RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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Dej Loafが気になりっぱなし
mirrordej-loaf.jpg

最近はまた女性MCが群雄割拠な感じで、熱い。
キッカケは多分、Nicki Minaj。
Nicki Minajが登場しシーンを席巻し、その様子に古参の女性MC達は賛否両論。
その後、後を追うようにAzealia BanksやIggy Azalea、Angel Hazeが登場。
まだまだ他にもいるかな、きっといますね。

でも今回取り上げたいのは、Dej Loaf。
そのキューピーに似たヘアと顔立ちが、なんだか可愛らしい。
実力と人気もあるようで、客演以来も絶えません。
僕がDej Loafが気になったキッカケは、「Me U & Hennessy」のPVを観てから。



Dej Loafはメイクでだいぶ印象が変わる顔で、スタイルも良いしなんだか綺麗。
最近はあのTinasheと共に、化粧ブランド“MAC Cosmetics”のCMにも起用されています。



ちなみに、Tinahse版はこちらですね。




Dej-Loaf-All-Jokes-Aside.jpg

そんなDej Loafがちょっと前に、MixTape『All Jokes Aside』を解禁しています。
Dej Loafの魅力がバッチリ詰まった一枚で、結構好きなんです。
しかし、いかんせん少し音質が悪いかなというのは否めない。
早くメジャーでデビューしないかな、絶対買うのに。
そしてこのジャケットが凄く素敵、Dej Loafがすごく綺麗で、グラマラス。
ダウンロードは以下からも出来ますので、是非。

DeJ Loaf - All Jokes Aside


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テーマ : HIPHOP,R&B,REGGAE    ジャンル : 音楽

Category: グループR&B  Tags: ---

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Majid Jordan「Majid Jordan」
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歌い手のMajid Al MaskatiとProducerのJordan Ullmanで結成されたデュオ、Majid Jordanの記念すべきデビューアルバム『Majid Jordan』を御紹介。Majid JordanはあのDrake率いるOVO Soundに所属する二人組で、だから僕の彼らの所見はDrakeの「Hold On, We're Going Home」での客演になります。彼らは客演だけでなく制作にも名を連ねていて、察しの良い方々はこの時点から彼らを狙っていたと思います。かく言う僕はまったくのスルーでして(笑)、あまりDrakeの作品を繰り返し聴くこともないので、このアルバムを見かけても誰だったか思い出せない始末でした。でも絶対に押さえない訳にはいかないので購入、二人揃ってキノコヘアーな感じがダサくてOVOらしいですね(偏見)。
それではザックリと感想を書いてしまいますと・・・・・・まずはMajid JordanとIllangeloが共同制作した「Learn From Each Other」でスタート、ぼんやりとした光彩シンセがビートも滲ませてジワジワと広がってゆくトラックに、Majid Jordanの淡く薄いヴォーカルが優しく重なる青白いダンスミッド。軽く四つ打ちなビートに蛍光ネオンなメロディが妖しくぼんやり光る「Make It Work」はMajid Jordanが制作、ひんやりと冷たいアルミニウムのようなトラックに(良い意味で)軽薄なヴォーカルがシンクロして心地良い。「My Love」はNineteen85が制作(Co制作にMajid Jordan、Noah "40" Shebibが関与)で、客演にはボスであるDrakeが参加。このトラックはエキゾチックとSFを掛け合わせて、ミッドナイトでコーティングした様な不思議な感触のトラックで、Majid Jordanのヴォーカルもここではすごく力強くしなやか。しかし、ここではDrakeの存在感が半端なく大きくて、あの甘ったるくも柔和なラップが揺らめく様は催眠術にも似た強烈さ(賛辞)。冒頭のビート使いにPrinceを感じてしまう「Small Talk」はMajid Jordanが制作を担当、星の瞬きを音にしてメロディにしたような静けさの際立つシンセチューンで、Majid Jordanのヴォーカルもまるで囁くよう。「Pacifico」もMajid Jordanが制作の青白く妖艶なダンスチューンで、しっとりと夜露に濡れたようなMajid Jordanのヴォーカルが鼓膜にしなだれます。Majid Jordan制作の「Shake Shake Shake」は完全四つ打ちのアッパーで、恐ろしく単調チープなループフックがダサカッコ良いの範疇に入るのか(疑問)。小さな密閉空間に閉じ込めたような、圧迫されたヴォーカルが鼓膜に張り付く「Love Is Always There」はMajid Jordan制作、こういう霧で白んだようなミストメロウもクールでグッド。極端にミニマルなトラックに少し崩れたメロディラインでホロホロ感のある「Warm」もMajid Jordan制作、ここら辺はJames Blakeなんかのポストダブステップの流れかな。そんなJames Blake感が続く「Something About You」は、Majid JordanとIllangeloが共同制作。まるでサウンドがあちこちにテレポーテーションするように、浮かんでは消えるのがトリッキーでミステリアス、Majid Jordanのファルセット効かせたフワっと舞い上がるヴォーカルの喪失感もナイス。Majid Jordan制作の「Day And Night」のグルーヴなんかは結構好きで、深夜の高速道路を滑走するようなスベスベ光沢感がカッコイイ。Majid JordanとNineteen85が共同制作した「King City」はとても実験的で彼らの音楽性の広さが分かる、どこかアジアンテイストの香る扇状メロウでやはり溺れる。最後はMajid Jordan制作の「Every Step Every Way」でこれもひんやりとアイシーな、彼ら独特の青白く甘いダンストラックで毒々しいくせに清々しい。

うん、やっぱり侮れないDrake一派、スタイリッシュで洗練されています(不意)。これはこれで彼らMajid Jordanにしか出せない味わい、同じOVO Sound所属のPARTYNEXTDOORともまた違う音質と声質(似てはいるけど)。でも大まかに言ってしまえば、結局はThe Weeknd出現以降のサウンドとも言えて、僕の好みではないと言いますか(失言)。何年後かに聴いたら、逆に新鮮に感じて重宝するのかもしれませんね。Drake好きならば要チェック間違いなし、でも僕的に現段階ではPARTYNEXTDOORの方がお薦めかな。








テーマ : HIPHOP,R&B,REGGAE    ジャンル : 音楽

Category: 女性R&B  Tags: ---

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Monica「Code Red」
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95年のデビュー以来ずっと第一線で活躍する技巧派美形シンガー、Monicaの通算八作目となる『Code Red』を御紹介。前々作『Still Standing』が10年リリース前作となる『New Life』が12年リリースと、それこそ1990年代、2000年代、2010年代とずっと作品をドロップしているMonica。NBA選手であるShannon Brownと結婚し、愛娘のLaiyahも授かり順風満帆でなにより。そんなMonicaの約四年ぶりの新作は『Code Red』、“Code Red”とは病院などでは院内火災などの際に使われる用語で“非常事態”を表すそう。これはMonicaによるR&Bへの警鐘で、R&Bの非常事態をMonicaがこの作品で救うというコンセプトがある模様。Monicaが言うんだから、期待せずにはいられません(煽)。
そんな訳で内容について書き連ねますと・・・・・・まずは愛娘であるLaiyahと、盟友であるMissy Elliottが客演で参加した表題曲「Code Red」で華々しくスタート。Polow Da Don制作のこの曲はMonicaにしては珍しいバキバキのダンスチューンで、火花が散りそうなスクラッチにピュンピュンと飛び交う光線銃のようなシンセが刺々しい、どこか一時期のCiaraを思わせる一曲。Monicaの華麗なヴォーカルが滑走するのも良いし、やはりMissy Elliottが跳ね回すラップの援護射撃もイイ感じ。同じくPolow Da Donが制作で、サンプリングにSmokey Robinson & The Miracles「Much Better Off」を使用した「Just Right For Me」は、客演にLil Wayneが参加。こういうソウルフルなメロウ物を得意とするMonica、しかしここでも単純な壮麗ソウルフルでなく、結構アクの強いこってりビートを使う事でとても先鋭的。冒頭のLil Wayneのヘロヘロしたラップからどこかスモーキーに始まり、Monicaの端正なヴォーカルが麗しく響く作りもグッド。Timbaland制作(Co制作にNick Brongers、Add制作にJonathan "Anonymous" Solone Myvett)の「Love Just Ain't Enough」では、そのTimbalandも客演で参加。この曲も流石はTimbalandな不思議な仕上がりで、Monicaのハーモニーが紡ぐ中でTimbalandがファルセットが歌い上げる冒頭が面白いし、シフォン地のようなMonicaの柔らかなヴォーカルをゴツゴツと装飾するバウンスビートやスナップ、掛け声などがTimbaland趣味な奇怪さでグッド。そのTimbalandとPolow Da Donが共同制作(Add制作にDaniel Jones)した「Call My Name」は、Timbaland得意の有毒ヒューマンビートボックスを敷き詰めたゴスペルライクな美ミッドで、そんなゲコゲコ鳴くようなビートボックスをも輝かせて味わいに変えるMonicaの鮮やかな歌声が素敵。「I Know」はPhilip "Hardwork" Constableが制作したシンプルなピアノバラード、まるでひらひらと小雪が降るように、淡く儚げに鳴るピアノ鍵盤がとても切なく、白い息のように空気の中へそっと溶けて消えるようなMonicaの清廉で可憐なヴォーカルが深々と胸に響きます(涙)。またもやTimbalandが制作&客演した(Co制作をNick Brongers)「All Men Lie」は、Timbalandらしい亜熱帯なビートが鼓膜にへばり付くけばけばしさもあるミッドで、しかしそんなベチョベチョ感でさえも(Timbalandのヴォーカルも絡み付く)Monicaのオアシスのようなヴォーカルで美しく洗浄されてナイス。「Deep」は、DanjaとPolow Da Donが共同で制作を担当した深層水モイストな好ミッド。まるで煌びやかな装飾を施した豪華客船が沈没した海を、ゆっくりとダイブするような遊泳感がたまらなく鮮やかで心地良い。そんなトラックに負けず劣らず、きめ細かな泡をパール粒のように白く輝かせる、Monicaのオーシャンブルーな歌声が綺麗。「Hustler's Ambition」では久々のAkonが客演で参加、制作もAkonとPhilip "Hardwork" Constableが共同制作、これがAkonらしい乾いた風をハートに絡ませるようなオーガニックスロウで独特な心地良さ(長閑)。ゆったりサラサラと流れるメロディはまるで砂のように優しく軽やか、そんなメロディの中で重なるMonicaとAkonのナチュラルで優美なヴォーカルが心にそっと沁みます。Pop & Oakの名コンビが制作した「Alone In Your Heart」は、彼ららしい濃厚ローズエキスを注入したような華やかソウルフルなトラックで、Monicaのラグジュアリーな歌声が絢爛に舞う一曲。Teena Marie「Behind The Groove」を下敷きにした「Suga」はPolow Da Donが制作、ボツボツとした暴発ビートに揺られて弾けるメロディが最高なアッパーで、フックになった途端にシンセレスになって乱発ビートが飛び散るのが痛快。Philip "Hardwork" Constableが制作の「Ocean Of Tears」は、ちょっぴりレゲエ風味のメロディ&ビートが聴いた焦がしキャラメルチックな味わいが美味で、Monicaのヴォーカルも芳醇でクールでザクザク鼓膜に刺さる。Polow Da Don制作(Co制作にJames "Keyz" Foye II)の「Saints & Sinners」は、眩いばかりの光に包まれた美しいバラードでゴスペルチック、こういう壮麗なトラックでもMnicaの女神様のようなふくよかな歌声が全て包み込みます(後光)。Monicaが偉大なミュージシャンの名を連ねて、良き音楽を偲ぶアコースティックバラード「I Miss Music」はPhilip "Hardwork" ConstableとLukas Nathanson、Scott Effmanの共同制作。最後を締め括るのはFatboiが制作の美しく勇壮なバラード「Anchor」、昇った朝陽が幾筋もの光を放ちすべてを温めるようなトラックに、朝露のように潤んだ輝きを零すMonicaの清涼なヴォーカルにただただ打たれるばかり(涙)。

確かに音楽は格段とジャンルレスになってきて、もはや垣根無しで色んなジャンルのアーティストが共演し、共作し、接近し、進化を遂げています。昨今はR&Bの液状化がどんどんと進行し形骸をとどめず、他ジャンルからの浸水も続いています。そんな現状シーンに対して“R&Bの良心を忘れるな”と警告するMonicaの心情は痛いほど分かるし、そういうリスナーも実は多いのではないでしょうか。ここでのMonicaのアルバムもほんのりイイ匙加減で攻めていて、どこか00年代の進化過程を思い出させる一枚。拡大化しつつもR&Bの枠内にキッチリと入ったトラック群、Monicaの艶のあるソウルフルでエッヂーな歌声、たまりません(痺)。どれだけ周りから“R&Bという枠に固執するのは愚かだ”と罵倒されようが構いません、僕はR&Bが好きですし、だからこそこのアルバムが凄く気に入っています(賛辞)。




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Prince主演の映画『Under The Cherry Moon』を観よう
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Princeはワーナーブラザーズを説得し(いや強行突破か?)、三本の映画を創っています。
最も有名なのは、それこそPrinceを一躍有名にした『Purple Rain』。
今日は彼の二本目の映画『Under The Cherry Moon』について。

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Princeの初監督作品、この始まりの場面からして素敵な空気感。
と思うかもしれませんが、内容は本当につまらない(笑)。
本当に、Princeのファンである僕にとっても苦痛の時間でした(笑)。
ただ、衣装やセットなどはなかなか見応えが合って、そこは完璧主義のPrinceならでは。
ちなみに、全編モノクロなのもお洒落です。

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話としては、Prince演じるジゴロが真実の愛を知る物語。
もうこの説明だけでOK、中身はチープだし、映画として考えるな(笑)。
歌って踊るPrinceと、その彼の小ささに驚けばいいのです。

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こういう御夫人なんかも手玉に取り、お金を引っ張るジゴロのPrince。
Princeはそれこそ格好良いんですが、女性と並んでも本当に小さい。
あと、会話のやりとりがジョーク混じりなのですが、つまらなくて(チープ)で笑えない。

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でも、このテンガロンハットを被りバスタブに浸かるPrinceは必見。
こういうのが画になる辺りは流石はPrince、しかしここでも会話もジョークあるけれど笑えない。

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ここなんかは「僕はドラキュラだ」などとふざけている場面。
ハッキリ言ってしょうもないです(笑)。

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でも、Princeが歌い踊る場面もあるし、彼が自己陶酔しているのを観るのも乙なもの。
Princeファンならば一度は、この機会に観てみるのもいいかも。
ちなみにこの映画のサントラが、あの名盤『Parade』なのもお薦めの理由のひとつ。


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Sheek Louch「Silverback Gorilla 2」
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The Loxの一員としても知られるベテラン、Sheek Louchの通算六作目となる『SilverBack Gorilla 2』を御紹介。Jadakiss、Styles Pと共にThe Lox(もっと大きな括りだとD-Blockというのもある)としてトリオで活躍、Puff Daddy率いるBad Boy Recordsと、Swizz Beatz率いるRuff Ryders Entertainmentを渡り歩いた経緯もあります。しかし、このThe Loxの中でも三番手みたいな印象が強いのがこのSheek Louch。僕の中では、Jennifer Lopezの特大ヒット曲「Jenny From The Block」でも、なぜかSheek Louchだけが弾かれJadakissとStyles Pのみが客演で呼ばれてた印象が強いのもあるのでしょう(しかし、現実Sheek Louch抜きでこの二人が揃いで客演というのも多い気がする)。しかし、作品数はSheek Louchに次ぐ二番目に多い量、あとはWu-Tang Clanの面々とコラボしたWu BlockもSheek Louchの舵取りで実現したらしいから、結構ビジネスマンな人なのかもしれませんね。
という訳で気になっちゃう中身を触れてみますと・・・・・・まずはPav Bundyが制作した「Bunndy」で幕開け、これがもうツルピカな金色ペットの悩ましい音色をカーヴィに鳴らすトラックが渋く、でいて途中々々では色んな喧騒や音の欠片を散りばめるストリート臭も漂う仕上がりで、Sheek Louchのドンキーコングなフロウもバッチリ合致。Infamous Hazeが制作の「Hood Nigga」では、Joell OrtizにBilly Danze(M.O.P.)、Trae Tha Truthという重過ぎるぐらいの重量打線を結成。鉛玉のようなビートと歪んだシンセが重く圧しかかるトラックに、ドスンドスンと踏み潰すヘヴィーなラップが続き鼓膜はペチャンコ。Jimmy DukesとSmiley's Peopleが共同制作した「What You Want The Money For」では、かつての盟友であるSwizz Beatzが客演参加。やはり重たくて緊迫したシンセが濃霧のように立ちこめるトラックで、Sheek Louchの野獣めいた鈍く威力のあるラップは良いけれど、どうもSwizz Beatzは自身の創ったトラックでないと浮いてしまっている気がしてならない(不思議)。Dayzel The Machineが制作した「I'm Working」ではRaheem DeVaughnが客演参加、めちゃソウルフルなNY伝統のトラックに煙たく火も吹くSheek Louchのラップで火傷寸前、だけどRaheem DeVaughnの爽やかな歌フックで一気にクールダウンしてすんなり次に進めます(口直)。「Bang Bang」ではPusha Tが客演参加、これはShroomなる人物の制作なんですが、レゲエスパイスも交えたスッカスカなトンチンカンなミニマル曲でほぼThe Neptunes趣味。Sheek Louchの所構わずバチンバチンと叩き潰すようなラップも格好良いけれど、こういう無機質なのっぺりサウンドでネッチリとラップを弾くPusha Tというのも懐かしくて結構好き。「Hold It Straight」はあのTermanologyとShortfyuz、Sir Nashが共同制作で、バチバチと火花を散らして蹴散らすようなトラックが、粗暴なSheek Louchのラップにお似合い(褒)。そのTermanologyとL5が共同制作の「Obamacare」では男性シンガーのDyce Payneが客演参加、Biggie「Juicy」を彷彿とさせるようなトロピカルで甘酸っぱいトラックがなんともジューシー。Sheek Louchもこういうサンプリングっぽいものもお手の物で、Dyce Payneも凄くエレガントでソウルフルな歌声で良い味出しています。これまたワンフレーズを早回しでループさせた様な、東海岸特有のソウルフル妙技が爆発した「Trap Stories」が渋い、制作はJimmy DukesとSmiley's Peopleが担当。同じくJimmy DukesとSmiley's Peopleが共同制作した「What's On Your Mind」は、JadakissとまさかのA$AP Fergが客演で参加。濁水のような電子音をばちゃばちゃとはたいたようなトラックはクールで面白いし、Sheek LouchとJadakissの阿吽の呼吸は勿論のこと。こういうトラックだと確かにA$AP Fergトリッキーさが面白くジワジワと効いてきて、適材適所な感じがたまりません(興奮)。Tone MasonとC-Sharpが共同制作した「What It Is」なんかは、90年代(それこそSwizz BeatzやRockwilderが活躍した時代)の漏電系の電子鍵盤のブワブワ感触が刺激的でアガるし、客演にはStyles Pが参加だからもう鉄板で三十路はニヤけてしまう(不覚)。ホーンを散々撒き散らした後で、ボムボムとした爆弾ビートを落として焼け野原にしてしまう「I Luv It」はGhostface Killahが客演参加。Shroom制作のトラックは先述の前半部分がGhostface Killahの縄張り、後半部分がSheek Louch縄張りとして用意されたのでしょう。またもやJimmy DukesとSmiley's Peopleが共同制作した「No Losses」ではFabolousが客演参加、これはFabolousに寄せてキラキラと光沢コーティングしたエナメル質のトラックで絢爛展開で聴き手を虜にします。Dayzel The Machineが制作した「Clap」は、それこそクラップと乾いた竹打ちみたいなビートと電子鍵盤をビヨビヨと走らせたチープさが抜群に面白いし、ここにDyce Payneのコクまろなヴォーカルが絡むのがまた最高に心地良いグルーヴを加味(興奮)。「Legends」はSupastylez制作で、ザクザクと電撃に似たシンセが交錯するエッヂーな一曲。Black Saunが制作の「You And Me」は、擦るスクラッチとユラユラと揺れるメロディでなんだか悪酔いしそうな感覚。最後のJoe Milly制作の「Hood In You」がもう最高で、女性のヴォーカルを起用したフローラルなソウルフルメロウでもう胸キュン必至。

全17曲と多めの収録ですが、一曲一曲がちょっと短いし、何気に客演陣が豪華なのであっという間に聴き終わります。Sheek Louchって他の人の曲に登場してもすぐ彼と分かるんですが、どうしてもThe Loxの他の二人と比べるとキャラが弱く感じてしまうのが損かもしれませんね(苦笑)。でも僕みたいな三十路オーバーは気軽に楽しめると思います、こういう分かり易いラップ音楽が落ち着きます。




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大好きなPrinceへの、僕なりの追悼文
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私達の偉大なアーティストであり、僕にとっての偉大なアーティストだったPrince。
米現地時間の21日朝、天国へと旅立ってしまいました。
死因は警察が究明中との事ですが、どうやら薬物の過剰摂取によるものでは、と。
Princeが薬物に手を出していた事自体、僕は知らなくて、ショックでした。

これほどの天才なのに、薬物に手を出すなんて、悲し過ぎる。
Princeといえども、人間なんだなと。
享年57歳、あまりに早過ぎる、そして突然の訃報でした。

僕はとにかくPrinceが大好きです、アルバムもほぼほぼ持っています。
彼が主演した映画、三作品もすべて観ています。
ライブDVDも三枚持っています、どれも観ました。
彼に関する記事が載った書籍を見つけたら買います。
それぐらいに、数多くいるPrince崇拝者の一人です。

でも、Princeとの出逢いはハッキリ言って遅いです。
R&BやRapと出逢ったのは、中学生になってから。
その頃から少しずつ小遣いで、田舎のCDショップにあるアルバムを厳選して買って。
王道であるMichael Jacksonも遅かった、あまりに王道で後回しにしていました。
そんな折に発売された『Invincible』に衝撃を受け、それこそ擦り切れるほど聴きました。
この『Invincible』が発売されたのが、2001年。

この頃、僕はPrinceをまだ聴いていません。
勿論知ってはいましたが、ソウルやファンクとしては認識していなく、ロック歌手でした。
いや、ロック歌手と表現してもいいんだけれど。
それというよりは、Princeを奇抜な化粧をしたオジサンくらいにしか思っていませんでした。
いま思えば、愚かで、もっと早くから聴いていればと思いますが。

Princeとの出逢いは、Michael Jackson『Invincible』からおよそ三年後。
2004年発売、Grammyをニ部門獲得した『Musicology』。
これを聴いた時の衝撃もいまだに忘れられない、あの骨身を叩き、撫で、踊らす音楽。
それから僕はとにかく中古屋に行く度に、Princeの作品を片っ端から買いました。
そのどれもがPrinceにしか創れない世界、僕はいつも跳ねては溺れ、身悶えしました。

これからもPrinceの音楽は、僕の体に脈々と流れます、永遠に。
あなたが“アルバムって覚えてる?”と尋ねた日から、もっと音楽を好きになれました。
ありがとうPrince、貴方の音楽学(Musicology)を、肌で感じられて嬉しかった。
どうか、天国から、紫色の雨を降らせて。

Princeの通算三十四作目となる『HITnRUN Phase One』
Princeの通算三十三作目となる『Art Official Age』
Princeの通算27作目となる『3121』
Princeの通算20作目となる『Rave Un2 The Joy Fantastic』
Princeの記念すべき処女作『For You』

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Tank「Sex Love & Pain II」
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その屈強な肉体で美しきセックスミュージックを奏でる、Tankの通算七作目となる『Sex Love & Pain II』を御紹介。自身でソングライトを行い、多くのアーティストにも提供している、意外と器用なシンガーソングライターであるTank(いや、むしろ裏方で世に出てきた人か)。近年も『Now Or Never』『This Is How I Feel』『Stronger』と素晴らしい作品を連発してくれているTank。しかし本作はそれらの前にあたる、Grammyにもノミネートされた傑作と名高い三作目『Sex, Love & Pain』の続編となる作品。実際、Tankの人気を不動のものにしたのもこの『Sex, Love & Pain』な訳で(Tankのこれまでの作品で最高位となる全米二位を獲得)、その続編とあらばR&B愛好家は反応せずにいられません。
そんなこんなで勇んで感想を書きますと・・・・・・まず、初っ端の身悶えするようなエレキギターの音色で、一気に色香が爆発するTank制作の「SLP2」でスタート。熱く火照った身体を湿らせ、軋らせて波打つようなメロディの起伏と、それを抱き締めるTankの筋骨隆々な逞しいヴォーカルがたまらない、ネットリな極上スロウジャム(昇天)。Waleが客演参加した「You Don't Know」はAlvin IssacsとBryan Nelsonが共同制作、サンプリングにPatti LaBelle「If Only You Knew」を使用。恋人同士の絡まり合う指先のように、優しく烈しく密着するシンセがキラキラと艶っぽく煌めき、Tankのセクシーなヴォーカルも放物線を描いて墜ちてゆくスロウ。Waleがそっと囁きかけるようなラップでしなやかさをプラスしていて、相変わらずな器用っぷりを魅せます。「She With The Shit」はTank作品では御馴染みのB.A.M.が制作、Rich Homie Quanが客演参加。ダークなシンセをボコボコを煮立たせた現行シーンに沿った暗澹チューンで、ここでやさぐれ系のRich Homie Quanが起用なのは頷けます。「#Bday」はTankが制作を担当し、客演にはChris BrownとSiya、それからSage The Geminiが参加。パシュパシュとフラッシュ点滅する閃光シンセが鮮やかで綺麗なLEDアッパーで、こういう明度の高い電光アッパーにはやはりChris Brownのヴォーカルは眩さを加味してグッド。ビート使いなんかは最近のNicNacやDJ Mustard的なアプローチで、だからこそSiyaやSage The Geminiのラップも必要。しかしこの曲、最も良い部分は終盤の一気に大気圏を超えて蒼い宇宙に飛び込んだような、スペイシーなサウンドに転調した箇所かも(惜)。ジワジワと昂まる体熱がそっと蠢き流れるようなトラックがたまらなくセクシーな「Fucking With Me」、制作はRickey R.O. "Slikkmuzikk" Offordが制作で、サンプリングにSilk「If You」を拝借。まるで柔らかな女性の身体の曲線をなぞるように、優しくなだらかに転がるTankの愛撫ヴォーカルがたまらない骨抜きスロウ。「Relationship Goals」はTankが制作を担当、ミッドナイト系のダークシンセの中でキラリと音色が明滅するのが、まるで真夜中に星の光だけを頼りに愛し合うような感触を生むダークメロウな一曲。再びB.A.M.が制作を担当した「I Love Ya」では、客演にこれまた意外にもヘヴィーなYo Gottiが参加。刺々しいサイバー調のシンセが瞬くスペイシーな一曲で、Yo Gottiのハスキーで重たいラップがアクセントになっています。またまたB.A.M.が制作を担当した「So Cold」は、Tankのヴォーカルの表面から放出される熱が、少しヒンヤリと冷たいトラックに結露を起こします。そしてそんな結露もTankのいやらしくグラインドするヴォーカルの振動で、雫が滴るといった仕掛けのウェットなメロウ。僕的に否応なく反応してしまうのが、Tankが十八番とする自身制作のピアノバラード「Better For You」。暗く重たいピアノ鍵盤の音色が光を押し潰し、胸を突くような息苦しさをもたらす切ないメロディがたまらなく痛い(涙)。まるで懺悔するように、自分に言い聞かせるように何度も繰り返すフック、Tankの逞しいヴォーカルが弱々しく、最後には喚くようにのたうつのがたまらない、鉛と涙でできたバラード(刹那)。B.A.M.制作(Co制作にNick Fouryn)の「Already In Love」では、Boyz II Menきってのナヨ声のShawn Stockmanが客演参加。ポタポタと滴る愛液のような蜜色のメロディが艶めくトラックもセクシー過ぎて悶絶ですが、TankとShawn Stockmanのヴォーカルの対比が素晴らしく、二人の柔と剛がしなやかに波打つメロディの波間でウットリと溺れるだけでOK。最後はB.A.M.制作の「Him Her Them」で幕切れ、チタチタと時計の針音のようなハイハットが鳴る中、真夜中のベッドで愛し合う二人が、優しくネットリと共振しながら深く深くベッドに沈んでゆくような深淵メロウ。いま流行りのアンビエントやスロウジャムとは一線を画す一曲で、ただホロホロとおぼろげに溶けゆくのではなく、Tank流の逞しくくっきりとした隆起が肉感を生み、腱のあるヴォーカルが聴き手のハートをゆっくりと抱き拉ぐ沈殿系のスロウジャム(溺愛)。

最初聴いた時は、あの名盤と謳われた『Sex Love & Pain』の続編に銘打つ必要があるのかなと疑問に感じたのですが、聴けば聴く程に“確かにこれは歴と続編だな”と納得しました(遅)。Tankのアルバムはすぐと汗ばんだ身体やグラスを想起してしまう、つまり艶やか美しく濡れた結露ソウルといった趣。個人的にはTankはもう若手やラッパーとコラボした楽曲は必要ないかなと思うんだけど(特にChris Brownとは合っていない気がする)、そういう蛇足に感じる楽曲を含めても本作は素晴らしい仕上がりで御座います。Tankは僕の大好きなシンガーのため、結局はこのアルバムをかなり重度なリピート率ではあります(申告)。






テーマ : HIPHOP,R&B,REGGAE    ジャンル : 音楽

Category: 男性Hip Hop  Tags: ---

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Yo Gotti「The Art Of Hustle [Deluxe Edition]」
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TennesseeはMemphis出身の雄、Yo Gottiのメジャー三作目となる『The Art Of Hustle』 を御紹介。1996年のデビュー、という訳でもう20年活躍する大ベテランなYo Gotti。元々はTVT Recordsと契約していて、その後もメジャー大手だったJ Recordsの閉鎖してしまい、危ういところでRCAと契約と、実力と人気はありながら苦労を強いられたYo Gotti。最近はまだまだ客演も多いし、メジャーで放った二作品も高評価で安心しました。本作は自身のレーベルCMG、そして親レーベルがEpic Recordsとなっています。個人的な話をさせて頂ければ、Yo Gottiというと前作『I Am』がすこぶる良くて、その年の年間ランキングでも堂々の第五位にランクインした程でした。その前作からおよそ三年ぶりとなる本作、幼少時のYo Gottiが写るジャケット、かなりイカしていますね。
それではそれほど予備知識もないので感想のみ頑張って・・・・・・まずはAtia "Ink" Boggsが制作した「My City」でスタート、客演にはK. Michelleが参加。これがまるで午後の雨垂れのようなアコースティックギターの弦音が慕情を爆発させる水色メロウで、Yo Gottiの嗄れた囁きにも近いラップがブルージーで最高に渋いし、K. Michelleの心を震わせて熱を弾けさせるシャウトヴォーカルも素晴らしい(沁)。Ben Billionsが制作したボツボツとしたビートをアクアリウムのような電子音をプクプクとさせた「Bible」、Yo Gottiのくすぶる導火線のようなラップの後に、Lil Wayneのチロチロと舌を出すような爬虫類ラップが這うのが面白い。本作からのシングル曲だった「Down In The DM」もBen BillionsとSchife Karbeenが共同で制作を担当、シンプルにボウンボウンと曲面を描いてえぐれるビートに粉々のシンセが舞う、いかにもサウス仕様なトラックで中毒性もバッチリ。Big Fruitが制作した「Law」ではE-40が客演参加、銅線を絡ませて造ったようなシャキシャキしたトラックに、鈍く響くYo Gottiのラップと鋭利にカットするE-40のラップの対比が面白い。タイトル曲となる「The Art Of Hustle」はKane BeatzとLuca Polizziが共同制作(Co制作にT.O.D.A.Y)で、サンプリングにValerie Simpson「I Don't Need No Help」を使用したトラックがもう本当にソウルフルで最高にド渋い(感涙)。ホーンや早回し声が舞うまろやかなメロウで情感豊か、Yo Gottiのハスキーで落ち着いた鈍色のラップがジワジワと鼓膜に響くのもたまりません(興奮)。「Smile」はTimbanadとMilli Beatzが共同制作、Timbalandは客演にも参加しているみたいですが今回はあまり声が聴こえない(ちょっと囁く程度)。ドロドロネバネバと糸を引くようなメロディ構成はMilli Beatzっぽい感触な気がしますが、ダークな鍵盤音をノロノロとさせる音使い(と2分30秒あたりのゾクゾクする叩き方)なんかはTimbaland趣味な気が。Remo the Hitmakerが制作した「Come Up」はおどろおどろしい腐敗ビートが氾濫する作りで、ジワジワと蔓延するように広がるYo Gottiのラップが毒。絞め上げるようなキリキリと金切り音に近いストリングスをブツ切りで繋げる「Pay The Price」は、廃墟のような美しさのあるトラックで素晴らしいと思ったらBangladesh制作で妙に納得。僕みたいな30代(でN.Y.好き)はビンビンに反応してしまうのが、Street Symphonyが制作の定番のママ讃歌「Momma」。Marsha Ambrosius「Your Hands」を下敷きにし早回しした胸キュン必至のメロウソウルで、Yo Gottiの嗄れた声もどこか涙に滲んだように聴こえて、とても温かくてじんわり沁みます。Ben BillionsとInfamousが共同制作した「General」では、客演の絶えないFutureが参加。ブヨブヨとした感触の弾力のトラックはまるでベチャっと鼓膜に張り付くと離れない、そのうえFutureが登場しあの煙幕のようなラップで聴き手を縛って閉じ込めるから逃げ場無しでリピート(中毒)。Yo Gottiの鈍く重いラップが聴き手の鼓膜を引きずる「Imagine Dat」はChristopher "Drumma Boy" Gholsonが制作を担当、これもクリスタルのようなシンセと岩石のようなビートの化合具合が絶妙でカッコイイ(痺)。Richie Souf制作の「Bank Teller」も同じく、ゴツゴツ感の中に見え隠れ(聴き隠れ)する粒々の光がYo Gottiにばっちりフィット。とここまでが本編の内容で、豪華盤には加えて2曲のボーナス曲がアリ。まずはDa Honorable C.N.O.T.Eが制作した凸凹陥没ビートのトラップ「Hunnid」で、客演参加のPusha Tがこういう無機質な曲を得意だから余計に鋭利に鼓膜に突き刺さる重厚曲に。でも同じDa Honorable C.N.O.T.Eでより面白いのは、最後の2 Chainz客演参加の「Luv Deez Hoez」。ビリビリと痺れるぐらいの電撃を伴った角張ったダーティデジタルなトラックがエッヂーですし、客演ではほぼ無敵な2 Chainzのモッサリしたラップが独特な味わいでナイスアクセント。

飛び道具も斬新さも無いけれどカッコイイ、結局は三十路の僕にフィットするフロウとサウンドでお気に入り。前作よりソウルフル度が下がったのが残念ですが、客演陣もツボを突いているし、トラックメイカーもしれーっと豪華。愛嬌のある背丈とお顔も良いですね、このまま作品をどんどんとリリースして欲しいです、頑張れベテラン。






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Jeremih「Late Nights: The Album」
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独自のセクシー路線を開拓している人気シンガー、Jeremihの通算三作目となる『Late Nights: The Album』を御紹介。その才能も勿論ながら、R&BグループのDay26のメンバーであるWillie Taylorと従兄弟だった事もあり、Def Jamtとの契約を獲得したJeremih。そしてデビューアルバム『Jeremih』続いて『All About You』を発表しセールス的にも成功を収めます。その後は客演を多くこなしながら、傑作と名高かった2012年のMixTape『Late Nights with Jeremih』、Shlohmoとタッグを組んだ2014年『No More』を発表し、順風満帆かと思われました。しかし、Def Jamとの関係悪化で肝心のスタジオアルバムが出ない状況がずっと続きました。この『Late Nights: The Album』は元々、先述のMixTape『Late Nights with Jeremih』の後にすぐアナウンスされていた訳で、そういう意味では4年以上の年月を経てのリリースとなっております(安堵)。しかしリリース当時は設定売価が結構高くて、50 Centが苦言を呈していたような記憶があります(曖昧)。
それではまたまた拙い感想を書いていきますね・・・・・・まずはVinylzが制作(Co制作にFrank Dukes)で、客演にJ. Coleが参加した「Planez」でスタート。真夜中の空をゆっくりと紫色の光を灯しながらフライトするようなダークメロウなトラックに、Jeremihの甘ったるい歌声がメルティに絡むのが心地良く、J. Coleの脱力した無重力なラップも素晴らしく聴き手もフワフワ(浮)。RetroFutureが制作した「Pass Dat」はピコピコと無機質に繋がる電子音をビートに、点と点を繋ぐような直線的なJeremihのヴォーカルが鼓膜へと連結する妖しいミッド。「Impatient」はLondon On Da Trackが制作を担当し、これまた強烈な個性のシンガーTy Dolla $ignが客演参加。冬の星座を見上げるような、澄んだ空気を通して届く輝きのようなメロディがとても美しく、だからこそミルキーな甘さのJeremihの少し掠れた白い吐息にも似たヴォーカルが繊細でグッド。それとはちょっと対照的なオリーブオイルのような、ナチュラルなトロトロ感がたまらないTy Dolla $ignのヴォーカルとの掛け合いも絶妙。パラパラと砕けるようなピアノ鍵盤音が散る「Oui」はNeedlzが制作を担当、Jeremihの少しヨレたようなヴォーカルの振動が細やかな光の乱反射を生んでいてセクシー。RetroFutureが制作の「Drunk」も夜の帳のような静寂さがしっとりと鼓膜に忍び寄る青いシンセメロウで、そこにユラユラと沈んでゆくシロップみたいなJeremihのヴォーカルがフィット。「Giv No Fuks」では人気のトリオMigosが客演参加、Hitmaka(彼はあのYung Bergの別名!)にOZ、The Mekanicsが共同制作したドロドロした転覆ビートはMigosの旨味を充分に引き出しています。Bongo制作の「Feel Like Phil」はガラスの破片を踏んで歩くような、どこかチクチクとした断片メロウでミステリアス。Dre Moonが制作した意識が混濁する酩酊スロウ「Royalty」では、FutureとBig Seanという人気の2MCを両サイドに配置。冒頭でFutureが出現してまず濃霧に包まれ、その中でJeremihが一筋の光芒を作り、その光を点滅フラッシュさせるようにBig Seanがラップで斬れ味よく遮断するのがクール。Murda Beatzが制作の「I Did」ではFeatherが客演参加、この曲は暗闇の中で光る鉱石のような硬い輝きが連なった感触が綺麗。Jeremihの新たな魅力を引き出したと思うのが、Bongoが再び制作した「Actin' Up」。水のせせらぎ音の中にアコースティックギターの爪弾きとデジタルなビートを零したメロディは、オーガニックとSFの中間を彷徨う新鮮な感触。そこにJeremihの澄み切って淡いヴォーカルが優しく溶ける、キリリとした味わいがなんとも美味。「Remember Me」はJeremihをデビュー時から支える名相棒のMick Schultzが制作、かじかんだ朝陽がじんわりと昇る瞬間のような、そんな夜空が白んでゆく感覚に似たトラックも、隙間から少し漏れる光のようなJeremihの淡いヴォーカルも美しい(溜息)。そのMick Schultzと売れっ子Dijon "DJ Mustard" McFarlaneが共同制作した「Don't Tell 'Em」は、いかにもDJ Mustardらしいヘッポコ連打ビートはけして悪くないけれど、客演参加がYGなおかげで(YGもけして悪くない)なんだか凡庸な印象は拭えないかな(辛辣)。個人的に最大のツボなのがSoundzが制作で、Juicy JとTwistaのダブル客演を招いた極上スロウジャム「Woosah」。静寂を切り取って紡いだようなメロディは、恋人が真夜中にじっとりと吐息を重ねるのにも似たビートを伴って、ゆっくりと鼓膜に触れて解けます(痺)。そこにJeremihのホイップクリームのように甘くフワフワなヴォーカルと、Juicy Jの野太くもしなやかなラップがナイス。だけれどそれらを凌駕するのがTwista、このスロウジャムにTwistaの速く優しく掻き混ぜるラップが入って、よりホイップされたトラックが甘味を増すのです(悶絶)。水中に沈んでゆくようなメロディが妖艶で美しい「Worthy」は、CardiakとHitmaka(何度も言うが彼はYung Bergの別名!)の共同制作。これは客演参加のJhene Aikoのシフォンのように柔らかく透けたヴォーカルがエロくて、Jeremihのキャンディのように甘ったるいヴォーカルともフィット。最後はMick Schultzが制作した、ポロロンとハープのような音色が零れるスロウ「Paradise」で、こういう〆をする辺りもJeremihの面白さをビンビン感じて好き。

やっぱり長く待たされ過ぎた感が否めなく、これはJeremihにとっては相当な痛手だったかなと。勿論、今聴いてもバッチリとトレンドで洗練されたサウンドですしカッコイイのは確実。でも、これまでの間にこういうサウンドを得意とするシンガーやラッパーも沢山出てきたし(その中でも最有力な対抗馬はBryson Tillerかな)、そういう意味で稀少度が少し下がったかなという。まあ、それでもJeremihの持ち味は存分に出ているし、楽しんで聴いている一枚ではあります。






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Rick Ross「Black Market [Deluxe Edition]」
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もはやRapミュージック界のボスとまで言えそうな人気MC、Rick Rossの通算八作目となる『Black Market』を御紹介。Maybach Music Groupのボスとしてレーベルの切り盛りもするビジネスマン、MMGにはWaleやMeek Mill、Stalley、あとはあのOmarionも在籍と人気者も多数抱えております。そんな中でもきちんと自身の売り込みも忘れないハードワーク、しかも確実にヒットも飛ばして安定した人気と地位を確立しております。
それではザックリと適度に感じたことをつらつらと・・・・・・まずはStreetrunnerとTarik Azzouz、DJ Khaledが共同制作した「Free Enterprise」、サンプリングにLee Fields & The Experssions「You're The Kind Of Girl」を使用。朝霜のように鋭く冷たくも凛として美しいピアノ鍵盤音がピンと張ったトラックに、Rick Rossのふくよかでコクの深いラップが深々と響き、客演のJohn Legendの温かくてじんわりと包み込むような歌フックが優しく響く一曲。2Pac「Dear Mama」をネタ使いした「Smile Mama, Smile」はJake Oneが制作で、やはりこれもしっとりと湿り気のある霜降る鮮麗なトラックで、Rick Rossのモフモフとした重厚なラップと、客演参加のCeelo Greenがケーンケーンと雉のようにメロウを裂いて歌うのが熱くてイイ。Calvo Da Gr8が制作を担当した「One Of Us」では客演にNasが参加、バフバフとしたホーンが重たく弾むヘヴィーな鉄球チューンで、だからこそ鉄錆のようにジャリジャリとしたNasの渋いラップと、砲弾のように大振りで進撃するRick Rossの鉄鋼みたいな共演が映えます。「Silk Road」はBen Billionsが制作(Add制作をCirkut、GuiterにはDr. Luke)で、まるで遠くで響くようなキーンと鳴る音色の木立の中で、幽玄とRick Rossのラップが煙のように迫るミステリアスな一曲。D Richが制作した「Color Money」の金切り音をキリキリと交錯させたような緊迫チューンはMMGらしいサウンド、シンプルだけれどジワジワと耳には残るかも。再びJake Oneが制作した「Dope Dick」はFirst Choice「You Took The Words Right Out Of My Mouth」をサンプリングしたソウルフルなトラックで、タタタタタタタタと連発するビートと共に吐き出されるRick Rossの鈍くズシンと響くラップが鼓膜に蓄積されて効く。「Crocodile Python」はJahlil Beatsが制作で、サンプリングにはAntman Woder「Sleeping Giant」を使用し、The Notorious B.I.G.「Warning」のラインも拝借。凍える風のように吹き荒ぶハーモニーを背景にバツバツと撃つビート、こういうシリアスで冷たく尖ったソウルチューンもRick Rossの十八番。「Ghostwriter」はまたまたD Richが制作を担当し、ベタベタな電子音をビチャビチャと重ねたようなオイリーなトラックに、のっそのっそと鈍足なRick Rossのラップが乗っかる圧迫スロウ。Alessandro Alessandroni「Indagine」とBusta Rhymes「I Know What You Want」をダブルでネタ使いした「Black Opium」はBlack Metaphorが制作、客演にDJ Premierがスクラッチを挿入。トラック自体はピッチを極限に煮込んだようなノロノロ系で、そこにDJ Premierのギュルギュルと掻き混ぜるスクラッチが入る事で鋭利さが出ている一曲。本作で一番面白いのはMariah Careyを客演に、彼女の「Can't Let Go」をサンプリングしたJR Rotem制作の「Can't Say No」。Mariah Careyの(良い意味で)派手でキラキラ眩いヴォーカルが舞うライトな一曲で、きっとMariah CareyとRick Rossの配分が逆の方が良い気もするんですが面白い(笑)。「Peace Sign」はもう敵無し状態のDijon "DJ Mustard" McFarlaneが制作を担当(Add VocalにあのRed Cafe!)、DJ Mustardらしくない粒々した単調ビートを丸きり抜いたメロウな霧散トラックで、クイーンクイーンと鳴るエレキギターの音色が幻想的で美しい。JP Did This 1なる人物が制作した「Very Best」では、不動の女王Mary J. Bligeが客演で参加。Bob James「One Loving Night」を下敷きにしたトラックは、まるで雨に濡れた黒光りするアスファルトのような艶っぽさで、硬くも優美でメロウが充満していて、Rick Rossの重厚ラップとMary J. Bligeの豪奢なソウルフルヴォーカルでより美しく絢爛に仕上がっております(痺)。Scott Storch(久々!)が制作(Co制作にDiego Ave)の「Sorry」はChris Brownが客演参加、いかにもChris Brownライクな瑞々しくて軽くウォータリーな透明感あるミッドで、でもこういうR&B的なトラックもそつなく乗りこなす巨躯Rick Rossの器用さ。最後はDP BeatsとRed Cafeが共同制作した「D.O.P.E.」で、客演にはFutureが参加。毒ガスをまき散らすような息苦しさのあるモヤモヤしたトラックは、もうFutureの独壇場過ぎて面白みは無いかも。ここまでが本編で豪華盤には追加して3曲が収録されています。まずはRick Rossの名相棒であるJ.U.S.T.I.C.E. Leagueが制作した「Foreclosures」、J.U.S.T.I.C.E. Leagueらしいキレのある端麗なトラックで鮮やかの一言。Jake One制作(Co制作にS1)の「Money Dance」ではThe-Dreamが客演参加、とてもクラシカルでシルキーな一曲でThe-Dreamの歌声のおかげでよりしっとり甘く仕上がっていてグッド。Beet Billionaireが制作(Co制作にDreek)の「Carol City」はシンプルなMMGサウンドで、蛇足と言えばそれまで。

本当に優等生なのがRick Ross、ラップもさることながらトラックから客演陣まで死角がない。死角がないのがかえって、落差を生んでいなくて面白くなくも感じるのがRick Ross。本作もどれも優秀なんだけれど突出した曲はなく、結構さらっと聴き終わってしまうのが玉に傷。安定感は抜群、誰か一人のProducerとガッツリ一枚創ってみてもいいのかも。








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Pusha T「King Push [Darkest Before Dawn: The Prelude]」
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兄弟ラップデュオ、Clipseの片割れ(弟)、Pusha Tの通算ニ作目となる『King Push [Darkest Before Dawn: The Prelude]』を御紹介。当時もう最強無敵状態だったプロデューサーチームのThe Neptunes、彼らのレーベルStar Trakが送り出したのが、Clipseで御座います。Clipse自体も人気は高かったのですが、中でもPusha Tの方が個人で客演に呼ばれる事が多かったのも事実。その後、Pusha TだけKanye West率いるG.O.O.D. Musicと契約し、初のソロ作品『My Name Is My Name』をリリースし高評価を得ます。そして今では、そのG.O.O.D. Musicの社長に就いているんですから驚き、そうして権力まで手に入れてのアルバムリリースだからイニシアティブはバッチリの筈。
という訳で気になる内容について触れてゆくと・・・・・・まずは分厚い暗雲が立ちこめるように鈍くメロディが停滞する「Intro」で幕開け、制作はMetro BoominとSean "Puff Daddy" Combsが共同制作で、そんなドロドロな泥濘トラックの中で刺々しく弾けるPusha Tのラップが鋭利。キーンキーンと金属的な反響が交錯する中で、ドロッとした粘っこいドラムスがへばり付くトラックが、なんとも腐敗チックで中毒性抜群な「Untouchable」。制作はTimbalandとMilli Beatzの共同で、The Notorious B.I.G.「Think Big」を下敷きにPusha Tの甲高く無機質なラップがのたうつのもナイスだし、Biggieの曇ったあの声ネタがループするのだから反則です。キラキラと多面的なトラックが虚ろな光を乱反射するハードなカラットチューン「M.F.T.R.」、制作はBoi-1daとFrank Dukesの共同(Add制作にはHudson MohawkeとThe-Dream)。暗澹をジワジワとアメーバ状に拡大してゆくトラックに、バチバチとしならせて撃つPusha TのラップとThe-Dreamのいい意味でコケティッシュな歌フックがこれまた乙です。歯車チックに回転しながらバフバフとスモーキーなシンセを吐き出し、たまに電子鍵盤で通電するトラックもさることながら、Pusha Tのネッチリと連呼するフックがより呪縛を強める「Crutches, Crosses, Caskets」。制作はSean "Puff DaddyとMario Winans(Add制作にSean C & LVとDa Honorable C.N.O.T.E.)とBad Boyの面々が支えるも、まるで昔のThe Neptunesと組んでいた頃を彷彿とさせる一曲。Clipse時代から聴いてる者としてはこういうのっぺりとした二次元なトラックこそ、Pusha Tのラップが凄まじく映えるというもの(鳥肌)。Kanye Westが制作し(Add制作にはJ. Cole)、サンプリングにGood News「Konklusjon」を使用した「M.P.A.」はKanye West、A$AP Rocky、The-Dreamが客演参加。埃の舞うようなアコースティックな音色がブルージーさを掻き立てるトラックで、はらはらと散り枯れるようなピアノ鍵盤の音色に、Pusha Tのネッチリとしたラップが強烈に鼓膜を刺激するのがクール。「Got Em Coverd」は再びTimbalandとMilli Beatzが共同制作、サンプリングにちょっぴりJay-Z「Squeeze 1st」のカリカリと弾く琴のような音色を使用。ペコポコと凹んでは弾けるビートと、雨漏りに金製バケツを置いたようなパツンパツン鳴るビートの、ほぼ三音で滑走するのがもう最高。これもかなりClipseっぽいアナログゲームみたいなベタベタなトラックでたまらなく、その客演が旧知の中のAb-Livaなのも素晴らしい(興奮)。まさかのBeanie Sigelが客演でシリアスさが倍増する「Keep Dealing」はSaan "Puff Daddy" CombsとNashiem Myrick、Donald Davidsonが共同制作、まるでパリパリと音を立てて氷結しそうな零下トラックに、静かにデンジャラスなPusha TとBeanie Sigelのラップがポツポツと墜ちるのがカッコイイ(痺)。「Retribution」はTimbalandとBobby Deathが共同制作、客演には要注目なKelaniが参加。電気を飲み込み咀嚼するようなトラックが、まるで漆黒の海の中で怪しく明滅を繰り返し蠢き揺らめく電気クラゲのようで、Kelaniのクールでいて艶やかなヴォーカルも混じって明暗の混濁が素敵。ビート使いが完璧にオールドスクールな「F.I.F.A.」は、まさかのQ-Tipが制作を担当。水を注ぐようなトクトク音や膨張する甘美なメロディー、シンプルなビートを軽やかにキックする、Pusha Tの斬れ味抜群なラップを堪能できる遊び心満載のチープ曲。最後はJill Scottを客演に招いた「Sunshine」、制作はBaauerとKanye West、Manoが共同で担当。亜熱帯のような湿度の高いビートを時折挟み、ドロドロとオイリーな電子音を氾濫させ侵略するトラックに、Pusha Tの骨太なラップとJill Scottの麗しく気高いソウルフルなヴォーカルが空を裂くのが凄い。

正直にカッコイイ、まさかPusha Tがこんな作品を創るようになるなんて誰が想像したでしょうか。いや、G.O.O.D. Musicに加入した時点で予想出来たんですが(笑)、しかしソロ二作目も鉄壁の布陣で死角無し。往年の名Producerが手腕を揮ったサウンドプロダクションは、シンプルにして秀逸で直接的、ずっと痺れっぱなしでした。ちなみにClipseとしての活動再開の予定は、現状無いそうです(涙)。








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August Alsina「This Thing Called Life」
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弱冠19歳からDef Jamに所属の若きシンガー、August Alsinaの通算ニ作目となる『This Thing Called Life』を御紹介。彼が音楽を始めるまでの経緯は、簡単に前作でありデビュー作である『Testimony』記事の冒頭でも触れていますので割愛。前作も評判は実に良く(僕の感覚だと、それこそ三十路オーバーなリスナーこそ彼を賞賛していた気が)、若手R&Bシンガーの中でも確実に第一線に居ると思われます。前作から二年足らずでの2ndリリースなのでDef Jamも気合い入っています、あとは2ndのジンクスを乗り越えられるかどうか。
という訳で中身はどんなになっているのかな・・・・・・まずはFlippaとJProofが共同制作し、サンプリングにSampha「Hesitant Oath」を使用した「Job」でスタート。ビートやクラップが破片になって飛び散るも、どこかウッディな温もりのあるささくれ立ったフォーキーアッパーで、August Alsinaの甘く柔らかなヴォーカルに、客演のAnthony Hamiltonのモノクロな歌声とJadakissの錆び付いた味わいあるラップの援護射撃でより渋くなってます。続いてLil Wayneが客演参加した「Why I Do It」はGo GrizzyとHood Famousが共同制作、パチンとはち切れそうなホーンの音色に乗せて花吹雪のような音色も舞うフローラルなアッパー。August Alsinaの甘い歌声に、Lil Wayneもラップというより歌うようにヘロヘロとミルキーさを加味してグッド。前作でも大半を制作していたKnuckleheadが制作の「Hollywood」は、Robin Hannibal「Amends」をサンプリング使用。幻想的なドリーミートラックに絡むAugust Alsinaの甘美で透き通ったヴォーカルが、まるでゼリーのようにプルルンと震える感触がたまりません。同じくKnuckleheadが制作の「Hip Hop」はRobert Glasper「F.T.B.」やThe Notorious B.I.G.「Big Poppa」をサンプリング、確かに90年代的なHip Hopグルーヴ(ビート)なんだけれど、メロディはまるで星降る夜の煌めく水面のようなモイスト質感。August Alsinaのラップっぽい歌唱も混じったしとやかなヴォーカルが、鼓膜にトクトクと潤いを零し注ぎます。またもやKnuckleheadが制作した「Change」もやはり透明度抜群の流麗なR&Bメロウで、こんな明鏡止水メロウを歌えるのは彼だけ、August Alsinaのガラス工芸のように繊細でキラキラと眩いヴォーカルが溜息出るほどに綺麗なんです。Eugene Record「Putting It Down」をサンプリングした「Dreamer」もKnuckleheadが制作、ピアノ鍵盤の音色が鱗粉のようにキラキラと舞うドリーミーなミッドで、まるでオーロラのような光のひだを象るAugust Alsinaの重ねヴォーカルが、鮮やかなプリズムとなって鼓膜に射すのがビューティ。Knuckleheadが制作で、Paul Hardcastle「Acoustic Dreams」をサンプリングした「Been Around The World」ではChris Brownが客演参加。ヴォーカルのタイプ的には似ている二人なので面白さは無いけれどシンクロ率は99.9%でマッチ、トラックが昔のNe-Yoを彷彿とさせるミネラル豊富なウォータータイプのR&Bミッドなのもグッドで、二人が水を得た魚状態で自由に泳ぎ回ります。Knuckleheadが制作の「First Time」では、The Bootsy Collins「Munchies For Your Love」とThe Isley Brothers「Choosey Lover」をダブルでネタ使い。The Bootsy Collinsの持つあの歪曲した変態性とThe Isley Brothersの仰け反るような艶やかを共存させたトラックに、August Alisnaが甘酸っぱくもセクシーなヴォーカルを迸らせるのがたまりません(色香)。久々のB.A.M.が制作を担当した「Would You Know?」はじんわりと色褪せてゆくようなサウンドがポツポツと滲む感触と、曲の持つ曲面をつーっと流れ落ちるようなAugust Alsinaの少しかじかんだ切ないヴォーカルのシンクロが切ない(胸締)。冒頭のキリキリと爪弾くアコースティックギターが切なく痛い「Song Cry」もB.A.M.が制作、途中の雨音の挿入と共にAugust Alsinaがラップへとスイッチするのも凄くクールで、この辺りはやはり若い最近のシンガーだなと実感。続く「Other Side」もB.A.M.が制作を担当しており、これは途中の音を沈ませてからパチンパチンと水を弾く様なビートを連打する部分が美しく、こういう水溶性のトラックでこそAugust Alsinaはそのモイスチャーな歌声を発揮するんです(跳)。Knuckleheadが制作し、Keith Sweat「Get Up On It」をサンプリングした「American Dream」は、子供の歌声をバックに挿入したクワイヤ的要素も感じるミッド。「Look At How Far I've Come」はMelloTheProducerとThe Exclusivesが共同制作したピアノバラードで、やはりAugust Alsinaのガラスのような薄氷ヴォーカルがヒリヒリと鼓膜に響くのがたまりません(涙)。最後の「The Encore」は久々のPolow Da Donが制作を担当、昔のソウルリバイバルみたいなトラックにしっとりと優美なヴォーカルが奏でる温かなグルーヴ。

本当にAugust Alsinaは正統派なR&Bという感じで、とにかく鼓膜に馴染み易くすーっと入ってくる。August Alisnaの歌声も劣悪な環境を脱した若者とは思えないぐらい、とても澄んでいて綺麗なのが良い。Lyfe Jennignsほどサグな感じでもなく、Chris Brownほどポップでもない、とっても聴き易いR&Bシンガーですよね(賛辞)。あとは、ところどころで昔の曲がサンプリングで散りばめられているのも、耳馴染みがいい理由なんでしょうね。






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Justine SkyeがRoc Nation入り
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Justine Skyeを御存知ですか?
僕は彼女がカワイイというだけで、注目していました(阿呆)。
LAで生まれNYで育ったというJustine Skye、祖父は下院議員だったそう。
SNSで発表した楽曲のカバーなどが話題になり、Atlantic Recordsと契約もしたそう。
その彼女が先日、Jay Z率いるRoc Nationとマネジメント契約を交わしたそう。
僕的にそのルックスだけで注目していたので、そのJustine Skyeが、これまた僕の大好きなJay Zの傘下に入るというのは、このうえなく嬉しい話。
の筈ですが、Jay Zは歌姫をあまり可愛がりません(暴露)。
Amilしかり(まあ、Amilはラッパーだったけれど)、Teairra Mariしかり(彼女なんか当初はRihannaよりも推されていた)、ここ最近ではあのRita OraがRoc Nation相手に訴訟騒ぎを起こしていますし。
頼むから、Justine Skyeは大事にプロモーションして欲しい(切実)。




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Curren$y「Canal Street Confidential」
Canal Street Confidential (Deluxe)

その昔はNo Limit RecordsやCash Money Recordsにも所属していた、Cuuren$yの通算八作目となる『Canal Street Confidential』を御紹介。No LimitやCash Moneyもそうですが、一時期はあのDamon Dash(Jay-Zと共にRoc-A-Fellaを立ち上げた一人)のサポートも受けていたCurren$y。つまりそれだけの才能があり、ヒット性もある玄人ウケの良いMCの一人なんだと思います。続々と大量に発表されるMixTapeまでは正直聴けていないんですが、フィジカルでリリースされたアルバムは全て持っていて、僕も彼のファンの一人です。前作なんかもデジタルリリースのみだったんで、なんだか久しぶりのフィジカルで嬉しい限りです。
それではサクサクと感想だけ書いてゆきますと・・・・・・まずはPurpsなる人物が制作した「Drive By」でスタート、客演にはFutureが参加しております。Curren$yのプカプカ浮遊する綿胞子みたいなラップに負けじと、無毒なガスのように軽々と漂う電子チューンが気怠く、そこにドバドバと漏れて吹くようなFutureの幻影ラップが混じってなんともハイな仕上がり。同じくPurpsが制作した「Everywhere」では、まるでフラッシュバックするようにギザギザに光で切り取ったようなメロディの継ぎ接ぎ感が鮮烈で、その中でバチバチと火花を散らして炸裂するCuuren$yのラップが鮮やかで綺麗。最も柔軟で甘ったるい歌声を持つLloydが客演参加した「How High」もPurps制作で、Curren$yとLloydのスウィートに霞んでは舞うヴォーカルが美しく溶け合うメロウ。彼の創るこの夜霧のようにしっとりと冷たいトラックが妖艶で、その中でフワフワと遊泳する気球のようなCurren$yのラップは中毒性が抜群。やはりPurpsが制作を担当した「Speed」はとにかくフルーティで甘酸っぱい、瑞々しいメロディの後味が抜群でフレッシュで心地良い。だからといってCuuren$yのラップが弾けるわけではないんですが、こういうライトなトラックだとまるで綿飴のようなほんのりした甘さも出て旨い。「What's Up」は制作をMiles "Super Miles" Franklinが担当し、客演にはK. Campが参加。なんと表現すべきか、なんだか水中に潜ってプツプツと浮かんで消える水泡のようなシンセの鳴りの中で、Curren$yの潜水艦のように静かに優雅に進むラップを聴く感覚。こういうなだらかなメロディ曲線だからこそ、まるで歌う様に回遊魚のようなK. Campのラップがこれまた素晴らしいんです(痺)。Purps制作の「Winning」ではもはや相棒のようなWiz Khalifaが客演参加、アルコールにメロディを溶かしたようなホロ酔い感覚な揺らめくミッドで、その中でCurren$yとWiz Khalifaが共振してトロトロと意識の奥底に沁み込む感じが心地良い(溺)。パリパリと乾いた音色を聴かすアコースティックギターの爪弾きがブルージーで格好良い「Bottom Of The Bottle」はDJ SpinzにDun Deal、そしてGeoffroが共同で制作。この渋味のあるトラックにスモーキーなCurren$yとブルージーの曲芸師Lil Wayneが援護射撃、ちょっぴり色褪せたヴィンテージ感のある歌声を乗せるのがAugust Alsinaというのもナイス客演人選。シンプルにビービーとノイジーに膨れるシンセの雲海を、幻想的にかっ切り進むCurren$yの飛行船ラップがイルな「Cruzin...」はLike & Acebrandingが制作を担当。個人的に本作のハイライトはTy Dolla $ignが客演参加の「Superstar」で、Ty Dolla $ignは勿論ですが制作がCool & Dreというのが味噌。Cool & Dreらしい水性の澄んだメロディの波線が作るトラックもナイスですし、やはりオリーブオイル的なTy Dolla $ignのヴォーカルの旨味が爆発していてこれは凄いの一言。「Boulders」もPurps制作でこれなんかは結構サウス丸出しに感じるグドグドした重油トラックで、その中でもジェット気流のように涼しげに抜けてゆくCurren$yがクール。最後はCookin Soulが制作を担当した「All Wit My Hands」も南部っぽい重低音ビートがボムする重厚ハードな一曲で、こういうズッシリしたトラックで鉛と化すCurren$yのラップも乙です。

これまでのCurrn$y作品と変わらずブレないトラックの芯、そして毎作と派手過ぎずに的確に的を射たゲスト人選も冴えています。やっぱりCurren$yって僕は好きなんですよね、バキバキ系でなくユルユル系なんですが、昨今のアンビエントだのハイファッションだのなユルいラップ曲と違っていてオーソドックス。コンパクトで聴き易いし、このユルくも強靭なラップの連綿がやはり病み付きです。






テーマ : HIPHOP,R&B,REGGAE    ジャンル : 音楽