年はというとAce Hood、Asher Roth、Blu、B.o.B、Charles Hamilton、Corey Gunz、Curren$y、Kid Cudi、Mickey Factz、Waleの10人。ここからもKid Cudiが素晴らしい一枚で独自の世界観を呈示、B.o.Bは確実に今年のHip Hop賞レースの目玉になる事が必至。Waleもすごく良い一枚を放ちましたし、Asher RothもEminem以降出現しなかった白人MCとして期待されていますね。
という事でこの企画の持つ重大な意味がよく分かります、ここからHip Hopの歴史は塗り替えられるのです(開始)。



そして2010年、栄誉ある選出を受けたのは……

J.Cole
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OJ Da Juiceman
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Big Sean
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Jay Rock
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Nipsey Hu$$le
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Pill
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Wiz Khalifa
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Fashawn
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Donnis
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Freddie Gibbs
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……彼らの顔と名前、覚えておいて下さい(警戒)。
とは言ってもここ日本にいる僕でも知っているMCもズラリ。
Jay-Z率いる“Roc Nation”と第一号契約を交わしたJ.Cole、Gucci Maneと共にTrap Musicで盛り上げ客演も多いOJ Da Juiceman、Kanye West率いる“G.O.O.D. Music”と契約しているBig Sean、Omarion「Hoodie」で客演していたJay Rockなどなど。その他のMCも研究熱心な方々ならもう既にチェック済みなぐらい、公式リリース前から活躍している様です。

選出から漏れていたので驚いたのがDrakeとNicki Minajの二人、この二人は絶対に入っていると思ったんですが無かったですねぇ(予想外)。まぁDrakeに関してはもうかなり注目され過ぎて企画的には面白くない(発掘感が無い)し分かるけれど、Nicki Minajはここに入っても良いかなぁと思ったんだけど……実力云々が伴っていないのかなぁ(疑問)。

早く全員の公式リリースアルバムを聴きたいですなぁ……。
全員のFreestyleをチェックしたいなら、是非とも下記のサイトに行ってみて下さい。
http://www.xxlmag.com/freshmen10/

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Robin Thicke「Sex Therapy」
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蒼い眼をした白人ながらもR&B愛好家からも愛されるシンガーソングライター、Robin Thickeの通算四作目となる『Sex Therapy』を御紹介。Robin Thickeといえばソングライターとしても多くのR&Bシンガーに楽曲提供(相棒はPro J)をしていて、そのソングライト能力の高さにはずっと定評がありましたよねぇ。そんなRobin ThickeはJustin Timberlakeと並んでR&B界で活躍する数少ない白人シンガー(昔ならばJon Bもいましたが)、そういう意味でもRobin Thickeがコンスタントに作品をドロップ出来ている事がどれだけ凄い事か分かると思います。
そんな中で届けられた本作の内容はいかに……まずはRobin ThickeとPro J(本作ではPro Jay表記に変わっていますね)の御馴染みタッグが製作の「Mrs.Sexy」で幕開け、ギター弦とピアノとホーンが優しく吐息のように絡む古き良きソウルを体現するナイススロウでもう鼓膜はじっとり(濡)。「Sex Therapy」は驚き、外部より売れっ子のPolow Da Donが製作(ソングライトにEster Dean)で参加しています(意外)。なんとなくRobin ThickeとPolow Da Donの組み合わせに違和感を感じたんですが、これが物凄い相性抜群でそれもまた驚き(笑)。 Lesley Gore「It's My Party」を引用したゆっくりじっくりと撫でる様に広がる流麗な電子音メロディがとても色っぽくも微弱く、そこにミルフィーユ状態で甘く重ねられるRobin Thickeの吐息に近いファルセットで一気に昇天する事間違いなし(失神)。Robin ThickeとPro Jay製作(Co製作にJeff Bhasker)の「Meiple」ではあの帝王Jay-Zが客演で登場(驚)、Brigitte Bardot「Moi Je Joue」をサンプリングした極めてフレンチ風な軽快さとシャレ気がキュートなジャカジャカ曲でこの軽さはなかなか面白い。フックこそファルセットで歌いますが殆どRobin Thickeも呟く様なラップ歌唱でそれも面白い、Jay-Zも相変わらず滑走するような鋭角ラップで盛り上げます。ドドドドドと電子的なスネアが振動し響く無機質さがクールを煽る電子曲「Make U Love Me」はRobin ThickeとRich Skillzが製作を担当、同じRobin Thickeのファルセットでも曲がこうも冷たくソリッドになると色合いが変わって危険な色香が漂ってカッコイイ。象の鳴き声の様に派手にプァーーーーッと鳴るホーン、そして煌びやかで繊細なピアノ旋律がドリーミーで美しい「It's In The Mornin」は極上のスウィート曲、製作はなんとあのTeddy Rileyが担当(驚愕)。とにかくキラキラと鳴るピアノ鍵盤に乗せて溜息混じりに舐めるように歌い上げるRobin Thickeのファルセットがたまらない(興奮)、しかも客演にはあのSnoop Doggが参加、あのゆるくリラックスしたラップでそのまろやか味を増幅させています(最高)。ビビビビビビと電流が走る様に震えるシンセサイザーの連なりがメロディを紡ぎ疾走するソニック曲「Shakin' It 4 Daddy」は再びPolow Da Donが製作を担当、客演には期待の女性MCのNicki Minajが参加。ここでのNicki Minajがまたかなり冴えていてあの可愛いく人形声でのラップが小気味よくてパンチ抜群、彼女無しではこの曲は成立しないってぐらいNicki Minajが目立っています(Nicki Minajの客演史上最高)。Jeff Bhasker製作のさらついた感触がダーティーでタフなロックチューン「Elevatas」も素直にカッコイイ、しかもこの曲では新進気鋭のKid Cudiが客演参加。Kid Cudiの抑えた底辺を這い飛ぶ滑走フロウがズバ抜けてカッコイイ(痺)、ここではRobin Thickeもファルセット控えめで地声でナチュラルに歌ったりもします。Robin ThickeとJeff Bhaskerが共同制作の「Rollacoasta」は四つ打ちな感じでドカドカと突き進むPrince風味のファンクエレクトロチューン、客演にはEstelleを迎えてより華やかで艶やかに仕上げたダンスチューンで、聴いているだけで思わず体が動き出すクラブバンガー(動)。Robin ThickeとPro Jay共同制作でMarvin Gaye「Trouble Man」をサンプリングした激渋ソウルフル「Million Dolla Baby」は、Background VocalであのJazmine Sullivanが参加しているのも魅力の一つ。木漏れ日の様に優しく眩しいピアノ旋律がウットリ美しい「2 Luv Birds」はVidal Dre(!)とRobin Thickeが共同制作、スッキリ爽やかな青空を二羽の小鳥が飛んでゆくような、そんな純情で淀みのないRobin Thickeの紳士な歌声が深々と響く綺麗なラヴソング(惚)。冒頭の女性の声で興奮してしまうステップ踏むようなピアノ鍵盤がJazzyな「I Got U」、昼下がりの喫茶店にいるようなボサノヴァ(?)風味のアコギナンバー「Jus Right」、哀愁漂うマイナーなメロディのギター弦律にRobin Thickeの極細ファルセットが響く「Brand New Luv」はRobin ThickeとPro Jayが共同で製作。あとはこれまた昼下がりの喫茶店な心地良いスロウ「Mona Lisa」はあのToby Gadが製作、これはちょっと意外なタッチでしたね。最後を締め括るのはあの西海岸のニュースターGameを客演に招いた「Diamonds」、製作はRobin ThickeとPolow Da Donが製作を担当。Robin ThickeとGameというなんとも草食×肉食な組み合わせがまた面白く、でもスッキリ爽やかな天然水トラックで純度高いから不思議。

流石はソウル界の白騎士、しっとり素敵なスロウアルバムで骨の髄までとろけてしましました(骨抜)。僕は国内盤の発売を待ってずっと我慢していたんですが、結局は国内盤発売のアナウンスもされないので待ち切れず購入してしまいました。ちなみに本作には全11曲収録の“The Session”盤と、全17曲収録の“The Experience”盤とがあり、今回ここで紹介したのは後者で御座います。とにかく外部からの応援が珍しかった本作ですが、どれも大成功に終わっているので良かったです。コレ、遅れて国内盤が出たら買い直さないとだなぁ……。

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B.o.B「B.o.B Presents : The Adventures of Bobby Ray」
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次世代を担うMCとして多大なる期待を背負う、GeorgiaはAtlanta出身のBobby RayことB.o.Bのデビュー盤『B.o.B Presents : The Adventures of Bobby Ray』を御紹介。もうデビュー前から話題沸騰であちこちで取り上げられていたB.o.B、勿論そんなB.o.Bは業界でも引っ張りダコで、本作もExective ProducerにB.o.BとJim JonsinとT.I.(本作はJim Jonsin率いるRevel Rockと、T.I.率いるGrand Hustleよりドロップ)の三人がクレジットされています(豪華)。
それでは期待高まる内容を簡単に御紹介します……まずはB.o.B自身が製作を担当した「Don't Let Me Fall」でドラマチックに幕開け、繊細で細やかなピアノ旋律にアコギがしんみりと絡む英国ロックっぽい一曲。トラックは深々と降る雪のように汚れがなく儚く美しい、フックではB.o.Bがスーッと広がる月明かりのようなヴォーカルでこれがまた綺麗で胸を詰まらせる(涙)。でもラップの部分ではガッチリ素早く突き進む辺りがやはりMC、でも歌い出すと孤高のシンガーとして凛と切なく響く歌声で、もうここで僕は完璧にK.O.されました(溺)。そして先行カットされ大ヒットしたのがBruno Marsを客演に招いた「Nothin' On You」、製作をThe Smeezingtonsが担当したほんのり甘いメロウチューン(惚)。キラキラと優しく柔らかく舞う煌びやかなシンセと、胸の鼓動高鳴るビートがたまらなく可愛いし甘酸っぱい、ほんわかしたトラックにサラリと疾走感抜群でラップするB.o.Bはなかなか巧者。“君にはかなわないよ♪”と真っ直ぐ歌うBruno Marsのまろやかでクリーミーな歌声も素敵、何もかもが甘くてドリーミーな胸キュンミッド。エレキギターが唸るブルージーロック香るB.o.B製作の「Past My Shades」では、Lupe Fiascoが客演で参加。まるでEric Claptonみたいな渋味の効いたザラついた感触の哀愁ロック曲で、“サングラスの中までは覗けないよ♪”とB.o.Bが斜に構えて歌うのが素直にカッコイイ。Lupe Fiascoとはスタンスが近い気もするし相性は抜群、こういうHip Hopが次世代型だと思いますねぇ(到来)。そんな次世代型というならばAlex Da Kid製作(Co製作をDJ Frank E)の「Airplanes」もそう、ここではロックバンドParamoreのヴォーカルHayley Williamsが客演参加。激しく叩かれる硬質なドラムスにドラマチックなピアノメロディが、まるで降りしきる雨の様に冷たくてエモーショナルでとにかく感情を揺さぶられる(感動)。Hayley Williamsの芯のある力強くもどこか悲しそうなヴォーカルも素晴らしく、最後の方のB.o.BによるOutroヴォーカルも素直によく出来ています(緻密)。Kuttah製作の「Bet I」は打って変わってドカドカガチャガチャと騒がしく暴れるサウスマナー貫いたハードなアッパーを披露、しかも客演にはT.I.とPlayboy Treという強力な助っ人を召還。ブチ切り系でBooooomと連続爆発する様なBo.Bのラップ&フックも勿論カッコイイし、T.I.の相変わらず鋭く斬れる新速ラップも痺れるカッコ良さで素敵(失神寸前)。摩訶不思議な魅力(魔力)に包まれた月明かり系の静寂ロックナンバー「Ghost In the Machine」はB.o.Bが製作、ここではB.o.Bが真っ直ぐ感情的にフルで歌い切っていてロックシンガーさながら。「The Kids」はDJ Frank E製作でVampire Weekend「The Kids Don't Stand A Chance」をサンプリング、というかこれはもう殆ど焼き直しに近い感じでB.o.Bの好みが完全に表現されています(笑)。分かり易いギターリフとリズムがキュート、客演にJanelle Monaeを迎える事でよりソウルフルで艶っぽくも仕上げていてグッド。個人的に好きなのがカラフルポップな跳ね飛びノリノリ系のパーティーチューン「Magic」、Dr.Luke製作で客演にWeezerのRivers Cuomoが参加しています。この曲はもうAndre 3000「Hey Ya!」をB.o.B流儀に変形した様な陽気アッパーでとにかく楽しく軽快で最高にホット、B.o.Bの変則聴かせる爆走ラップもまたコミカルだし破壊力抜群で痛快。“僕の魔法にみんな触れたがってる♪”と歌うRivers Cuomoのフックも最高に跳ねててスッキリ爽やか、夏に爆音で聴きながら絶対にドライブしたいですねぇ(憧)。かと思えばThe Knux製作の「Fame」ではGeorge Gershwin「Summertime」を下敷きにした真っ黒燻し銀なオールドソウル回帰で火を吹く、Additonal VocalのEiyptsian Queenも素敵な歌声しています。ジャカジャカとギターを掻き鳴らしポコスカと打楽器が鳴るアコースティックな「Lovelier Than You」はB.o.Bが製作、爽やかな風が吹き抜ける清涼感溢れる純情ラヴソングで、シンプルながらも味わいがあって心地良いサンセット曲(惚)。B.o.Bの素直で温かい歌声が(途中できちんとラップも挟むのが憎い)胸を幸せいっぱいにします、この曲を聴くとB.o.BがHip Hopにとらわれていない事がよく分かる。「5th Dimension」はT.I.とLil'Cが共同で製作したジャキジャキとエッヂの効いた一曲で、客演に最近やたら登場するRicco Barrinoがファルセットで細く吠えるナイスなヴォーカルで熱っぽくしています。最後を飾るのがまた侮れない、なんとあのEminemが新たに加わった(Eminem自身の希望での共演だとか)「Airplanes, Pt.II」。この曲が元々持つピアノ旋律の冷たさとシリアスさがEminemに巧く機能していて、Eminemのあの切り裂くような狂人的なラップがより研ぎ澄まされていてグサッと鼓膜を突き刺します(強化)。国内盤にはこれらに加えてボーナス曲を二曲追加、これも絶対に聴き逃すには勿体無いですよ。Ribahなる人物が製作した「Heterz Everywhere」は最近流行りの徐々に広がる微振動エレクトロチューン、客演に新人MCのWes-Fifが加勢しています。そして注目がB.o.B製作のエレクトロブルース曲「I'll Be In The Sky」、歌とラップを切り替えながらバウンスするAtlantaっぽい泥臭いソウルがたまらなく魅力的。揺れてピアノ鍵盤鳴らしながら歌うB.o.Bを思わずAndre 3000と重ねてしまう、この曲がなぜボーナス曲扱いなのか全く意味が分からない(無謀)。

歌とラップを自在に操る、正にハイブリッド型MCで御座います(新型)。確かにどことなくOutKastのAndre 3000を彷彿とさせる(あとCee-Loもちょっぴり)スタイルで、並々ならぬ才能を感じます(驚異)。ロックっぽいトラックが多いからHip Hopという括りからたまに外れるけれど、そこがまた面白くて良い。本作を聴いて思ったのはB.o.Bはまだ大きな潜在能力がありそうだと感じる事、自身が全楽曲を製作しコントロールしたらもっと凄い一枚を創れる気がしてなりません(期待)。そういう意味でも将来がとても楽しみな自作自演型MCで御座います、昨年はKid Cudiをかなりどっぷりと溺愛したんですが、今年はB.o.Bを結構溺愛するかもしれません(交替)。ここ最近は若手のMCの躍進が活発でHip Hopシーンが活気づいていますね、B.o.Bは当然その大きな一角を担っている重要な才能です(断言)。

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Trina「Amazin'」
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Miami出身の姉御肌がカッコイイ女性MC、Trinaの通算五作目となる『Amazin'』を御紹介。シーンに登場した時は自ら“Baddest Bitch”を名乗るだけあって、ちょっぴり汚いというか荒い印象が強かったTrina。しかし三作目となる『Glamorest Life』で一転し綺麗でゴージャスなTrinaに変貌、僕もその頃からTrinaの事を好きになりました。そしてドロップされた本作のジャケットではまるでBeyonce並みのゴージャスさを誇示、スッキリ綺麗なゴージャスなセレブリティぶりを発揮していますねぇ。
それでは肝心の中身はどうなっているかと言いますと……まずはSchifeとOhZeeが共同制作した「That's My Attitude」、シャキシャキな新鮮シンセをちょっぴり不気味に鳴らすじわじわ系の幕開け。そして先行カットされていたKeri HilsonとDiddyが客演参加した「Million Dollar Girl」が早くも登場、製作はCP Hollywoodが担当。キュートで煌びやかに跳ねる流麗な電子トラックがとってもラグジュアリーで輝いててグッド、それにTrinaのエロさの中になんか可愛さ感じるラップ&Keri Hilsonのキラリと光る光沢感溢れるクリスタルヴォイスが艶やかに飾る素敵な美の共演曲。Keri Hilsonは当然美人ながら、それに負けじと綺麗になったTrinaも凄い、Diddyはゴージャス感を煽っています(笑)。J.R. Rotemが製作を担当したピアノ鍵盤が滑らかで美しい「On Da Hush」は思わず溜息漏れる繊細な一曲、ここではShonieなる女性シンガーが歌フックを担当。こういうしっとりとオシャレに聴かせる流麗曲ではTrinaも少し力を抜いた優しいラップ、Shonieの香しい色気がまろやかに漂う素敵な歌声も華やかで好きです。DJ Frank E製作の「Dang A Lang」はサウスらしい浮ついた感じの電子ビートにレゲエ風味とヴォコーダーを効かせたレゲトン曲、客演にはLady Sawと話題の若手Nicki Minajが参加。Trinaとはまた違った子猫っぽい可愛さがたまらない魅力を放つNicki Minajが目立つ、そんなNicki Minajをサラリと起用するTrina姐さんの器のデカさも素敵ですねぇ(笑)。「I Want It All」ではあのMonicaが参加という鉄板なタッグ、製作はHitsquadなる人物が担当。クラシックピアノを優美に繊細に鳴らしたR&B寄りなピュアメロウなスローチューンで、Monicaの澄み切った歌声が胸を締めつけるほど切ない、ここではMonicaがTrinaを喰ってしまっている気もしますが、素敵な組み合わせで御座います。Blackout Movementが製作したビコビコサイバーな電子光線が錯綜するデジタルアッパーで、客演にFlo Ridaと男性シンガーのGit Freshが参加。こういう近未来な疾走チューンはFlo Ridaのライトでメロディアスなラップが当然光っててナイス人選、Git FreshもNe-YoとPleasure Pを足して割った様な甘酸っぱい歌声でスウィートでグッド。再びSchifeとOhZeeが製作したドンドカと重厚なビートが派手に鳴る「My Bitches」は、早回し声での小人連呼フックが耳にこびり付く遊び心満載なサウス曲。「By Myself」はあのJ.U.S.T.I.C.E. Leagueが製作という事で間違いなし、スーッと光りながら曲線を描く流麗で神秘的なシンセに、弾くようにエッヂの効いたドカドカビートが最高にクールな滑走ミッド。しかもここではTrinaがほとんどラップと言うより歌っていて、上手くはないけれどそのチョイスがトラックとの相性抜群でTrinaの新たなスタイルを確立しています。Bigg DとLambが共同で製作のAnquette「I Will Always Be There For You」使いの「Always」では再びMonicaとタッグ、カラカラと鳴る電子音がどこかオリエンタルな雰囲気を醸し出している伸びやかな天国曲。Trinaの単調に乗せる分かりやすいラップとMonicaの光り輝くクリスタルヴォイスが気持ち良く包み込んでくれるマイナスイオン曲(癒)。浮ついたピコポコ音とシリアスなメロディライン、唸る様に鳴るビートが重厚な「Currency」はYoung Yonny製作、鉄骨熊声のRick Rossとチロチロ舌出す爬虫類声のLil Wayne(Trinaの昔の恋人)という対照的な取り合わせも面白いんですが、豪華なトリプルの割に地味な印象は拭えません(辛口)。「Make Way」はMaxwell SmartとCozmoが共同製作、客演にはLyfe Jenningsが参加(驚)。宇宙空間を遊泳する様なマッタリとまろやかな奥行きあるシンセ曲の上をTrinaが滑り、Lyfe Jenningsのネッチリとソウルフルな渋声が織られた優美な一曲。「Let Dem Hoes Fight」は売れっ子のJim Jonsinが製作、客演にはDirty Money(DiddyとDawn Richard(Danity Kane所属)とKalenna Harperで結成)のKalenna Harperが参加。べコベコな電子音にノイジー声とホイッスルを鳴らしたガチャガチャテクノ曲、終盤ではインドっぽくクネクネするのも面白く(癖有)。Kalenna Harperもなかなか良い仕事しています、余談ですがDirty Moneyにも期待しています。CP HollywoodとKPARNが共同制作の「Showing Out」も素晴らしい仕上がりのアンドロイド曲で、詳細不明の男性ヴォコーダーフックが凛と響くスムージーな電子チューンでグッド。最後を飾るのはDVS Productionsが製作のピアノ鍵盤を撫でるしっとりとオシャレで艶っぽい優美曲「Capricorn」、ここではTrinaがラップと言うよりスポークンワードに近いスタイルを披露していてコレがバッチリキマってます(惚)。バックで謙虚に歌声を寄せるShonieが素晴らしい仕事っぷり、エンディングには最も相応しい構成の妙を感じる美曲。

このジャケットからも分かるように、初期のTrinaを(良い意味で)忘れさせるスッキリと流麗な美曲が揃った聴き易い一枚となっています。この大きな路線変更はこれまで獲得した男性ファンだけでなく、新たに多くの女性ファンを獲得する事に成功すると思います。なかなか綺麗な顔立ちだし(そして意外と小柄)、これからもっと楽しみな女性MCで御座います、これからもベテランの意地で頑張って欲しいですね。