2009-07-05
Mos Def「The Ecstatic」

MCとしても超一流、最近ではもう俳優としての顔が定着しているMos Defの通算四作目となる『The Ecstatic』を御紹介。Talib Kweliとの最強タッグBlack Starとしても有名なMos Def、僕はMos DefもTalib Kweliも大好きで御座います。本作もこれまた渋〜いジャケットで攻めてきましたねぇ、Mos Defの顔さえ認識できませんよ(笑)。
それでは本作の内容のついて簡単に触れたいと思います……まずはOh No製作の「Supermagic」で幕開け、Selda Bagcan「Ince Ince」を下敷きにしたエレキギターが始終暴れる荒れたRockトラックがもう最高に熱くてカッコイイ、ソウルフルさもきちんと感じる映画のワンシーンを観ているかのような一曲。「Twilite Speedball」はThe Neptunesの片割れ、Chad Hugoが単独で製作を担当。低く大きなホーン音が堂々鳴るトラックもThe Neptunesらしい作りだし、途中で木琴みたいな音がくすぐる様に入るのもThe Neptunes流の愛嬌。Chad Hugoだけでもこういう音が仕上がるんですね、The Neptunes流儀ながらも生音感があるMos Def仕様の一曲。冒頭でちょっとだけMos Defがサイボーグ化する「Auditorium」はMadlib製作、これもまた昔の映画BGMみたいな曇ったメロディが渋過ぎるトラックで、これぞMos DefのHip Hopだと感じる渾身の一撃。しかもこの曲ではあのSlick Rickが客演参加、彼の柔らかくて撫でる様なフロウが懐かしくもカッコイイ一曲(感動)。続いてもMadlib製作でBobby Hebb「Flower」をサンプリングした「Wahid」、これも上下するメロディが綺麗ながらもどこか妖しいドカドカ鳴らす一曲。ドラムスビートにオルガンっぽい音が埃っぽく鳴るオールディーズな「Priority」、小刻みに鳴る打楽器パーカッションにハンドクラップを叩いて突き進む民族アップビートがカッコイイ「Quiet Dog Bite Hard」の二曲はPreservationが製作を担当。「Life In Marvelous Times」はMr.Flash製作曲、これがダークな電子音の地鳴りにシャウトが挟まれるなんともギャングスタな一曲で新鮮、こういうイマドキなトラックでもMos Defはクールで超カッコイイ(惚)。続く「The Embassy」もMr.Flash製作でIhsan al Munze「The Joy of Lina」をサンプリング、ぶっといベース音が鼓膜にビンビン響くトラックが、突然インド民謡っぽい華やかさを帯びる摩訶不思議な一曲。再びPreservationが製作を担当した「No Hay Nada Mas」は、全編スペイン語のブルージーな一曲。「Pistola」は再びOh Noが製作を担当、Anthony Hester「In the Rain」使いのこの曲はどこか南国っぽいメロディにMos Defが歌うようにラップを乗せるナイスな一曲。「Pretty Dancer」はMadlib製作、これもゴチャゴチャした雑踏感(あと後ろで小さく鳴る泡ブクブク音)が面白い一曲。まるでWyclef Jeanみたいな歌い方で始まる「Workers Comp」はMr.Flash製作曲、Marvin Gaye「If This World Were Mine」をサンプリングしたRaggae風味の一曲ですが、Raggae風味は薄味なので僕も拒否反応起こしませんでした。Georgia Anne Muldrowなる女性シンガーを客演に招いた「Roses」はGeorgia Anne Muldrow製作、Georgia Anne Muldrowのコクのあるほろ苦い歌声がまず素晴らしくて感動、ピアノ鍵盤の音が心地良いソウルフルな曲で、Mos Defのラップと歌が楽しめるオシャレに煌めく一曲(最高)。「History」はなんとあの今は亡きJ Dillaが製作を担当、しかも客演には盟友Talib Kweliが参加(感涙)。Mary Wells「Two Lovers History」を45回転早回しした極上ソウルなトラックも素晴らしくて鳥肌モノですし(J Dillaの創る音ってやっぱりカッコイイ)、Mos DefとTalib Kweli双方のラップを一挙に楽しめるから正に“一粒で二度美味しい”な熱い一曲(失神)。そして最後を飾るのはPreservation製作の「Casa Bey」、これがまたBanda Black Rio「Casa Forte」をサンプリングしたホーンにエレクトロピアノにドラムスが鳴り回すバンドチックな一曲で、華やかだしファンキーだし美しいし、とにかくMos Defの颯爽と駆け抜けるラップと楽器の生音を楽しめる極上グルーヴ曲となっています(興奮)。
カッコイイ(痺)、やっぱりMos Defは芸術家肌だなと痛感しました(畏敬)。ここまで黒くて渋いHip Hopを出来るのは今の時代、もうMos Defぐらいなものかと思います。最近のHip Hopだって勿論好きですが、やはり時にはこういう骨太でタイトなHip Hopも聴かないと耳がダレてしまいますね(原点)。Mos Defカッコ良かったです、でも僕はTalib Kweliの方が結構好きだったりします(笑)。
trackback
comment
Powered by FC2 Blog
Copyright © RocBox 2 All Rights Reserved.


