RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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K. Michelle「More Issues Than Vogue」
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ダイナマイト級のボディと歌声で人気の実力派、K. Michelleの通算三作目となる『More Isuues Than Vogue』を御紹介。本当に紆余曲折を経験しながらも着実にファンを増やして固定客を作ったK. Michelle、デビュー作となる『Rebellious Soul』を皮切りに、続く二作目『Anybody Wanna Buy A Heart?』、そして本作と着々とリリースを重ねているので安心するばかり(溜息)。そのドでかいお尻を惜しげもなくあちこちで披露し、ブックレットにも挿入、聴く者に視覚的なインパクトも大なのがこのK. Michelleで御座います(賛辞)。本作もジャケットこそ可愛らしいポップな仕上がりですが、中身ではK. Michelleの際どい写真があったりして、こういうのがあるからデジタル音源を買う気にはならないのであります(笑)。
それでは外見の話はよして中身がどうなっているのかと・・・・・・まずは二分弱ほどのスタート曲「Mindful」があのFaheem "T-Pain" Najamが制作で驚き、ベリベリと爪弾き流す弦音と鋭くえぐるようなビート&ハイハットでノンストップな高速を生み出すトラック、この疾走感にK. Michelleの女王様の鞭のようにしなるヴォーカルが走ります。続く「Got Me Like」もT-Painが制作を担当しており、これがいかにもT-Painなカラフルで多面体のような角張ったメロディ展開が面白いミッド。どことなくTimbalandっぽいゲコゲコしたフレイバーもありながらやはりT-Pain印、ゴッツリと力強く歌い上げるスタイルのK. MichelleもT-Painスタイルでジグザグな歌い方で新鮮。MekanicsとHitmaka、OZが共同制作した「Ain't You」はリキッドタイプのバラードで、乾いてひび割れたハートにぐんぐんと浸透するヒアルロン酸のような保湿曲。K. Michelleの濃いめのヴォーカルが良い塩梅にこの水溶トラックにコクととろみを持たせているので、聴いていて鼓膜にほどよく絡んで耳に残るのです(残響)。「Not A Little Bit」はあのElvis "Blac Elvis" Williamsが制作を担当した、どこまでも眩くて繊細で美しく澄んだバラード(清)。朝の陽射しに反射して輝きふっと溶けるスノーダストのようなきめ細かな鍵盤音に、K. Michelleの優しくてふくよかな温かいヴォーカルがふんわりと心を包み込む一曲(安堵)。どこかカントリーっぽい風味のある穏やかなミッド「If It Ain't Love」はDanjaが制作で驚き、若草のように甘く柔らかい光を零すアコースティックギターの弦音に、春風のように優しく吹くK. Michelleの歌声が心を洗います。LovyとT-Collarが共同制作した「Make The Bed」では、自身のアルバムの客演返しでかJason Deruloが客演参加。絶対に合わないだろうと思う二人もですがすんなり聴ける組み合わせで、まずは原生林のような鮮やかで力強い原色の緑を思わせるボタニカルなトラックがナイスでJason Derulo仕様、そんな中で二人の水を弾くようなクールなヴォーカルの掛け合いが旨い。HitmakaとCritacalが共同制作(Add制作にはJames Foye IIIとAustin Owens、Vocal Prod.にはあのSam Salterの名も!)した「Nightstand」はトラックが前後半で少し分かれていて、綺麗な夜景の輝きを映して吹き抜けるしとやかな夜風のような前半と、Bryson Tillerっぽい空間の捻れみたいなドロッとした後半。「These Men」は再びElvis "Blac Elvis" Williamsが制作を担当、これは王道のじっとりと熱の吹き出す激渋ソウル曲。Jesse "Corparal" Wilsonが制作した「All I Got」は光の粒子を集めて奏でたようなシャイニーミッドで、そんなトラックにも負けないK. Michelleのツヤツヤ滑らかなヴォーカルが鮮烈で眩い。Eric Hudsonが制作した「Time」なんかはMonicaなんかが得意とするメロウソウルのリメイク的な一曲で、ゆっくりと花開くように綻ぶフローラルなメロディに、K. Michelleの芳醇な香りをするヴォーカルが甘美に漂うのがグッド。Lil Ronnie制作の「Rich」ではYo Gottiと久々のTrinaが客演参加、音数を少なくしてスカスカとしたビートを吹かすトラックで、これはもう客演二人の功績が大きい一曲に。最後を締め括るのはPop & Oakの名コンビが制作した「Sleep Like A Baby」で、ちょっぴりポップで淡いシンセの鳴りにベースの音が優しく絡まる好ミッドで、K. Michelleの閃光を放つように強く真っ直ぐに伸びるヴォーカルが鼓膜に心地良く刺さります。

K. Michelleって思ったより色んなタイプの楽曲に、しかもルックスとヴォーカルに寄らず軽やかな曲に挑んでいて毎度と結構驚いてしまう面白いシンガー。本作は前ニ作品に比べてそれがより顕著で、人によってはK. Michelleの旨味が出ていないと物足りなく感じるのかも、とも思ったり(憶測)。でも僕に限って言えば、K. Michelleみたいなパワフル系女性シンガーがあまり声を張り上げて歌うのが得意でも無いので、これくらいが丁度良かったりもしました。








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Lion Babe「Begin」
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ヴォーカルのJillian HerveyとProducerのLucas Goodman(別名Astro Raw)で結成されたデュオ、Lion Babeの記念すべきデビューアルバム『Begin』を御紹介。2012年に発表されたシングル「Treat Me Like Fire」で一躍脚光を浴び、Pharrell WilliamsやQ-Tip、DJ Premierなどからもオファーが来るなど業界内でも早くから話題になっていましたね。特にヴォーカルのJillian Herveyの母があの女優でありシンガーの(そしてミスアメリカにも輝いた)Vanessa Williams(という事はつまり、父親は有名な音楽マネージャーRamon Hervey II)なんですから余計に話題になりましたっけ。という訳でR&Bファンの間ではすでに期待されていた彼らのデビュー盤、このモノクロでライオンのように格好で地を這うJillian Herveyがクール。
それでは気になっちゃう内容を拙いながらに書くと・・・・・・まずはJoel CompassとAstro Rawが共同制作した「Whole」でスタート、ガシャガシャと鎖を引き摺るような金属的なぶつかり音が空間をジグザグに開いてゆき、異様な亜空間を創り出し聴き手を飲み込みます(魅惑)。歪に感じさせつつも、フックでのなだらかで吐息に似たメロディのしなだれ方が妙に生々しくて、Jillian Herveyのちょっぴり気怠く垂れるヴォーカルもなんだか淫美。Astro Raw制作の「Jump Hi」ではNina Simone「Mr. Bojangeles」を小粋にブツ切りループし、客演にChildish Gambinoを呼ぶという攻めっぷり(痺)。なんだか乱反射的なサイバーチューンに思わせて、意外にも燻し銀なソウルに熱帯林的な熱さを加味している点が面白く、Jillian Herveyのしなやかで芯のあるヴォーカルとChildish Gambinoのアグレッシブなラップが衝突するのも格好良い。Pharrell Williamsが制作(Add制作にAstro Raw)した「Wonder Woman」なんかは彼らしい良い意味でチープなトラックで、淡白な電気信号のようなシンセが作る空白がソリッドで、Jillian Herveyの獣チックな四足歩行的なユラユラした動きのヴォーカルが悩ましい。Astro RawにJoel Campass、Linden Jayが共同制作した「Impossible」も、暈けた瞬きを見せるネオンみたいな電子音が流星のようにすり抜けるアッパー。そんな中でJillian Herveyの無機質寸前なアンドロイドみたいなヴォーカルが鋭く美しい、ディスコダンスチックな一曲でレトロでいて斬新でカッコイイ(発狂)。彗星のようなシンセとビートが滑空するサイバーでアッパーな「Stressed Out」はAstro Rawが制作を担当、Jillian Herveyの少しトロミのある歌声が夜霧で霞んだ星空のように転回します。「Satisfy My Love」もAstro Rawが制作を担当しており、彼らしいヒンヤリと冷たい静寂を纏った星雲のようなトラックがミステリアスで、パチパチとほんのりと微かな閃光をちらつかせるJillian Herveyの静電気のようなヴォーカルが美しい。Astro RawとRobin Hannibalが共同制作した(Co制作にItai Shapira)ダンサブルなディスコ調の「Where Do We Go」も、トラック的にはビカビカの電子音をフラッシュさせる王道なものだけれど、Jillian Herveyのちょっぴりヨレたなだらかな曲線ヴォーカルが、すごくスベスベとしていて滑らかを増幅させます。Astro RawとJoel Campassが共同制作の「On The Rocks」は粗目砂糖のように粒々とした感触の固形メロウで、パーカッションやホーンやハイハットなど様々な楽器が交錯するのが鼓膜にスプラッシュして刺激的。あのAl ShuxとAstro Rawが共同制作した「Hold On」の漂わせる浮遊感がとっても特殊で、コロコロとした粒立った部族的なビートが振動に乗せて流動するのが面白く、虚空に響き墜ちる野生動物の啼き声のようなJillian Herveyのヴォーカルもなんだか神秘的。Lion Babe流のErykah Badu的ネオソウルのアップデート曲であろう「Jungle Lady」は、Astro Rawが制作を担当(Co制作をPaul Proteus)。色鮮やかな電子音を液体にして溢れさせ、そんなタプタプした音海の中を戯れるように妖しく泳ぐJillian Herveyの歌声が幻想的でグッド(溺)。Astro Raw制作の「Got Body」は朗らかな鍵盤音とビートをボムボムと弾ませた、レトロでセピア色したミッドチューン。Andrew WyattとAstro Rawが共同制作した「Everyday Life」はヒラヒラと旋回し散るようなストリングスが儚げで、少し影のあるトラックにJillian Herveyの少し獣っぽいヴォーカルがしなやかでクール。Eunice Collins「At The Hotel」をサンプリングした「Treat Me Like Fire」はAstro Rawが制作、熱を帯びてぼやけるようなメロディと乾いたハンドクラップがジリジリと鼓膜に焼き付いて、そこにオアシスのように冷たく潤んだJillian Herveyの歌声が沁み込んで来てクールダウンするのが心地良い。最後はAstro Raw制作の深層水的な透明度で美しいミネラルソウル「Little Dreamer」、これもやはりJillian Herveyの掴みどころの無い海月のようなヴォーカルが妖艶で美しい一曲、とにかく全編を通してJillian Herveyのヴォーカルに翻弄され続ける一枚です(耽溺)。

本当に不思議な一枚でかなり前衛的なR&Bアルバム、素直に鼓膜にビリビリと刺激が来て、それでいて心地良い。なんだかそっと触れてパチンとささやかな刺激を弾けさせるような、静電気ソウルとでも形容したいサウンドにウットリ(泳)。Jillian HerveyのヴォーカルからErykah Baduの雰囲気は勿論のこと、あとはJanelle Monae的な感触も受けましたね。英米のProducerが混じって制作に関与している辺りも、この独特な異空間を造り上げる要因になっているのかもしれません。久しぶりにネオソウルっぽい音楽を聴いた印象、凄く新鮮で心地良い体験でした。










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Gwen Stefani「This Is What The Truth Feels Like [Deluxe Edition]」
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人気ロックバンドNo Doubtの紅一点、フロントマンとして活躍したGwen Stefaniのソロ通算三作目となる『This Is What The Truth Feels Like』を御紹介。そうです、僕のブログにはおよそ似つかわしくない作品、普段はR&BやRapの作品しか書かないのに。しかし、黒音楽好きならば分かるはず、Gwen Stefaniは昔からそっち方面との親交が深いのです。過去ニ作品でいえば、The NeptunesやDr. Dre、Andre 3000、Jam & Lewis、Dallas Austin、Akon、Swizz Beatzなんかと絡んでおります。そして“Harajuku Girl”を標榜して活動していた程の、大の親日家(?)でもありまして、そういう要素も相俟ってなんだか聴いている次第。前作から数えたらおよそ10年ぶりのカムバックとなる本作、いまだに変わらず御綺麗なのが嬉しい限り(結局)。
という訳でGwen Stefaniに関する情報も無いので本題に・・・・・・まずはMattman & Robinが共同制作した「Misery」でスタート、ベキベキと鳴らす弦音を乾いたビートに変えて疾走する雄大な一曲で、Gwen Stefaniのキラキラと眩く可愛いヴォーカルが風を受けて膨らむようで心地が良い(壮麗)。ピチョンピチョンと滴る水音に捻れるように絡むダークサイバーな電子音がクールな「You're My Favorite」はGreg Kurstinが制作、まるで地下水脈のように暗くも澄んだメロディに絡むGwen Stefaniの細く尖ったヴォーカルもクール。続く「Where Would I Be?」もGreg Kurstinが制作を担当、これがボサノヴァチックな灼熱感のあるメロディを燻したAlicia Keys的なトラックで情熱的、こういうトラックに敢えてGwen Stefaniの白糖のような滑らかな甘味のあるヴォーカルを足すのが癖になる。「Make Me Like You」は再びMattman & Robinが制作を担当したシャイニー過ぎて眩しいアッパーで、やっぱりGwen Stefaniの蛍光色のようなパチパチした明るさのあるヴォーカルが映えます。またまたMattman & Robinが制作の「Truth」は透明な水の中で自由に戯れる小魚のようなメロディがとっても潤いたっぷりで、聴いているだけで泳いでいるような感覚に陥ります。そんな水中からブクブクと浮き上がって息を思い切り吸い込むようなエアリーさが気持ち良い「Used To Love You」、制作はJonathan "J.R." Rotemが担当。甘酸っぱくて汗ばんだトロピカルテイストの心地良いミッド「Send Me A Picture」はGreg Kurstinが制作を担当、ゆったりネットリと蜜のようにちょっと糸を引くようなGwen Stefaniの歌声が程よい糖度を加えますね。漏電のようなビリビリしたメロディを垂れ流すJonathan "J.R." Rotem制作の「Red Flag」では、Gwen Stefaniがラップのような癖の強い歌を披露しています。そして黒音楽好きとして要注目だったのが、あのFetty Wapを客演(本作唯一)に招いた「Asking 4 It」の存在。制作もヒット請負人であるStarGateという事で安定、ボンボンと低く唸るビートの振動にひらりひらりと散る鍵盤音、わざと隙間を空けてところどころ隙間から光を零す仕掛けがクール。そしてGwen Stefaniの静かでヒンヤリとした青白いヴォーカルも似合っているし、Fetty Wapのゲコゲコした歌うようなフロウもやはり中毒性高い(笑)。「Naughty」はJonathan "J.R." Rotemが制作したビートを尖らせてイガイガにした一曲で、Gwen Stefaniの舐め上げるようなヴォーカルがクール。続く「Me Without」もJonathan "J.R." Rotemが制作で、冷たくてかじかむ様な電子音と硬いビートがハートを震わすトラックで、Gwen Stefaniのアイシーな歌声もヒリヒリとさせてくれてドラマチック。最後の「Rare」はGreg Kurstinが制作のギターをかき鳴らし颯爽と吹き抜けるトラックで、風に舞って自由にはためくようなGwen Stefaniのシフォンのように柔らかなヴォーカルも魅力的。とここまでが本編の内容で、ここからは豪華盤のみ追加曲が5曲もあり、しかもその5曲すべてがJonathan "J.R." Rotemの制作となっています。ビヤビヤとアメーバ状に膨らんでは縮むシンセの鳴りがダートで面白い「Rocket City」、エキゾチックなメロディをゴテゴテの電子音で縫ったボタニカルEDMな「Getting Warmer」、電撃のようなビートにコネクトしたGwen Stefaniのヴォーカルが鋭く響くエレクトロな「Obsessed」、電子音の水の中にダイブし飛沫をあげるような「Splash」、艶麗なメロディがめくるめく「Loveable」なんかもオリエンテッドでなかなか味わい深い。

うん、黒くはないです、しかしGwen Stefaniらしいキュートでポップな魅力が弾けた一枚で楽しい。Gwen Stefaniのヴォーカル自体もすごく癖が強いので好き嫌いが分かれそう、しかし最近の若者ってGwen Stefaniとか知らないんでしょうね。個人的にはもっと黒い方々と組んでもらいたいし、もっと言えばもう一回ぐらいThe Neptunesと組んで欲しいかな。黒音楽好きならば、まあFetty Wapとの共演曲狙いで購入してみてもいいかも。






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Boulevards「Groove!」
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North Carolina出身のJamil Rashadによるソロプロジェクト、Boulevardsのデビューアルバム『Groove!』を御紹介。ハッキリ言って僕は彼の事を全く知らないのですが、ジャケットとアルバムタイトルだけを見て購入した次第です。New Yorkの名門インディーレーベルであるCaptured Tracksからのデビューという事で、一部では凄く話題になっているらしいのですが、それも後追いで知った程です(笑)。この白背景にモノクロのBoulevards、紫色で書かれたアルバムタイトル、このジャケットがなんともいなたい感じでカッチョイイかなと。という訳でBoulevardsについてはよくは知らないし語れないので、とりあえず前置きはこれで終了です(素人)。
気になる内容はどうなっているかと言うとですね・・・・・・まずはこのアルバム、ブックレットにも詳細が一切書かれていないし、そのうえ何処を探してもクレジットが無くて、制作に誰が関与しているのかが全く分かりません(困)。まずはまるでPrince節が爆発するエッヂーでファンキーな「Set The Tone」で斬れ味鋭くスタート。キュイキュイと絞め上げるような音を立てるベースやパーカッションや電子音の乱打、その中でPrinceよろしく裏声でシャウトして飛び跳ねるBoulevardsが面白い。ブルンブルンと肉感的なベースのグルーヴがハートをえぐる「Got To Go」なんかはRick James的、トラック自体はなかなかブリブリとしてエロチックながらも、意外にもサッパリした爽やかヴォーカルのBoulevardsで胃もたれはしなくて済む。ビヨビヨとした電子音の鳴りとチタチタ云うハイハットで紡ぐ「Up On Your Love」はEW&F的な懐かしさで、きっと乾いたハンドクラップや生演奏な感じがバンドっぽい印象を与えてEW&F感に繋がっているかと。Michael Jacksonでいう『Off The Wall』期のキラキラしたディスコファンク味の「Move And Shout」も軽快で、まるで滑って鳴らすようなBoulevardsの流星ヴォーカルが小気味良くてグッド。ピチョンピチョンと水滴っぽい電子音を弾く撥水性のメロディがクールな「Cold Call」、これまたビカビカと鮮やかな光をパーカッシヴなビートで跳ねさせる「Running Back」。しとやかな電子音の瞬きがスペイシーなグルーヴを作る「Patience」は、Boulevardsのラップっぽい歌唱でサクサクと突っ切るのが爽快なダンスチューン。ボムボムとした弾力のあるベースラインが聴き手の体をジワジワと揺らしてくる「The Spot」、どことなくThe Neptunesっぽいサイバーでメロウな甘いファンクを醸し出す「Talk To Me」。もうベッタベタなメロディ展開で体の芯に染み付いたグルーヴを呼び起こされる「Tender」なんかも、甘酸っぱくてどこかまだ青いBoulevardsのヴォーカルがなかなかグッド。宇宙っぽいネオン音色が柔らかない明滅する軽装ファンク「Love And Dance」、最後を飾る「Weekend Love」は夕風のような涼しいグルーヴが吹き抜ける一曲で優しく甘い。

厳つい感じのルックスなんですが、ヴォーカルはというとなかなか甘酸っぱい系の青臭さ残る声質で驚き。とにかく最後の最後まで70年代から80年代のファンクを再建した一枚で、ドハマりしたらきっと抜け出せないであろうオジサマ泣かせの一枚なんじゃないでしょうか。最近はBruno MursやMark Ronsonなんかでこういう軽いファンクは流行ったし(勿論Dam-Funkも忘れてはいけない)、そういうのが好きな方ならすんなりと楽しめるであろう一枚。あとはやはりG-Funkなどの西海岸系で血が騒ぐ方も射程圏内、とか色々書きつつもずっとこの味が続くのは僕的に厳しかったかも(苦笑)。でもPrinceも亡くなってしまったし、きっとBoulevardsはPrinceの影響を受けているだろうから、いま味わっておくと良いかもです。






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2 Chainz「ColleGrove」
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GeorgiaはCollege Park出身の人気MC、2 Chainzの通算三作目となる『ColleGrove』を御紹介。元々はPlayaz Circleというデュオでデビューした2 Chainz(この頃のMC名はTity Boi)、あれよあれよという間に人気MCの一人に昇格しました。それからソロでは『Based On A T.R.U. Story』『B.O.A.T.S. II: Me Time』と立て続けにヒットを放っております(安定)。しかし、先述の感想を読んで頂ければ分かるかと思いますが、僕はどうもこの2 Chainzが苦手なようでして(苦笑)。すっごく良いなと思う瞬間もあるのですが、アルバムを通して聴くとなんだかもたれるという印象。そんな2 Chainzですが、本作ではあのLil Wayneと過半数を超える7曲でタッグを組んでおり、半ばコラボアルバムと銘打たれているみたいです、でもあくまで2 Chainzのスタジオアルバムという括り(難解)。ちなみにジャケットの写真は、2 Chainzの顔にLil Wayneのタトゥーがプリントされていますね。
という訳で中身はどんなことになっているのかと・・・・・・まずはSouthsideとMike Deanが共同制作した「Dedication」でスタート、これがキラキラと透けた輝きを放つクリスタルチックなトラックがクールで開始早々イイ感じ。そんな多面体なトラックの光線を受けて、鈍く乱反射する2 Chainzのラップが脳内に沈殿するのがドリーミー。「Smell Like Money」ではLil Wayneが参加、制作はDa Honorable C.N.O.T.E.が担当。なだらかに流れるダークでクールなメロディはまるで冷たい霧のよう、Lil Wayneと2 Chainzのずっしりと重たくのろいラップがジワジワと迫ります。Infamousが制作した「Bounce」はLil Wayneが参加、この曲が炸裂させるバウンスが本当に僕にはたまらなくツボ。ケンケンケンケンと甲高く刺々しく鳴らす電子鍵盤音や渦巻くサイレン音、シンプルに電子音の飛沫で進行するこのトラックはRuff Rhyders全盛期の頃のSwizz Beatz風。そんなバチバチなトラックで暴れ回る二人も最高で、特にLil Wayneはこういうトラックの方がトリッキーさが増して美味。同じくLil Wayneが参加した「Gotta Lotta」はなんとMannie Freshが制作を担当、ずっしり重たいビートを繰り出すシリアスなトラックに、蜃気楼のようにヘロヘロと揺れるエフェクトのかかったLil Wayneの、まさかのScatman John「Scatman (Ski Ba Bop Ba Dop Bop)」拝借が面白い。Mike Will Made ItとZaytovenが共同制作した「MFN Right」はヒューヒューイと抜けて鳴る笛っぽい音にブルブルと震えるようなビート、そしてバックではピアノ鍵盤がホロホロと転がるトラックで、モッサリした2 Chainzのラップがポツポツと進行するのが毒々しい。Lil Wayne参加の「Blue C-Note」はMr. 2-17が制作を担当、これはもうドロンとしたゼリー状のビートの中で執拗に繰り返すフックが中毒性高い一曲。「Not Invited」はTM88とReignman Richが共同で制作、雨で煙るようなしっとりした湿り気のある憂いを帯びたメロウチューンで、2 Chainzのモッサリしたラップが疾走するのもなかなか乙な味わい。Metro BoominとFrank Dukesの売れっ子同士が制作した「Bentley Truck」はLil Wayneも参加、不協和音に近いボワンボワンとした酩酊トラックが気持ち悪く、やはりこういうキワモノ曲だと爬虫類系のLil Wayneのラップが似合ってしまう(喰)。冷たい氷点下のメロディとビートが氷柱のように連なる「100 Joints」はBobby Kriticalが制作、こういう鋭利な感触のトラックは2 Chainzのモフモフしたラップには合わない気がするが(困惑)。冒頭のキリキリと鳴るストリングスからしてカッコイイ「Rolls Royce Weather Everyday」はLil' CとThe Mad Violinistが共同制作、ストリングスを金切り音にしドタドタと踏むビートが交錯するスクラップ工場みたいなトラックがとにかく面白い。サラサラとかき鳴らすアコースティックギターから流れ込む「What Happened」はBen Billion$制作でLil Wayne参加、バチバチと放電するようなメロディにたまに吹き込むギターの爽涼な音色、暴風雨のように吹き荒れるビートとトラックがやはり秀逸。エフェクトを駆使した歌うようなLil Wayneのフロウ、負けじとメロディアスにボタボタと降らす2 Chainzのラップもイイ感じ。最後はLondon On Da Trackが制作した「Section」でLil Wayneも参加、濃霧のように怪しく冷たいトラックでマッチングしているかは分からないマイクリレー。

僕の中で2 ChainzもLil Wayneも客演の時こそ威力が倍増するというイメージがあるので、その点では二人が交互にマイクを回す本作はいいとこ取りだった気がします。2 Chainzの魅力がいまだに分からないし、Lil WayneもやっぱりCash Money時代に比べたら面白いと思わなくなったかな(加齢)。でも確実にイマドキなアルバムだというのは、製作陣やサウンドを聴くと明らか、時流の読み方は流石です。






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Flatbush Zombies「3001: A Laced Odyssey」
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BrooklynはFlatbush出身のラップトリオ、Flatbush Zombiesの記念すべきデビューアルバム『3001: A Laced Odyssey』を御紹介。このFlatbush Zombies、正しくはFlatbush ZOMBiESと表記すべきなのかもしれませんが、この辺はこのブログでは統一して通常の綴り方で書かせて頂きます。Meechy Darko、 Zombie Juice、Erick "The Architect" Elliottの三人のMCで構成されるFlatbush Zombies(以降はFZと省略表記)。早耳なHip Hop好きならばもうすでに虜になっている可能性も高い、と言えるぐらいに既にある程度の人気と知名度を得ている彼ら。このポップなジャケットアートを手掛けたのは、MARVELコミックのカバーを多く手掛けるDavid Nakayamaなる人物らしいです。
てな訳で予備知識も無いので早速と感想に・・・・・・まず全曲の制作はメンバーであるErick "The Architect" Elliottが担当しており、彼がFZの世界観を構築しております。先陣を切るのは宇宙旅行っぽいカウントダウンから始まる「The Odyssey」で、ボツボツと重たくのしかかる鉛ビートの中で、グダグダと濁流のように流れ込む三者三様のFZのラップがイルでカッコイイ。鈍くじっとりと降り続く長雨のようなメロディに、雨が煙るように鳴るエレキギターの音色がブルージーな「Bounce」も、FZの狂気じみたラップが重なり特殊な悪酔いバウンスを生み出す一曲。黒く硬く重く沈んだドープな90年代初頭のNYサウンドを復建した「R.I.P.C.D.」、まるでタイムトリップした様なサウンドを霧中拡散したトラックで、FZのトリッキーな様で案外シックにタイトにキメるマイクリレーがグッド。まろやかクリーミーながら独特な苦味はあるぼんやりしたメロウチューン「A Spike Lee Joint」、ねっとりと飴細工のように変形しながら淡いツヤ光りを放つホーン、そして客演のAnthony Flammiaの歌声が、トラックとFZのラップを溶接しています。FZのどこか歪で異様なハーモニーが、ただの甘ったるい一曲にせずチクチクする感触を残します(褒)。ドスンドスンと振り下ろす鉄槌ビートに、粉々に砕いたガラス片のようなピアノ旋律が舞い散る「Fly Away」は、メンバー内で最も低音のMeechy Darkoの暗く重たいヴォーカルがトラックを包み込む油膜張った感触のする一曲。FZがそれこそ断末魔のような叫びで繋いでゆく「Ascension」は、腐敗臭の漂うドロドロしたトラックが蔓延する一曲。ビリビリと漏電させるようなビートがジワジワと鼓膜を刺激し、ゆっくりと転回するようなトラックにちょっとした酩酊感を覚える「Trade-Off」も、FZの自在に高低差や速度差を変えるマイクリレーで単調さを感じさせない面白さ。「Good Grief」では客演にDiamanteが参加、細く鋭いストリングスとピアノ旋律を蜘蛛の巣のように張り巡らせたトラックは、どこかホラーめいたFZのラップのおどろおどろしさを増幅させてグッド。何度も繰り返すキャッチーなフックが現行風な「New Phone, Who Dis?」なんかは、きちんとこういう配置をするところに策士感を覚えます(警戒)。チタチタチタチタと打つ金属ビートが鼓膜に刺さる「This Is It」なんかも、個性の際立ったFZのマイクリレーだからこそ退屈を回避出来ている気がするシンプル過ぎる一曲。哀愁漂うソウルフルなメロディが酸っぱくてたまらない「Your Favorite Rap Song」にNYの息吹を感じてしまう、FZのマイクリレーもイイ感じにド渋くモノクロに染まっていてじんわりと鼓膜に沁みるのです(古風)。

毛色としてはA$AP Mobにやはり近い気もする重めの音質、ながらA$AP Mobのようにスタイリッシュというよりは無骨でヘヴィーな印象のFlatbush Zombies。そういう意味ではガッツリWu-Tang Clan世代の僕ら三十路オーバーは、よりFlatbush Zombiesに愛着が湧くかもしれません(予想)。とにかく三人の声やフロウが全く被っていなくて、交代した途端に色彩が移ろうのがなかなか乙な味わい。この内容にこのコミック的ジャケットが相応しいのかがなんだか謎なんですが、若者ウケは必至な注目グループですね。






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Tweet「Charlene」
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あのMissy Elliottのバックアップを受けてデビューした歌姫、Tweetの通算三作目となる『Charlene』を御紹介。鳴り物入りでデビューした印象(当時の鉄壁コンビ、TimbalandとMissy Elliottが揃って助力した)のあるTweetですが、実は苦労人でSugahなるグループでデビューする筈がお蔵入り、この時に出逢っていたMissy Elliottの要請でアルバム参加した事をキッカケに、ようやくデビューしたのだとか。しかし、その後も所属レーベルに恵まれず転々と移籍を繰り返す羽目になり、その度にアナウンスされていたアルバム『Love, Tweet』や『Simply Tweet』は結局お蔵入りしました(悲哀)。そしてようやくTweetがeOne Musicと契約を済ませ、およそ11年ぶりの時を経て新作を届けてくれました(歓喜)。かねてからR&B愛好家にはすごく人気のあった本格派シンガーですし、そんな不遇の中でも時折あちらこちらでTweetのその美声は聴かれていたので嬉しさは尚更。ジャケットに写るTweetも昔と変わらずスレンダーで聡明な姿、ほっと安心、これって結構大事ですからね。ちなみに本作のタイトルである“Charlene”はTweetの本名、Charlene Keysからです。
という訳で張り切って中身の薄い感想を頑張って書くと・・・・・・まずはTweetとJubu Smithが共同制作した「Intro: Soulfully Yours, Charlene」でスタート、アコースティックギターを弦音を柔らかな水に潜らせたようなトラックに、文字通り小鳥のさえずりのようなTweetのハミングでもう速攻で昇天。木目調の深みのある打ビートが、ナチュラルで温かみのある響きを与える森林浴スロウ「Magic」はCharlie Berealが制作を担当。このポスポスと柔らかな空気を含んだビートがとにかく心地良くて、聴き手のハートにそっと触れる振動を与えて、Tweetの細く繊細な絹糸を一本一本紡ぐようなヴォーカルがもう素敵です(溺)。まるで川のせせらぎのようなアコースティックギターの爪弾きが流れる「Won't Hurt Me」はJubu SmithとCharlie Bereal、Craig Brockmanが共同制作、まるで木綿チックなアコースティックミッドで聴いていてサラサラした肌触り、そこに春の日の木陰のような涼しさが漂うTweetのヴォーカルがグッド。TweetとCharlie Bereal、Craig Brockmanが共同制作した「Priceless」は、リネン素材のソウルといった味わいで通気性と吸湿性のあるさらりとした感触のトラックで、Tweetの冷たくキリリとした清水のようなヴォーカルがそんなトラックを透くのがまた綺麗。TweetとCharlie Bereal、Craig Brockmanが共同制作した、たった1分強の「Interlude: All I See Is You」がとても重要で、これまで空気を感じたトラックの流れから、ピアノ鍵盤の流麗な音色と共にポチャンとヒンヤリした水の中に沈んだ感覚、トロトロと水中で漂うようなTweetのヴォーカルがまた妖艶で素晴らしい(溜息)。そして本作の注目曲となるのはやはり、Timbalandが制作しMissy Elliottが客演参加したリユニオン的な一曲「Somebody Else Will」ですね。最近では珍しいTimbalandの単独仕事でサンプリングにGiedrus Kuprevicius「Be Pavadinimo」を使用、Timbalandらしいサンプリングセンスでバツ切りオンオフするメロディは、ちょっぴり癖があるも流れを分断しない絶妙なバランス。冒頭のMissy Elliottのタフでしなやかなラップが、トラックのちょっとしたバツバツ感とベッタリした植物オイリーなビートの波を作るのがまたナイス。幾筋にも割れて射す月光のようなギター弦の音が艶っぽい「Addicted」は、TweetとCharlie Berealが共同制作。月の音まで聴こえてきそうな夜長に聴く虫のさざめきのような、Tweetの静寂ヴォーカルのミルフィーユがたまりません(骨抜)。Jubu SmithとCraig Brockman、Nisan Stewart、Charlie Berealが共同制作した「Neva Shoulda Left Ya」はエレキギターの音色も混ざり、サクサクしたリフが小気味良いちょっぴりトロピカル風味なナンバー。陽光のような眩さのTweetのヴォーカルが揺れるのが気持ち良くて、湿った心もカラリと乾かしてくれるんです。はらりはらりと爪弾き舞うアコースティックギターの弦音に、木造ビートが絡んでくるのがなんともボタニカルな「The Hardest Thing」は、無添加なトラックなだけにTweetの流麗で滑らかなヴォーカルがグングンと鼓膜に浸透します。植物がゆっくりと葉脈を伝って水分を満たすようなじんわりモイストなメロウ「Got Whatcha Want」、制作はJubu SmithとCharlie Bereal、Craig Brockman、Nisan Stewartが共同で担当。そんなゆったりと流れるモイストメロディに乗せて、じんわりと花が綻び咲くようなTweetの繊細なヴォーカルがなんともフローラル(恍惚)。Charlie BerealとChris Brownが共同制作の「Interlude: Will You Be Here」を挟んで、Charlie BerealとCarig BrockmanとJarius Mozeeが共同制作の、洗いざらしのように眩い真っ白なアコースティックミッド「I Didn't Know」が清らかに響き渡ります。 「Dadada.....Struggle」はTweetとCharlie Bereal、Craig Brockmanが共同制作、まるで風に揺れる樹々やカサカサと擦れて鳴る葉の音のようなアコースティックトラックがオーガニックで、そんなトラックに吹かれて花弁の散るようなTweetの淡いヴォーカルも素晴らしい(吐息)。Charlie Bereal制作の「I Was Created For This」はネオソウル風味、風で雲が流れる空を眺めるような寂寞感のある色褪せたメロディがなんとも切ないミッド。最後はTweetとCharlie Bereal、Craig Brockman、Jarius Mozeeが共同制作の「Outro: I Surrender」、白い野花を束ねた小さなブーケのようなTweetのささやかな甘いヴォーカルがもう最後までたまりません。

全編を通してアコースティックギターの演奏を軸にしたソウルアルバムで、もうとにかく優しくて心地が良い(揺)。よくよく考えると本作の製作陣はデビュー時からTweetを支える面々でして、そういう意味でも僕らの愛したTweetの完全復活となっております(太鼓判)。ここ最近は昔のベテラン勢が復活して懐かしいサウンドを聴かせてくれたり、続々と新世代なR&Bも生まれている訳ですが、こうして聴くとTweet(とその鉄壁製作陣)って唯一無二のR&Bサウンドの持ち主なんだと再認識、ありそうでない他とは一線を画す上質R&Bで本当に重宝しております(愛聴)。








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Silk「Quiet Storm」
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あのKeith Sweatが後見人となってデビューさせた実力派ヴォーカルグループ、Silkの通算六作目となる『Queit Storm』を御紹介。Gary “Lil G” Jenkins、Johnathen Rasboro、Timothy Cameron、Jimmy Gates, Jr.、Gary “Big G” Glennの五人で構成されるSilk、それこそヴォーカルグループが群雄割拠していた夢の時代、90年代に多くのヒット曲を出して一世風靡したグループ。それこそ2000年代に入ってもアルバムは出していたんですが、ベテランの駆け込み寺となっているShanachieへと移籍、前作『Always And Forever』はカバーアルバムだった(これもShanachieの得意の一手)ので、オリジナルとしてはおよそ13年ぶり(その前作からでも10年ぶり!)の新作がまさか届きました(昇天)。一人も欠けることなく全員で(一時期はGary “Lil G” Jenkinsが脱退していた)、まさかSilkの新作を聴ける日が来ようとは思いもしませんでした。このSilkの5人が扇状に並んだジャケットがまた良いじゃありませんか、しかも本作は国内盤まで出ていますね(驚)。
という訳でザックリとですが気持ちは高鳴らせ感想を・・・・・・まずはアルバム表題曲となる「Quiet Storm」で幕開け、制作はDarrell Delite Allambyが担当。もはや死語となった感のある“Quiet Storm”をタイトルにする辺りも、Silkのベテランとしての誇りと意地を感じて泣けてきます。遥か遠くで雷鳴が小さく轟き、そんな振動に揺られてはらはらと雨がそぼ降るようなこのしっとりした感触のトラック、そんな雨が静かに窓を叩くように共振し合うSilkのセクシーなハーモニーでもうウットリ。「Love 4 U 2 Like Me」はWirlie Morrisが制作を担当したキラキラと眩い光媒体ミッド、輝きをメロディに変えて優しく揺れるトラックはとってもシャイニーで、そんなトラックに乗せて乱反射するSilkの美しいハーモニーは溜息モノです(浄化作用)。ギター弦のエッヂーなカットと硬めのビートの接着が90年代のクールなグルーヴを蘇らせる、Marcus "Daheatmizer" Devineが制作の「Slow Grind」。ナッツを塗したようなザクザクとした感触のトラックがカッコイイし、Silkのハーモニーが甘いだけでなく大人ビターなのも味わえるナイスアッパー。Darrell Delite Allambyが制作の「Baby Suit」は、ベッドシーツのように白く柔らかに波打つ、滑らかな肌触りのセクシーなスロウジャムで、そんなメロディの波間をSilkのヴォーカルが強くしなやかに縫うのがイイ(痺)。Anwar Phillips制作の「She's The One」もやはり90年代ライクなソリッド系R&Bマナーでクール、こういうメタリックなトラックに文字通り絹のようなSilkのハーモニーが重なるのはたまらなくて、トークボックスを使って捻れながら悶えシャウトするヴォーカルがナイス(興奮)。キーンと高鳴る音色が胸キュン感を増幅させる「Billionaire」はWirlie Morrisが制作、果汁を滴らせるように甘酸っぱいメロディに、Silkのライムを絞ったようなハーモニーが颯爽と駆け抜けるのが爽快。少しアジアンテイストな弦音と落ち着いたビートが漂うオリエンタルなミッド「On My Mind」もWirlie Morrisが制作、こういうアイアン風味のスパイシーなトラックも90年代ライクな賜物サウンドで、水を潜らせてから振動を伝えるようなコーラスもなんだか妖艶でセクシーでグッド。背景で微かな軋む振動が聴こえてくる「Baby Maker」は再びAnwar Phillipsが制作した、緩やかに絶頂を迎える昇天確実のスロウジャム。ゆっくりと時間をかけて指先から爪先までじっとりと体温を絡ませるようなメロディに、共振して優しく繊細にグラインドするハーモニーも抜群ですし、ヴォーカルエフェクトが意識の遠のきを演出している気がしてたまりません(骨抜)。「I Love You」はDarrell Delite Allambyがまたもや制作、夜の闇をそっと照らす月光のような静けさが美しくて、Silkの潤んだしとやかなハーモニーはまるで夜露のよう(濡)。最後はWirlie Morrisが制作した澄んで清らかな純真バラード「Only Takes One」、こういう淀みのないエアリーなミッドもやはり聴いていて心地良く、Silkの木漏れ日のように眩くて温かなハーモニーが胸にサラサラと射し込みます(癒)。

ここ最近は名グループがこぞって復活の狼煙を上げていて、非常に頼もしい限りで御座います(感涙)。このSilkの復活劇も勿論素晴らしく、たったの10曲とコンパクトながら、Silkらしい滑らかでスムースな味わいが存分に堪能できる純度100%のR&B作品となっています(王道)。どんどんと進化してゆくR&Bに触れるのも当然楽しいんですが、やっぱり自分が初めてR&Bに恋した時のサウンドは忘れられるはずもなく、こういうベテランに骨抜きにされる毎日で御座います(笑)。最近、R&Bというものをより意識してくるようになったなー、ジジ臭いと言われようと僕は、Silkが歌い上げるようなR&Bのファンで御座います(断言)。




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Rihanna「Anti [Deluxe Edition]」
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一糸纏わぬ世界のポップスター、RIhannaの通算八作目となる『Anti』を御紹介。「Pon De Replay」でデビューしたカワイイ女の子な頃が懐かしいRihanna、今ではもう良い意味でふてぶてしく逞しい強烈な女戦士といった感じ。そのデビュー時から所属したDef Jamを離脱し、新たに自主レーベル“Westbury Road Entertainment”を設立しているRihanna。その後、前作『Unapologetic』よりおよそ三年ぶりとなる本作『Anti』(アンタイと読むそう)は、最近ではもう当たり前になりつつある突然のリリースで、Jay Z関与の音楽ストリーミングサービスTIDALで1週間独占配信されましたっけ。デジタルのみでなく、こうしてフィジカルも販売されてよかった(安堵)。このジャケットにあるボツボツした凹凸、詩人であるChloe Mitchellの詩が点字で施されていて、“目の見える人というものは、時に何も見えてないことがある”という意味があるらしいです(伝聞)。そのため、イスラエル出身の画家・彫刻家のRoy Nachumによるアートワークにおいても、あえて王冠で目の部分を遮っているらしいのです(ちなみにこの少女はRihannaの幼少期)。
さてお堅い話はここまでにして感想を気の赴くままに・・・・・・まずはRihannaのルーツスタイルであるレゲエ風味のトラック「Consideration」は、Kuk HarrellとTyran Donaldsonが共同で制作を担当。ゆるやかにマッタリとしたメロディーなんかはオーソドックスながら、そこに火薬たっぷり詰め込んだような焦げ臭い発破ビートがスパイシーさを出していてグッド。Rihannaの少しハスキーで乾いたヴォーカルに、客演のSZAのクリーミーなヴォーカルが絡むのも心地良い。たった1分の曲にするのは勿体無さすぎる「James Joint」、制作はShea TaylorとKuk Harrellが担当(ソングライトにJames Fauntleroyも関与)。ピンク色した綿飴みたいなフワフワした柔らかなメロウチューンに、Rihannaのはらりと脱ぎ捨てるようになだらかで無垢な低音のヴォーカルがなんとも艶かしい(浮遊)。冒頭から、幾度も絶頂を迎えるように悶えるギターの音色のしなりがたまらなくエロい「Kiss It Better」、製作はJeff BhaskerとKuk Harrellが担当(ソングライトにDetailも関与)。官能的な熱を波打たせてグラインドするオーガズム的スロウジャムに、ちょっぴりサディスティックで刺々しいRihannaのヴォーカルがスローモーションで仰け反る。そんな生々しさもありながら、雲上まで舞い上がるような幻想的な遊泳感もたまりません(骨抜)。もはや鉄板といえるDrakeを客演に迎えたシングルカット曲「Work」はBoi-1daが制作、Rihannaらしい鉄壁のトロピカルメロウで、幾度も繰り返すRihannaの甘美で挑発的なフックはやはり強力。優しく淡い鮮やかな色彩の透けたメロディはまるでリキュール、そこにココナツオイルみたいにマッタリしたDrakeのラップも好相性に絡んで素晴らしい(痙攣)。Mick SchultzとKuk Hurrellが共同制作した「Desperado」は、ジワジワと灼き尽くすような刺激的なメロディとRihannaの煙たいヴォーカルが混じって静かに熱を爆発させる、ゲルニカのような烈しさを含むミッド。「Woo」はHit-BoyとKuk Harrellが共同制作(ソングライトにはThe-DreamやTravi$ Scottも関与)した一曲、まるでドクドクと脈を打つ度に流血するような鮮紅のビート&メロディに、歪んでのたうつ様なRihannaのヴォーカルが狂気的な刺激を生みます。突然に無理やりと体を冷たい水の中に突っ込まれたような、そんな波打つような音と現実を切り離したような静寂が浸食する「Needed Me」。Dijon " DJ Mustrad" McFarlaneとTwice as Nice、Frank Dukes、Kuk Hurrellが共同制作したこの曲は、RIhannaにしか成立しないような毒性の強いシリアスで冷徹な一曲で、メロディを薄くスライスしてボタボタと堕とすようなトラックがゾクゾクとさせます。TimbalandにFade Majah、Daniel Jones、Kuk Hurrellが共同制作した「Yeah, I Said It」は、Rihannaの囁くようなヴォーカルを蒸散させたような、妖艶は高保湿のミストメロウ。「Same Oi' Mistake」はKevin Parkerが制作で、鉛のようなビートズブズブと沈殿してゆくようなミッド。そんな沈殿ビートを沈み切る前にほぐして溶かすようなあ甘ったるいシロップメロディに、ゆらゆらと漂うRihannaの透けたヴォーカルがなんともセクシー(痺)。Chad SaboとKuk Hurrellが共同制作したアコースティックギターを爪弾くフォークミッド「Never Ending」、秋風のような寂しさが吹き抜けるトラックは新たな側面で、Rihannaの少し掠れたセピア調のヴォーカルが胸に沁みます。Fred Ballが制作したオールドソウルなスロウ「Love On The Brain」なんかも、トラックをパッと聴くとRihannaにはそぐわない気がするのですが、そこもRihannaのヴォーカル技術が格段上がっているので無理なくハートに浸透します。そんな古めかしいサウンドをそのまま引き継ぐブルージーな「Higher」はNo I.D.が制作で、Rihannaの焦がしキャラメルみたにいにちょぴりビターなヴォーカルが熱っぽくて素敵。最後を飾るのはBrian KennedyとKuk Hurrellが共同制作した名バラード「Close To You」、優しくて淡いピアノ鍵盤音がひらひらと舞い散る儚く流麗なスロウに、優しく抱き締めるような温かく深みのあるRihannaのヴォーカルが神秘的(後光)。とここまでが本編の内容で、豪華盤には加えて3曲のボーナス曲が追加されています。まずはMitusとKuk Hurrellが共同制作(ソングライトにはPaul Epworth、Florence + the MachineのFlorence Welchまで関与!)した「Goodnight Gotham」で、ブツブツと途切れる電子音を繋いだブリザードのような一曲で、ザクザクと繋ぐRihannaのヴォーカルもエッヂーでクール、たった1分半の短い曲ながら存在感抜群で凄い。「Pose」はHit-BoyとKuk Hurrellが共同制作しており、Jay ZとKanye Westの『Watch The Throne』の時のようなゴロゴロした異物感ビートに、ベッタリとしたRihannaの扁平ヴォーカルがバチバチ直撃。最後のBoi-1daにFrank Dukes、Vinylzが共同制作した「Sex With Me」はボーナス扱いには勿体無い好ミッドで、水の中を泳ぐようなヒーリングモイストな澄んだトラックに、ネットリと絡み付くように泳ぐ蜜味のヴォーカルがすごくドリーミー。

これまではサウンドとその一糸纏わぬスタイル(過激な肌の露出)でここまで登り詰めたRihanna(偏見)、しかし本作ではバラエティに富んだ、ある意味纏まりのないサウンドの氾濫にも負けない、ヴォーカルの表現力でまたまた進化を遂げています(驚)。元々からR&Bという括りには入らないRihanna、というよりは現状のR&B液状化のキッカケとなったのはRihannaで、その時その時で新たなサウンドをヒットさせ音の雛形(トレンド)にさせた実績のある彼女。本作『Anti』ではその深化がより一層強いだけに、ちょっと戸惑うかもしれませんがやはりカッコイイのは間違いない。








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SWV「Still」
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Coko、Taji、Leleeの三人で結成された“Sisters With Voices”こと、SWVの通算五作目となる『Still』を御紹介。とにかく90年代にたくさんの名曲ヒットを飛ばしたSWV、しかし97年『Release Some Tension』のリリースを最後にパッタリと活動を休止。その後もCokoだけはソロ作を何枚かリリースしていたのですが、約15年の時を経て『I Missed Up』で復活。この復活劇はやはり多くのR&Bリスナーが待ち望んでいたようで、あちこちで賞賛されておりました。その前作からおよそ四年ぶりとなる新作がこの『Still』、もともとゴツい三人組でしたがよりゴツくなった印象がありますね(無駄口)。
という訳で感想をちょこっと書いちゃうと・・・・・・まずは本作の制作に関しては、Cainon "Lambo" LambとDerrick "Bigg D" Makerが全曲の制作を担当、Lambに関しては前作でも大半の楽曲を手掛けておりました。まずは表題曲となる「Still」で幕開けなんですが、この曲で早くも昇天してしまいました。SWVらしいなんとも透明感抜群の清涼ミッドで、三人の艶っぽくも清らかなヴォーカルが優しく呼応するのも心地良いミントチューン。これまたキラキラ輝くクリスタルのようなキリリと美しいミッド「MCE (Man Crush Everyday)」、ポワンポワンとまるでシャボン玉のような音色が優しく弾け、SWVのまったりスムージーなハーモニーが溶けるのがドリーミー。冒頭のベリベリと鳴るホーンで目が覚めるソウルフルなアッパー「On Tonight」は、まったくヒネリの無い(良い意味で)率直な王道ソウルという感じで、とにかくSWVの柔らかくもタフでしなりのあるハーモニーの乗っかって踊るばかり。もうほぼ果汁で出来たような甘酸っぱいシンセが迸る「Let's Make Music」もナイスで、SWVのヴォーカルもヴォコーダー使って変形させてトラックに馴染ませ、余計に糖度がグーンと上昇して聴き手をリフレッシュしてくれる柑橘チューン。「Ain't No Man」はピアノ鍵盤を基調としたスロウ、まるで絹糸を紡ぐような優しく繊細なSWVのハーモニーにただただウットリするばかりで、聴いているだけで身も心も軽やかになる淡い一曲。「Love Song」は現在の流行サウンド、言ってしまえばDJ Mustard的な直角ビートがボツボツと鳴るエッヂーなアッパー。しかしありきたりになりがちなこの鋳型トラックでも、SWVの艶麗な鉄壁ハーモニーを流し込んでメタリック仕立てにする事で、なんだか新しいSWVの一面を味わえた感じで面白い。もはやベタベタなブルースソウル「When Love Didn't Hurt」なんかも、この流れでSWVに聴かされるとかえって耳に沁みるんです(感涙)。三人の可憐なハーモニーが鼓膜をくすぐる甘美なメロウ「Miss You」は、彼女達にしかできない香料調合をした上品なフレグランスといった感じで、艶やかで甘い香りが漂います(酔)。ビヨンビヨンと少し弛んで粘着質なビートが跳ねるTimbaland(90年代)趣味なトラックが中毒性抜群の「Leaving You Alone」、もうミドルエイジなSWVですがこういう少し毒のあるトリッキーな曲でもすんなり融合する辺り、やはり彼女達のハーモニーが他のグループよりもキュートなのが活きている証かと(推測)。最後はそれこそ胸をキュンとさせれくれる刹那系ミッド「What We Gon' Do」、これも水溶性の透明な音色を優しく丁寧に紡いだ流麗ミッドで、SWVの一切淀みの無いスッキリとした天然水ハーモニーをゴクゴクと鼓膜が飲み干す一曲で素晴らしい(潤)。

なんだか前作以上にCoko感が少ないというか、SWV全員で歌い回している感じが好感触。もちろん昔の作品みたくCokoが主導なのも好きですが、年齢を重ねてみんなで寄り添って歌っている安定感が聴いていて落ち着きます。とにかく安心して聴ける、いつどこで聴いてもSWVはSWVというこの終着点な感じが良い。こうして自分の青春時代に活躍したグループが、今も存続して素敵な歌を聴かせてくれるのが、ただただ嬉しいです(涙)。




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