RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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Ne-Yo「Non-Fiction」
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2000年代のR&Bを代表するシンガーの一人、Ne-Yoの通算六作目となる『Non-Fiction』を御紹介。Motown Recordsの重役に就任してから放った前作『R.E.D.』が素晴らしかったNe-Yo、その前作は僕の選出した2012年のR&B盤の第五位にランクインしたほどでした。セールス的にはデビュー時よりかなり減少しているでしょうし、デビュー当時ほど話題にもならなくなった感がありますが、こうやって次の作品も出せているから上等です。
それではちょっぴり感想を書いてみますと・・・・・・まずはNe-Yoの語りから始まり、そのままDarhyl "Hey DJ" Camper Jr.制作の「Everybody Loves」で幕開け。うっすらと霧が晴れて視界が明るくなってゆく様な、ミストメロウなトラックで湿めやかに妖しくスタートします。Schoolboy Qが客演参加した「Run」は、Dwane "Key Wayne" Weirが制作を担当。ハアハア喘ぐ吐息をビートに見立てて、暗色で深淵な混濁メロディを湛えるマイナーミッド。これぞNe-Yo節なスッキリと澄み切った。白いレース地で出来た正統派なジェントルR&Bチューン「Integrity」。制作は再びDarhyl "Hey DJ" Camper Jr.で、客演にはCharisse Millsが参加し美しいオペラの歌声を終盤に漂わせます。底まで見えそうな程に透き通った水面に延々と広がってゆく波紋のような、綺麗な規則で潤いを供給する「One More」はGlass Johnが制作を担当。このポワンポワンと水泡のような細やかに弾けるNe-Yoのヴォーカルに、客演参加のT.I.の甘くてセクシーでシャープなラップは滑るのがまたナイス。ベタな組み合わせながらこんなにも相性が良いのかと驚いてしまう、Pitbullとの明け透けなEDMポップ共演曲「Time Of Our Lives」。制作はDr. LukeとCirkutの御馴染みコンビで、ザクザクと波打つ電子音のビッグウェーブをサーフする二人のエッヂーなヴォーカルでテンションは徐々にアップせざるを得ない(悔)。David GuettaとGiorgio Tuinfortが共同制作した「Who's Taking You Home」もNe-Yoにバッチリお似合いで、アルミニウムのように薄く柔らかに曲がる金属的メロウで、スーッと流線形のメロディ上を爽やかに疾走するNe-Yoのヴォーカルが美味。「Coming With You」はNe-Yoの名相棒であるStarGateが制作を担当、StarGateらしいクリアで鮮やかな炭酸系の爽快アッパーで、Ne-Yoの発泡性のある酸味のあるヴォーカルがハジけていてやはりグッド。またもやDarhyl "Hey DJ" Camper Jr.が制作の「Take You There」は、昔ながらの甘くしとやかなメロディラインを、無駄を削ぎ落としたシンプル素朴なトラックに仕上げたクラシカルスロー、Ne-Yoの甘酸っぱい歌声が活きています。「Good Morning」はNe-Yoの右腕とも言えるShea Taylorが制作を担当、起き抜けの体みたくなだらかにエネルギーが循環するような伸びのあるメロディと、早口ですり抜けるNe-Yoのフックが妙味。「Make It Easy」はまたまたDarhyl "Hey DJ" Camper Jr.制作、Ne-Yoの柔らかく温かなコットンのようなヴォーカルがふわふわ駆けるスウィートなメロウチューン。Billy Davis Jr. & Marilyn McCoo「Nothing Can Stop Me From Loving You」を下敷きにした渋味のある哀愁ミッド「Money Can't Buy」はDJ Montayが制作(Co制作にJaytez & D Lumar)、これはもうJeezyが客演しフックを引っ張る事で異様なまでの格好良さを発揮していますね(燻銀)。「Religious」はまさかのDavid Bannerが制作を担当(Co制作をMono Poly)、やはりここはDavid Bannerらしいホーンとビートでドシンドシンと進行する、溜めの効いたミッドになっていて面白いですね。Dr. LukeとCirkutが共同制作した「She Knows」ではJuicy Jが客演、ブビブビ鳴らすスパイシー部分はJuicy Jと呼応し、Ne-Yoが砂糖小さじ一杯で微調整をかけている辺りがナイスか。「She Said I'm Hood Tho」はShea Taylorが制作、客演にCandiceを招くもどうも不発に終わった一曲で残念。そういう意味では、同じShea Taylorが制作でも「Story Time」は、Ne-Yoの魅力が存分に発揮されるアコースティックギターをかき鳴らす一曲で、優しくささやかなトラックでほんのりと心に沁みます。「Why」はStacey "S.O.S" Owensが制作を担当したダークオーケストラといった一曲で、Jesse "Corparal" Wilson制作の「Congratulations」はNe-Yoにしか出来ないキラキラ煌めく繊細R&Bといった感じでグッド。国内盤にはこれらに加え、三曲のボーナス曲が追加されています。まずはJesse "Corparal" Wilsonが制作の「Worth It」で、硝子繊維で出来た様な科学的な透明さと繊細さを備えた、透明度の高い流麗エッヂーな一曲。「Body On You」はDarhyl "Hey DJ" Camper Jr.制作なんですが、これがもうネオソウル(フィリーソウル?)をNe-Yo流にアレンジした様な昇華技でたまらなく素晴らしい(興奮)。柔らかなオルガン鍵盤の音色にゆったりと気を抜いたNe-Yoのまろやかなヴォーカル、これってNe-Yoの新機軸な感じがしてボーナス扱いは勿体無い気が。最後は国内盤のみとなるボーナス曲「Ballerina」、制作はJesse "Corparal" Wilsonが担当。これもNe-Yoらしいピアノ鍵盤の繊細で脆いメロディを基調とした切なくドラマチックなスロウで、ヒラヒラと弱々しくも華麗に舞うNe-Yoの甘美なヴォーカルが魅力的です。

うーん、悪くはないんだけど、ちょっと詰め込み過ぎな気がしますね(冗長)。コンセプトと言い音と言い、実験的なアプローチが多いのだろうけれど、そういう意味ではPitbullやDavid Guettaと絡んだベタなポップチューンの時が、Ne-Yoが活き活きしている様に感じてしまったかも(残念)。それとボーナス扱いにされた三曲も、Ne-Yoにしたらもう擦れっ枯らしなので外したのかもですが、僕としてはNe-Yoらしく感じられてかえって好感触でしたし。








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Jay Z B-Side Concertは観るべき
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Jay Zが買収を行い、新たにスタートした定額制音楽ストリーミング・サービス。
それが最近よく名前を見かける、“TIDAL”ですね。
ここ日本ではストリーミング自体が浸透しておらず、だから日本ではまだこのサービスも開始されておらず、僕もこういうメカニックな事には疎いので詳細は不明です(笑)。



ただ、これだけ凄い面子が共同オーナーとして名を連ねているそう。
ミュージシャン主導の音楽サービスを構築していくのを理想としているんだとか。
とにかくビジネス手腕の凄いJay Zならでは、賛同者もJay Z主導だからこそ。
これからは、TIDAL独占・先行といった形で様々なアーティストの楽曲や映像を配信予定との事。

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そして、そのTIDAL配信で先日、夢のライヴがストリーミング配信されました。
その名も“Jay Z B-Side Concert”、Jay Zの生ライヴです。
しかもB-Sideと銘打っている通り、どちらかといえばマイナーな曲をセレクト。
新旧のアルバム収録曲を網羅した、二時間近いライブです(鳥肌)。
こんなの、Jay Z崇拝者である僕にとっては、失禁モノのライブで御座います。
しかし、僕はその日が仕事で生配信で楽しむ事が出来ませんでした(瀕死)。
ところが、どこかの猛者が映像をYouTubeにアップしてくれておりました(感激)。
すぐに削除されるかもしれないので、観ていない方は速攻で観ましょう。



とにかく、濃い。普段はCDでしか聴いていないパフォームを観れて感動。
特に、初期のアルバムの曲とかはレア、しかも最近のJay Zには無いサウンドだから余計に。
Jay Zがあまり好きでないって方も、このライヴを観たら好きな曲が絶対に見つかる。
それぐらいに幅が広いし、なによりもJay Zはパフォーマンスが上手い。
トラックの演奏やアレンジも含めて、観客を惹き付け飽きさせない技を知っています。

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あとやっぱり僕が胸を熱くしたのは、Roc-A-Fellaの面々が揃ったシーン。
Jay Zが登場した時から、Roc-A-Fellaのチェーンを首から下げていたのに興奮していたんですが、まさかこれだけ全員が集結するとは夢想だにしませんでした。
Memphis Bleekとはちょっと息が合っていませんでしたが(笑)、容態を心配されたBeanie Sigelも登場。
Freewayは分かりますが、Young Gunzも登場した時は驚きました。
とにかく、Jay Zの格好良さを体感しましょう。

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Estelle「True Romance」
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英国出身ながらアメリカで大成功を収めたシンガーソングライター、Estelleの通算四作目となる『True Romance』を御紹介。Estelleは自主レーベルであるStellar Entertainmentsを設立しデビューアルバムをリリース、これが業界人の目に留まりメジャー契約を獲得。その後あのJohn Legendとの契約も勝ち取り、全米デビューを果たしたというシンデレラガールで御座いますね。シンガーでありながらラップも駆使するなどの両刀使いも彼女の持ち味で、次世代のLauryn Hillとなるかとも目されていた(かもしれない)逸材。
それではどんな内容に仕上がっているのか気になるので・・・・・・まずはKeith Harrisが制作を担当した「Time After Time」でスタート、軽やかに繊細に散る鍵盤音と、そんな鍵盤音を震わせる特攻型の強ビートの応酬がクール。フックになっている怪物声での“ゆーみーあーゆー♪”の連発も面白いし、こういう泥臭いトラックに澄んだEstelleの声が強烈にアタックするのも良い。「Conqueror」はSharif "Reefa" Slaterが制作を担当、ゆっくりじわりと開花するような甘く華やかな純白チューンで、一気に躍動する鮮烈な白と淀みのないEstelleのヴォーカルが飛沫を上げてスパークするのが気持ち良い(昇天)。Donna Summer的にディスコダンスアプローチが痛快な「Something Good / Devotion (Passion Interlude)」はD. Smithが制作を担当、電子鍵盤とボコボコビートが乱打され跳ねる前半部分と、そのボコボコビートのみ引き継いでダークな空間で振動と踊る後半部分の二部構成。続く「Make Her Say (Beat It Up)」もD. Smithが制作を担当、民族音楽的な沸々と底辺から込み上げる様な煮沸ビートを主軸にやたらと空間の目立つトラックだからこそ、Estelleの囁くような呪術ヴォーカルが映えてよりシャープに聴こえます。ドロドロなスクリューを用いたぬかるみミッド「Time Share (Suite 509)」はCraig BalmorisとJulian Nixonが共同で制作、これだけ胃に重たくなりそうなトラックでもEstelleのフェザータッチな歌声が乗るとスッキリ感があります。Keith Harrisが再び制作を担当した「The Shame」は曇りガラスを透かして見るような、そんな色彩の滲んでぼやけたブルージーなメロディに、Estelleの憂いを帯びた淡白なヴォーカルがふわふわと舞い落ちるセピア調のミッド。ゲコゲコ鳴くようなギロった声がインパクトのある亜熱帯ミッド「Fight For It」はD. Smithがまたもや制作を担当、マイナー調のメロディがどこか影のある薄色なEstelleのヴォーカルとじんわりと混合して馴染んでいます。ソウル曲の45回転早回しみたいな甘美で煌びやかなトラックが華やかな「Silly Girls」はJ.U.S.T.I.C.E. Leagueが制作を担当、これはこれまでのEstelleのクラシカルな路線を踏襲した安心の仕上がり。「Gotcha Love」はDarhyl "Hey DJ" Camperが制作を担当、ロンドンの煉瓦を敷き詰めた並木道を散歩するような上品で滑らかな、晴れやかなソウルチューンでEstelleの優しい歌声にウットリ。Sharif "Reefa" Slaterが再び制作の「She Will Love」はレゲエ風味なトロピカルチューン、まあこういうのは一曲あるぐらいは幅が広がるか(懐疑的)。最後はJosiah Bell制作のピアノ伴奏曲「All That Matters」で〆、Estelleのミルクティーみたいな可憐で甘いヴォーカルが心地良く響く、春の日和みたいな温かなスロウ。

正直、僕はそんなEstelleって好きじゃないんですよ(暴言)。なんだか声質や上手さが中途半端に感じたりして、聴いていてもどかしくなるというか。ただ、本作はとっても攻めていてなかなかトリッキーでカッコイイ。ただ、まあもっと王道な美曲があっても良かったかなというのも本音かも(惜)。彼女の四作中(そう、そう言いつつも全作持って聴いている訳で)で最も面白いと僕は感じました。そこでブログを書く前に、これを機に遡って彼女の作品を聴いたりしてたんですが、やっぱり秀逸な楽曲も多くて謝りたい気持ちで一杯になりました(遅)。




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Wale「The Album About Nothing」
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Rick Ross率いるMaybach Music Groupの実質的二番手、Waleの通算四作目となる『The Album About Nothing』を御紹介。MMGにはまだMeek Millという人気者もいる訳ですが、Meek Millは収監されたりもして作品を出せないままなので、Waleを二番手と考えて良いでしょう(結論)。しかし、かく言う僕ですがWaleはどうもMMGには合っていない気がして、変にゴツいトラックとかに乗ってしまうと魅力が半減しているような(考過)。しかし、これまでの『Attention Deficit』『Ambition』『The Gifted』とどれも聴いているのですが、結局はいつも年間Top10には入らないという不思議な結果になっております。ちなみに本作は、2008年に発表された「The Mixtape About Nothing」、2010年の「More About Nothing」の2本のミックステープの続編とも呼べる作品らしく、アメリカの国民的ドラマ“となりのサインフェルド”から多大なインスピレーションを受けた作品なのだそう。ドラマの主人公であるジェリー・サインフェルドがスキットや台詞を随所に入れているらしいけれど、英語も本国のテレビ事情も知らない僕はその点楽しめていません(泣)。あと、本作はジャケットも三種類あるらしく、僕の手元に届いたのは掲載のジャケットで御座いました。
それではザックリと適度に感想を書きますね・・・・・・まずは、なんだか一時期のKanye Westのサウンド(Common『Be』)を思わせる「The Album About Nothing」でスタート、JGramm制作の温かさやほんのりと甘いソウル的ストリングスが鮮やかな一曲。まるで紙吹雪が舞うような華やかなトラックの中で、ストリングスをスライダーにしてスルリと滑り抜けるWaleの軽妙なラップがナイス。90年代の東海岸を彷彿とさせるザラザラした感触の砂嵐サウンドから、バウンバウンとゴム的弾力でグニャリと伸びる歪曲スロウへと粘液化する「The Helium Balloon」はDJ Dahiが制作を担当。ベースをベンベンと弾く重ためのメロディからのバウンバウンと重たい弾み、Waleの飄々としたラップがクールに響きます。水蒸気に似たモワモワ感とウェットさで柔らかく鼓膜を包み込む、ドリーミーなスロウ「The White Shoes」はPro Reeseが制作、サンプリングにはSlum Village「Tainted」を使用。Additional VocalsとしてDweleがクレジットされているぐらい、R&B色の強い仕上がりになっています。キラキラと輝くオルガン鍵盤音を蹴散らしながら颯爽と駆け抜ける「The Pessimist」はOsinachi Nwaneriなる人物が制作、眩くてシャイニーなアッパーでフックを担当したJ. Coleの助けもあって軽やかエアリーな疾走チューンに仕上がっていてグッド。再びDJ Dahiが制作した「The Middle Finger」は、小宇宙を星の欠片を避けながら飛行するようなスベスベな電子小隕石トラック中で、スピード変則の効いたWale独特のラップがそのビートの隙間をすり抜ける宇宙船のようで美しい(惚)。南部産スクリューをふんだんに使った「The One Time Houston」はPro Reese制作、ここでネットリ粘度高めてサンプリングされているのはNew Edition「If It Isn't Love」というのも痛快。深海でボコボコと息を吐いたようなビートが蠢く暗澹チューンは、ぬめりにも似た光沢が妖しくて美しいスロウ、こういう鈍足なトラックでもサクサクと心地良く聴かせるWaleは巧い。Janet Jackson「Go Deep」をサンプリングしている事でも話題になった「The Girls On Drugs」はNo Creditが制作を担当、Janet Jacksonのカワイイ歌声を早回ししてよりキュートに跳ねさせ背景に使い、ポツポツと空間の広がりで反響するミニマルなトラックで遊ぶ面白い一曲。またもやDJ Dahiが制作の「The God Smile」は、屈折を利用したような極太なシンセのメロディが鼓膜を気持ち良く貫通するのが快感ですし、背景ではジワジワとまるで岩壁から水が滲み出るようなSevyn StreeterのAdd Vocalがまた素晴らしい。Grammが制作の「The Need To Know」では女性シンガーのSZAが客演参加、しかもサンプリングにはMusiq Soulchild「Just Friends (Sunny)」を使用するという贅沢っぷり(興奮)。霞むようなSZAの艶っぽいヴォーカルを辺りに漂わせながら、音数を削ってボツボツと打つモノクロのビートに空白をなぞるようなWaleのまろやかなフロウがたまりません(遊泳)。Nas「Street Dreams」とAndrews Chapel「Pslams 121」をサンプリングした「The Success」はJake Oneが制作、Jake Oneらしい鼓膜を押し潰すような殴打ビートで頭がクラクラする重量圧迫ソウルフルトラックは燻し銀でナイスです。Ayy Dotが制作の「The Glass Egg」ではIsaac Hayes「Walk On By」とGroove Theory「Tell Me」をダブルでネタ使い、所謂Isaac Hayesのヴェルヴェット調の壮麗ストリングスを纏ったバチバチと火薬含んだトラックに、歌う様なタラタラなフックを使った一曲。The Honey Drippers「Impeach The President」をサンプリングした、Julian NixonとCraig Balmorisが共同制作した「The Bloom (AG3)」は僕的に本作で最も熱い隠れ曲。Additional ProductionにあのStokely Williamsがクレジットされていて、バッチリ彼がフックを歌っているのです(失神)。ピカピカのホーンやパーカッションが小気味良く鳴る、やわらか微糖ソウルフルな一曲で、Waleのほんのりと苦みも備えた流麗なラップに聴き惚れるばかり。再びJake OneとDJ Khalilが共同で制作を担当した「The Matrimony」ではUsherが客演参加、Usherのソフトで甘美なヴォーカルがやんわりと鼓膜で溶けるのが心地良く、スルスルとすり抜けてゆくWaleの絹目調なラップも素敵です。最後はSoundzが制作し、Jeremihが客演参加をした「The Body」がボーナス曲扱いで収録されています。サンプリングにR. Kelly「You Remind Me Of Something」を練り込んだ、濃厚な甘さと香りが漂うじっとり官能的な愛撫スロウで、やはりこれも両者の相性が良くて聴き惚れてしまいますね(溺)。

これまでの作品もそれなりにスマートさはあったのですが、やはり厳つい部分が削ぎ落とされた事でかなりメロウで聴き易い一枚になっていますね(垂涎)。それもこれもR&B曲をサンプリングしたりシンガーを招いたりと、R&Bっぽいアプローチの流麗トラックが多かったからかも。僕的にはWaleはこういうライトな曲が上手いと思っているので、これは嬉しい合体でした(鴨葱)。ひょっとしたら今年の年間10枚には入るかも、と思わせるぐらいにリピートはしています。








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Case「Heaven's Door」
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90年代に活躍しDef JamとR&Bを牽引したと言っても過言でない、Caseの通算六作目となる『Heaven's Door』を御紹介。僕なんかはCaseと言えば『Open Letter』を擦り切れるぐらい聴いたので、こうして作品をドロップし続けてくれて嬉しい限り。Caseは前作を自身のレーベルを立ち上げてリリースしましたが、本作ではE1からの配給になっており、セールスと順位も幾分か前作よりは跳ねている模様。白黒を基調に、Caseの残像がぐるりと回るこのジャケットは結構好きです。 
それでは早速ですが感想文に突入・・・・・・まずはKaron "Kdotonthebeat" GrahamとMuhammad "Harlem" Husamudeenが共同制作した「Timeless」、ボフボフと空気を含んだ打ビートにひらひらと華麗に舞うピアノ鍵盤音でクラシカルな装いを感じていたら、だんだんとオーロラのように色味をじんわりと滲ませ変えるシンセが並走するのがクール。水面を転がりながら波紋を広げるようなモイストチューン「Heavy Breathing」は、Anthony M. Jonesが制作を担当。激動の90年代を切り抜けたCaseらしい、艶麗でコクのあるサウンドと潤いあるヴォーカルとファルセットは素晴らしいの一言。これまた90年代を思い出させてくれるアコースティックギターをポロポロと爪弾き零す「Shook Up」、制作はSquat Beatsなる人物が担当。何度も繰り返すフックなんかも王道の作りでゆったりとまろやか、清涼ですっきりミント味なミッドでグッド。Travis CherryとMarcus Brighthopが共同制作した、フォーキーで温もりのあるアコースティックギターの音色がほんのりと鼓膜を色づかせる、切なくてほんのり甘いセピアミッド「Difficult」も良い。途中で入るエレキギターの荒ぶり悶えるようなメロディ挿入や、秋の寂しさを思わせるCaseの擦れた渋いヴォーカルも素晴らしい。まるで水滴がピチョンと落ちるように繊細でポツリと鳴るピアノ鍵盤の柔らかな響きが心地良い「Think About Us」は、Robert Bizness ThomasとRoosevelt Mclamore IIIが共同制作。澄んだ水の中にスイスイと泳いで進んでゆくような、そんなウォータリーなメロディとCaseのトロトロとした歌声の融合が素晴らしい。冒頭のドゥワドゥワなハーモニーで一気にテンションが上がり、そのまま流れ込む金属的な冷たさの滲むギターメロディに涙腺が緩んでしまう「Juggle」はAntwan "Amadeus" ThompsonとEsteban "Cito" Crandleが共同制作。こういう少し錆びたような哀愁漂うメロウはCaseの十八番、Caseの良い意味で甘ったるく絡みつくヴォーカルがなんだか未練がましく、秋の枯葉舞う侘しさに似た寂寞のミッド。キラキラと鳴る鍵盤音とスカったビートの連打が、パチパチと弾ける微炭酸みたいでキュートな「Damn Girl」はPatrick "Guiterboy" Hayesが制作を担当。2000年代の全盛期のNe-Yo(つまりはStarGate)を思わせるミネラル成分たっぷりで澄み切ったクリアテイストなミッド「Meet Me In The Middle」はKennard Garrettが制作を担当。とにかく透明度抜群なスケルトン仕様の煌めきミッドで、優しく清涼なCaseのヴォーカルを鼓膜もゴクゴクと飲み干してしまいます(潤)。モワンモワンと空気を歪ませて蔓延する靄っぽい電子音が甘くて、媚薬っぽい官能スロウ「Tour」Donnell Shawn Bulterが制作。R. KellyがR&B界を席巻していた時の、こういうなだらかに垂れ滴るようなメロディラインは最近には無いからかえって新鮮に感じたり。ヴォーカルの翻り方やスクリューでドロドロと引っ張る手法など、これも2000年代的なアプローチで懐かしく感じる「Blast Off」はRobert Bizness Thomasが制作を担当、熱気ムンムンでなんだか蜃気楼のようにグニャグニャと変形する音色がなんとも悩ましくてグッド。Patrick "Guiterboy" Hayesが再び制作した「Replay」なんかも、早口歌唱のフックとかが今では懐かしの手法でサクサク感がたまらなく軽妙で良い。「You Just Don't Know」はTL CrossとBrian "BeeZo" Palmerが共同制作、晴れやかで朗らかな昼下がりミッドで心もほんわか和みますね。最後を締め括るのは生粋のピアノスタンダードバラード「I Won't Cry Anymore」、Anthony Clint Jr.制作の綺麗なトラックに、Caseらしいちょっぴりほろ苦いヴォーカルがじんじんとハートに沁みてきます。

Case自身が90年代を生きたシンガーだから、というのもあるのでしょうが、この作品はかなり90年代R&Bを意識した雰囲気ですね(懐)。本作には多くのProducerが名を連ねている訳ですが、全員がきちんとCaseのカラーを理解した上で、上質なR&B曲を提供しているのも吉。派手さはありませんが、昼にドライブしながらとか夜に食事しながらとか、時間を選ばないナイスな一枚で御座います。




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NehruvianDOOM「NehruvianDOOM」
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Bishop NehruとMF DOOMによるコラボユニット、NehruvianDOOMによるデビューアルバム『NehruvianDOOM』を御紹介。New York出身の弱冠18歳のBishop Nehruは、あのNasにも注目され、彼の率いるレーベルMass Appeal Recordsとの契約も勝ち取った新進気鋭の逸材。Mass Appeal Recordsといえば、最近ではFashawnの新作をドロップしたばかり、Nasがなかなか本気でビジネスしていますね。そんなBishop Nehruとコラボを組むのはMF DOOM、アングラ界が誇るあの鉄仮面MCです(以前に紹介したのはJneiro JarelとMF DOOMのコラボ盤)。この両者のコラボはRap好きからすれば正に垂涎モノ、キャリアではかなりの差があるように思えますが、その成果はいかに。ちなみにこのイカしたジャケットを担当したのは、Ghostshrimpで御座います。
それでは気になる内容を思うままに書いていきますと・・・・・・まずは全曲の制作は、MF DOOMが一手に引き受けているのは当然のこと。まずは、瓦礫チックな錆びた硬いサウンドが聴き手の鼓膜をツンツンと刺してくる「Om」、ゴツゴツとした荒廃したトラック上をBishop Nehruのマッタリとクリーミーなラップが柔らかに流れるのがなんだからこそばゆくもカッコ良い。MF DOOMの濃厚で灰汁の強いフックはピッタリ似合ってて、この曲の強度と衝撃をジワジワと高めます。パリッとした金ピカホーンのパチパチ弾くような音色がアクセントになった「Mean The Most」もオシャレ、それこそ発酵食品のように酸味のあるBishop Nehruのラップがフワフワと泳ぐのが心地良くてナイススムース。ボツボツと黒いビートが降って来るモノクロソリッドなミッド「So Alone」も、なんとも乙な味わいでもはや侘び寂びの世界観。深く沈むビートにギャラクティカルなトラックが甘ったるく流れ、その中を自由気ままに無重力ラップで遊泳するBishop Nehruの脱力感にこちらもつられてリラックス(骨抜)。ベース弦が低くウネウネと蠢き聴き手の鼓膜に根深く脈を張り、警笛のようなホーンがあちこちで噴出される「Darkness (HBU)」。こういうジャズっぽいノリでゆるく気怠くスウィングされると黄金期のATCQを思い出してしまってヤラレますね、ネッチリとへばりつくような粘着質サウンドも最高にイル。コロコロと転がる木琴音とどこか刺々しい鉄骨チューン「Comin For You」。まるで蜘蛛が巣を張るように、淡々と緻密に綿々と紡がれるBishop Nehruのラップで、聴き手は雁字搦めで逃れられなくなってしまいます(堕落)。冒頭のMF DOOMの、こもったフゴフゴガブガブと聞こえる怪物のようなMF DOOMの野太いラップがたまらなくド渋い「Caskets」も、ファミコンみたくのっぺりとした(いい意味で)チープなシンセがベタベタと明滅し連なるエレクトリカルなアッパー「Great Things」も、ダサい寸前ながらもBishop Nehruの落ち着いた甘酸っぱいラップで引き締まっていて結局カッコイイ。最後を飾るのは「Disastrous」もなんともカビ臭くてどこか甘酸っぱい、レトロソウル風味なトラックに絡む二人の太細対比なラップの絡み合いが面白くてグッド。

MF DOOMらしいソウル趣味で鉄管チックに硬いサウンドに、キャラメルのようなマッタリしたほのかな甘さと、チーズのような酸味が混じったBishop Nehruのラップがふんわりと溶ける感じがなんとも美味。New Yorkっぽい出自も感じさせるこの風合い、聴かないのは損かと思います。




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Action Bronson「Mr. Wonderful」
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N.Y.はQueens出身の白人巨漢MC、であり美食家のAction Bronsonの通算三作目となる『Mr. Wonderful』を御紹介。美食家と書くと語弊があるかもしれませんね、彼は元シェフという経歴も持つ男で、そういう意味でもきっとグルメだろうと推測した訳でして(でないとこれほど太らないのでは)。美食家の探偵ネロ・ウルフというのもいまして、ミステリ好きの僕としてはそういう経路からも気になっていた逸材です。ちなみに彼の料理の腕前はあちこちで取り上げられ企画化されているので、気になる方はこちらの動画で料理の腕前を御覧になって下さい。とまあMC以外の事ばかり書いていますが(笑)、MCとしての力量ももちろん折り紙付きで、XXLの人気企画“XXL 10 Freshman”に2013年に選出されております。三作目と書きましたが、メジャーリリースとしてはこれがデビュー作となる模様です。
それでは粗末ではありますが感想を書かせて下さい・・・・・・まずは最近また話題のMark Ronsonが制作の「Brand New Car」でド派手にロケットスタート、ここではBilly Joel「Zanzibar」をサンプリングしたギザギザ使用なファンクチューンが大味なジャイアントスウィング感に繋がっていて、Action Bronsonの鼓膜をスクラップしそうな圧のあるラップを後押ししています。続く「The Rising」はStatik Selektahが制作を担当、Irv Brockington「When I Rise」をサンプリングしたドスバスと金属ビートを叩き込む鉄鋼チューンに乗っかり、直列六気筒なパワフルラップが百馬力で押し切ります(圧迫感)。「Terry」はベテランのThe Alchemistが制作を担当、サンプリングにはThe Emotions「I Like It」やBill Withers「Let Me In Your Life」などを同時使用。The Alchemistらしい錆びた感触のヴィンテージチューンはやはり渋味のある格好良さで、キュルキュルと擦り切れ音を奏でるスクラッチもナイス。甘ったるく伸びやかな蜜味メロディが血糖値を上昇させ、ここにカラメルを焦がしたようなAction Bronsonのラップが緩やかに絡まるのが心地良い。終盤には突然と宇宙空間へと放り出すブラックホール的なトラック転調が出現、これが次の曲へのスライドを上手く機能させていて、こういう細々した仕掛けがあるのも憎い(鳥肌)。逆再生のような不気味でダークな混濁シンセが蠢く「Actiin Crazy」はNoah "40" Shebibが制作を担当(Co制作にAntoine "AudioBLK" Baldwin)、サンプリングにはMr. Vegas「Heads High」を使用。これはAction Bronsonのブオオオウッと火を吹き出す曲芸師のようなラップが、暗黒空間たるトラックを裂いて瞬くのが素晴らしく毒々しい。Meyhem LaurenとBig Body Besの二人が客演参加した「Falconry」は再びThe Alchemistが制作を担当、シンプルに鍵盤を叩いて瓦礫チックに積み上げてゆく荒削りなラップは肉体派なAction Bronsonにはとってもお似合い。クライムムービーよろしく、ブルージーな芳醇トラックに乗せてファンキーに唸り歌う「City Boy Blues」はなんとあの88 Keysが制作を担当(Co制作にParty Supplies)でサンプリングネタにはKraan「Luftpost」を使用。喉を灼きそうな程のアルコール度数のトラックは高純度のブルースでカッコ良いし、ガッツリと歌っているAction Bronson(Feat.のChauncy SherodはAction Bronsonのオルターエゴか?)も味が合って結局はセーフの出来映え。Party Suppliesが制作し、彼とBlack Atlassが揃って客演した「A Light In The Addict」も、引き続きブルージーな趣でたまらなく渋い。雨樋を伝った雨がビチャビチャと地面に落ちる背景に、氷雨のような細く尖った鍵盤音が悲しげに潤んで鳴るトラックも最高だけど、それに乗せてAction Bronsonのびしょ濡れでも燻る煙草の吸い殻のような煙たいラップが最高にイルなんです(痺)。またもやMark Ronsonが制作を担当した「Baby Blue」では、若手実力派のChance The Rapperが客演で参加。いかにもMark Ronsonらしいシンプルでキュートな鉄板ソウル展開なトラックも良いし、マッタリとしたAction Bronsonのバター的旨味のラップもお似合いで美味、と思えばサックリとポップコーンのように細やかに弾けるChance The Rapperの甘いラップも加わって鉄壁の仕上がり。Artischock「Es Liegt Was In Der Luft」なる曲をサンプリリングした「Only America」は、再びParty Suppliesが制作&客演を担当。これもアメリカロックの王道な激烈なメロディが痛快ですし、まるでプロレスみたいに聴き手の鼓膜を卍固めするAction Bronsonにタップだし、Party Suppliesのファルセットでナヨナヨっと浮き上がる歌フックも面白くてキャッチー。またまたThe Alchemistが制作を担当した「Galactic Love」はベース弦の宇宙的グルーヴと銀河のように瞬く黒と青のメロディ、奥行き広がるJazzyなトラックに乗っても違和感の無いAction Bronsonの無重力なラップもナイスクール。「The Passage (Live From Prague)」なんかを聴いても、Action BronsonがステレオタイプなMCでないのが分かって、一度ライブを拝見したいという気持ちに駆られます(興奮)。最後はParty SuppliesがMazhar ve Fuat「Admiz Miskindir Bizim」をサンプリングした、ハードボイルドなクライムムービーのサントラの様な「Easy Rider」で幕切れ。地平線の見える荒涼とした枯れた大地をハーレーでひた走る様な開放感と重量感、砂埃を上げて突き進むパワフルでスモーキーなAction Bronsonのラップと、この見事なマッチングはAction Bronsonにしか出来ない芸当と言えます(拍手)。

確かにGhostface Killahにも似た声質と迫力(圧力)、でもきちんとAction Bronsonの確固たるキャラが確立されているから、結局は全然の別物で御座います(当然)。グシャブシャと溢れ出す肉汁のような熱いラップが要ではあるのですが、そんな脂っこそうなラップをさらりと味わえるようにしたトラック群(ソース)がやはりまたナイスです(満腹)。ルックスのインパクトだけでないキャラクター、華麗なるメガトンパンチ連打が炸裂する痛快作、グッジョブで御座います。






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「Furious 7: Original Motion Picture Soundtrack」
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大人気映画『ワイルドシリーズ』の最新作のサントラ盤、『Furious 7: Original Motion Picture Soundtrack』を御紹介。それこそ初期の作品なんかは観てるんですが、『Tokyo Drift』からはもう全く観ていないというのもあって、サントラ盤も結局それ以降は買っていない状態でした。主演しているPaul Walkerが不慮の事故により急逝したことで、撮影中だった最新作『Furious 7』も一旦は撮影が休止になっていました。しかし、ほぼ半分撮り終えていたPaul Walkerの演技を無駄にしないよう、脚本も変えて撮影再開、現在は劇場公開もされております。そんなPaul Walkerへの哀悼の意も込めて、このサントラ盤は購入する事に決めました。映画の方も劇場へ足を運んで鑑賞したいのですが、小さな息子と妻を置いて自分だけでは気が引けるの断念(笑)。
それではサクサクとくだらない感想を書かせて頂いて・・・・・・まずはKid Ink、Tyga、Wale、YG、Rich Homie Quanと現代の人気若手MCが集結した「Ride Out」で幕開け、制作はSermstyleなる人物が制作。ギターリフがひらひらと鳴るトラックは灼けたアスファルトの様な、沸々とした熱気を漂わす硬直チューンで、だからこそ塊となって繰り出すそれぞれのラインが映える一曲で、全員のキャラが立っていて飽きはしない(こうなるとKid Inkさえ立っているのだ)。Lil' C & 6 Mileが制作した「Off-Set」ではT.I.とSlim Thugが共演、ザクザクと切り立ったごつめアッパーにはT.I.だけで充分だった気もしますが。Frank EとAndrew Cedarが共同制作したBang La Decks「Utopia」をサンプリング使用の、エキゾチックな熱波アッパー「How Bad Do You Want It (Oh Yeah)」では、Chris Brownの秘蔵っ子(?)のSevyn Streeterが登場。バチンバチンとはち切れる様な電子音が炸裂するEDMながら、ネタのトラディショナルな熱帯アレンジが効いていて面白く、Svyn Streeterの鮮やかな歌声も一緒にスプラッシュします(共鳴)。The Fatherstonesが制作した「Go Hard Go Home」では、Wiz KhalifaとIggy Azaleaという面白い共演。ガス漏れのようなブピブピ鳴らす点滅トラックはなかなか中毒性が高く、二人のメロディを巧く利用したラップもなかなか。Frank EとAndrew Cedar、A-Deeが共同制作(Vocal Prod.にはEdwin "Lil Eddie" Serrano)の「My Angel」ではPrince Royceが登場、メランコリックなギターがポロポロと零れるラテン風味な刹那ミッドに、Prince Royceの甘酸っぱくオリエンタルなトロトロヴォーカルが淡く乗っかる一曲。そして本作からの特大ヒットとなっているのが、Wiz KhalifaとCharlie Puthが共演した、しんみりと切ないバラード「See You Again」。Frank EとCharlie Puth、Andrew Cederが共同制作のピアノ鍵盤と部族的ビートの効いた、乾いてひび割れた大地からじわじわと水が湧き出てくるような、そんな壮大で勇壮な一曲。ほっこりと温かく柔らかなWiz Khalifaのラップと、Charlie Puthの儚げなファルセットの混じり合いも見事。Juicy JにKevin Gates、Future、Sage The Geminiという男臭く無骨な面々が揃った「Payback」は、僕的に本作の最重要曲で決まり。The Futuristics制作の今にも焦げそうな程に熱されたざらついたハードなロックチューンも最高にクールですし、今にも火を吹きそうな不安定な銃火器のような鋭く殺傷力の高いマイクリレーは鳥肌モノの格好良さ(震)。David GuettaとKaz Jamesが共演した「Blast Off」は、エレキギターのバリバリと電撃の走るメロディが脳天を直撃する所謂EDMアッパー。J. Balvinに加えてFrench Montana、Nicky Jamが参加したレゲエジャム「Ay Vamos」や、Flo RidaにSage The Gemini、Lookasが参加した「GDFR (Noodles Remix)」と灼熱系の連なりは続きます。もともと単独でロングヒットしていたDJ SnakeとLil Jonが共演した、目がしばしばする程にスパイシーなアラビアンEDM「Turn Down For What」は、こういう形で聴けるのは美味しいオマケかなと。最後を締めるのはJ.R. Rotemが制作したピアノバラード「I Will Return」、Skylar Greyがいつものごとく氷雨の降りそうな曇天ヴォーカルで冷たく歌い上げます(寂寞)。最後にはボーナス曲としてFamous To Mostなるグループの「Whip」も収録、The Real Hasani制作のビヨビヨと多変形する破裂アメーバチューンも面白いし、ぶっ飛んだクレイジーなマイクリレーもなかなか美味。

うーん、物足りないかな。やはり初期の二作には勝てない、僕が歳を喰ったせいかな。映画にせっかくLudacrisとTyreseが出ているのだから、二人の共演曲とかがあったら面白かったのに(高望)。サントラとしては平均以下の仕上がりな気もしますが、映画の方はきっと面白いだろうから観たいなー。




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Carmen Rodgers「Stargazer」
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様々なアーティストのバックを務めた事で知られる苦労人、Carmen Rodgersの通算三作目となる『Stargazer』を御紹介。と言っても僕が彼女の事を知ったのは本作が初めて、単純にジャケ買いしたのです(単純)。Carmen Rodgesは過去にかのHidden Beach Recordsと契約していた経緯もあり、これまでにもErykah BaduやN’Dambi、Bilal、Ledesiといった数々の名立たるソウルシンガーのバックコーラスや共演経験のあるシンガーなんだそう。そんな彼女の新作は、最近Angela JohnsonやAbiahを送り出しているPurpose Recordsからのリリースという事で、これはもう安全保証書付きと言っていいでしょう。あとこのジャケットのデザインは好きなんですが、Carmen Rodgersの写りが悪い気がするのですが。
それではザックリと感想を書かせて頂くと・・・・・・まずはChampionとCarmen Rodgersが共同制作した「Stargazing」でスタート、冷たい空気がより星を鮮明に映し出すような空気感のクールミッドで、滑らかな流星のようなCarmen Rodgersのヴォーカルも鼓膜にスーッと浸透します。Emie Gが制作を担当した軽やかなベースの紡ぐグルーヴが心地良い「Beyond The Style」、やはりコスモチックな流麗冷涼な電子トラックに、透け透けなCarmen Rodgersの繊細ヴォーカルが乗ることでよりスペイシーに進化。道脇に綺麗な花が植えられた舗道を散歩するような、そんな朗らかなメロディに心も溶ける「Camillie Leon」はCarmen RodgersとMarcus "Mav Traxx" Robertsが共同制作。70〜80年代のStevie Wonderを思わせるピースフルで温かなトラック、優しく微笑むような歌声に思わず心がほっこりしてしまいます。「Make Away」はSymbolyc OneことS1が制作を担当、これがプラネタリウムばりに満天の星空なキラキラしたスムースミッドでたまらなく素晴らしい(溜息)。小さな宇宙船が広大な青い宇宙をすーっと進行するような感覚、途中でまるで惑星と交信するようなバチバチとした電子音が弾けるのも、ちょっとした刺激になってピリピリとクール(昇天)。スルスルとしとやかなストリングスで始まる、Daniel Jones制作のドラマチックなバラード「Charge」はもう悶絶するしかありませんね(失神)。夜露のようにしっとりと潤った輝きを放つトラックは優麗そのもので、湿り気のある夜風のような艶かしいこのトラックは極上そのもの(失神寸前)。しかもここでは客演にAnthony Davidが参加しており、息遣いに近いそのシルキーな歌声でスルスルと鼓膜を包み込んでくれる快感と、それにそっと寄り添う様なCarmen Rodgersの可憐で吐息に近い柔らかな歌声との融合が素晴らしいんです(感動)。キュルキュルと擦るスクラッチとピカピカと点滅するシンセサイザーの飛び交いが綺麗な「Heartless」はDeonis "Pumah" Cookが制作を担当、昔のThe Neptunesのようなプラスチッククールなトラックは気分転換で、本作の良いアクセントになっています。そして本格的なソウルシンガー然としている様に感じたCarmen Rodgersも、こうして聴くとライトでソリッドな感覚も持ち合わしたR&Bシンガーなんだと痛感したり。Carmen Rodgersが制作したピアノスタンダードなナンバー「Intermission Music (Interlude)」では、ピチョンピチョンと滴る水滴のような儚げでウェットなヴォーカルが鼓膜に漲ります。続く「Patience」はEmie Gが制作を担当したエモーショナルで色彩豊かなスロウチューンで、こうして聴くとCarmen Rodgersの歌声は色とりどりに飾られた花束のように鮮やかで、それだけで気持ちを晴れやかにしてくれるのです。かと思えば、これまたボスンボスンと打つ空気砲みたいな打ビートが効いた、真空的空虚な響きを持つDeonis "Pumah" Cook制作のシャキシャキ尖鋭ミッドチューン「Not Sure」なんかも飛び出すから侮れない(策士)。Champion Music制作の「Stay」は古き良きソウルを再現したような、ストリングスのさらさらした音色とふくよかで芳醇な香り、そしてゆっくりじっくりと旨味を濾すように鼓膜を流れるCarmen Rodgersの甘美なヴォーカルがお見事です(酔痴)。Carmen RodgersとClaudia Meltonが共同制作した壮麗な飛翔バラード「Love Stories」も、マイナスイオンがたっぷりで浄化作用抜群な神々しいトラック&ヴォーカルで気持ち良いんです(昇天)。最後はCarmen Rodgers制作の「Intermission Music (Outro)」は、これまたStevie Wonder的な電子鍵盤音がグニュグニュと鳴る冒頭に、ベースとビートの効いた洒落たグルーヴに繋ぐナイス曲。

アルバムタイトルの通りに、宇宙に浮かぶ星々を線で繋いでメロディにした様な天文学ソウルといった具合。しかし歌える(巧)、だからすんなりと鼓膜に浸透する素敵なアルバムです。正統派なソウルでありながらも、どこか宇宙的な神秘さも兼ね備えた正確な一枚。結構、ネオソウルっぽいタッチだと僕は思うんですが、そういう中でもどこか特殊素材な音も薄く貼ってある隠れ技巧派でナイスでした。とりあえず、Anthony Davidが客演した「Charge」の一曲狙いで購入しても損は無いでしょう(断言)。


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