RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

09 2017
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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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Calvin Harris「Funk Wav Bounces Vol.1」
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米経済紙フォーブスが選ぶ“世界で最も稼ぐDJ”ランキングにおいて2013年から4年連続で1位を獲得している、Calvin Harrisの通算五作目となる『Funk Wav Bounces Vol.1』を御紹介。RihannaやChris Brownなどとのコラボぐらいは知っているのですが、やはりEDMな印象の強いCalvin Harrisなのでアルバムを購入したのはこれが初。というのも本作では“Funk”と“Bounce”をタイトルに冠し、しかも参加している面子も今を時めくR&Bシンガーやラッパーばかり、これはもう買うしかありません。これは発売されて結構時間も経つのですが、発売当時からBlack Music好き界隈の間でもすこぶる評判が良いですね。
それでは今更な感じもしますが聴いた感想を僕なりに・・・・・・一応書いておくと全曲の制作をCalvin Harrisが担当、言わずもがな。まずは「Slide」でスッキリ壮麗にスタート、幕開けまるで淡水のような感触のキラキラ透き通ったトラックに、Frank Oceanの清らか水の流れのように変幻自在で潤いたっぷりなヴォーカルと、Migosの三連符で繋げてゆくラップも玉なりに滴る露のようでサラリ。「Cash Out」ではSchoolboy QにPARTYNEXTDOOR、D.R.A.M.とかなり濃い面々が参加。漣のように寄せてはキラキラとした輝きを弾けさせるトラックはやはり清涼で、そんな炭酸飲料みたいなメロディの中ではこの濃い面々も透明感のある艶やかな着色料となって絶妙アクセントになっていてグッド。Karl Walker & The Charmers「Music Talk」をサンプリングした「Heatstroke」では、Young ThugにPharrell Williams、Ariana Grandeが参加。ヘロヘロと溶けてまったりと絡み付くYoung Thugの甘ったるくも毒があり、そこにPharrell Williamsが彼特有の線の細いファルセットで酸味をプラスし、Ariana Grandeがそこに果汁を搾って踊ってしまうという気持ち良い一曲。 相性が抜群だなと感じたのが、KhalidとFutureが合流した「Rollin」。FutureもKhalidもどこかモヤモヤとした霞ヴォーカルでありながら、どこか淡く明るい色彩も施すことの出来るスタイルなので、朝焼け照らす海岸線にかかる朝靄のようにしっとりと冷たくスマートなファンクチューン。Travis $cottとA-Trackが参加した「Prayers」は、電子鍵盤のプルプルした角切りゼリーみたいなサウンドがカラフルで美しく、遥か彼方の上空で鳴く海鳥のようなTravis $cottの伸びやかなヴォーカルが心地良く響き渡る、思いのほか爽快な一曲でグッド。「Holiday」にはSnoop DoggにJohn Legend、MigosよりTakeoffが参加。これだけファンク風味満載ならばここではもうSnoop Doggが独壇場な訳で、泡のように弾けるSnoop DoggのラップにJohn Legendの優しく降り注ぐ太陽のようなヴォーカル、Migosでは一番目立たない気のするTakepffが海風のようなラップを走らせるのも爽快な沿岸チューン。Ish「I Could Love You」をサンプリングした常夏トロピカルな「Skrt On Me」はNicki Minajが登場し、Nicki Minajしか出来ない歌とラップ(キュートとシャープ)のスイッチで、果肉と果汁が同時に味わえるトロピカルなジュースのような仕上がり(美味)。「Feels」はPharrell WilliamsnとKaty Perry、Big Seanが参加しており、これもPharrell Williamsのミントグリーンな高音ヴォーカルが印象的で、Katy Perryの華やかなヴォーカルにBig Seanのクールで二枚目なラップがカッコイイ、どこか熱帯気候な汗ばんだトラックでホット。KehlaniとLil Yachtyが参加した「Faking It」は、本作中では最もポップ寄りな一曲で、ヴィヴィッドで撥水性のあるKhelaniのヴォーカルとぼんやりと滲むLil Yachtyのラップの対比が面白い。最後を締め括るのはどことなくJazzyなテイストのJessie Reyezの「Hard To Love」で、アコースティックギターの爪弾く音色が夕闇に染まる波音のように静かにそっと寄せては返すミッド。

Calvin Harrisは優れたProducerだろうとは思っていましたが、ここまで美しくFunkを昇華させるとは驚き。Calvin Harrisならではな繊細な味付けでほんのりと甘い、そんな柔らかなFunkに仕立てられていて、従来のポップファンだけでなくR&BやRapファンをも踊らせたのも納得。参加している面子も普段の濃い味トラックを脱して、Calvin Harrisの透明感のあるトラックの中で踊ることで、より鮮明クリアにヴォーカルを聴けるのがグッド。これを機にCalvin Harrisの過去作も聴いてみようと思いました、素直に気持ち良かったです。




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Devin The Dude「Acoustic Levitation」
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Texas州はHouston出身のベテランMC、Devin The Dudeの通算九作目となる『Acoustic Levitation』を御紹介。古くはあの老舗の名門レーベル“Rap-A-Lot“に籍を置き、自身の作品は勿論のこと沢山の名盤に客演もしているDevin The Dude。今はそのRap-A-Lotは円満離脱して、いろんなレーベルを渡り歩きながらもこうしてきちんとリリースを重ねているのは、やはり個性派なDevin The Dudeがシーンで必要とされている証拠ですね。僕もDevin The Dudeの作品は何作か持っているんですが(前作『One For The Load』も発売時に買うもブログ未掲載)、こうして書くのは初めてで御座います。
それではそんな四方山話はさておき本題の感想に・・・・・・まずはR. McQueenが制作を担当した「Can I?」で幕開け、低く渦巻くベース弦の野太い音が重厚で素敵。そんな木目調のシックな高級調度品のような弦音の隙間を縫うように、何処からともなく煙って漂うDevin The Dudeのスモーキーなラップがたまらなくイル(死語)。「Are You Goin' My Way?」はR. McQueenが制作を担当しており、重厚なヴェルヴェットのようにDevin The Dudeのラップが滑らかで心地良く、またクレジットこそされていないけれどL. Leeのソウルフルな甘渋い歌フックのヴォーカルもパルファムのように上品に香るのがたまらない、艶やかでエレガントなミッド。芳醇な美酒に溶かす溜息のように、甘く柔らかなDevin The Dudeのラップが最高に艶っぽくて素敵なヴォルドー色のミッド「Please Pass That To Me」、制作はRoc & Mayneが担当。とってもスローモーションなんだけれど沈鬱などではなく、ふわふわと虚空に舞い上がる煙のような抜け感がたまりません。あまりに煙が充満してどんよりと感覚が重たくなったように錯覚するスモーキーなダウナー「We High Right Now」、制作はR. McQueenが担当しており、客演のRob QuestやJugg Muggらとのマイクリレーも継ぎ目なく緩やかに接触し混ざるのが味噌。奏でる弦音までもがもはやゆらゆらと抹香のように燻るド渋いソウルフルテイストな「By」、制作はR. McQueenで客演にTony Macが参加。Devin The Dudeのヘロヘロと蔓延するラップを聴いているだけで、体のあちこちが麻痺して意識がハイになるのをここらで感じます(中毒)。表題曲となる「Acoustic Levitation」はR. McQueenが制作を担当し、しっとりと肌を撫でる湿っぽい夜風のような感触のR&Bチックなトラックの中で、Devin The Dudeのスチームのように鼓膜空間にじっとりと広がってゆくラップがなんとも艶っぽい。上下に振れて波線を描くシンセがまるで、真夜中に聴こえてくる街の喧噪のようでドラマチックな「I'm In The Galaxy」はJ. Johnsonが制作を担当、Devin The Dudeのラップももう歌に変わっていて、キラキラ輝く夜空を練って溶かしてキャンディにしたようなファンク風味な一曲。またまたR. McQueenが制作を担当した「Tonight」は、トロトロと微睡んだトラックが夢魔のように忍び寄り、眠気に似たあのぼんやりとしたラップを漂わせてDevin The Dudeが微笑むように揺れるのがグッド。どことなく西海岸なサウンドがゆるーく滲んでゆく「Apartment #8216」はSteven C. Espinozaが制作を担当、ドボドボと溢れるような濁流メロディの中でぷかぷかと浮かぶDevin The Dudeの白煙ラップ。ベチャベチャとしたビートがあちこちにこびり付いて侵食するスライムトラック「It's Cold In Here」、制作はChuck Heat-C. Hendersonが担当。ここでもDevin The Dudeはラップせずにファルセットを使ってソウルフルに歌っていて、グニュグニュと押し出される泥みたいな音色との相性も抜群のファンク風味な一曲。深夜のハイウェイを駆け抜けるヘッドライトのような壮麗な眩さがなんとも滑らかな「Due Yo Thang」、制作はR. McQueenで夜露のようにしっとりと冷たいトラックがきめ細かな輝きを反射させ、Devin The Dudeの夜風のように湿やかなラップが柔らかに吹き抜けるのもたまりません(痺)。ネットリと絡ませるしなやかな蜜蝋みたくツヤツヤ輝く甘美なスロウジャム「Don't Get Naked」、制作はRoc & Mayneが担当。ゆっくりと愛を交わすように優しく絡まる官能的なベッドサウンドに共振して、Devin The Dudeの脱力したラップはシルクのシーツに包まれたような滑らかな感触。しとしと降る長雨みたくウェットな90年代R&Bを思わせる低温メロウ「You Know I Wantcha'」、制作はまたもやRoc & Mayneが担当で、ここはDevin The Dudeの雨音みたくポツポツと零すラップで雨に煙るようでしっとり美しい。最後はL. Bakerが制作した「Do You Love Gettin' High?」も90年代R&Bを思わせるしっとりセクシーなトラックで、遥か上空をすーっと飛んでゆくような軽やかエアリーなDevin The Dudeのラップに乗ってただただ上昇するばかり。

煙が目に滲みるならぬ、煙が鼓膜に滲みるな風情を感じることの出来る丁寧な一枚で、流石は長年活躍しているベテランならではの貫禄。煙たいというのは感触としてあるのですが、それが聴いているうちに靄に変わって聴き手をふわふわと異世界へと誘い昇天させるという、昇天する時に漏れる吐息にも似たDevin The Dudeのラップは一点モノでやはり凄いです。






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David Banner「The God Box」
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優れたProducerでありラッパーであり、俳優や市民活動家としても活躍する、David Bannerの通算六作目となる『The God Box』を御紹介。Mississippi州出身のDavid Bannerは主にラップしながら、南部のアーティストに重宝されたくさんの楽曲を提供している賢人。僕もソロ作品は1st以外は全て持っていて聴いているんですが、David Bannerにどハマりしたのはやはり、9th Wonderとタッグを組んだ力作『Death Of A Pop Star』でがっつり好きになってしまいまして。それからというのもDavid Bannerにハマって過去作を聴き返してみたりして、ずーっと長く彼の新作を待っていたんです。その『Death Of A Pop Star』から数えて約7年ぶりとなる本作、David BannerのInstagramとか見ていると、何やらいろんなグッズの入った豪華ボックス仕様のものもあるみたいでそれが欲しかった。
それではザックリとにはなりますが感想を書きましょうね・・・・・・まずは火花が散るほどに激しく尖ったドラムビートが炸裂するアッパー「Magnolia」、制作はChris "THX" Goodmanが担当。火薬で発破したようなトラックの推進力に乗ってDavid Bannerが轟々とラップを響かせ、化鳥のようなCeeLo Greenが歌フックとGlockapellaラップまで聴かせ、終盤ではそれらを鎮火させるようにウォータリーなRaheem DeVaughnのヴォーカルが響くという贅沢仕様。続く「My Uzi」はDavid Bannerが制作で、客演には相性抜群のBig K.R.I.T.が参加。これはもう完璧な南部マナーな泥濘重厚トラックで、その中を泥を撥ねさせてしまうビートに呼応して、David BannerとBig K.R.I.T.が歯切れのいいマッスルラップを絡ませて肉弾戦を繰り広げるのが痛快。再びChris "THX" Goodmanが制作を担当した「Who Want It」ではBlack ThoughtとWatchTheDuckが揃って客演参加、これも砂塵巻き上げるハリケーンのようなドラムの乱打の中で、三者三様のぶん殴るような豪快なアップがブンブンと空を切るのが渋く爽快。飛蚊のような羽音シンセがブンブンと五月蝿い(けれどカッコイイ)「Elvis」はSwiff Dが制作、David Bannerは筋肉質ながらもバキバキ動いて、こういうビートで微塵切りしたようなトラックも器用に調理するから面白い。「Amy」はDavid Bannerが制作を担当したどこかアジアンテイストな弦音が乾いて鳴る一曲で、そんな弦音をもぺしゃんこにするDavid Bannerの重量級のスクラップラップが最高にホット。Frest Factoryが制作を担当した「August」は、広大な銀河を逆さになって遊泳するようなサイケデリックなトラック中で、じわじわとDavid Bannerが幻覚作用を起こしそうなカメレオン模様のラップを変色させ繰り出す一曲。「Cleopatra Jones」はDavid Bannerが制作を担当しており、ギラギラとした輝きを放つシンセの瞬きがドぎつい燃えるようなオーロラ夜空みたく、David Bannerのどこか鉄鋼サイボーグみたいに角張ったラップも面白い。David Banner制作(BassにはDebra Killingsが参加!)した「Marry Me」では、Rudy Currenceが客演(Co制作も彼)で参加。まるで秋風のように少し寂しげで淡い色彩を揺らすアコースティックなバラードは繊細で、木枯らしのように心の隙間をくすぐるRudy Currenceのヴォーカルも、David Bannerの言葉がはらはらと落ちて散るようなラップ&フロウもなんとも儚げで美しい(溜息)。同じくDavid Bannerが制作し、客演にDevon Lewowが参加した「Judy Blare」は酸素たっぷりな鮮烈さが突き抜けた爽快ロックテイストで、ガミガミと噛み付くDavid Bannerの怪獣みたいなラップが案外ファニーでグッド。Kap GにWatchTheDuck、Tim Wise、Kenya Joriと大所帯でマイクを回す「Traffic On Mars」は、有刺鉄線のようにギザギザに張り巡らされたエレキギターの音色がエッヂーな一曲。8x8にD.O.、Speaks、Tyshane & Street Symphonyが共同制作した「Black Fist」では、客演のTITO LOと共に冷たい空気の張りつめる殺伐したダークトラックの中で、暗躍するDavid Bannerの破壊力抜群な拳骨ラップが凶器でカッコイイ。DJ Khalilが制作を担当した「AK」では、客演にRaheem DeVaughnとBig Rudeが揃って参加。これなんかはどこかOutKast的に宇宙が広がる神秘的な星屑トラックで、鉱石的な硬い輝きを放つDavid Bannerがビッグバンを起こしあちこちで弾けて、その後に星空のようにキラキラと瞬くRaheem DeVaughnのヴォーカルがたまりません。本作中で最も好きなのがDavid Banner制作の「Burning Thumbs」で、フルーティとも形容できる果汁滴りがちなアコースティックギターの弦音が甘美で、甘い香りの漂う果樹園のようなトラックも秀逸ですし、その中で転がり戯れるようなDavid Bannerの柔和でキュートな下手ウマな蕾フロウも最高に心地良いのです(夢見心地)。最後を飾るのはChris "THX" Goodmanが制作した「Wizdom Selah (Outro)」で、これもどこか宇宙に通ずるような蒼いトラックが無限に広がるファンクメロウで面白過ぎる。

本作の前哨戦であったMixTape『Before The Box』に収録されていた楽曲もいくつか収録されていましたが、きちんと研磨された状態だったので『The God Box』を購入する意義はあると思います。いかにもDavid Bannerらしい骨太で厳つい泥濘のようなトラックに、筋肉質な剛力ラップがぶつかるこの衝撃、やはりDavid Bannerにしか出せない味わい。なかなか実験的な楽曲も多いし、バラバラといろんなタイプの楽曲がありつつ散漫にはならない、David Bannerお見事といった感じです。




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B.o.B「Ether」
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Atlanta出身でOutKastのヒット曲よりMC名を名乗る中堅MC、B.o.Bの通算四作目となる『Ether』を御紹介。“XXL Freshman Class”にて2009年に選出されたB.o.B、ちなみにこの年には他にもKid Cudi、Curren$y、Wale、Ace Hoodなども選出されていたのでやはり強者揃いなのは確か。B.o.Bはそれこそデビューアルバム『B.o.B Presents : The Adventures of Bobby Ray』ほどヒットこそ出せてはいないものの、2nd『Strange Clouds』3rd『Underground Luxury』と立て続けに作品をリリースしていて目下稼働中。ちなみに前作からおよそ三年ぶりとなる本作もT.I.率いるGrand Hustleからのリリース、この象を模したジャケットがどうにも気に喰わない。裏面とか中身のアートワークはめちゃくちゃカッコイイのに惜しい、CD蒐集家としてはこういうの気になるのです。
それではジャケットの愚痴は抜きにして感想をつらつら・・・・・・まずはB.o.Bが制作を担当した「Fan Mail」で幕開け、古ぼけたオルゴールのように鳴るメロディにドムドムとへばりつくビートを乗せて、どこか語りかけるようなB.o.Bのラップが滑走します。同じくB.o.Bが制作を担当した「E.T.」では、客演にLil Wayneが参加しているのに注目。広大な宇宙銀河を巡るようなサテライトチューンはメタリックでクールだし、B.o.Bの銀色に輝くエッヂの効いたラップと、Lil Wayneのヘロヘロと天然ガスのようなラップが景色を鮮やかに歪ませる魔法も面白い。「Middle Man」は30 RocとB.o.Bが共同で制作しており、水面に広がる波紋のように延々と繰り出されるメロディの波間とそれに揺れるB.o.Bのゆるいフロウがナイス。「Peace Piece」では同郷のBig K.R.I.T.が制作&客演で参加しており、これはもうBig K.R.I.T.趣味などこか土臭いソウルフルな焙煎トラックがド渋くて格好良く、こうなるとBig K.R.I.T.が独壇場に活き活きし過ぎてB.o.Bが喰われた感はあるかなと(笑)。しかしそこは最近流行りの南国トロピカルなレゲエ(パトワ?)使いの「Finesse」でB.o.Bは本領を発揮、ビートこそ後ろに重心を置いたトロピカルな味わいだけれど、そこにピコポコと幻想的な電子音を明滅させてSFトリップ感を演出し、どこかサイバーで半導体チックなB.o.Bのヴォーカルとラップが響くのがサイケでカッコイイ(痺)。同じく30 Rocが制作を担当した「Xantastic」ではYoung Thugが参加、これは本当に暗闇を焼いて消滅させる朝焼けのような浸食トラックが美しい一曲で、まるで朝靄のように光を湿らせて溶かすような両者のフロウが幻想的でグッド。モヤモヤと毒ガスのような音色が充満するポイズントラップ風チューン「Twerkin」はJaqueBeatzが制作を担当し、客演のYoung Droと二人で悪魔的なラップをバサバサと羽ばたかせ援護射撃するのが痛快。どこか果肉っぽいプルプルした電子音とビートがフルーティなミッド「4 Lit」、制作は30 Rocで客演にはT.I.とTy Dolla $ignが揃って参加(鉄壁)。Ty Dolla $ignのオリーブオイルみたいなナチュラルな歌フックに、相変わらず骨太男前なT.I.の伊達男ラップとB.o.Bの切れ味のあるラップが空を切るのがグッド。ウイルス的に破壊し暴れるトラックがインパクトある「Substance Abuse」はJaqueBeatzが制作を担当、そんなウイルス的トラックの中で鋭く激しく弾け飛ぶB.o.Bのラップはそれらを破壊し鎮める抗生物質のよう。B.o.Bの旨味が存分に惹き出されているトリップメロウ「Avalanche」はJaqueBeatzが制作、これを聴くとその昔にB.o.BがAndre 3000の系譜だと囁かれていたのを思い出しますね。滑らか柔らかに鳴るホーンはまるで花の蜜みたくとろーりと甘く響くし、多重エフェクトの施されたB.o.Bの花嵐のようなフロウも眩く鮮やかで素敵。WurlDを客演に招いた「I Know」はJaqueBeatzが制作を担当し、水の中にもぐったり浮かんだりを繰り返すようなトラックに、B.o.Bのひらひらと沈んでゆくようなラップが繊細で虚ろで透けていて儚げ。最後はなんとUsherとCeeLo Greenの二人を一度に使った贅沢過ぎる「Big Kids」、制作はJaqueBeatzが担当。瑞々しくも青々と鮮やかな朝露滴る植物性のオーガニックポップに、UsherとCeeLo Greenが歌い(合わなそうだけどイイ!) B.o.Bがラップをすることで、もはや花鳥風月の趣でとても清々しく美しい。

ハッキリ言ってB.o.Bのことは結構好きなんで本作も躊躇せずに購入したんですが、当初はそれほどに期待もしていなかったんです(失礼)。確かにまだまだ1stは超えることは出来ていないけれど、確実にB.o.Bでしか出せない味ってのも配置してあってなかなか秀逸。絶対に年間Top10に食い込むかとなる微妙かもしれませんが、巷でここまで話題になっていないのはあまりに勿体ない(悲)。案外似た者同士な気がするYoung Thugとの合体曲「Xantastic」と、ラストを飾るUsherとCeeLo Greenを迎えた「Big Kids」は、2017年の重要曲だと個人的には思います。というかB.o.Bはこういう路線をもっとあからさまに歌ってしまえばいいのに。






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Machine Gun Kelly「Bloom」
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Eminem以降の白人MC、Machine Gun Kellyの通算二作目となる『Bloom』を御紹介。わざわざ白人MCなどと書くのは人種差別にあたるのか、僕にはわかりませんがこれもこのRap業界においては個性な気がするのであえて書きました(詫)。最近の新世代MCのアルバム記事を書く時の常套句になりつつある“XXL Freshman Class”出身であるMchine Gun Kelly、最近はこの企画通過者もシーンの中心人物になっていきますね。Asher RothやMac Miller、Action Bronson、Yelawolfと実力ある白人MCが群雄割拠している現シーンにおいて、Machine Gun Kelly(以降はMGKと省略)も重要なその一人。前作『Lace Up』は年間Top10入りこそ逃しましたが、本当に素晴らしくカッコイイ出来栄えでお気に入りのMCの一人です。前作よりおよそ四年ぶりとなる本作は、前作引き続き配給にはBad Boy Recordsが関与なのも嬉しいですし、何よりもこのジャケットが素晴らしくて鳥肌モノです。
という訳でそろそろ感想を書いていきたいなと思うのです・・・・・・まずはSlimmXXとBazeが共同制作した「The Gunner」は氷雨のように凍てつくメロディが刺さるようにドラマチックで、発砲するようにバンバンと撃ち込まれるMachine Gun Kellyのクールなラップで、早くも鼓膜は静かに蜂の巣状態。重たくのしかかる鉛雲の下、遠雷のようにじわりと鈍い振動を伝えるエレキギターの音色がなんとも渋くカッコいい「Wake + Bake」。制作はHarmony "H-Money" SamuelsとEdgar "JV" Etienneが共同で担当しており、この遠雷トラックにMGKの煙草の煙のように燻る気だるいラップも見事で、雰囲気が抜群。スッキリと爽やかな明色使いのロックチューン「Go For Broke」、制作はThe Runnersが担当。青空にも似た清々しいトラックは、なんだか飛行機雲のように白く淡く尖って伸びるMGKのラップも、客演のJames Arthurの夏風のようぬ吹き抜ける清涼感もバッチリとマッチ。どことなくEminem風味な「At My Best」は制作をHappy Prezが担当しており、客演にはHailee Steinfeldが参加。薔薇のように気品溢れる流麗で美しい旋律とHailee Steinfeldの歌フックにに、棘のように鋭い切っ先のビートとMGKのラップがエッヂーな感覚を生み出しているロック風味なミッド。光り輝く空から降る雨を見上げて濡れるようなトラックがなんとも壮麗な天地ミッド「Kiss The Sky」、制作はSlimXXが担当が担当。メロディが光ならば少し潤んだMGKのラップが雨粒で、映画『ショーシャンクの空に』な構図の光溢れる美曲で素晴らしい(溜息)。ゆっくりじわりと音色がピンボケを繰り返す沈殿系の毒ミッド「Golden Gold」、制作はSlimmXXが担当。眩暈のように揺らめき溺れるトラックの中で、MGKのラップが鋭く深くアスピリンのように鎮痛作用を起こし輪郭をシャープに美しく映えさせるのも素晴らしい。QuavoとTy Dolla $ignの売れっ子二人を客演に起用した「Trap Paris」は、若手実力者のSonny Digitalが制作を担当ということで要注目。キラキラと輝く電子鍵盤の音色がまるでオーロラのようにぼってりとした光芒を生むのがスタイリッシュで、そんな発光トラップの中で暈けて瞬く三者三様のヴォーカルの移ろいも毒々しくも幻想的。Lil Richが制作した「Moonwalkers」は、静かで冷たい月光のような音色が凛と響く月面歩行な浮遊感あるトラックに、MGKの流星のように滑らかなラップと闇夜のように覆う客演のDubXXのラップが月夜対比でシンプルに綺麗。「Can't Walk」はHarmony "H-Money" SamuelsとEdger "JV" Etienneが共同制作、あらゆるノイズを美しく研いでから濁りの中にボトンと落としたようなサイケなロックチューンで、こういうノイジーでドープなトラックでもMGKの弾丸ラップはゆっくり貫いて華々しく崩落させるのがまた美しい(溜息)。The Futuristicsが制作を担当した「Bad Things」では、元Fifth HarmonyのCamila Cabelloが客演参加。夏の夕風に涼むようなマッタリとしたサンセットチューンで、Camila Cabelloのキュートな歌フックもあってまるで炭酸ソーダみたく本作中でも最もポップな仕上がりでグッド。またもやHarmony "H-Money" Samuelsが制作を担当した「Rehab」はアコースティックギターをほろほろと奏でるブルージーな一曲で、ここではMGKがどこか埃っぽいヴィンテージなヴォーカルを聴かせていてそれがまた沁みる。「Let You Go」はJesse Shatkinが制作を担当しており、ここでもMGKは伸びやかで堂に入った歌声をミントのようにスッキリ響かせ、トラックも清涼なミネラル豊富なロックテイストで心地良いんです。最後を飾るのはSlimXXとBazeとMGKが共同制作した「27」で、どこかUKポップにも通ずるようなピアノ旋律の儚げなセピア曲で、MGKの憂いを帯びたラップ&ヴォーカルは風に吹かれて空へと散る花のようでドラマチックで切ない(涙)。

やはりMachine Gun Kellyらしく、どこかロックのミクスチャー感覚のあるサウンドで他と一線を画しているのが味噌。それこそ一曲一曲がとても粒揃いで、尖った弾丸を装填したように死角無しにして殺傷能力抜群な一枚です。制作陣やゲストもなにげに実力派がイイ感じで配置されていて、これはBad Boy幹部の入れ知恵かなとニヤリ。あんまり話題になっていないみたいなんだけど(今年は本当に大豊作だから致し方ないのだが)、僕的にはかなりのお気に入りでメチャクチャ格好良いなーと惚れ惚れしている次第で御座います(垂涎)。








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LeToya Luckett「Back 2 Life」
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元々はDestiny's Childのメンバーとして活躍した、LeToya Luckettの通算三作目となる『Back 2 Life』を御紹介。Destiny's Childでは2nd『The Writing's On The Wall』まで参加、その後は脱退しソロに転向しております。当然僕なんかはDestiny's Child世代なので(と言っても僕なんかは歴が浅いから三人編成の印象の方が強いが)、これまでのLeToya作品(それこそこれまではLeToya名義だった筈)も全て持って聴いているんですが、なかなかタイミングが合わずにこれがLeToya初レヴューとなります。最近ではその美貌も手伝って女優業も忙しいらしいLeToya Luckett(以降はLeToyaと表記)、今年の8月には企業家のTommicus Walkerとの婚約も発表し、まさにノリに乗っている年でのリリースで御座います。金髪のショートヘアとばっくり開いた胸元のジャケットがいたく素晴らしく、こういう素晴らしいジャケットの為にCD蒐集しているのです(眼福)。
それでは肝心の中身がどんな風かを早速書き出してみると・・・・・・霧氷のように澄んで白んだメロディにブリザードのようなビートが煌めくクールミッド「I'm Ready」でスタート、制作はD'Mileが担当。LeToyaのヴォーカルは女性らしい艶かしさもありつつ、でもどこかひんやりと脆く尖ったような繊細さがあってまるで硝子細工のよう。キラキラと青白く輝く氷点下のようなLeToyaのクールで美しいヴォーカルが、妖しくも艶麗に響く結露系のひんやりミッド「B2L」はJoseph "Jo Blaq" MacklinとYBZが共同で制作を担当。サンプリングにSoul II Soul「Back To Life (However Do You Want Me)」を使用したトラックは、透明感のあるLeToyaのヴォーカルは凍てつく程の零下で、それがトラックにキメ細かな霜のような輝きを施していてたまらない(痺)。ファンクなベース弦のグルーヴ振動に合わせて水飛沫をあげるようなクリアブルーなアッパー「Show Me」、制作はAnthony SaundersとJoseph "Jo Blaq" Macklinが共同で担当。バチバチにライトアップされたように鮮烈で眩いシンセが交錯する明度抜群なアップチューンは、LeToyaの潤んで瑞々しいピチピチのヴォーカルが気持ち良く泳ぎ戯れて、終いには溢れて聴き手を飲み込んでしまうのが痛快。だんだんと白んでゆく夜空のようなゆっくりとスローモーションで移ろうメロディがまろやかに美しい「Used To」、制作はJoseph "Jo Blaq" MacklinとJ Whiteが共同。夜更けからだんだんと陽が漏れて夜明けを迎えるように温度が移ろい、ビートを二段切り替えで敷きフックでは朝焼けトロピカルな雰囲気に包まれる逆光メロウで素晴らしく、LeToyaのヴィヴィッドでクールな歌声にもばっちりフィット。Rihannaみたいな妖しげダークな黒塗りソリッドな鉄甲チューン「Middle」はFirst BornとOh Goshが共同制作、鉄甲のように硬い輝きを鈍く放つトラックの中で、ひらひら舞うクロアゲハのようなLeToyaのヴォーカルが毒々しく体を巡るのもまた粋狂でグッド。個人的に速攻でヤラレタのがJoseph "Jo Blaq" MacklinとAndre Harris(!)が共同制作した「Grey」、その理由はAndre Harris関与なのとLudacrisが客演参加しているから(明白)。夜空の漆黒に銀色に輝く星を溶かして造ったような甘いグレーはとてもシルキーで滑らか、だからこそ声そのものがドレッシーで艶っぽいLeToyaの絢爛なヴォーカルがキラキラと映えるし、Ludacrisの相変わらず骨太ながらもビターでセクシーな味わいで昇天確実です(骨抜)。湧き水のようにきりりと清冽な岩清水ミッド「In The Name」、制作はなんとWarryn Campbellが担当。マイナスイオンが放出されている波紋トラックが聴き手の鼓膜を浄化してくれるし、水面に揺れてキラキラと輝くようなLeToyaのヴォーカルもなんとも透明感と潤いがあって清らかに美しい(溜息)。ちょっぴりベチャっとした癖のあるビートが跳ねるホイップクリームのようなキュートなミッド「My Love」、制作は同じくWarryn Campbellということで興奮。少し抜け感のある電子音のほんわかした連なりは黄金期のThe Neptunesサウンドを思い出させるけれど、LeToyaの歌声がやはり硝子細工みたく透明で煌びやかなのでばっちりシンクロ。Joseph "Jo Blaq" MacklinとAndre Harrisが共同制作した「Worlds Apart」はブルージーさが滲むダークモカな一曲ながら、LeToyaのヴォーカルが凛として甘美なためにいい塩梅でビタースウィートに仕上がっているのが聴き易い。ポタポタ滴る雫のような音色にダークに染み入り蠢く曲線ビート、時折と光瞬く鉱石シンセが混じった地下水脈ミッド「Weekend」、制作はJoseph "Jo Blaq" MacklinとBrandon BlackとGNBが担当。空気の薄いほどの高山の頂にいるような感覚の音色が漂う雲海ミッド「Higher」、制作はJoseph "Jo Blaq" Macklinが担当しており、白く霞んでじわりじわりと広がるLetoyaのミストヴォーカルにうっとりするばかり(昇天)。First BornとOh Goshが共同制作した「Loving You」は、ジャブジャブと水の中を転げて泳ぐようなトラックが潤いたっぷりなドリーミー曲で、水中のモーションに似たはらはらと揺らめくLeToyaの人魚ヴォーカルも幻想的で素晴らしい。最後を飾るのはLeToyaのステンドグラスのようなヴォーカルを透かせて光り輝くピアノバラード「Disconnected」、制作はJoseph "Jo Blaq" Macklinが担当。細く紡いだ光をそっときゅっと結んだようなメロディとヴォーカルがたまらない、印象派の絵画みたいな優しい光の溢れる一曲です(感涙)。

混じりっ気の無い純粋なR&Bアルバムといった趣で、やっぱり自然と再生回数が伸びているのが本作です。LeToyaのヴォーカルは昨今のR&B業界の中でも珍重な、とても輪郭のくっきりした光を纏った硝子細工のような性質でなかなか異彩を放っております。Executive Producerとして全編に渡って関与したJoseph "Jo Blaq" Macklinのサウンド指揮も素晴らしく、様々なタイプのR&Bを取り揃えながらも統一感バッチリでなかなかの死角無しアルバムだったと思います。






テーマ : HIPHOP,R&B,REGGAE    ジャンル : 音楽