RocBox 2

自分の持っているR&B、Rapアルバムを聴いての感想を偏見で綴る。音楽に関する知識はほぼ無し、雰囲気で語る。

05 2017
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プロフィール

Queen

Author:Queen
生年月日:1983年11月28日
星座:射手座
性別:男
血液型:A型
趣味:古典的推理小説読書
    黒音楽に浸る

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Danny Brown「Atrocity Exhibition」
dannybatro.jpg

天然パーマと抜けた前歯で異様な存在感を放つDtroit出身の35歳、Danny Brownの通算二作目となる『Atrocity Exhibition』を御紹介。そのルックスとフロウで若手有望株の中でも極めて奇天烈な印象を誇るDanny Brown、しかし音楽には極めて真摯でおよそ奇を衒っている訳ではないみたいなのが僕的にクールで、その証拠に彼はあの英名門レーベルWarpとの契約を勝ち取っているんです。ちなみに本作は調べたところによると、J. G. Ballardの小説『残虐行為展覧会』と、その小説にインスパイアされたJoy Divisionのアルバム『Closer』収録の同名曲に影響を受けて制作されたのだそう。
という訳で借り物の知識はここで止して本題の感想は僕なりに・・・・・・まず本作のほぼほぼのトラックをPaul Whiteが制作しているようなので、まずはそのPaul Whiteによる制作曲から触れてゆきます。混濁としたビートと共に螺旋状に沈没してゆくDanny Brownのラップが、バクテリアのようにトラックを蝕んでゆく「Downward Spiral」はGuru Guru「Oxymoron」をサンプリング使用。ドロドロと体内から細胞液が漏れ出るような感触のトラックがクールな「Tell Me What I Don't Know」、途中からビートが鋭利になり鼓膜をキリキリと刺すものの、ここではDanny Brownのラップはじんわりじんわりと静かに拡がり感染してゆくようなウイルスラップでちゅ毒性も抜群。Nick Mason「Siam」をサンプリング使用した「Ain't It Funny」はブオーブオーと放たれる爆風のようなホーンが吹き荒れる核爆発アッパーで、Danny Brownの悪魔的に弾けるラップがこれまた青白い火花を散らして炸裂する無差別攻撃チューン。悪魔が行進するようにバツバツと乾いたドラムスが闊歩する「Goldust」は、サンプリングにEmbryo「People From Outaspace」を使用。叩いてぶっ壊して破片が飛び散るように鳴るトラックの上で、もはや凶行に近いDanny Brownの暴動のようなラップが鮮烈に飛び散るのが痛快でクール。Pulsallama「Ungawa Part II (way Out Guyana)」をサンプリングした「Dance In The Water」は火炙りの饗宴のようなスパイシーで刺激的なトラックが最高にホットで、そんな灼熱の業火に灼かれながらDanny Brownの悪魔的なラップが轟々と燃え盛るように暴れるのもまた痺れます。Lol Creme And Kevin Godley「Sleeping Earth」をサンプリング使用した、半睡半醒のように意識を朦朧として角砂糖みたく溶かしてゆくトラックが心地良い「From The Ground」では、客演に次世代の歌姫Kelelaが客演で参加。免疫をホロホロと崩してゆくDanny Brownのウイルスのようなラップに、それを鎮め治癒する抗生物質か鎮静物質のようなKelelaの、月夜の満潮のようにひっそり広がるヴォーカルの対比が素晴らしい(失神)。激しく降りしきる酸性雨のように聴き手の鼓膜を爛れさせ、すぐとそんな酸性サウンドの洪水に飲まれる「When It Rain」もやはり病的。そんな酸性氾濫のビートの中でも無邪気に飛び跳ねる、Danny Brownの幻妖的なラップが最高に奇抜でカッコイイの一言に尽きる。闇の中でボコボコと膨張する光を圧迫し潰すように進行するトラックが破滅的な「Today」、そこに腐敗した菌類のようにDanny Brownの早口のラップが感染拡大するのがクール。Cypress HillのB-Realが客演参加している「Get Hi」は、トラック通りに紫煙を吐き出しそこにラップを溶かして燻らすような昇天スロウで、Danny Brownの弛緩したラップがまた独特なインソムニアテイストを醸し出していてグッド。最後を締めくくる「Hell For It」は、淡々と鳴る鍵盤音を軸にDanny Brownの歪曲しながらネバネバと鼓膜に癒着してゆく悪夢ミッド。とここまでがPaul Whiteによる制作曲で、残るはそれ以外のProducerが制作を担当。Petit Noirが制作&客演した「Rolling Stone」は、Petit Noirの青ざめたラップが薄い霧のように寒々しく漂い、それを背後にDanny Brownのウイルスラップが猛威を振るう疫病チューンで病みつき。Black Milkが制作した「Really Doe」では、Kendrick LamarにAb-Soul、Earl Sweatshirtと実力ある同世代のMCが集結。もう安定感さえ感じる新進気鋭のマイクリレーは魅力的ですが、この面子の中だからこそ狂気に満ちたDanny Brownの錯乱じみたラップが突出するという精巧な騙し絵かと(賛辞)。Lena Lim「Flame Of Love」をサンプリングした「Lost」はPlaya Hazeが制作を担当しており、そのネタ使いの持つレトロでシリアスな響きとDanny Brownの断末魔のようなラップが、退廃的で美しい倒錯を演出していてゴシックで美味。Dave Greenslade「Dry Land」をサンプリングした「White Lines」は、古株のAlchemistが制作を担当しており、痙攣するように筋張って吠えるDanny Brownのラップが鼓膜に突き刺さる一曲でやはり硬い。

こと芸術においては“病的”と“美しい”が同義語、直結することがあり、Danny Brownの本作は正しくこれ。サンプリングセンスの妙も手伝って、Dany Brownのウイルスのように危険なラップが華麗に毒々しく昇華されているのにとても驚きます。聴いていて耳障りだと1mmも感じさせないあたり、奇天烈狂人に思わせてかなり緻密に計算されているのではと思ってしまいます(芸術家肌)。こんな感想ではDanny Brown『Atrocity Exhibition』の面白さを何百倍にも希釈してしまっていて悔しいばかり、それぐらいに本作はぶっ飛んでいて繊細、にして狂っているという美しさ(溜息)。






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テーマ : HIPHOP,R&B,REGGAE    ジャンル : 音楽

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